ショパン物語

第028回 リストVSタールベルク

2004/11/19
ショパン物語 第28回

1、タールベルク1812年生まれで、ショパンより2歳、リストより1歳若い、オーストリアのピアニスト兼作曲家。
ショパンはすでに1830年にウイーンで、タールベルクのピアノ演奏を聴いたことがあったが「上手いけど、彼の演奏は好みではない」と言っていたという。

2、リスト対タールベルクタールベルクの華々しいパリでの活躍を伝え聞いたリストは、スイスにいたが、タールベルクに挑戦するべく、わざわざパリに帰ってきた。しかし、その時すでにタールベルクはパリを後にしていて、直接対決(つまり競演)は翌年(1837年3月31日)に行われたという。判定は「タールベルグは世界一のピアニスト、リストは世界で唯一のピアニスト」というものだったらしい。うやむやな表現だが「タールベルグは上手いが、リストはさらに特別」「リストの勝ち」という見方ができる気もする。
ところでショパンはこのような「ライバル抗争」に関心はなく、一人超然としていたという。

3、タールベルグのその後1863年に引退し、ピアノを弾くのをいっさい止め(自宅にピアノを置かなかったらしい)、イタリアで葡萄栽培に専念し、1871年に亡くなったという。


林 倫恵子(はやしりえこ)

漫画家・ピアノ指導

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