【実施レポ】作曲家別演奏法 シューマン(久元祐子先生)

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2009/02/13

blog090212sugamo_hisamoto.jpg東京音楽教材研究会の2009年度第一回の講座が2月12日(木)久元裕子先生をお迎えして行なわれました。
東音ホール満席の中、ピティナ会報にも連載されていました作曲家別演奏法「シューマン」について素敵な演奏を交えてお話下さいました。

バロック⇒クラシック⇒ロマンは「和声、形式」より「心」を表し、「心」は闇の部分を持っている。

シューマンの作品には「闇」がある。

《クライスレリアーナ》はシューマンの特異な傾向を最も端的に示している。和声が頻繁に変わり、どこに向っているのかわからない"夢"の世界である。

シューマンは子供の頃から読書好きで詩人の感性を持っている。つらかった時期に名曲が生まれている。長女の誕生日のプレゼントがきっかけで作曲された《子どものためのアルバム》は大人から見た子供の世界が表現されている。

《楽しき農夫》《冬》《愛しい五月よ・・・》を取り上げ、
左手でメローディーを歌う練習。
休符に孤独、切なさ、語りがある。
歌だったらどう歌うか考えてからメロディーを歌う。
アーティキュレーションに言葉を入れる。
スラーは抜きながら前へ前へ進んで行く。
音を聴きながら次のメロディーに進む。
調性の大切さ。
クライマックスを見つける。
言葉と音楽の結び付き。
自分のイマジネーション。
指先にいかに息を吹き込むか。
ペダルの構造を知りペダルの工夫をする。
テンポ感はテンポを正しく弾いてできること

等、その他にも美しくシューマンらしい演奏をするためのアドバイスを沢山演奏の中でお話いただきました。
「易しい曲を立派に美しく弾く方が、難しい曲を平凡に弾くより良い」との言葉に納得しました。
その後「森の情景」「子供の情景」から数曲解説を交えながら素敵な演奏をして下さいました。

久元先生の演奏を聴き,いろいろな世界への空想が広がっていきました。

※参考文献:久元祐子著「作曲家別演奏法*シューベルト、メンデルスゾーン、シューマン、ショパン」(ショパン)

(Rep:東京音楽教材研究会 湯本早百合先生)


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