わくわくポピュラーガイド

第14回 安田 芙充央さん

2010/08/18
楽譜・CDのご紹介

ジャズ・ピアノ・バイブル(仮)CD付

■定価:未定
■発売日:2010年秋頃発売予定
■ソロピアノでジャズを弾くために必要なアレンジの基本を、最短時間で習得できる本。

ピアノ・エッセンス・オブ・ジャズ VOL.2 CD付

■編曲:安田芙充央
■KMP
■定価:2,625円(税込)

ピアノ・エッセンス・オブ・ジャズ VOL.3 CD付

■編曲:安田芙充央
■KMP
■定価:2,625円(税込)
第14回は、ピアノが美しく響くアレンジが人気!ドイツを拠点に国際的にご活躍中の、安田芙充央さんのご登場です!
安田芙充央さん
安田芙充央さん
(コンポーザー/ピアニスト)

やすだふみお◎2000年、ファースト・アルバム「花曲(Kakyoku)が独フランクフルター・アルゲマイネ紙に絶賛され、一躍ヨーロッパで注目を浴びる。「現代で最も個性的なピアニスト」(独「KielerNachrichten」紙)と評される。'05年、ピアノ協奏曲をスイスにて自身のピアノとバーゼル室内管弦楽団によって初演。名手テオドロ・アンゼロッティを迎えたアコーディオン協奏曲の初演も話題となる。リーダーアルバムはドイツWINTER&WINTERレーベルより「天の青(HeavenlyBlue)」など7枚。プロデューサー、アレンジャーで関わったCDは40枚以上。映画音楽は「HelpMeEros」('07年ヴェネチア国際映画祭正式出品)、「さくらんぼ 母ときた道」('08年日中合作)、「罪とか罰とか」('09年成海璃子主演)など。著書:「ピアノ・エッセンス・オブ・ジャズ」全3巻、「クラシック・オン・ジャズ・フィーリング」全3巻(以上、kmp)他多数。
公式サイトhttp://www.fumioyasuda.com

趣味は俳句15年。吟行に海外に行かれることもあるとか。健康のために始めた自転車(ロードバイク)も早2年。

インタビュー

━ 安田さんの楽譜は、音数が少ないのにピアノが豊かに響くと、生徒たちも喜んで弾いてますよ。

このシリーズ(「エッセンス・オブ・ジャズ」)は3日くらいで書いたんです。でも、これはどなたでもコツがわかればできることなんですよ。クラシックの方でアレンジに慣れていないと、こういう本をたくさん買いますよね。でも、それを弾いてしまうとネタ切れで、それ以上のレパートリーが増えない。実はこの本のレベルのアレンジは自分でできるんです。今、ものすごく早く習得できる本を書いているところです。「クラシックは弾けるけどコードがよくわからない」または「ピアノ初心者で指が思うように動かない」という方、両方の解決法は、『自分で和音を組み立てて、メロディーとコードだけで表現できる』ということを知ることですね。

━ それは、夢のような本ですね!どうしたらこんな素敵なサウンドになるのでしょうか?

とても簡単なことなんですよ。ピアノの弦の太いところでたくさん鳴らすと響きが汚い、ということさえわかれば、『下は5度か7度、3度は10度に転回』ということなんですね。スイングについても、絶対的な習得法があるのですが、これはまた別の機会にと思います。

━ ジャズというと、まず特有のスケールやアドリブから入る場合も多く、そこでつまずいて嫌になる方も多いと聞きますが。

ピアノの場合、『メロディーと気持ちのいいハーモニー付け』ができれば1曲できてしまうんですね。そこにやれスケールだ、アドリブだと入ってくると、混乱するだけでなく先に説明ありきで嫌になってしまうんですね。ピアノは、家では一人で練習するので、『ピアノソロとして成り立つサウンド』ということが重要なのです。

━ 多方面に渡るご活躍ですが、プロフィールを拝見しても波乱万丈の人生ですね。

そもそもピアノを習い始めたのは、音大の作曲科に進もうと決めた高校2年のときです。それまでは一切特別な音楽教育は受けたことはなく、楽譜も読めない状態だったんですよ。
ジャズを始めたのは音大卒業後でして、横浜に伝説的な、日本で一番古いジャズクラブがありましてね。扉を開けるのも恐ろしいような怪しい店でね(笑)そこですっかりジャズにハマッてしまったわけです。ある日、急にピアニストが1週間くらい出られなくなり、誰でもいいから座っててくれればいい(笑)ということで、代役をやったんです。が、コードネームしか書いてなくて...見よう見真似で何とか覚えたんです。
その後中学の音楽教諭を2年、その後世界的なギターリスト、高柳昌行さんと知り合うことができて、フリージャズを10年くらいやりましたかね。

━ 1995年より、写真家荒木経惟さんとのコラボレーション。その他映画音楽、オペラの作編曲など、次々新しい試みにも挑戦されてますね。

アラーキーさんとの出会いが、大きな転機でした。ここからオリジナルを書くようになったのですが、「アラキネマ・ライブ」では、スクリーンに投影された写真に、ピアノで即興的に曲をつけていくんです。DVDも20作くらい出しましたが、それを見た海外の映画監督から、曲の依頼が舞い込んだこともありました。

安田 芙充央
━ それでは、ここで課題曲のアドバイスをお願いします。

「チャイルド・イズ・ボーン」は、美しい3拍子のナンバーで、アレンジのポイントは2度のぶつかりです。あとは、もっと"胸キュンの響き"に変えることもできますね。セブンスの上にトライアドを乗せるとまた独特の響きになります。ペダルを活用して、よく響きを味わいながら弾いてください。「酒とバラの日々」(発展4課題曲)のようなアドリブを弾くときは、一本指で弾いてみるといいですよ。5本使ってレガートに弾くと、その延長上にはスイングはない(笑)。スタッカートでもなくレガートでもない、独特のニュアンスをつかむのに、この方法はおすすめです。

━ 最後に読者の皆さんに一言お願いします。

音楽を長く続けて欲しいですね。それには、表現したもの、『これが私ですよ』というものを、形にして残すといいですね。ひとつ作ると面白くなるから、次の欲が出てくる。そのうちまぐれ?で世界に通用するすごいものができるかもしれないですし(笑)。



ピティナ編集部
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