【実施レポ】打楽器で探そう、ピアノの色?!~巣鴨・杉山智恵子先生~

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2006/10/13

sugiyama_kouzaweb.jpgタンブリンの見事なパーフォーマンスで、杉山先生の講座は始まりました。
「ダルクローズリトミックで音楽の根幹を身体全部で受け止めながら、その延長線上に各楽器がある」とおっしゃるだけあって、演奏中の杉山先生の体は、しなやかにリズムを受け止めて揺れ動いていました。耳で聞いても素晴らしい音の色の変化と共に、目で見て美しい動きに見とれてしまう一瞬でした。 

ピアノの音の色は何から探す? 打楽器のイメージは? リズム打ちの楽器?
打楽器の音の色は、ユーリズミックスから体を通して探す、とおっしゃる先生。
アナクルーシス(=準備)にはブレスが大事ということを体感するために、先生の体の動きに合わせて皆が手を打ち、先生の動きを見つめてブレスするうちに、見事に拍手は一緒になったのです。みんながアナクルーシスを感じたひと時でした。

<実践1>輪になって、リズムを回す~前の人の叩くリズムを感じながら、次の人へ意思を持って渡す音には意思を持って...。リズムの流れの方向と、エネルギーを伝えていく事の大切さを体感。目的は、集中力を養うこと。付け加えて記憶力、フレージングを感じることの大切さを説かれました。

また、打楽器を扱う時、持ち方など、基礎をしっかりと指導する事の大切さ、そして、それぞれの楽器についても御説明いただきました。タンブリン組とカスタネット組に分かれて音楽に合わせて右手の4321の指を動かすという、素敵な体験もしました。

<実践2>音のキャッチボール~投げかけられた音にタイミングよく、いろいろな音の変化に応じて体を使ったり、動いたり、即時反応で返事をする。
    音の大きさ、長さによって、体の動きも変化するなどのことを体感して、実践体験者の動きも鮮やかに変化しました。

最後に、打楽器には、打つときの"ツボ"がある、それをマレットやスティックで、色々探していくことの大切さについて、お話いただきました。「ここを打ちなさい」ではなく、生徒たちに自分で探させる事、生徒たちから引き出していく指導、そのためには"良い耳作り"がいかに大切かということがわかりました。

テンポの良い講座運びと語り、"ツボ"を得たお話、いろいろな音を聴かせていた
だき、いかに音を聴き分ける良い聴覚が大事かを、体全体で感じ、体感できた講座でした。ピアノを弾く私どもは、もっと色々な楽器の音に対して、敏感に、体と心でそれを感じて、ピアノの音つくりを考えなければ、と思いました。明らかに分かる音の色の変化を生徒たちに一度体感させてあげたい、そして体でそれを受け取って欲しい、と思いました。
講座で伺ったのは杉山智恵子先生の中の100分の1くらい? 次の機会が楽しみです!(Report:上総治子)

                           


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