03/12 『レッスン室拝見』が紙媒体のムックに
ピティナのホームページで最も人気が高い読み物ページは『レッスン室拝見』です。このコンセプトを活かして、新たに取材・編集を行い、ヤマハミュージックメディアから紙媒体のムックを発行することになりました。
ピティナ本部スタッフ1名が、登場する20名のピアノ指導者一人ひとり丹念に取材をすることで、それぞれの特徴を浮き彫りにし、経験に裏打ちされたノウハウを過不足なくムックに凝縮することができました。
編集過程でレッスン上の問題を42種類に分類しました。ベテランの先生方のノウハウは冊子を読めば書いてありますので、効果的な勉強ができます。
また、ホームページには皆さん一人ひとりのご経験に基づく解決法を書き込めるようにしました。ピティナ本部で再編集して、インターネット上で「知恵の交換」を実現したいと考えています。
03/05 課題曲で豊かな「音楽体験」を
「参加者が課題曲CDそっくりの演奏をして困る」とお聞きすることがあります。ピアニストたるもの楽譜を読み解き、自分の解釈でアピールすべき、というお考えだと思います。
しかしピアノを習い始めの子は、アウトプットできるほどの音楽体験を積んでいません。ですから最初は積極的に模倣させて良いと思います。繰り返し練習するうちに個性が育ち、いずれ模倣から脱していきます。
いっぽう学習の早い時期から、曲に対するイマジネーションを広げることも大切です。そこで「オーケストラ伴奏CD」を作りました。1曲あたり2種類の編曲、3種類の速度から選べ、確実に「音楽体験」が増やせます。
CD制作には相当な労力がかかりましたが、A2級、A1級を中心に15曲収録できたのは、作曲家のご協力はもちろん、多くの方々がピティナにご参加されているからです。
02/26 学びのためのコンクール
3月1日、いよいよコンペティション課題曲が発表になります。ピティナのコンペは今年34回目を迎え、改めて「学びのためのコンクール」と位置付けることにしました。
まず、指導者が「学べ」ます。今年は例年好評のアナリーゼ楽譜を充実させました。カラー版化で読み易くしつつ、価格は下げています。アナリーゼの手法は作曲家とピアニストでアプローチが違いますし、個人差もあります。演奏の参考になるばかりでなく、自分にあったアナリーゼの手法を学ぶことができます。
いっぽう「本番に勝る練習なし」などと言われますが、参加者はコンクールという緊張するステージで大いに学びます。他の参加者の演奏を聴いて触発されることもありますし、結果や審査員コメントを通して効果的に復習できます。
コンクールは多くの方が集まって初めて実施できることです。皆様のご参加をお待ちしています。
02/19 聴衆が出入り自由なコンサート
一般に、コンサートは外部と遮断されたホール内で行われます。純粋に音楽を聴くには最適な環境です。聴く人からお金を集め、お金を払わない人には聴かせない「受益者負担」を徹底できるというメリットもあります。
しかし「普通の人」が、音楽だけに意識を集中して聴きたいと思うことは、それほど多くはありません。勉強しているときにBGMを流すとか、映画などに感情移入しながら、音楽が鳴っていると意識せずに耳に入る、といった聞きかたが多いはずです。
ピティナは、3月14日(日)にお台場メディアージュのアトリウムでコンサートを行います。この会場なら、通りすがりの人にも聴いてもらえますし、演奏の途中で退席することも許されます。将来は、聴衆に緊張を強いないこのようなコンサートがたくさん開かれるようになると予想しています。
まだお台場に行ったことがない方は、この機会にぜひお越し下さい。レインボーブリッジが見える海の向こうに夕陽が落ちる、絶景に出会えるかもしれません。
02/12 課題曲セミナーの徹底活用

