【実施レポ】「ロシアンピアノ奏法による合理的な練習方法 - 導入編 - 」11/28京都・松田紗依先生

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2007/12/07

blog_071128kyoto.jpg11月28日(水)メルパルク京都にて、松田紗依先生による講座「ロシアンピアノ奏法による合理的な練習方法 - 導入編 - 」が開催されました。自作曲によるテキスト「ピアノレッスン」から抜粋した資料を基に、受講者が体験できるワークショップ型をとり、ロシアン奏法の特長や指導法がよく解る充実の講座となりました。
まず、『レッスン初日にしておきたいこと』では、ピアノは弾き方や姿勢により音が変わるということを指導者が弾いて聴かせる。弾く前に脱力のイメージづくりをする。そして最初の一音から美しい音色が出せるタッチにこだわる。というように、初歩から耳・感覚・手指をバランスよく育むことが大切とのお話でした。先生の指導法は生徒に無駄な緊張感を与えず、ピアノも先生も大好きになること間違いなし!という印象でした。
『一音を1本の指で美しい音色で弾くコツ』では手指の構造からお話が始まり、ロシアン奏法では、指は「助け合って弾く」という考えが根底にあることや使っていない指の感覚について。また、脱力の習得では先生が生徒の腕や手を持って支えてあげることなど、詳しく教えていただきました。そして脱力ができると、驚くほど音がクリアになり、遠くまで「ポーン」と伸びていきました。
『左手のコントロール』には、左手の音が聴けるように、1フレーズを左右にまたがって弾く曲を導入期から取り入れること。また『美しいレガート奏』は、まず2音間から始め、音の響きの違いを聴き分ける能力を養っていくことが大切とのことでした。また、弾く時のイメージとして「シフォンケーキ」「車輪がまわる」など、魅力的な言葉がけも大変参考になりました。
指導法を体験された受講者の方には貴重な経験となったようです。アンケートでも「解りやすくとても勉強になった」「気付かされることが多かった」「すぐにレッスンで実践したい」「進んでいる生徒のフォーム矯正にも役立ちそう」「実践して目からウロコだった」などの感想が多数寄せられました。
導入指導は、指導者にとって責任が重く難しい仕事です。常に問題意識をもって研鑽を重ね、子供の能力を甘くみることなく、真摯に音楽・生徒と向き合い、寄り添いながら指導することを目指したいと感じました。「あせらず待ってあげること、必要なら戻ってあげることが大切」と、先生の温かいお人柄、教育への熱意も感じられる貴重な2時間でした。2月には - 基礎編 - が開催されますが、次回も楽しみにしております。ありがとうございました。
(Rep:京都支部/今村葉子先生)

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