【実施レポ】導入期から先取りでテクニックを育てよう - 9/13町田・永瀬まゆみ先生

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2008/09/25

コンクールにも役立つ、能率的で、より効果的なピアノ・レッスンのために

レッスンはシェフの取り組み、工夫とアイデアと情熱次第!数々のコンクールにおいて高い指導実績をあげられている「永瀬まゆみ先生」の、能率的、かつ効果的な"企業秘密"をテキスト(指導者用ガイド)に基づき、先生ご自身の実践指導例を交えて、貴重なお話を明快に解き明かしてくださいました。
テキストは何と音符なし!ごく普通の子どもたちを短期間でコンクール入賞に導く、という今までにない画期的な導入期の指導法です。

「ドレミファソで始める、かんたん!すごい!さきどり! 
                            ピアノ・テクニックの本」

このテキストは、ドレミファソという最も簡単なことのみで、指、手首、腕の使い方というテクニックの基礎を学ぶ「基本バージョン」と、 - と - 7の2つの和音だけで4拍子と3拍子の伴奏形を弾けるようにする「伴奏バージョン」の主に二種類で構成され、そこから「スケール・カデンツ・アルペジオ」へと発展させていく内容です。ここに、お話のポイントを挙げてみます。

<ポイント>
♪ピアノを弾く前に
「脱力」は導入期に多彩な音色を出すために必要です。足台を用意、ピアノと椅子の距離、椅子の高さは下腕が鍵盤と平行になるくらいにし、脇のラインより肘が少し前に出るように背筋をまっすぐにします。自由に上腕や肘が上下に動かせることが大切。

♪お指の体操
鍵盤のドレミファソの位置を覚えたら、根気よく何度も繰り返しましょう。(片手ずつ⇒両手で⇒1個抜かしへ。)
手の形は「脱力しながら歩いている時の手が自然」をそのまま鍵盤に乗せます。幼児の関節はしっかりしていないので、特に5の指はつぶれやすく、小指の付け根の関節(骨のお山)から指を動かすことをこの時期に教えこみ、同時に導入の段階から腕(上腕)の重みで下げて和音(ドミソ)を掴み、最初はドとソだけ弾き、1と5の指のブリッジをしっかりさせてからミの音を入れてみるのもコツ。 - (ドミソ)ができれば - 7(シファソ)も大丈夫。次に - - - - - - - 7と応用を発展させます。

※導入期の段階からハ長調だけでなく、幼児には「ソのおうち」(ト長調)「ファのおうち」(ヘ長調)という言い方に変えて、親近感を持たせましょう。

♪伴奏バージョン
4拍子、3拍子:右手はドレミファソファミレ、左手は - ドミソ - 7シファソ。

♪基本バージョン
- 指の独立、リズム練習:リズムは身近な言葉や名前を置き換えることにより、親近感をもって取り組めます。
- 二音のスラーと応用:手首を使う(おばけの手)2、3を使うとOK!1、5は肘が硬くなるので危ないです。
- 腕の重みの使い方:音は斜めに行くことを教えましょう。
- 手首の回転:先生が後から持ってまわしてあげるといいです。
- 落とすスタッカート、跳ね上げるスタッカート
- ノンレガート:バロックに役立ち、アーティキュレーションに応用がききます。
- バランス:バランスをよくすることで改善します。
- 強弱をつける
- 応用練習

♪スケール・カデンツ・アルペジオ
スケールは小さい頃から始めると転びません。⇒1の指を弾いたら隠しましょう。

♪パズルの使い方
カデンツは和音の中の1つの音を強く。アルペジオはハ長調、ロ長調、ニ長調、ホ長調、イ長調と色分けし、まとめてあげましょう。

<感想>
小さいからできないと線を引かず、小さい時に教えてしまう。簡単なことを入口に、早いうちに高度なことへ応用を発展させていく。簡単バージョンは2 - 3ヶ月で基本バージョン、伴奏バージョンに入れると楽。年長で早くて6ヶ月、遅くて1年で(音大レベル)和音調性、音程を教えてしまうこのテキストはスゴイ!と思いました。

今回のセミナーを受講したことで、導入期の幼児への指導は勿論、私自身のピアノのトレーニングとしても活用させていただき、新たな改善の見直しに役立たせ取り組んで行きたいと思います。

このテキストを3人目の子どものつもりで書かれたという「永瀬まゆみ」先生に改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

(Rep:PTNA町田支部 島岡光子先生)


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