3月に入ると全国各地でコンクール課題曲セミナーが開催されます。
通常のセミナーは、指導者の方が来易いよう平日午前中に開催されることが多いのですが、課題曲セミナーは、土日に開催されることがあります。
コンクールを上手に活用している先生は、まず生徒さん親子の参加意欲を喚起します。もし近隣に週末開催の課題曲セミナーがあるなら、生徒さん親子をたくさん連れて来られてはいかがでしょうか。生徒さんが集まって目標を確認・共有することで、ピアノ学習への意欲を高めあうはずです。
「ピアノ指導」とは、部屋の中で施すばかりではありません。レッスン室の外でも門下生同士がお互い刺激しあう環境を作ることも指導の一環だと思います。
02/05 A2級改革に込める願い

今年からA2級の全国決勝大会がコンサート形式になります。
昨年までは、この級で「全国」に出た方には全員優秀賞が授与されましたので、コンサート形式といっても、あまり違いなく見えるかもしれません。しかしこの改革に込める願いは大きいです。
指導者が生徒をコンクールに参加させる目的の一つは、生徒さんが目標を持って練習するのを期待してだと思います。幼い頃から努力する習慣を身に着けることは、その後の糧となるに違いありません。実際、A2級の経験者は、A1級以降でより活躍する傾向があります。しかし、将来ある子供が目先の結果にとらわれ過ぎる弊害もあります。そこで、競争の要素を少し抑えたのです。
また、本選と「コンサート」では自由曲が弾けるようになります。選曲と参加の過程で、より多くの曲と触れ合うことができます。
ピアノ指導者の皆様は、3月1日の課題曲発表間近の今、多くの楽譜にあたって「新しくなったA2級」の活用に思いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
01/29 「選曲」が作り出す教育効果
ピアノレッスンでは、生徒さんが上手に曲を弾けたら、先生が楽譜にマルをつけて次の曲を与えるということが日常的に行われています。
見本を示し、テクニックを指導して、ある曲を弾けるようにすることが「指導力」だというのは誰もが納得します。いっぽう、マルを付けたあと、次にどの曲を渡すのか見極めることも大切です。
1冊の教則本を最初から最後まで順番に弾かせるという方法もありますし、生徒さんの様子に沿って、様々な曲や課題を組み合わせるやり方もあります。「選曲」は、無理や無駄なく生徒を向上させるための、指導の重要な過程です。
今週の特集では、ステップ課題曲選定委員長の中田元子先生のインタビューをご紹介します。きっと選曲への意識が高まることと思います。
01/22 トークコンサートが年間100コンサート超え
あるヨーロッパの音楽院教授が「質の高い指導をするため、毎週2回演奏会へ行くことが欠かせない」と言っていたそうです。日本で音楽のお勉強というと、楽譜を開いてピアノをさらうことを差す場合が多いですが、この教授にとっては、コンサートで音楽を聴くことが明確に「学び」なのです。
既に一定の音楽力を有する大人なら通常のコンサートから音楽を学べます。しかしクラシックに慣れていない子供や素人は、2時間のコンサートでは苦痛を味わうことになりかねません。より多くの方々に楽しみ、学んでいただけるものとして、ピティナでは、ステップの合間にピアニストがおしゃべりを交えて演奏する「トークコンサート」を実施しています。
トークコンサートの開催数は年々増え、ついに年間100回を超えました。トップニュースで詳しくご報告します。どうぞ生徒さんの鑑賞指導にお役立て下さい。
01/15 ショパン舞曲の『徹底研究』

