【実施レポ】高速読譜法と基本テクニックの指導(添田みつえ先生)

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2014/05/14

2014年4月28日(月)10時より、日響楽器池下店2Fホールにて、添田みつえ先生による「脳を活性化させる!高速読譜法と基本テクニックの指導」講座が開催されました。 ゴールデンウイーク中にも関わらず、会場は大勢の先生方で埋まりました。 習い始めの生徒が楽譜を読んでピアノを弾く作業は大変ですが、添田先生の導入方法には、目を見張るものがありました。

講座のメイン、名付けて「雪だるま高速読譜法」 西洋の雪だるまがまるを3つ積み上げた形であることに注目して、ドレミファソラシの上に音符をつみ重ねて雪だるまを作る。できた雪だるまが明るいか暗いか生徒に聞いて、明るいドーちゃんファーちゃんソーちゃんからすぐにピアノで両手で交互にペダルを使って!鍵盤の下から上まで弾かせる。イカ墨スパゲッティを食べておなかがまっ黒になった雪だるま。ハワイに行っておなかだけ白くてあとはまっ黒に日焼けした雪だるま...など24の調を遊び感覚で覚えさせ、弾けるようにしてしまう...何だか魔法のようだと思ううちに、添田先生作「発声練習風雪だるまの歌」が披露され、途中からは参加者皆で歌いました。大変ユニークでワクワク楽しくなりました。子供たちはこの歌が面白くてどんどん弾きたくなるそうです。

次に添田先生ご愛用の永瀬まゆみ先生著の「ドレミファソで始めるかんたん!すごい!さきどり!ピアノ・テクニックの本」の紹介がありました。ドレミファソを覚えたらすぐにどんどん指を動かしていくこの本もとても楽しそう。添田先生はさらにアレンジを加えて左右をチェンジ(メロディーと伴奏)すると、脳が活性化し、バッハにもすっと入っていけるとおっしゃっていました。
子供のレッスンには指導者の創意工夫がとても大切なこと。また、短い時間で効率よく上達させる方法などたくさん教えていただきました。むずかしい言葉はひとつもなく、子供が喜びそうな配慮がなされていました。自分の至らなさを痛感するとともに、楽しく前に進もうという気持ちもいただいた気がします。

福島県浪江町ご出身の添田先生。講座の最後に「震災で家も生徒も何もかも失ったけれど、指導力だけはなくならなかった」と力強くおっしゃった先生の表情は、深く深く心に残るものでした。

(Rep:ピティナ名古屋支部  森崎 一子)

★次回セミナー告知★

轟 千尋先生による 【楽譜に隠されたヒントを探せ! -アナリーゼセミナー はじめて教える曲も怖くなくなる楽譜解読法-】
◆日時:2014年5月26日(月)10:00-12:00
◆会場:日響楽器池下店 2階ホール
◆受講料:PTNA会員:3,000円/一般:3,500円 ※シリーズ講座 4回通し券:10,000円

◆内容:音符という手段で暗号化された、作曲家たちが残してくれたメッセージを解読する事は、オリジナリティのあふれる演奏を生み出す事につながり、的確な感覚、音感、感性を磨く事にもなります。そしてそれは、指導現場で必ず役立ち、これまでの指導術を革新させるはず!

◆「楽譜」とは作曲家にとっての最大の「表現の手段」
  楽譜には、作曲家の思いが込められていない箇所など一つもありません。独自の表現感覚に頼り切ってしまう前に、まず「作曲者の表現」を楽譜から読み解くことの大切さと魅力にせまります。

◆アナリーゼとは「音楽の地図」をつくること
  今自分は、作品全体のどの場所にいるのか。これからどんな道を通ってクライマックスへ向かうのか。
作品のつくりを理解すると、構成美や強弱を効果的に演出するための具体的な奏法を、生徒一人一人にあわせて選べ、指導者にとっては不可欠です。

◆表現のヒントを見つけ出すために 初歩からできる準備とは
  感覚的なアプローチから頭脳的なアプローチまで、段階に応じて準備できることとは何か、考えます。

♪ 使用テキスト:
♪ いちばん親切な楽典入門(書籍)
♪ コンペの課題曲から
■カワイ出版「おつきさまのはなし」より -ちいさなこてきたい
■クレメンティ ソナチネ op.36-3(課題曲は1楽章のようですが、全楽章)
♪ クーラウ ソナチネ op.55-1 全楽章
♪ きらきらピアノ こどものピアノ連弾名曲集(全音) http://zen-on.jpn.org/todoroki/
♪ 5月新刊予定 きせつのものがたり(音楽之友社)

◆お問い合わせ先:ピティナ名古屋支部 TEL: 052-751-6161(日響楽器内)
※WEBからのお申し込みは こちら をクリックしてください。


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