【実施レポ】小さな子供のための音色の使い分け(稲垣千賀子先生)

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2009/10/22
blog_091005okinawa_inagaki.jpg2009年10月5日(月)、島ピアノセンターにて、稲垣千賀子先生をお招きし、 【小さな子供のための音色の使い分け】と題されたセミナーを開催致しました。

 ピアノ指導歴40年の大ベテランでいらっしゃる稲垣先生。街のピアノの先生ができることを徹底して追及し続け、現在も1日長時間に及ぶレッスンでたくさんの生徒さんをご指導されています。


さて、最近は、外で遊ばない、あいさつが自然に出てこない
子ども達が増え、ピアノ指導者は、ただピアノを弾かせるだけではなく、心豊かに育てるために
何ができるのか、真っ白な子に教える重大さを常に忘れずにいて欲しいというところから
お話が始まりました。
『びわの実』をお歌いになった声の美しさ。数々のレッスンエピソードに、同感の笑いあり、
感動のため息あり・・・あっという間の2時間でした。

『心は言葉で育っている。伝えると伝わるは違う!言葉は、生徒一人一人と心から繋がって
こそ伝わる。』
『世の中ピアノが上手な子はたくさんいるが、ピアノを大好きと言える子は何人いるか?
それを育てるのが指導者の務め。』

『指導者は、支配者ではない。』  『人のために使う時間を大切にしたい。』
『生まれ変わってもピアノ指導者になりたい。』(当日のメモより。☆稲垣先生、感動の名言集☆)

稲垣先生は、ご自分のレッスンをMDで録音なさって、反省材料にしているそうです。
また、少し疲れたなと感じたら、お好みのドリンク剤をさっと飲まれ、さぁ元気になった!と
気持ちを切り替え、次のレッスンに向かうのだとか。

こういった行動も、生徒一人一人に真剣に向き合い、心を育てたいという意識レベルの高さゆえ。
言葉の豊富さに対する驚きもさることながら、先生の生徒に対する愛情の深さに、多くの
受講者が感銘を受けたのではないでしょうか。      

後半は、資料として配られた『稲垣千賀子先生の魔法のことばかけ集』を解説して下さいました。
子どもにとってイメージしやすい言葉を使って、実際どのような場面で使って、それがどのように
効果を示すのか、レッスンの参考になるものばかりでした。
ただし、言葉は、地域性やその子の性格の違いもあり、稲垣先生そっくりにとはいかないので、
そこは各自のアイディアが必要です。

 また、実際のレッスン風景を録ったDVDでは、ハノンのレッスンでしたが、音の粒のそろえ方
として、
・たったったったっと語尾に小さな"っ"を入れて言わせると良い。
・4つの16分音符(一拍ごと)を根気よく繰り返させ、1小節ができるまで粘る!
・カスタネットで同質の音をたたかせ、手首の柔らかさを感じさせる。

など、テクニックの強化面についても、教えて下さいました。

たくさんの活力を頂き、言葉の大切さを再認識させられた有意義なセミナーでした。
稲垣先生に心より感謝致します。

(Rep:ピティナ沖縄支部 赤嶺涼子)


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