【実施レポ】ギロック・ブルクミュラーから始まる<きわだつ>演奏へのアプローチ(赤松林太郎先生)

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2015/02/13

150206千里_赤松1.jpg2月6日 大阪の千里ヤマハホールにて赤松林太郎先生による指導法講座「ギロック・ブルクミュラーから始まる<きわだつ>演奏へのアプローチ」が開催され、参加してまいりました。
赤松先生の素晴らしい演奏と、関西人の血が流れてらっしゃる?!赤松先生独特のジョークもふんだんにまじえながらの明解なお話しで、ワクワク グッと引き込まれる2時間でした。

講座内容は、
 ハッ!とさせる曲想のつかみ方
 テンポやリズムの感じ方→作り方 
 音色の選択(音量やレガート、スタッカートなどのタッチの工夫・・・etc.

(1)初めの1小節で曲の印象が決まる→どう上手く作るか?
色々なお話しの中で特に印象的だったのが、ペダルの使い方。先にペダルを踏んでおいて最高の1音目を出すという提案。同時或いはあと踏みペダルにするとアクセントがついてしまいがち。しかし先にペダルを踏み、倍音が出来上がっている状態に、理想の音を出すためにキープされた指の形で素直に1音目を出せば最高の出だしが可能。

150206千里_赤松2.jpg(2)美しいメロディーをロマンティックに弾くエッセンスは音程に有り。 完全4度と6度を見つけたら決め所! 完全4度は人を夢見心地にさせる音程。ならばここで時間をとって溜め。
6度は外向きでスピード感を持ち希望を感じさせる音程。長6度なら希望・夢が叶い,短6度は希望が叶わず失望感。

(3)魅力的なcresc.の作り方。
cresc.は弱くから、が基本。メタボなcresc.にしないために直線的に音量をあげていくのではなく、逆の弧を描くように音量を増し、頂点に達したら徐々にではなく瞬時に音量をおとす。こうすることにより何が起こるか?メロディーの8分音符や16分音符が鮮明に聴こえるようになることに加え、ハーモニーが聴こえてくる。
また、長いcresc.の場合右手だけで音量を上げていき上りきったら左手にバトンタッチ。もしくはその逆も有り。そのcresc.の目的は音量?メロディー?かで選ぶと良い。両手同時にcresc.するより格段に表情が増す。

(4)ポリフオニックの場合ユニゾンを探そう。
ユニゾンの目的は音を太くすること。下の響き左手ライン太く、コントラストを大きくすると良い。そのためには親指1の指を主導にする事。そうすることで無駄な動きが減り音量バランスも良くなる。

(5)休符にどれだけ表情を与えられるかがポイント。
他にも高音部の弾き方など内容は盛沢山、私にとって感嘆と頷きっぱなしの2時間でした。そして会場の先生方の嬉しそうな表情からも皆さんの満足度が大きいことが伺えました。
またこの講座を聞いて次回はソナチネ、そしてソナタへ。赤松先生の続編講座を希望される声が沢山あがりました。

ピティナ北大阪ステーション 宮本江利子)

                                                      

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