今年はショパン生誕200年ということで、日本最大のクラシック音楽祭である『ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン』は、ショパンをテーマにするそうです。全国各地からショパンファンが集まるこの時期、ピティナではショパンの舞曲をテーマに『徹底研究』シリーズを開催することにしました。
徹底研究シリーズは、ピアニストと講師が協力して、楽曲を紹介していくというスタイルを取っています。講師は日本ショパン協会代表の小林仁先生。ピアニストとしては、近年ピティナ・ピアノコンペティションで上位入賞したピティナっ子の他、特別出演として、根津理恵子さんにご登場頂けることになりました。さらに、江崎昌子先生とバレリーナの吉本真由美さんによる、舞曲デモンストレーションも行われます。
まさにショパンイヤーにふさわしいイベントを組むことができたと自負しております。全国各地からのお申込をお待ちしています。
01/08 ピティナ2010年の展望
新年明けましておめでとうございます。年末年始に2010年の展望を描いてみました。
社会環境の変化では「子ども手当」に注目しています。これまで、ピアノ教育業界への直接的な税金投入はありませんでしたが、今回は家庭への直接給付です。質の高い教育を施せれば、ピアノを習う方が増えそうです。またショパン生誕200年で、人々のピアノへの関心が高まります。指導者にとってはチャンスの年だと思います。
ピティナに目を向けると、ポピュラー曲によるオーディション、公開録音コンサート、音楽総合力UPワークショップなど新しい動きがいくつもあります。どれも、多くの方々のアイデアを結集して実現するものです。
専務理事コラムを分析したところ、昨年の51トピックスのうち、一年前のお正月時点では思いついていない、新規事業に関する文章が16もありました。展望や計画も大事ですが、日々の小さな変化を見過ごさず一つずつ拾うことから、変革を起こしたいと思います。皆様のご意見、ご提案をお待ちしています。
12/25 A2級からF級に課題曲がある理由
ピティナ・ピアノコンペティションA2級からF級には課題曲が決められています。グランミューズ部門が自由曲1曲で参加できるのとは大きく違います。
課題がある理由の一つは、基礎固めが重要な子供のうちに「四期」の音楽をバランス良く学んでほしいということです。一人でも多くの参加者が本選に進出し、4曲弾いて頂きたいと願っています。二つ目は、あまり一般に知られていない曲や邦人作品をご紹介することで、出場者、指導者双方に、レパートリーや知識を広げる機会として頂くことです。
少し気が早いようですが、3月1、2日に東京で行われる課題曲説明会の情報をご案内します。例年通り、この日までにアナリーゼ楽譜も完成させる予定です。まずは指導者が課題曲を徹底研究して、生徒さんの指導にお役立て頂きたいです。
12/18 小林愛実さん『十代の演奏家シリーズ』出演決定

史上最年少でコンペティションJr.G級の金賞を受賞した小林愛実さんが、若干14才でEMIからCDデビューします。サントリー小ホールで開催されたプレス発表は満席。Yahoo!ニュースでは経済や社会ニュースを含めた総合アクセスランキングで2位になりました。
来年4月3日に浜離宮朝日ホールで行なわれるCDデビュー記念リサイタルは、『ピティナ十代の演奏家シリーズ』でもあります。このシリーズには、今まで特級グランプリや福田靖子賞の受賞者が出演してきました。CDの人気が上がることはもちろん、これからもコンクールなどの実績を積み重ねて欲しいと願っているところです。
まずは14才の小林愛実さんを聴いて、将来の成長の軌跡を、想像してみてはいかがでしょうか。
12/11 ステップ・アドバイザーで1年を振り返る

年の瀬が近づいたので、ステップ・アドバイザー派遣の観点から、1年間を総括してみることにしました。
今年1回以上アドバイザーをなさった方は418名。うち45名が初めてアドバイザーをお引き受け下さった方です。その顔ぶれは、長年の海外生活から帰国した方、CDデビューしたピアニスト、バロックダンスの第一人者、雑誌で売れっ子の作曲家など実に多彩です。その中から5名にステップで何を感じたのかを聞かせて頂きました。
皆さんも今年初めて行った場所、初めて会った人、初めて体験したことなどを思い出し、1年間を振り返ってみては如何でしょうか。過ぎ去った1年を変えることは出来ませんが、出会いや体験の価値を、いっそう高めることは、今からでもできます。
12/04 EF級の代わりにYbカテゴリーという選択肢

