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    <title>読み物・連載</title>
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    <title> 特別インタビュー　小原孝先生×木下牧子先生対談</title>
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    <published>2010-08-13T07:30:00Z</published>
    <updated>2010-08-30T01:43:55Z</updated>

    <summary> 作曲家・木下牧子先生と、木下先生の作品を数多くレコーディングされてきたピアニス...</summary>
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<div class="tb1"><div class="title1">
<div style="margin-bottom:20px;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="二倍、四倍の 表現を生む「バトル」の感覚 　~連弾・アンサンブルの極意~" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-title.gif" width="464" height="85" class="mt-image-none" style="" /></span></div>



<p style="font-size:11pt;color:#666">作曲家・木下牧子先生と、木下先生の作品を数多くレコーディングされてきたピアニスト・小原孝先生。木下先生の新作ピアノ連弾曲集「迷宮のピアノ」のCDも、小原先生が演奏・録音されています。今回は作曲家・演奏家それぞれの立場から、新作曲集の魅力、そして連弾・アンサンブルの極意をたっぷりと語っていただきました。</p>
</div>



<div class="rightcontents">
<div class="prf1"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="小原孝先生" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-obara.jpg" width="200" height="280" class="mt-image-none" style="" /></span><br />
<strong>小原孝</strong>　おばらたかし◎1986年国立音楽大学大学院を首席で修了、クロイツァー賞受賞。1990年のCDデビュー以来、「ねこふんじゃったスペシャル」「ピアノよ歌えシリーズ」など30作以上の作品を発表。現在、尚美学園大学客員教授、国立音楽大学非常勤講師、当協会評議員及び正会員、日本ギロック協会名誉会員、日本演奏連盟会員、日本著作権協会正会員。1999年よりNHK-FM「弾き語りフォーユー」パーソナリティー。9月4日にはミューザ川崎シンフォニーホールにてデビュー20周年記念リサイタルが予定されている。　<a href="http://www2.odn.ne.jp/~cau57200/" target="_blank">小原孝公式サイト「小原孝の
ピアノサロン」</a>
<br /><br />

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="木下牧子先生" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-kinoshit.jpg" width="200" height="280" class="mt-image-none" style="" /></span><br />
<strong>木下牧子</strong>　きのしたまきこ◎都立芸術高校ピアノ科卒業。東京芸術大学作曲科首席卒業、同大学院修了。日本音楽コンクール作曲（管弦楽曲）部門入選。日本交響楽振興財団作曲賞入選。2003年オペラ「不思議の国のアリス」（モーツァルト劇場創立20周年委嘱作品）初演で三菱信託芸術文化財団奨励賞受賞。2005年同オペラ改訂初演は大好評を博し、主宰・モーツァルト劇場がエクソンモービル音楽賞受賞。管弦楽曲「夜の淵」、吹奏楽のための「ゴシック」他、管弦楽曲・吹奏楽曲・歌曲・合唱曲など出版は80冊を超える。現在日本現代音楽協会会員、当協会正会員。　<a href="http://www.m-kinoshita.com" target="_blank">木下牧子公式サイト </a>

</div>

<div class="shokai">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="楽譜・CDのご紹介" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-shokai.gif" width="149" height="15" class="mt-image-none" style="margin-bottom:10px;" /></span><br />

<div style="margin-bottom:3px;text-align:center;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="楽譜" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-gakufu.gif" width="114" height="153" class="mt-image-none" style="" /></span></div>
<strong>楽譜／ピアノ連弾曲集「迷宮のピアノ」</strong><br />
◎ 作曲：木下牧子<br />
◎ カワイ出版<br />
◎ 収録曲：１．愉快なシネカメラ、２.ローラ・ビーチ、３.夢の結果、４.夢、５.ティオの夜の旅
 ６.夜は決してじっとは<br />
◎ 定価2,940円（税込）


<div style="margin-bottom:3px;margin-top:10px;text-align:center;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="CD" src="http://www.piano.or.jp/concert/images/kaiho287_interview-cd.gif" width="114" height="113" class="mt-image-none" style="" /></span></div>

