2011年8月21日(日)、浜離宮朝日ホールにて第35回ピティナ・ピアノコンペティション A2級入賞者記念コンサートが行われました。昨年度から始まったこの入賞者記念コンサートに、今年は全国各地から勝ち上がってきた65人のピアニストが集結しました。今までのコンクールとは違う、コンサートという舞台に登り、一人のアーティストとしてそれぞれの演奏を披露していただきました。

ロビーでは元気に動き回る子どもたちも、舞台袖ではそのエネルギーをじっと貯めこみ、ステージでは驚く程のパフォーマンスを見せてくれました。演奏者がそれぞれの気持ちを、音として会場に放射しているかのような演奏は、コンテスタントを超えたアーティストとしての輝きに満ちていたように思います。

各部の最後に行われたコラボレーション・ステージでは、昨年度特級グランプリである、梅村知世さんの演奏をなんと舞台上で鑑賞できる機会が設けられました。大先輩である梅村さんの演奏する姿は、出演者にとって憧れるだけの存在ではなく、目指すべき目標として映っていたのかもしれません。

梅村さんの演奏後、楽器を演奏しながら客席後方から舞台へ向かうのは、打楽器奏者の古川玄一郎さんと富田真由香さん。パーカッショニストならではの、音楽におけるリズムの重要性をお話し頂いた後、この夏の宿題にもなっていた、ボディーパーカッションによるコラボレーションがスタートしました。予習用の動画が公開されていたとはいえ、今までは一人で練習してきた振り付けを、今日は約30人の共演者と一緒に、観客席へ披露しました。最初は戸惑っていた子もステージ中盤になればリズムに乗って手を叩き、最後のポーズの時には満面の笑み! 初めて共演したとは思えないほど完成度の高く、そしてかわいらしいコラボレーションとなりました。

梅村さんのピアノ、古川さんのジャンベ、そして出演者のボディーパーカッションにより、大きな一つのステージが作り上げられ、ソロ演奏とはまた一つ違った感動を呼びました。

当日ホールのロビーや舞台袖、客席などで様々な方の表情を見ましたが、皆さん一様に柔らかな、優しい表情でした。演奏者、保護者の方々、ゲスト演奏者やスタッフの作り出す、温かな空気を感じることが出来ました。

この入賞者記念コンサートに出演したこと、浜離宮朝日ホールの舞台に立ち、一人で演奏をしたことが出演者たちの未来へのエネルギーとなるようにと思います。また、ホール中を包んでいた温かな空気が、いつまでも流れ続けることを願います。

出演者からの感想
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