オリンピックでは馬術を除いて、すべて男女に分かれて競い合います。一方、ピアノのコンクールでは男女一緒です。握力が男女では倍半分も違いますが、演奏においては、対等に競うことができます。ピアノは力任せに弾くものでなく、音楽力と技術で弾くものだということが分かります。
では、ピアノコンクールで音高・音大生と一般学生は一緒でよいでしょうか。今までグランミューズ部門Yカテゴリーでは一緒だったのですが、一般の高校・大学生に夢を持って頂く意味で、来年度からピアノ専攻の学生に参加制限がついたYbカテゴリーを新設することにしました。
音大を目指さず趣味でピアノを楽しみたい高校生には、EF級の代わりに初めからYbカテゴリーを目指すこともできるようになります。指導者の皆様には、これらの部門を上手に使い分けて、生徒さんを上手に導いて頂きたいと思います。
11/27 播本枝未子先生の歴代お弟子さんによる座談会

播本枝未子先生は、過去20年間にコンペティションのG、特級において、特級グランプリ3名を含む、金銀銅受賞者18名を指導してきています。これは圧倒的な実績です。まず先生を尊敬するとともに、成長を望む人であれば、先生から何かを学びたいと思うのが自然だと思います。
そこで、先生の「指導者像」を浮き彫りにするため、指導を受けた方々の話を聞くことにしました。歴代のお弟子さん7名に集まって頂き、座談会を開きました。
まず、言うまでもないことかもしれませんが、先生が豊富な音楽知識と高い演奏力を持ち、それが根本にあることが感じられます。次に感じるのは、個々の生徒さんや、その学習段階によって掛ける言葉がそれぞれ全く違うということです。臨機応変の技術がとても高いのです。
座談会の記事は15,000文字あります。すべてお読みになるのには時間がかかるかもしれませんが、現役のピアノ指導者であれば、さまざまな切り口で、学ぶポイントを発見できると思います。
11/20 公開録音コンサート
ピティナ・ピアノ曲事典では、演奏家から、コンサートの記録音源等をご提供いただいています。サイトを開設してから7年で2,600音源を集めて掲載してきましたが、同じ曲が重なるため、曲数では1,000になります。一方、ピアノ曲事典には今18,000曲が登録されています。網羅的に音源を載せるにはピアノ曲事典のための収録を行なうしかなさそうです。
これはピアノ曲をインターネットで無料公開する公益事業ですから税金を使って一気に充実させることもできるかもしれませんが、聴衆の民力によって収録する「公開録音コンサート」という形式を採ることにしました。
入場料はコンサート終了後に聴衆一人ひとりが決め、ピアニストへの謝礼は入場料総額に応じて支払われます。ピアノ曲事典に音源を増やして欲しいと願う方、ピアニストを応援したい方、珍しい曲を生音で聴きたい方、どんな理由でも構いません。一人でも多くの方にサポーターになってこのプロジェクトを支えて頂きたいと願っています。
11/13 音楽総合力UPワークショップ2010
ピアニストといえばリサイタルを行なうイメージが強いかもしれません。しかし、プロのピアニストでも、ホールに招かれてソロリサイタルを行なう機会は決して多くありません。
器楽・合唱伴奏や、結婚式場での仕事のように、お客様の要望に応えて、時に編曲、即興を交えながら演奏する、というようなケースが多いのです。
ところが、今までピティナに関わるピアノ教育の中では、それらの現場で必要とされる、「基礎能力」を高める指導に、真正面から取り組ことは少なかったようです。
そのような問題意識から、来年度、東京にて毎月参加型のワークショップを開催することになりました。何分新しい試みですから、1月に説明会を開いて参加者を募ることにしました。参加枠には限りもありますので、どうぞお早めにお申込下さい。
11/06 同世代から受ける刺激

