<ピティナ50周年を振り返る>2000年代~コンペティション編

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2016/08/03
ピティナ50年を振り返る
2000年代 コンクール編
◆ コンペティション編
若手ピアニストの発掘機能を強化

才能豊かな若手ピアニストを発掘するため、2003年よりJr.G級が導入された。また2003年より福田靖子オーディションが隔年開催されるようになり、海外著名教授(コンペ決勝審査兼任)によるレッスンオーディションが好評を博している(240号p3-4254号p36-41)。特級審査員がどのような視点で審査をしているのか、若いピアニストに何を期待しているのか等について、テレビ番組取材が入ったこともある(「審査員が見たピアノコンクール」CS系クラシカ・ジャパン、2004年)。

学習機会としてのコンクール

ピティナ・ピアノコンペティションは四半世紀でのべ30万人の参加者を得て、夏の風物詩として定着した。2002年度コンペ広告には 「芸術家のためのコンクール、学生のためのコンクール、愛好者のためのコンクール」と謳われている。また創設時の理念に立ち返り、「四期を学ぶコンクール」であるという役割も再認識。課題曲の学習教材として、2007年よりアナリーゼ楽譜の販売も始まった(279号p40-41)。さらに、コンペ入賞者や成績優秀者を全校集会などで表彰される学校が増えてきた(247号p78「学校が応援する豆ピアニストたち」248号p30-31)。ピアノで培った努力と成果を学校も認めてくれることは、児童にとって大きな励みになっている。

年間計画の中にコンペを組み込む

コンクールに向けてどう準備し、受けた後はどのように次につなげるのか、年間計画にどのように組み込むと有意義なのか、という長期的視点も加わってくる。苦手課題の克服法や自主性の向上など、コンペ本番までの取り組み方について(279号p13-21)、またコンペ後の活動状況について(238号p20-23 特集1「モチベーションを上げるコンペティションの受け方」)、様々な事例が紹介されている。

幼少期からアンサンブルも

2004年度より小4以下を対象にしたコンチェルト部門プレ初級が新設され、「ちょうちょ」「ずいずいずっころばし」など童謡をアレンジした邦人作品などが課題になった。初年度は25名が参加(244号p23)。また2008年度にはジュニア2台ピアノの部が新設された。また2009年度入賞者記念コンサートには、特級グランプリと室内楽ゲストが共演するなど、アンサンブルを見聞・体験する機会は着実に増えていく(279号p3-5)。

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