100のレッスンポイント

001.楽でなければ良い音楽ではない

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2009/11/27
♪試してみよう
「良い気分」を作り出す方法はいろいろですが、ここでは1つの音を、できる限り「きれいに」弾いてみるということをしてみましょう。
あるひとつの音を決めてください。「ポーン」と鳴らした音を聴いて気持ちよくなるように工夫して見ましょう。弾きながら、腕をリラックスすると音が伸びて気持ちよくなりませんか? たとえばペダルをふんだらステキな音になったと、いい気分になりませんか? やわらかい、やさしい音が出たときも、美しいと感じたとき、良い音が出ていると私は思います。 そこで、自分が気持ちよくなるように工夫して、その音を鳴らしてみましょう。
体の姿勢や指にかける強さを変えたり、ペダルを踏んでみるのもよいでしょう。

思った音が出せる、というのが真のテクニックです。
そして、「楽」でなければ、良いテクニックではなく、良い音は出せません。
「楽」とは自分の体に感じることです。
自分の体が「楽」だと「良い音」が出て→それを聴くと「気持ちよい」。
そうなると、リラックスして、また「楽」に「良い音」が出るという、すてきなサイクルになります。

すてきなサイクル
逆のパターンになってしまうと、弾きにくい上に良い気分にならないので、つらい練習にしかならにですね (>_<)
逆のサイクル

良い音を聴き、心も体も「楽」ですてきな気分で弾きたいものですね。


★エピソード
ステップで、時々中学生くらいの方がエチュードと2曲目にポピュラーを弾かれることがあります。
ポピュラーは好きな曲で、心から楽しんでいるのか、ペダルの効果がとてもリラックスしていて、音も美しく、良い気分で聴いている側にも充分楽しさが伝わってきます。良いサイクルになっているのだと思います。1曲目のエチュードで、その逆のサイクルにはまってカチコチの演奏をしていてギャップにびっくりすることもあります(笑) (^□^)

池川 礼子(いけがわ れいこ)

武蔵野音楽大学ピアノ専攻科卒業。武田宏子氏・吉岡千賀子氏に師事。バスティン・ メッソードの講師として全国各地で講座を行う一方、地元鹿児島ではピアノ指導法研 究会を主宰。生徒育成においては、ジュニア・ジーナ・バックアゥワー国際コンクー ル第2位輩出のほか、長年にわたりピティナ・ピアノコンペティションにて高い指導 実績を全国にアピール。特に1999年度は、ピティナ全国決勝大会のソロ・デュオ・コ ンチェルト部門に計7組の生徒を進出させ、ソロF級で金賞、コンチェルト初級で優 秀賞などを受賞した。導入期から上級レベルの生徒までまんべんなく育て上げる指導 法は、全国のピアノ指導者の注目の的となっている。ピティナ正会員、コンペティシ ョン全国決勝大会審査員。ステーション育成委員会副委員長。

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