【実施レポ】「相手目線」で伝えるライティングの基本を学ぶ(山本美芽先生)

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2016/10/31
「相手目線」で伝えるライティングの基本を学ぶ
文・蔵野陽子(ピアノ講師)

日程:10月5日
会場:東京国際フォーラムの606会議室

2016年10月5日(水)東京国際フォーラムの606会議室にて山本美芽先生をお招きし、「「相手目線」で伝えるライティングの基本を学ぶ」という題で講座が行われました。
3回に分けて行うセミナーを1日で行うという画期的な企画、 こちらの会議室はとても静かで椅子の座り心地も良く、長時間のセミナーも集中することが出来ました。





●子どもが主役の文章

まず「読まれる教室ブログの書き方」からです。「指導者目線」で書くとどうなるのか、受け取る「保護者目線」の本音はどうなのか、 をそれぞれ検証するところから始まりました。
指導者という立場でありながら、保護者目線を考えるのは意外と難しく、 でもそれは皆さん思いのある指導をされているからに違いありません。
視点が変わると解釈は随分と変わります、 美芽先生のアドバイスは「具体的に」「数字や固有司名詞を入れる」「セリフを入れる」など 教えていただくたびに大きく頷く4人でした。
私達指導者は思いが溢れるほど、伝える事に一生懸命になり 客観的な視点で状況を把握することが出来にくくなります。
「読まれるブログ」になる為には一方的なものはではなく 「子供が主役になっていること」「うちの子でもよくなりそう」という読者目線が必要と言うことを教えて頂き、 この事はブログだけでなく、教室のお便りやメールのやりとり、 保護者様とのコミュニケーション全般に役立つものだと感じました。

●心からの言葉が、相手に伝わる

続けてHPを持っている人もそうでない人も「教室紹介」を書きました。
「自分の個人教室のメリットは何か」「安心安全・利便性」「料金」「上達・効果・実績」の項目ごとに書き出し、 これらのメリットからいくつか選び「教室紹介キャッチフレーズ」を作ることをしました。 その後、自らの指導理念を各自考え書き、全員の前で声に出して発表をしました。
言葉として発言することで「自分は何のために」「誰に」「何をしたいのか」が改めて確認でき、 その言葉がまた自分の耳に入ってより自分への確信に近づいたように思います。受け身だけの講座よりも、 「あなたに伝わるように話す」ことは体に刻まれ、 心からの言葉で話さなければ相手には伝わらない、と感じました。

●「だから何?」を常に意識する
最後は「簡潔に書くための要約練習」です 文部科学省の「学習指導要領」と宮下奈都著書の「羊と鋼の森」を使い、簡潔に書くための要約の練習をしました。
まず、本の帯、これは一流編集者による「要約の最高峰」であると教えて頂きました。 そして皆でそのフレーズは本のどこから来ているのか、探し場面を要約し、まとめます。 「いつ」「どこで」「誰が」「何をした」そして「だから何?」
この「だから何」が今回のセミナーの最終地点です。
ブログやHPの記事が読者や生徒さん、保護者様にどんな関係性を見出してもらえるのか、 一方通行ではなく読者目線、書き手と受け取る側が一本の線で繋がるためには 相手目線になって伝える「指導者としてのライティングの基本」を一日じっくり教えていただいたセミナーでした。


★次回のライティングセミナーのご案内★
12月9日 東京国際フォーラム 9:45-11:45
「指導者のためのライティングセミナー  -月謝値上げに備える教室ブランディング‐」  講師:山本美芽  お問合わせはこちら

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山本美芽

やまもと・みめ◎音楽ライター、ピアノ教本研究家。東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了。中学校(音楽)、養護学校にて教諭と勤務したのち、執筆活動をはじめる。 ピアノ指導者としても大学在学中から現在までレッスンを行う。「ムジカノーヴァ」「ジャズジャパン」等の音楽専門誌にて、国内外の一流アーティストに多数取材。 「もっと知りたいピアノ教本」(大半を執筆、音楽之友社)「21世紀へのチェルニー」(単著、ショパン)などを執筆、ピアノ教本についての研究をライフワークとして続け、 多くのピアノ教本の著者・訳者に直接取材した経験を持つ。中村菊子、呉暁、樹原涼子などピアノ教本の著者・訳者からは厚い信頼を得ている。2006年―2010年の間、 夫の転勤のためアメリカ・カリフォルニア州在住。州立シエラカレッジにて単位取得。アメリカのピアノ教本事情を研究。帰国後、2013年より著書「自分の音、聴いてる?」 (春秋社)をテーマにしたセミナー、また音楽指導者のためのライティングセミナーを全国各地で行う。音楽教育学の知識と、音楽ライターとしてプロの音楽家・教育者との膨大なインタビュー経験、 自分自身のピアノ指導・子育て経験、ピアノ学習、全国のピアノ指導者との密接な交流から得た現場発の問題点など、理論と実践を融合しながらピアノ教育が進むべき道を先導している。ピアノを多喜靖美氏に師事。 室内楽を多喜靖美、松本裕子の両氏に師事。2015年より「ピアノ教本、かしこく選ぼう」セミナーを全国で行う。あわせて指導者向けの「ライティングセミナー」、 参加者が実際に弾き合いながら学ぶ「ひきあいセミナー」なども開催中。オフィシャルサイト http://mimeyama.jimdo.com/
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蔵野陽子(ピアノ講師)

宇都宮短期大学音楽科電子オルガン専攻卒、ヤマハシステム講師、ヤマハ音楽院講師。 音楽で人を育てることを目標とし、指導歴27年。JAZZ理論を学びピアノ科ではない視点からのセッションを取り入れた音楽指導を自宅にて展開。自らも仕事と育児を両立しながらコンクールに参加するなど、コンクールで培われる精神力で受験などを乗り越えるプラスのパワーを育てることに定評があり、現在グループレッスンを中心とした指導と講師養成を担当。

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