ピティナ・ピアノコンペティションの入賞者記念コンサートは、主に入賞者への褒賞として実施していますが、他の意図もこめています。
一つはコンペを支えて下さっている方々への報告です。入賞者の実力を知って頂くよう、スポンサーやメディア関係者などを招待しています。表彰式直後に受賞者コンサートを行なうコンクールもありますが、緊張が解けた後の演奏は気が抜けがちです。ピティナの「入賞者記念」は少し時間をあけて行うことにしています。
もう一つは、コンペ参加者やピアノ学習者の、はげみにして頂くことです。初級の方々がプロのピアニストの演奏に接しても「プロだから上手で当然」と「他人ごと」に聞こえることがあります。一方、同年代の子供たちが上手に弾いている姿は、大いに刺激になります。
今年度はコンペ参加者のチケット代割引を設定しました。ピアノ指導者の皆さんには、生徒さんの動機付けの機会としてご利用頂きたいと願っています。
10/30 ポピュラーピアノのオーディション初開催

クラシック音楽の演奏は主に「正統性」、ポピュラー音楽は「人気度」によって評価されます。クラシック音楽は専門家による審査がより重要となり、ポピュラーではCDの販売枚数やラジオへのリクエスト数の多いことが評価されます。ピティナではポピュラーピアノを中心に弾くステップが各地で開催されていますが、まだ「コンクール」がないのはそのような理由によると考えています。
ホワイトデーにお台場メディアージュでコンサートを開くことが決まりました。このイベントでは、ポピュラーピアノでステップに参加した方の中から演奏者を募集し、オーディションをします。こういった場での演奏経験が豊富な方に審査して頂き、ピアノの周りに多くの人が集まる「人気」の高いコンサートを作りたいと願っています。
10/23 月刊Pianoを弾くステップ
5、6年前、あるピアノの先生から「今や月刊Pianoの楽譜を指導できなかったら中高生の生徒はやめてしまう」とお聞きしました。その時から、いつかは月刊Pianoに関わるステップを実施したいと念じてきたのですが、ついに来年2月6日、東京で実現します。
実際には、レッスンで月刊Pianoを使っているという先生は少数派かもしれませんが、息抜きに自宅で弾いている中高生のお弟子さんは多いはずです。
たまには月刊Pianoをレッスン室に持ち込み、お弟子さんにステップ参加をお誘いしてみてはいかがでしょうか。ポップスのノリを高度に指導するのは、なかなか難しいかもしれませんが、好きな曲をピアノで弾くお弟子さんの喜びには、すぐに共感されることと思います。
10/16 まなびピア埼玉2009

日本人の平均寿命は現在およそ83歳ですが、1959年は67歳でした。半世紀で16年も延びました。いっぽうで様々な商品の「寿命」は年々短くなり、社会の動きもどんどん早くなっています。このような時代には、学生時代に身に着けた知識や技能だけで生涯仕事を続けるのは困難です。時代の流れに合わせ、常に学び続けることが必要です。
文部科学省は、多くの人に学ぶ楽しさや大切さを感じてもらい、学びのきっかけを提供するイベントとして、生涯学習フェスティバル「まなびピア」を、毎年開催しています。
ピティナは43年前に創業したときから、音楽を仕事にする方々が、学校を卒業した後も学び続けるための場所作りを、目的にしていました。そこで「まなびピア」には第1回から参加し、行政と協力して「生涯学習」の考え方を広めてきました。
今年の「まなびピア」は埼玉県で開催されます。11月3日(文化の日)のイベントは、県内の9支部から370名が出演する大きなものになります。今から本番が楽しみです。
10/09 学校クラスコンサート年間100校決定!

