【実施レポ】‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育(石黒加須美先生)

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2016/11/08
‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育
石黒加須美

2016年10月24日(月)ハーモニーホールふくいにて石黒加須美先生をお招きし、「‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育」という題で講座が開催されました。

10月24日にて、石黒加須美先生の「‐音楽を感じる心を育てる‐ 幼児期の能力開発・正しいピアノの早期教育」という講座が開催されました。
先生の早期教育のスタイルは、満3才まではグループレッスンで、それ以降は個人レッスンとし、それぞれ指導の順序や目的を明確にする事を重視していらっしゃるとのことでした。それと合わせて「音感訓練」「リズム感」「イメージ・即興性」の3本柱を軸に指導計画を立てるとのお話に、ますます興味を惹かれながら講座は進んでいきます。

まず、絶対音感訓練について、音楽を学ぶだけでなく頭脳を育てる上でも、大変便利な能力であり、身につけさせるべきとの事でした。
また、全ての指導に順番があり、絶対音感を付けた後に相対音感を付けることが重要で、順序を逆にすると絶対音感は身につかないとのお話に驚かせられました。しかも、音の高低を比べて覚えるのではなく、「ドミソ」は赤旗・「歩く音楽」はト長調など毎回決まったものを与えることが乳幼児への絶対音感定着になるとの事でした。
確かに、大人は知識豊富で何でも比較してしまいますが、子供は何も分からずに何でもそのままの状態でインプットしていきます。また、1つでも多くの刺激を多方面から与えることで脳を育て、それから音の高低を比べる相対音感を訓練するとのお話に、明確な計画性を感じました。

次に、リズム感教育では、一般的によく使われる「タン」や「4分音符」とは教えず、音価の1拍目から音価の分かる言葉を当てはめて、数えないリズム感を付けるとの事です。
音符を数えたリズム打ちと数えずに「ワン」「もぉ」「ひひん」等の言葉で表すリズム打ちを比較すると、後者には小さなフレーズ感が出ます。弱拍や強拍・様々なリズムパターン等の知識を感覚から身につけることで音楽的な演奏へ結びつくのだと改めて感じました。

3つ目のイメージ教育では、絵やお話リトミック等で「動作化」「言語化」「物語化」することにより想像力が深まるそうです。また、他者の顔を見て感情を推察する「ミラーニューロンシステム」の能力を鍛えることで、人の真似が上手になるのだそうです。これは、母親が赤ちゃんの顔を見て語りかける等により身につく力で、こうしたふれあいが良い音楽に感動する心を育てるのだろうと思います。

最後に、3才以降の個人レッスン内容についても、読譜やテクニック等を大変工夫されていて、出席者の共感や質問が多数に及ぶ、充実した講座でした。

Rep:鯖江ステーション 田島いづみ
 

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