ピアノとコーチング

第06回 「ニーズ」

2007/06/28

ロンドンの初夏。バラの花が終わり、アジサイがきれいに咲いています。
梅雨時は体調を崩しやすいので、どうぞお気をつけくださいね。

さて、6月のこのコーナーでは、一生変わらないといわれるあなたの心の宝物「価値」についてお話しました。 今月は「ニーズ」(欲求)についてお話をすすめましょう。
ニーズとは、人が自分らしくあるために必要なものなのですが、ちょっと気をつけて付き合わなければならないものです。
皆さんは、なぜだか不安になってがむしゃらに頑張ってしまったり、イライラしたり、わかってもらおうとして、ついムキになってしまうことはありませんか?
それらの感情や行動は、ニーズが満たされていない時に出てきます。
「他の人からこう思われたいのにわかってもらえない」「自分はこうありたいのに出来ない」という無意識の思いから起きる行動なのです。
でも、自分のニーズは何なのかを知り、それを意識して満たしていくと、人は安心して日常を過ごせるようになります。
そして、ニーズは満たされると同時に消滅していき、最後には、本当の自然な自分の姿である「価値」となっていきます。

『ピアノを弾く』という行為にも価値とニーズがあります。
弾くことが自然であり、楽しくてたまらない子は、ピアノを弾くこと自体がその子の価値。
弾くだけでハッピーなので、上手じゃなくても褒められなくても、かまいません。
でも、褒められたくって弾いていたり、目立ちたくって弾いている場合、また他人を満足させたくって弾いている場合は、ニーズです。
先生、お母さん。「うちの生徒(子)そこまでピアノを好きじゃない。ニーズだわ。」って、がっかりしないでくださいね。
誰にでも、ニーズは沢山あります。
ニーズを見つけるポイントは、何か無理しているように見えたり、わかってもらおうとして大袈裟にアピールするなど、その子らしくないサインを出している時。
どうぞ、お子さんのニーズを沢山見つけて、満たして完了させてあげましょう。
例えば、
○ 褒められたいニーズを持つ子には、たっぷり褒める。
○ 目立ちたいなら、どこかで目立つチャンスを作ってあげる。
○ 他人を満足させたいと思うなら、周囲の人が大いに満足した姿を見せてあげればよいのです。
ニーズは、完全に満たしてこそ、健康的なエネルギーが湧き出てきます。
そひて、価値に基づいた目標に向かって新たに頑張ることができます。日本中の子どもたちのニーズが満たされ、心から楽しんでピアノを弾き、先生、お母さんがニコニコと見守れるステキな日がやってくることを願っています。



今回のお薦めの本です。
○やりたいをやるに変えるコーチング  平野圭子 Gakken
61?64ページに価値のリスト、ニーズのリストがあります。
○とっておきのぴあれん手帳vol.1 (大人用)56ページ 価値を見つけるページ
○とっておきのぴあれんキッズvol.2(子供用) 30ページ 価値を見つけるページ
青木理恵・保科陽子 共同音楽出版社
アマゾンのサイト


【GoogleAdsense】