5年前、息子が通う小学校の体育の授業で、走り幅跳びを指導しました。そのとき、教員免許状を持たなくとも正規教員の監督の下で、授業ができることを知りました。ピアノでも同様のことができるはず、と思って始めたのが「ピティナ・学校クラスコンサート」です。
今年は5年目となりますが、開催校は年々増え、今年度の開催数は100校以上になることがわかりました(5年間の通算では358校)。この企画がここまで広まったのは、民間企業による協賛や文化庁や郵政事業の助成金の存在はもちろん、全国各地の支部やステーションのピティナ会員が、地域活動として開催を後押しして下さったからです。
今秋からは、学生による演奏ボランティアの公募もスタートしました。日本でピアノ音楽の普及インフラと言われるまでに、「学校クラスコンサート」を広げたいと願っています。
10/02 ピティナ・レッスン見学制度

いちお笑い芸人だった島田紳助さんが司会者の地位を獲得する過程で、関口宏さんなど、尊敬する司会者の真似をしたそうです。また、ある指揮者から、若いときはあらゆる著名指揮者の真似をしたという話を聞いたことがあります。他人をマネることがマナぶことになり、結果的に自分流を見出していくのだと思います。
いっぽうピアノ指導は密室で行なわれることが多い仕事です。レベルの高い指導を真似しようと思っても、それを目にする機会そのものがありません。そこでピティナでは、意欲あるピアノ指導者が先輩指導者の日常のレッスンを見学できる制度を作ることにしました。
見学する人が2名以上集まったら実施とし、2時間程度のレッスンを見学後、フリーディスカッションタイムも設けることとしました。同じ立場で見学する他のピアノ指導者との出会いも、良い刺激になることと思います。皆様のキャリア形成にどうぞ徹底活用なさって下さい。
09/25 企業のブランド大使としてのピアニスト

