会員・会友レポート

レッスンが待ち遠しくなる指導法 その1/ 添田みつえ先生

2012/01/27
レッスンが待ち遠しくなる指導法 その1 脳を活性化させる高速読譜法と基本テクニックの指導

あっという間に譜読みができるようになる、練習が楽しくなる。そんな子ども達を育てるのを指導のモットーとし、いつも「あー楽しかった」と言っていただけるようなレッスンを工夫しています。

レッスンが楽しみ!という子ども達に共通しているのは、宿題がとてもよくできた!早く先生に聴いてもらいたい!そしてたくさんほめられたい!という思いです。

逆にきちんと練習ができていないと叱られて泣いている自分の姿が頭に浮かんでしまい、レッスンに行きたくない!そしてやがてピアノをやめたいにつながっていきます。

40才過ぎの顔は自分が作ると云われるように、毎日毎日生徒を叱ってばかりいるとこわそうな人相になってしまうものです。
なので私は生徒も指導者もそして付き添いのお母さんもにこやかに声を出して笑いあえるレッスン!というのをいつも心がけています。

でも基本は大切。
たとえば手の形が悪い!といって、生徒の手をたたくのではなく、楽しく遊びながら、良い手の形を作ってしまう。
譜読みが遅い!と叱るのではなく、まるでマンガを読むように楽しみながら譜読みがあっという間にできる工夫をするのです。

ピアニストは普通の人よりも脳細胞の数が多いといわれています。
ピアノの練習をたくさんすると頭が良くなってしまう可能性が高い、というわけですね。

実は脳を活性化させる方法の1つに「指をたくさん動かす」というのがあるのです。

それでは私の考えた「指をたくさん動かす方法」をご紹介したいと思います。


お母さんが居る時は、お母さんにも参加してもらいます。

まず5本の指を両手共テーブルの上に置いて、骨のお山の関節(指の付け根の部分)を出します。

順番に番号を言います。たとえば指を1本動かす方法は1、2、3、4、5の5通り。「1」と言われたらみんなで1の指をパタパタと動かします。「2」と言われたら2の指をパタパタ。

完全にできたら次は2本の指です。たとえば「2、4」と言われたら「2、4」の指をパタパタと動かします。

このパターンで1番難しいのは「3、5」です。
「これができたらピアニスト!」といってやる気をあおぎます。
初日はほとんどできないのですが、1週間後なぜかできる子がたくさん!本当に一生懸命練習したのですね!

毎日くりかえすことによって、指番号が脳に伝わるスピードが速くなっていきます。

このようにして指を2本、3本、4本といろいろな組み合わせで楽しく指を早くきちんと動かす工夫ができます。さあ、みなさんも今年から早速チャレンジしてみてくださいね!

添田みつえ先生プロフィール

社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)正会員、経堂メロディーステーション代表、コンペティション審査員(決勝大会含む)、ステップアドバイザー。国立音楽大学卒業。これまでにピティナ指導者賞を24回受賞し、多数の生徒を全国決勝大会に輩出。「わが子のように」を指導モットーとし、特に導入期の指導には抜群の実績を誇る。


ピティナ編集部
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