出演者インタビュー
掲載日級名お名前
2016/02/26特級小塩 真愛さん

結果を残したいと挑戦した4度目の特級

こしおまい◎4歳よりピアノを始め二本柳奈津子氏に師事。ピティナピアノコンペティション全国決勝大会において、2001年C級銀賞、2003年E級金賞、2007年G級銅賞、第3回ピティナ福田靖子賞選考会において奨励賞受賞。受賞派遣として、2008年ハワイ・アロハ国際ピアノフェスティバルにて招待演奏。2004年アメリカ・ソルトレイクシティにてジーナ・バックアウワー国際コンクール参加。2007年イタリア・ヴァルセシア国際コンクールJr.D部門にて2位受賞。2012年藝大学内選抜による奏楽堂モーニングコンサート出演。2013年皇居内桃華楽堂にて御前演奏。2015年ピティナピアノコンペティション特級銀賞、聴衆賞受賞。その他多数のソロリサイタルや演奏会に出演。これまでに芸大フィル、ドナウ交響楽団、東京シティフィル、その他オーケストラと共演。室内楽の活動も積極的に行う。これまでに二本柳奈津子、岡原慎也、黒田亜樹、椋木裕子、青柳晋、赤松林太郎、ジャック・ルヴィエの各氏に師事。東京藝術大学卒業、修士課程2年在学中に留学。現在ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学在学中。

第2部出演

演奏曲目
バラキレフ:イスラメイ

ピアノはいつ頃、どのようなきっかけで始められたのですか?

母がピアノが好きで、私が4歳のときに友人である二本柳先生のところへ連れて行ってくれたことが始まりでした。ピアノを弾くことは勿論好きでしたが、ピアノをより志すようになったのは大学受験の時です。それまではコンクールを受けることも藝大を受験することも、ほぼ全て先生の薦めでやってきました。大学に入ってからは自ら色々な作品に取り組んだり、室内楽の楽しさに目覚めたり、音楽と日常的に触れる180度違った毎日を過ごしてきた中で、ピアノを志すようになりました。

A2級の頃から毎年コンペに出場して下さっていますが、どのようなきっかけで出場されるようになりましたか?

初めは先生に薦められたことがきっかけでコンクールを受け始めました。それからは毎年夏が近づくと、当たり前のように先生とピティナの選曲について考えていたので、ある種の使命感のようなものがあったのかもしれません。毎年出場したことによって、諦めずに野心を持って続ける力が身につきました。

毎年出場されたことが小塩さんの力となっているのですね。特級には2010年以降、4度目の出場でしたが、今年度はどんなお気持ちで挑まれましたか?

ピティナは他のコンクールと比べて思い入れが強かったので、それまでの結果に気後れせず、特級で結果を残したいと思い4度目の挑戦をしました。「為せば成る、為さねば成らぬ」と信じて無心でコンクールに取り組みました。

やはり諦めない気持ちを大切にされているのですね。2015年度の曲目はどのように選曲されたのですか?

まずは私が演奏したいと思った曲を選択するようにしました。また、昨年の春にハンガリーで数日間学ぶ機会を頂き、リストを身近に感じることができたので、今回はリストを中心に全体の選曲を決めました。予選では自分が弾き馴れた曲を選曲し、二次予選ではこれまでにコンクールでは弾く機会の無かった「ダンテを読んで」を思い切り演奏しました。セミファイナルでは初めて聴いた時から大好きだった「ペトルーシュカ」を選曲しました。技巧的にも音楽的にも挑戦してみたい分野でしたし、最近では国際コンクールでも頻繁に演奏されているので、今回の選曲に取り入れました。

2次予選通過後、セミファイナルに向けて特別に練習したことはありますか?

長時間のプログラムなので、本番と同じように通して弾く練習と部分練習を繰り返しました。又、イメージトレーニングにも取り組みました。

長時間のプログラムへ取り組むことはとても大変なことだと思います。セミファイナル通過後、ファイナルに向けて特別に練習したことはありますか?

ファイナルではピアノ協奏曲をオーケストラと共演するので、細部の音まで響き渡るように、普段よりさらに大きな表現を心掛けて練習をしました。

ソロとはまた違う演奏を心掛けられたのですね。ファイナルでのピアノ協奏曲を経験していかがでしたか?

セミファイナルまでとは違い、満員のお客様の温かい雰囲気の中でのステージだったので、オーケストラとの共演を思いっきり楽しんで演奏することが出来ました。

入賞結果を知った時はどのようなお気持ちでしたか?

信じられない気持ちと感謝の気持ちでいっぱいになりました。何年も前にお世話になって以来お会いしていなかった方や、応援して下さった沢山の方々に喜んで頂き、本当に光栄でした。私自身特に変わったことはありませんが、ピティナからまたその先のステップへと開放的な気持ちで臨めている気がします。

銀賞受賞おめでとうございます!今年度特級へ出場して、その期間は小塩さんにとってどのようなものでしたか?

コンクールの為に毎日練習をしていると、良い結果を出したい思いばかりが強くなって、ひたすら弾いていても何も見つかりませんでした。そんな時に映画を見ていたら、先に起こる展開にドキドキしたり、胸がいっぱいになったり、最後まで時間を忘れて見入っていた自分に、演奏することも同じだと気付きました。それからはコンクールであっても審査員を最後までぐいぐい弾き込める魅力的な演奏をしよう!と思いながらまた練習に励んだ辛い夏でした(笑)

また新たな気付きを見つけることが出来たのですね。入賞者記念コンサートではバラキエフのイスラメイを演奏されますが、当日への意気込みを教えて下さい。

思い入れのある第一生命ホールで、また演奏出来ることがとても嬉しいです。楽しんで聴いて頂けるように演奏したいです。

現在留学中と伺いましたが、留学中に何か感じたことはありますか?

留学されている方は皆感じることだと思いますが、本当に沢山の素晴らしい演奏会がびっくりする値段で聴けること、そしてヨーロッパを列車ですぐに旅が出来ること、これは日本では絶対に体験出来ません。いつも留学していて良かったと感じます。またザルツブルクで感じることは良くも悪くも、ほとんどの人が自分のペースで生活をしていること、そしてそれぞれのはっきりした考えを持っていることです。レッスンや授業では皆先生と対等に、先生も生徒とディスカッションすることを求めている気がします。留学中の出来事は全てが貴重なことばかりです。日々貪欲に色々なことを吸収していきたいと思います。

では次の目標を教えて下さい。

まずは留学中に出来る限り国際コンクールに挑戦し、実力を伸ばしたいです。音楽活動の基盤を持てるようになれば、いつかは沢山の子供たち、そして音楽や楽器に触れられることが当たり前ではない国の人たちに、クラシックを通じて楽しさや喜びを広められる活動がしたいと思っています。クラシック音楽を知らなくても、初めて聴く曲であっても、何かしらの感情やエモーションを聴いて下さる方から引き出せる演奏家になりたいです。

Youtube - 決勝での演奏

チケット
  • 2016/03/21(月・祝)
  • 第1部 第1部 13:00~開演/2部 17:30~開演
  • 【会員・学生】各部:3,000円 通し券:5,000円
  • 【一般】各部:3,500円 通し券:6,000円
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