<strong>ＣＤ／「木下牧子連弾曲集&#65374;迷宮のピアノ」</strong><br />
◎ ピアノ：小原孝、五十嵐稔　 石井里乃<br />
◎ ナミ・レコード（ライブ・ノーツ）=WWCC-7640<br />
◎ 収録曲：「迷宮のピアノ」全6曲／「やわらかな雨」全10曲<br />
◎ 定価：2,625円（税込）


<h2 style="margin-top:5px;">収録曲が試聴できます</h2>

<div style="text-align: center;"><object width="180" height="127"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/4gax7t5YMXs?fs=1&amp;hl=ja_JP"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/4gax7t5YMXs?fs=1&amp;hl=ja_JP" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="180" height="127"></embed></object><br />
<a href="http://www.youtube.com/watch?v=4gax7t5YMXs">愉快なシネカメラ</a></div>

<div style="text-align: right;margin:5px 0;font-size:10pt;"><a href="http://www.youtube.com/user/OfficeAsai#p/u/0/4gax7t5YMXs"><strong>⇒もっと聴きたい方はこちら！</strong></a></div>




</div></div>


<div class="txt">

<div class="t1">小原先生の歌心、木下先生のハーモニー</div>
<dl>
<dt>木下</dt><dd>小原さんと私が一緒にお仕事をするようになった最初のきっかけは、奏楽堂日本歌曲コンクールです。小原さんが伴奏なさったソプラノの神野靖子さんが優勝して、小原さんご自身も優秀共演者賞をお取りになったんですが、その時の本選での選曲がたまたま私の作品「C.ロセッティの4つの歌」だったんです。素晴らしい演奏だったという噂を聞いたので、その後小原さんの演奏会に伺って演奏をお聴きしました。小原さんのピアノは繊細でありつつ非常にダイナミックで、まさに「ピアノよ歌え」っていう感じで音楽をのびやかに歌われるんです。私の歌曲作品は特にピアノがとても大切で、声とピアノが対話するみたいな書き方をするので、小原さんのように積極的に音楽に関わって下さるピアニストはとっても魅力的です。</dd>

<dt>小原</dt><dd>僕はずっと以前から木下さんの作品が大好きで子どもたちに弾かせたりしていたので、作曲家としてはもちろん存じ上げていました。木下さんの作品は、何と言っても独特のハーモニー感が印象的です。流れの中で突然フイ打ちを喰らい、「そう来るか」っていう感じで。そんな箇所を見つけると、弾くほうもワクワクしてきます。</dd>

<dt>木下</dt><dd>高校卒業までピアノ科だったせいか、私は完全にハーモニー重視です。メロディに伴奏をつけるという作曲のしかたはほとんどしなくて、まず厚みのある響きの流れを作ってその上に自然に浮かび上がる旋律をのせていきます。ですから聴く分にはきれいですが、演奏するとなると、刻々と変化する響きをきちんと感じていないとメロディラインが上手く嵌らないんです。耳のよさが不可欠です。</dd>

<dt>小原</dt><dd>そのハーモニー感に加えて、木下さんはメロディメーカーなんです。歌いやすくて人の心を打つ、美しく印象的なメロディをお書きになる。一回聴いたら「あ、私も歌いたい」と思うような。聴いた後もどんどん聴きたくなる、歌いたくなるっていう作品が多いんです。</dd>
</dl>

<div class="t1">ピアノ連弾曲集「迷宮のピアノ」</div>
<dl>
<dt>木下</dt><dd>今回の曲集「迷宮のピアノ」は、私自身強い思い入れがある初期の合唱作品六曲をピアノ連弾に生まれ変わらせたものです。同じ作品でも編成が変わることで別の世界が大きく広がりそうな気がしたし、なによりピアノ専攻の皆さんにぜひ聴いたり演奏したりしてもらいたいと思いました。本当は二台ピアノで書いた方が楽なんですが、今回は密度の濃い響きを作りたくてあえて連弾で書きました。プリモとセコンドはどちらかが主役でどちらかがサポートというわけではなくて、対等です。音の密度が高い「二人オーケストラ」なので、音色や音質をどんどん変化させて、違う楽器のように弾くと面白いかもしれない。</dd>

