2009浜コンレポート

浜コン:フランソワ・デュモンさんインタビュー

2009/11/08
すでにエリザベート王妃国際ピアノコンクールファイナリストなどコンクール入賞も多く、フランス本国では演奏活動も始めているフランソワ・デュモンさん。1次予選では、幻想的ともいえる見事な音色で、印象的な演奏を披露しました。通過すれば、2次予選では、エリザベート国際でも色彩豊かで官能的な名演を披露した「夜のガスパール」などを演奏します。

演奏後のデュモンさんにショート・インタビューをしました。24歳にして、既にプロフェッショナルな演奏家としての演奏態度を身に付けているように見えるデュモンさん。コンクール前には、どんな思いで演奏に臨んでいるのでしょうか。

フランソワ・デュモン

--今日の演奏はどうでした?

まあ色々細かいミスはあったけど...。コンクールの最初の予選というのは、ナーバスになっているから、そういうものだよね。ピアノのコンディションも素晴らしいし、気持ちよく弾けたよ。ホールが響くので、クリアに聴こえているかがちょっと気になっていたんだけど、どうだったかな? 
それから、ここの聴衆には驚いた。1次予選の1日目から、こんなに入って、熱心に聴いてくれるのが最高だよ。フランスのコンクールの1次予選なんて、聴衆はまばらだからね。

--今はどんな環境で勉強していますか?

尊敬するブルーノ・リグット先生のいるパリ国立高等音楽院を2004年に出てからは、コモ湖アカデミーで勉強しているけど、リグット先生とは、今はむしろ演奏パートナーとして一緒に連弾や2台ピアノをさせてもらって、今も良い刺激を受けているよ。

--ところで、コンクールの現地に入って、本番に臨むまで、一般的にどんな要素に注意していますか?

まずは、ピアノの質。これが第一。それから、運営組織はしっかりしているか、練習環境は整っているか、ホールの質はどうか、などを見聞きするようにしている。これらの点で浜松は本当に素晴らしいよ。ホールと宿泊ホテルと練習場所はそれぞれほとんど隣接しているし、運営の人たちも親切で、完璧にオーガナイズされている。
今回、ピアノの質も、僕はヤマハを選んだんだけど、驚くほど良くて、ピアノ選びのときからとても気に入っている。今日も、とても素晴らしいコンディションだったよ。

--本番のステージ直前には、どんなことを考えて臨んでいますか?

本番のステージ直前、ということだと、とにかくベストを尽くそう、と自分に言い聞かせるだけ。コンクールというのは、本当に、運が大きく左右するから、結果は誰にも分からないんだ。だから今日も、自分にできることは、今のベストを出し尽くすということだけと思って、ステージに入ったよ。

--お疲れのところ、ありがとうございました。幸運を祈っています。


ピティナ編集部
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