クラシック音楽のコンサートは世界中で開催されています。同様に、ソニーやトヨタの製品もグローバルに販売されています。
企業が世界中でコンサート出演している演奏家に、自社ブランドを重ね合わせることがあります。そのような形でブランド価値を高めようとするのは、グローバル企業にとってはごく自然な活動といえます。
私は先日初めて知りましたが、中国人ピアニストのランランは、ソニーの「ブランド大使」として支援されているのだそうです。近い将来「北京オリンピックの開会式にはランラン(ソニー)がピアノを弾き・・・」というような形で報道される日がくるかもしれません。そのようになれば、もっと多くのクラシック演奏家に、企業スポンサーが付くようになるだろうと思いました。
スポーツ選手の報道では当たり前のことですが音楽家にはない習慣です。報道や企業広報の手法を変えていくことによって、クラシック音楽の領域はもっと広がるような気がします。
09/18 まだまだ見つかる、『はじめて』のステップ!
イチローが大リーグで9年連続200本安打を達成しました。毎年変わらずヒットを量産し続けるコツは、その時の自分に合わせて、打ち方を変化させ続けることだそうです。
ピティナも常に変化し、新しいことに挑戦することで、世の中に必要とされる団体として存在し続けることができるのだと思っています。もちろん、ただ新しいことをすれば良いというわけではなく、変わらない部分もあります。
このたび、ステップ本番の秋にどんな「新しい」ことがあるのかをまとめてみました。ステップという枠組みが変わらないからこそ新しい地区ができ、新しいアドバイザーが登場し、新しい企画が考案されるのです。
好奇心旺盛で、常に挑戦し続けたいという方は、これらの地区を目指して参加してみてはいかがでしょうか。「ピアノ」という不動の軸を持ちながら、自分の中に新しいものを発見できることと思います。
09/11 2009楽器フェアin横浜
今年11月にパシフィコ横浜で楽器フェアが開催されます。同種のイベントではフランクフルトの「ムジークメッセ」が有名なのですが、日本の楽器フェアは、公式発表によれば、それを上回る入場者を集めているそうです。
これは、フランクフルトが業者を対象とした展示会であるのに対して、日本の楽器フェアは一般ユーザも対象としたものだからです。高校生までは入場無料で、展示されている多くの楽器が演奏可能、「スタンプラリー」や「親子で手作りワークショップ」などもあり、子ども向けの企画がたいへん充実しています。
ピティナでは、隣接するアネックスホールで行われる「楽器ものしりコンサート」の開催に協力しています。こちらはチケットに限りがありますので、どうぞお早めにお申込み下さい。
09/04 2009年度特級ファイナル・セミファイナルの動画公開
2007年の特級ファイナルで花田えり佳さんが演奏した、ラフマニノフの協奏曲第2番、第一楽章の動画をYouTubeチャンネルに掲載したところ、1年間で20万回も閲覧されました。
世界中からこんなに多くの方々に見て頂けるなら、よりよい音質・画質の映像を提供したいと考え、今年の特級セミファイナル・ファイナルは、クラシック音楽の映像制作を専門とする業者に収録を依頼しました。
その結果、ハイビジョンのカメラ6台で収録し、きちんと編集された多くの映像を、YouTubeのピティナチャンネルに掲載することができました。
ピティナホームページの来訪者ばかりでなく、作曲家名や曲名をたよりに映像や音源を探す世界中の方々に聴いて頂くことで、特級ファイナリストの名前とピティナそのものを知っていただくきっかけになればと願っています。
08/28 第4回福田靖子賞結果発表
今年は、コンペティション表彰式翌日から第4回福田靖子賞選考会が実施されました。
この選考会では「レッスンすれば才能がよく見える」というジャック・ルヴィエ先生の言葉をヒントに、レッスンと成果発表会(演奏会)を組み合わせた審査方法を採っています。参加者にとっては、海外の著名教授のレッスンを受けることも、他の参加者のレッスンを見学することもよい勉強になります。
ただし、結局のところ、審査はステージ上の演奏の出来が決め手になる傾向があります。そこで、少しでもレッスンの成果が演奏にあらわれるようにしたいと考え、その結果、今回からレッスンと成果発表の間に一日の練習日を設けることにしました。
このコラムは成果発表会の前に書いていますが、この練習日がどのような変化をもたらすかが楽しみです。メールニュースが届く頃には結果速報が出ていると思いますので、どうぞご確認下さい。
【審査結果】
福田靖子賞(奨学金100万円):阪田知樹
優秀賞(奨学金30万円):中村芙悠子
奨励賞(海外学習機会に都度渡航費等補助):木村友梨香、久保山菜摘、生熊茜(以上、演奏番号順)
08/21 4期をバランスよく弾く全国決勝大会
先週末、近所の体育館で女子体操競技が行われているのを見ました。参加者全員が、ゆか、跳馬、平均台、段違い平行棒の4種目を行います。私の行っている陸上競技では、通常は専門(短距離走、走り幅跳び等)が決まっており、専門外の種目には出場しません。体操競技は、バランスのとれたアスリートが育つことを狙って設計されていると思います。
ピティナのコンペティションでは、バロック、古典、ロマン、近現代の4つのスタイルの楽曲を課題にしています。全国決勝大会出場者は、カットなしで4曲を一気に弾くことになります。
一芸に秀でた人は目立ってもてはやされますし、そういった分野を持つことは奨励すべきでもあります。しかし教育者に求められるのは、多くの場合、バランス良く指導して基礎を作ることだと思います。
08/14 夏の指導者賞発表

夏の指導者賞受賞者が発表になりました。今年の対象者は337名でした。
ほとんどの先生は、生徒さん一人ひとりの上達を願ってコンクールを活用した結果受賞に至ったのだと思いますが、「今年こそ指導者賞をとれますように」と積極的に願った方もいらしたかもしれません。
一般的な風潮として、生徒のことだけを思って指導するのが偉く、自分の業績を高める目的で指導するのはあまり良くないと考えられていると思います。「自分のために指導する」というような内容は、公言がはばかられる雰囲気があります。
しかし私は、自分の業績や名誉のために働くことも、頑張る動機になるのであれば、悪くないと思っています。特に若いピアノ指導者には、指導者賞を目指してもらいたいと思っています。
とはいえ若い指導者にとって、この賞はハードルが高過ぎるかもしれません。そこで来年度以後、もう少し基準が緩やかな「新人賞」を設置しようという案も出ています。

