【実施レポ】身近なアンサンブルでソロレッスンの幅を広げよう(菅谷詩織先生)

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2014/06/10

WEB140521syakujii_sugaya.jpg5月21日(水)ミュージックサロン「ヤマハツ」にて、菅谷詩織先生による『身近なアンサンブルでソロレッスンの幅を広げよう』セミナーが開催されました。
今年3月に発足したアコルデ石神井ステーションでの第一回目となるセミナーに、受講者の方々もアンサンブルというテーマに和やかな雰囲気で参加されていました。
ステーション代表の松本裕美子先生母娘による、連弾課題曲のデモンストレーション&解説の後、菅谷詩織先生による鍵盤ハーモニカを使った講座へと移りました。

《講座の内容》

◆鍵盤ハーモニカの奏法
・タンギング/ボリュームの変化
鍵盤ハーモニカ(属性:管楽器)では、アーティキュレーションをどのように吹き分けて表現しているのかを、実演と息遣いで分かりやすく解説して下さいました。

(以降、受講者参加型の実践しながらの講座)

◆ピアノのレッスンに取り入れる
・ブレス、フレーズの意識
ピアノソロではなかなか意識しづらいブレスやフレーズを、鍵盤ハーモニカで体感することによって気付く。どこまでを一息とするかフレーズの山を感じたり、ブレスにより体の無駄な力を取り除いたり、テンポや強弱など次に出てくる音を共有できる。(ブルグミュラーより「清らかな小川」「タランテラ」)

・『ハモる』の意識
ピアノは一人でも簡単にハーモニーが出せるが、他の楽器は集まらないとハーモニーがつくれない。和音をパートに分けることで一音一音を丁寧に、音の移り変わりを感じることで、和音に奥行きや広がり、厚みをもたせることができる。(ブルグミュラーより「狩」)

・ポリフォニーを楽しく
鍵盤ハーモニカでパート分けをしてアンサンブルすることで、メロディーに移りがちな意識がのびている音にも向けられ、聴こえ方(イメージ)が違ってくる。(バッハ「インベンション1」より)

◆連弾課題曲から
コンペティション連弾課題曲、石神井ステップ課題曲より抜粋で、余韻や立体感、アウフタクト、揺れ、音の間を感じること、音の閉じ方、フェルマータや強弱など、様々な表現の感じ方を、鍵盤ハーモニカを使って、分かりやすく楽しく、実践的に伝えて下さいました。

◆発表会に取り入れる
ピアノではなかなかソリストの体験をする機会がないところを、体験できること。また、自分で変えられないものを他の人が変えてくれる体験(鍵盤ハーモニカ:同一単音/ピアノ:コードを変化させていく)などの紹介。

WEB140521syakujii_sugaya2.jpgピアノだけと向き合って音楽を考えていると、感じることを見落としていたり、捉え方が違ったりすることにも、身近な鍵盤ハーモニカで改めて感じることができると体感させて下さる講座でした。
ソロにもアンサンブルにも活かしていけることが多くあり、一音一音に「意味」を感じて、細かな表現にまで気持ちを込めることの大切さ、また、普段ピアノがどれだけ雑な音楽をしているのかにも気付かされました。

菅谷先生の明るく楽しい音楽やお人柄に、受講者の皆さんも鍵盤ハーモニカに興味深々になり、始めたいとおっしゃられる方がたくさんいらっしゃいました。
会場からは、楽器の選び方やお手入れ方法などの質問も上がり、大変充実した時間を過ごさせていただきました。
9月には、菅谷先生とアンサンブルもできるステップが開催される予定です。次回講座共に楽しみです。

(Rep:ピティナアコルデ石神井ステーション 栗原さや香)



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