ピアノとコーチング

第18回 燃え尽き症候群

2008/07/18

喫茶店でお茶を飲んでいたら、隣のテーブルからわが子を心配するお母さんたちの会話が聞こえてきました。
どうやら、希望の音大に入学したのに、やる気が起きずブラブラしている息子さんの話のようです。「小さいころからサポートしてきたのに・・・」と怒りと情けなさで一杯のお母さん。
でも、「これからどうなるのだろう・・」といった不安が私にまで伝わってきました。
「たぶん、これは、燃え尽き症候群だ」 私は思いました。

私たちは、受験やコンクールなど、激しいプレッシャーの中でがんばる子供たちの心を理解することが必要です。
大切な子供たちの未来を守るため。また、燃え尽きを予防するためにも心の勉強はかかせません。

今月は、燃え尽き症候群について調べてみました。

まずは、燃え尽き(Burn Out)について。
1974年.アメリカの精神科医ハーバート・フロウデンバーガーが精力的に仕事をしてきたソーシャルワーカーたちが、急に意欲を失う現象に注目して「もえつき症候群」と名づけたのが始まりです。人間関係の調整にエネルギーを使い果たしたビジネスマンや親の期待にこたえようと必死でがんばってきた子供も燃え尽きることがあります。

症状
 疲労。消耗し尽くした感じで意欲の減退。ストレス性の頭痛、不眠。
 無表情。自信がなくなる。人間関係が苦痛で、周囲に無関心。
 自分を正当化したり、些細なことにこだわり、相手を責める。
 感情が不安定。常軌を越した行動を起こす。

燃え尽きの行動
1.燃え尽きそうなことを認めない。自分をアピールするため、いっそうパワフルに活動することがある。

2.自分のやり方で対処しようとする。
   ・ 立ち向かう
   ・ あきらめて耐える
   ・ 逃げる(食べ物・ゲーム・酒・薬物・ギャンブル)

3.怒り、敵意、人間不信
自分を追い詰めておいて、なぜ平気な顔押しているのか
誰もこのつらさをわかってくれない
なぜ味方になってくれないのか?
燃えつきをきっかけに、今まで溜め込んでいた怒りや悲しみを爆発させることもあります。こうなるといっそう孤立してしまうのです。

参考文献
もえつきの処方箋

がんばりやさんの生徒さん。お母さん。そして、あなたへ・・
燃え尽きるの予防として、この本に目を通すことをおすすめいたします。
専門家のアドバイスは、心のよりどころになります。

また、コーチとしてお願いしたいことは、「どうぞ、良いことも悪いことも一緒に受け止められる先生や親になってください」ということです。
難しい状況を隠さずに話すことができるためには、

○きちんと向き合って受け止めてくれる人がいる。
○じっくりと最後まで話を聴いてくれる人がいる。
○思いっきり泣く自分に付き合ってくれる人がいる。
○本気で怒って自分を守ってくれる人がいる。

ただ、それだけでも疲れた子供の心の支えになります。
泣くだけ泣いたら、不安や緊張が抜けて、素直な自分に立ち返ることもできます。
まずは、日々の生活の中で、コーチングの基本である「傾聴力」(相手の心に寄り添って話を聴く)を意識することからスタートしてみてくださいね。


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