【実施レポ】Joy of Music 40+大人のためのピアノ・ワークショップVol.10(田崎悦子先生)

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2017/11/14
Joy of Music 40+
大人のためのピアノ・ワークショップVol.10
田崎 悦子
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11月10日カワイ表参道コンサートサロンパウゼにて、世界的ピアニスト田崎悦子先生よる「Joy of Music 40+大人のためのピアノ・ワークショップVol.10」の1回目のレッスンが開催されました。

このワークショップは、"人前で演奏することをふまえた40才以上の方への公開レッスン"として、学生の方が受講する公開レッスンとは、少々趣旨が異なる大変珍しいセミナーです。 同じ受講生が、2週間を隔てて2回のレッスンを受講するのも興味深いと思います。

第10回目の開催となる今回も、これまで専門的な音楽教育を受けてこられながらも、育児であったり、お仕事であったり、それぞれのご事情でブランクがあり、それでもまた人前での演奏を目標に日々音楽に真剣に向かっていらっしゃる3名の受講生が参加しました。

最初の受講生は、吉田路子さん。曲目はショパン:ノクターン遺作cis moll、英雄ポロネーズです。 演奏を聴いた直後に田崎先生より、先ず拍のとり方について、4分の4拍子をきちんと感じること、ベース音を強い音ではなく、響かせることなどのアドバイスがあり、音楽の表情が様変わりしたのに驚きを覚えました。 英雄ポロネーズでは、ただ単純に強弱をつけるのではなく、楽譜の音型にそって演奏することで、自然なアーティキュレーションが身に着くことも助言くださいました。

次の受講生、内田香織さんは、ショパン:エチュードOp.25-12、シューマン=リスト:献呈。 先ず、エチュードでは、16分音符の音型、そして早く次にいくことに気をとられすぎで、最後の拍の音まで自分の耳で良く聴いてから次へいくことを指摘されました。冷静な頭できちんと脳から指に指令を送り、そして最後の音まで良く聴く事、自分で聴こえていない音は絶対に指で弾けることはないというアドバイスでした。 献呈では、歌や弦楽器のように、その音にとぶまでの溜めのようなものをピアノでも感じながら演奏することでピアノでもより歌に近づけるというアドバイスがなされました。

最後は、三森知子さん、ショパン:バラード 第4番。 学生時代から好きな曲でこれまで何度も演奏をしているが、そのたびに新しい悩みがでてくるとのこと...。 すぐに田崎先生より、長く大きなフレーズを感じること、何度か繰り返し出てくる音型を一つも同じようには演奏しないでニュアンスを変える、ハーモニーを感じる等、ピアニストとしての興味深いアドバイスが印象的でした。 3名の方全員がショパンの曲で受講をされましたが、それぞれの方の個性・音楽性を引き伸ばし、全く異なるショパンの演奏を発見することが出来、大変興味深いレッスンでした。

この2週間後、またこの3名の受講生がどのような演奏に変化されているか、大変楽しみになりました。

Rep:カワイ音楽振興会 池田桜
 

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