出演者インタビュー
掲載日級名お名前
2016/03/11特級篠永 紗也子さん

憧れの特級のステージ! 自分らしさを信じて掴んだグランプリ

しのながさやこ◎1994年生まれ。石川県出身。2007?2013年、いしかわミュージックアカデミーを受講し、07年にIMA奨励賞、08年にIMA音楽賞を受賞。2009年、いしかわミュージックアカデミーフェスティバルコンサートにて井上道義指揮、オーケストラアンサンブル金沢と共演。第11回ショパン国際ピアノコンクールinASIA アジア大会高校生部門銀賞、第14回大阪国際音楽コンクールピアノ部門Age-U大学生部門第2位及び審査員特別賞、第17回金沢フレッシュコンサート2014オーディショングランプリ、第1回イモラ国際ピアノオーディション2014inJAPAN大学・一般の部第1位、第34回飯塚新人音楽コンクールにて第3位受賞。第38回ピティナ・ピアノコンペティション特級セミファイナリスト。金沢、東京にて、サロンコンサートやランチタイムコンサート、ジョイントリサイタルに出演。
2015年、第39回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、併せて文部科学大臣賞、東京シティ・フィル賞、読売新聞社賞を受賞。2015年秋から2016年夏にかけて、東京シティフィル定期演奏会への出演、日本の各地でのピティナ支部主催入賞者演奏会へのゲスト出演や海外での演奏会など、多数の公演が予定されている。これまでに、泉屋知子、小野隆太、清水目千加子、鶴見彩、多美智子、石井理恵の各氏に師事。現在、東京音楽大学ピアノ演奏家コース給費奨学生4年在学中。鈴木弘尚、鷲見加寿子の両氏に師事。

第1部/第2部出演

演奏曲目
モーツァルト:ピアノ四重奏曲 第1番 ト短調 K.478 第1楽章(室内楽)

篠永さんは今年が2回目の特級参加でしたが、どのような気持ちで挑まれましたか?

この特級のステージは小さい頃からあこがれていました。去年はチャレンジのつもりで出たのですが、曲を十分に準備できず悔いの残るものになってしまったので、今年はそのリベンジをしたい、という思いがありました。もう一度同じ舞台に立って自分の音楽をしたいと強く思っていました。

特級は準備する曲数が多くて大変ですよね。今年の課題曲の選択基準は何でしたか?

自分の好きな曲、自分らしさをアピールできる曲にしました。決められた時間の中で自分のいろいろな表情を見せられるプログラムにしたかったからです。

予選期間はどのような練習をしていましたか?

まず、一次予選で納得のできる演奏ができなかったので、二次予選までは気を引き締めて、自分のやりたい音楽を見失わないように自問自答しながら、イメージトレーニングを中心に練習しました。自分の演奏を客観的に、冷静に見つめられるように努力しました。

それでは、セミファイナル・ファイナルに向けてはどのような練習をされましたか?

今までの人生の中で一番切羽詰まっていました(笑)。短期間で自分の最大限の力が出せるように、つねに曲と向き合っていました。お風呂に入っているときも寝る直前も音楽のことだけ考えていました。でもこの期間ですごく成長できたと思います。

先生からの言葉で何か印象に残っているものはありますか?

鈴木先生は、よく「自分を信じて」と言って私の音楽の良さを引き出してくれます。楽譜に書かれた全ての音に意味があり、そこから作曲家が書いたメッセージを読み解くことを教わりました。鷲見先生はメンタル面で支えてくださり、コンクール期間中はいつでも私のことを気遣ってくれました。本番直前には「気を張りすぎず全力で演奏してください」と言って励ましてくださりました。先生同士でもいろいろ話し合うこともあったそうで、お二人に本当に感謝しています。いつか恩返しをしたいです。

そして見事ファイナルに出場され、そのコンチェルト体験はいかがでしたか?

夢のようでした。CDで聴くのとは違って、オケの生の振動が体中に響いて、自分の中の血が騒ぎました。ただ、GP(ゲネプロ)では思うように合わせられなかったのですが、指揮の渡邊先生の「好きなように弾いてください。」という言葉のおかげで緊張が解け、本番は楽しく演奏できました。いろいろな楽器の人の情熱が私の背中を押してくれて、無我夢中で弾いていました。

ファイナルのコンチェルトはとても素晴らしい演奏でした!特級グランプリ受賞という結果を知った時はどのようなお気持ちでしたか?

ファイナルに残ることが目標で、まさかグランプリを取れるとは思っていなかったので、スポットライトが当たった時はびっくりして涙も出ませんでした。そして、両親、先生、友人に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

本当におめでとうございます。入賞者記念コンサートでは、第1部でモーツァルトのピアノ四重奏曲を、第2部でショパンを2曲演奏されるということですが、この曲はどのように選びましたか?

室内楽はあまり経験がないのですが、モーツァルトはセミファイナルでも弾いて、大好きな作曲家なのでこの曲を選びました。ショパンは先生とご相談して決めました。幻想ポロネーズはショパンが人生を悟った晩年の曲で、私には早いかもしれませんが、この作品を勉強することで自分の音楽の幅を広げられたらいいな、と思います。

コンサート当日はどのような演奏をしたいですか?

この入賞者記念コンサートはYouTubeで見たことはありましたが、実際に出るのは初めてです。特級GPとしての責任を感じていて、コンクールの時と同じぐらい緊張しています。入賞者記念コンサートではコンクールの時よりも成長できた自分を見せたいと思っています。また、いろいろ思い出がつまった第一生命ホールで、あの素晴らしい響きの空間を楽しみながら演奏したいです。

楽しみにしています。では今後の抱負を教えてください。

課題はまだまだたくさんありますが、まずは自分の音色の種類をもっと増やしたいです。そしていろいろな時代の作品をくまなく勉強していき、それぞれの作品をその真髄まで近づくような深い読み込みをしていきたいです。そして、お客様にその曲の良さを伝えられるような演奏をしていき、その一つ一つの舞台を経て人間として成長していければ、と思っています。

Youtube - 決勝での演奏

チケット
  • 2016/03/21(月・祝)
  • 第1部 第1部 13:00~開演/2部 17:30~開演
  • 【会員・学生】各部:3,000円 通し券:5,000円
  • 【一般】各部:3,500円 通し券:6,000円
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