【実施レポ】音楽総合力UPワークショップ2018 第4回 菅原 淳先生

文字サイズ: |
2018/08/23
音楽総合力UPワークショップ2018 音楽総合力UPワークショップ2017
実施レポート
レポート:村上美紗子先生
  • 4
  • 菅原 淳先生(打楽器奏者)(2018年7月18日(水):開催)
  • リズミカルな演奏を目指す

体ごと共鳴させるかのような響き。自然と動き出したくなるリズム。読売日本交響楽団で長年打楽器奏者を務めてきた菅原先生の演奏を聴き、迫力と共に心地よさを感じました。

音楽の起源を探ると、人類最初の楽器は打楽器だったと推測されています。声の次に音を発する手段として、手で体のあちこちを叩いたりしたのが始まりのようです。リズムを取ることは人間の動作の一部として自然と始まったのでしょう。

私達の日常に目を向けてみると、歩く走る、食べる咀嚼、飲むなどの動作は拍やリズムで成り立っているのがわかります。

拍とリズム

拍とは一定の間隔で打たれるカウントの事で、リズムとは連なった音符や休符の違いによって出来るものです。

初めて拍に触れるのはお腹の中で聴く母親の鼓動でしょうか。打楽器に感じる心地よさはここからくるものかもしれません。

拍は音楽の心臓です。急き立てられれば鼓動は早くなり、穏やかな時はゆっくりと打ち、その緩急が音楽に生命を与えます。

オーケストラの中で、曲の鼓動を担当する打楽器パート。オケ全体を眺めながら彼らはどんな仕事をしているのでしょうか。

オーケストラの中の打楽器パートの役割

現在の打楽器の種類は1100以上あると言われ、オケの中では色々な楽器をバチや手で叩く、振る、擦るなどの奏法で演奏します。低音楽器と連携してオケ全体のテンポを安定させたり、時にはソリストと一対一でやり取りをしたりと、様々な役割を持っています。

打楽器をピアノへ反映させるために

オーケストラを聴く時、打楽器パートを特に意識して聴くという事はなかったのですが、その奏法や役割を知る事で、耳を傾けてみたくなりました。ピアノ曲の中でも打楽器と思われる部分を探し出し、その種類や奏法を踏まえて音を選んでいく事が出来れば、豊かな音色を引き出す事が出来そうです。

リズム感と体の関係

生徒さんや我が子達を観察しているとリズムと運動能力の深い関わりを感じます。

苦手な人がよくつまずくのは付点のリズムです。伸ばすべき音符が短く、あるいは長くなってしまいます。コツを掴ませようと「スキップ」させてみることがありますが、それも難しい場合があります。

リズム感のある息子は球技やマラソンが得意ですが、苦手な方の息子は縄跳びやダンスが上手く出来ないのです。

リズムの訓練

ではリズムは鍛える事ができるのでしょうか。

菅原先生の提案は、メトロノームのテンポを60に合わせて、一拍の中に入れていくカウントをタン、タタ、タタタ、タタタタと一つずつ増やしていく練習法です。メトロノームなしでもテンポ60の感覚が身につけば、それを基準に速度記号に従って増減していけばよいので実用的です。

また私自身の体験では、レッスンで生徒さんにリズムを理解させようと数える方にばかり捕われてしまい、全くリズム感のない演奏になってしまった事があります。そこで指導の中に「タン、ター、タッカ」などのリズムを、拍を取りながら言葉で発するリズム唱を取り入れてみた所、メロディーの流れがよくなり、結果的にリズム感のよい演奏に近づく事が出来ました。拍に当てはめていくのではなく、その流れに乗せていくのです。リズムを鍛えるには、拍とリズムを連動させる必要がありそうです。

心が震える体験

菅原先生は、たくさんの指揮者や演奏者と共演したそうですが、先生の人生に大きく影響を与えた指揮者のチェリビダッケのお話は印象深いものでした。1978年に日本で共演したモーツァルトの「ジュピター」を演奏中に、指揮者とオーケストラ全員が一体になる感覚を経験したそうです。今でも思い出すと震えるくらいの出来事で、その感動をもう一度体験したいという想いで今も音楽と向き合い続けているそうです。

私自身も小学生の頃、合唱指導に熱心だった先生に出会ったおかげで、150人の歌声がステージの上で一つになった出来事を思い出しました。保護者が涙を流して「ありがとう」と言ってくれたその時に、音楽が人に与える感動を教わりました。

心が震える体験に出会えれば、生涯の宝物になるでしょう。大きな感動を狙い通りに起こすことは難しいですが、小さな達成感を感じさせることは出来ます。その積み重ねが、いずれ大きな感動を呼び、音楽の素晴らしさを知ることに繋がります。それこそ講師が生徒に伝えたいことなのかもしれません。

受講生インタビュー
北川由美子先生

今回のセミナーでは、読売日本交響楽団に長年務めた経験豊富な菅原先生の演奏や体験談を聴くことが出来ました。先生の人となりの素晴らしさや感動のエピソードを聴いて、生徒達にもオーケストラの演奏を聴く機会を、更に勧めていきたいと感じました。


こちらの講座は「音楽総合力UPワークショップ2018」のeラーニングコースでご覧いただけます。eラーニングコースは随時受け入れており、途中からでも2017年度すべての講座のご視聴が可能です!

  • 「音楽総合力UPワークショップ」は定額見放題のeラーニングではご視聴いただけません

今後の講座予定はこちら


【GoogleAdsense】
ホーム > ピアノセミナー > ニュース > 02レポート> 【実施レポ】音楽総合...