ハイドンの世界

第14回 ソナタ第5番 Hob.XVI/11 ト長調

2007/07/22
SONATA No.5 Hob.XVI/11 G: Presto-Andante-Menuet-Trio

私が初めてこの曲を通して弾いた時、舞曲のような作品だなと感じました。1楽章は3/8拍子、2楽章は2/2拍子、メヌエットとトリオは3/4拍子。4番ソナタの最終楽章と似ている1楽章のあとに、ト短調の美しいメロディーが特徴的な2楽章が入ります。この2楽章は、4/4拍子と、2/2拍子という二つの意見があり、今回私は2拍子を感じながら演奏してみました。最後の3楽章には、愛らしいユニゾンではじまるメロディーのあと、ホ短調のトリオが入り、ふたたびメヌエットに戻ります。

ハイドン・ひとことメモ
「第14回 ハイドンとモーツァルト その1」
ハイドンとW.A.モーツァルトは、お互いに影響を与えながら古典派の時代に活躍しました。モーツァルトは1756年生まれなので、1732年生まれのハイドンとの年の差は24。出会う前は、噂に聞く相手の音楽を意識し、出会った後もハイドンはモーツァルトに大きな影響を与え、ハイドンから様々な事を吸収したモーツァルトもまた、ハイドンに大きな影響を与えました。そんなハイドンとモーツァルトは、共に社会体制内で従属生活を強いられる中間労働者層であったこと、そして父親が美声の持ち主で音楽の才能があったことなどの共通点があります。そんな二人が、どのように出会い、どのような時を過ごしたか、次回から詳しく書いてみようと思います。
ソナタ第5番 Hob.XVI/11ト長調

第1楽章 ♪試聴 
第2楽章 ♪試聴 
第3楽章 ♪試聴 

前山 仁美(まえやまひとみ)

1987年3月22日生まれ。
1996年 ピティナ・ピアノコンペティションB級奨励賞。1998年 第15回教育連盟ピアノオーディションA部門入賞、同入賞者演奏会出演。2000年 ピティナ・ピアノコンペティションD級銅賞。2001年 第17回かながわ音楽コンクールユースピアノ部門中学生の部第1位、総合第2位、神奈川新聞社社長賞受賞。トップコンサートにて神奈川フィルハーモニー管弦楽団と共演。2003年 第1回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。2004年 第5回ショパン国際ピアノコンクール in Asia、アジア大会奨励賞。第9回浜松国際ピアノアカデミー受講。ピティナ・ピアノコンペティションG級金賞、併せて東京都知事賞、讀賣新聞社賞、ヒノキ賞、王子賞、洗足学園前田賞受賞。第2回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。2005年 フランスのMoulin d'Andeにて行われたマスタークラス受講。アメリカにて行われたジーナ・バックアゥワー国際ピアノコンペティションYoung Artist部門第6位。第3回カワイ主催ロシアン・ピアノスクール in 東京受講、受講生選抜公開演奏会出演。
2006年 ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、聴衆賞受賞。併せて文部科学大臣賞、讀賣新聞社賞、ミキモト賞、王子賞、三菱鉛筆賞受賞。

幼少の頃より現在に至るまで江口文子氏に師事。モスクワ音楽院にて、パーヴェル・ネルセシアン教授に師事。これまでに、佐藤俊、日比谷友妃子の各氏に師事。

ハイドンの世界:http://j-haydn.blogspot.jp/

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