<ピティナ50周年を振り返る>2010年代~コンペティション編

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2016/09/23
ピティナ50年を振り返る
コンペティション編
◆ コンペティション編
増え続けるコンペ参加者数。2015年度は過去最多!

2015年度には参加組数がのべ43,486組に達し、史上最多となった。再編されたデュオ部門への参加組数(過去最多2,849組)が増えたことが大きな要因となっている(323号p26)。 また2013年度よりコンペ決勝入賞者の演奏が、youtubeで即日公開されるようになった。同年公開当日・翌日のアクセス数は18万ページビュー以上を記録し、その注目度の高さが伺える(310号p27)。

何度も挑戦する価値あり!特級グランプリ

2014年度には、史上最年少となる高校1年生グランプリ(山﨑亮汰さん・当時高校1年生)が誕生。一方、特級を複数回受けて、実力を磨く若手ピアニストも増えている。2015年度はセミファイナリスト7名全員がいわゆるリベンジ組であった。なお特級ファイナルのゲネプロ見学が可能となり、E級からG級までの決勝進出者に公開されるようになった。

未来のピアニストの成長を見守る仕組みに

2010年より、A2級の全国決勝大会はコンクール形式からコンサート形式(入賞者記念コンサート)となった。コンサートにはコラボレーションステージも設けられ、過去の特級グランプリのゲスト出演やワークショップなどを実施。終演後にはステージでの思い出を絵に描いてもらうなど、未来のピアニストたちのステージ体験と成長を温かく見守る企画が満載である(310号p23)。

友人・兄弟姉妹と一緒に取り組むデュオ部門

2015年度にはコンペ連弾部門が刷新され、2人とも小学校2年生以下のペアを対象とする連弾プレ初級が創設された。初年度はのべ540組が参加し、関心の高さをうかがわせた。「近年の幼児教育の発達、受験の早期化を受けて創設しました。音も呼吸も、連弾で互いに相手を意識して相手の音と呼吸に合わせる方が、自分の音や音楽の楽しみ方を意識しやすくなります」(江崎光世先生・318号p30-31)。2011年「ミュッセ」でも2台ピアノ楽譜の人気が高まっている(294号p50-51)。

コンチェルト体験の門戸を広げる

2015年度には2台ピアノコンチェルト部門が新設(323号p28)。さらに2016年度よりコンチェルト部門(ピアノ伴奏)としてリニューアルされ、年齢や選曲の制約がなくなり、参加の幅が大きく広がる。また2016年には「5月5日はコンチェルトの日」として、同部門入賞者記念コンサート、ステップ、若林顕先生による特別セミナーが開催された。

広がりゆくグランミューズに細かく対応

2014年にはグランミューズに新カテゴリが登場。中3~高3を対象としたJカテゴリ、ハイアマチュアを対象にしたグランミューズGカテゴリと、各世代の事情や高まりゆく演奏水準に合わせたレベル設定など、きめ細かいカテゴリ区分が行われている(315号p30-31)。

親子で一緒に取り組むコンクールの道

全国で行われる課題曲セミナーの中には、親子券を販売し、生徒も一緒に参加できるようにする地区も。「息子と2人で素晴らしいレクチャーコンサートを聴けて得したねと話しながら帰りました。息子の今後の演奏に活かしてほしいものです」(本多昌子先生講座にて・314号p34)。現場の感覚を生かした各地での取り組みが広がる。本部では家庭用の「がんばりシート」をPDF頒布し、目標設定や練習の足跡を記録することで、モチベーションを上げてもらう工夫を行った。

提携コンクールで、学習成果発表の機会が増える

2011年にピティナ提携コンクールが開始。全国の会員や支部・ステーションが主催するコンクールの受付代行から始まり、どんどんネットワークが広がっている。2015年度には提携コンクール申込数が5459件で、過去最多を記録した(324号p34-35)。 こうした昨今のコンクール増加に伴い、2014年にはピティナ協力のもと『はじめてのピアノコンクール~先生と保護者のコンクール活用法』(塚原利理著・ヤマハミュージックメディア刊)が出版された。

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