<dt>小原</dt><dd>確かにもともとは合唱の曲なんだけど、ピアノ曲として完成されているので、合唱曲をアレンジしたっていう楽しみ方もできるし、初めて聴く人なら純粋な新作ピアノ連弾曲として楽しむこともできると思います。歌的な部分と器楽的な部分がミックスされた作品ですね。歌の要素を頭に入れつつ、技術的にはピアノ曲としても難しい部分がたくさんありますから。</dd>

<dt>木下</dt><dd>技術的にはかなり難しいかもしれません。演奏する二人がテクニックでばりばり火花を散らす一方、表情豊かに寄り添ったり対峙したりして楽しめる高度なエンターテインメントのような曲にしたかったんです。それを小原さんたちコンビが理想的に演奏・録音してくださったので、満足しています。</dd>

<dt>小原</dt><dd>トレモロの部分が多く、それが重要な意味を持っているのも特徴の一つです。トレモロというと、我々はテクニック的な練習から入りがちなんですけど、ハーモニーの色合いの変化を感じながら弾けば無駄な力も入らないんですよね。楽譜上では一見同じトレモロでも、優しくさざ波のように弾くところとか、体重をかけて訴えかけるように弾くところとか、そういった作曲家が楽譜には細かく書けないものを感じつつ弾くというのは、すごく大事なことだと思います。もちろんトレモロ以外の装飾音、トリルやアルペジオも同じで、ただ技術的に完璧に美しく速く弾くだけではなく、フレーズやハーモニーを感じながら様々なタッチや音色を自分なりに研究してみると、音楽の深みが感じられて表情がますます豊かになります。</dd>
</dl>

<div class="t1">連弾・アンサンブルの極意とは</div>
<dl>
<dt>小原</dt><dd>例えばコンクールや試験でクラシックの連弾曲を聴く場合、どうしても二人が合っているかどうか、美しくまとまっているかどうかという同調性を審査しがちなんですよね。でも、実は僕は連弾にしても二台ピアノにしてもいつも共演相手との「バトル」の感覚で演奏しています。相手がこう弾くんだったら自分はこう弾く！という、「戦うピアノ」なんですね。そうすると、同じ作品も組む人によって色々違った形に仕上がっていく。今回の作品の中にもバトルのように弾ける工夫や意気込みがたくさんあって、そういった意味でも新しい感覚の作品でした。<br />
　連弾曲を弾くとき、一人一人弾くととても音楽的なのに、二人で弾くと表現が半分になってしまう、ということがよくあります。二人で弾くんだから二倍にも四倍にもなったら楽しいのに、連弾だといつもと違うからどうしたらいいか分からなくなってしまうんですね。人それぞれ音量もバランス感覚も違うし、組み合わせの相手、例えば体の大きな人と連弾するのと細い人同士で連弾するのとでは音色の感覚も違ってきます。だから、いつものソロと違ってせっかく連弾するんだから、こういうことやってみようとか、こういう音色の方があってるんじゃないかとか、新しい自分を発見する気持ちで演奏してみると、それが相手との相乗効果を生んで、一人で弾いている時よりも何倍も表現が豊かになっていくんです。逆に、「必ずこう弾こう」と決め込んでいるとうまくいかない。「相手がそう弾くんだったら自分はこれくらい」っていうバランス感覚が大切なんです。</dd>

<dt>木下</dt><dd>連弾は一番手軽なアンサンブルの練習になりますよね。「迷宮のピアノ」のような音が多い連弾は特にバランスの勉強になると思います。「伴奏」という言葉は便利なので私もよく使ってしまうのですが、実際はどんなパートも決して「伴奏」ではないと思うんです。どのパートも対等。歌曲でのピアノもそうですし、デュオ、トリオ、カルテットもみんなそうですが、「メロディ」「伴奏」っていう感じで分業してしまうと、音楽が平坦なつまらないものになってしまうんですよね。小原さんがおっしゃった「バトル」というのは、決してけんかという意味ではなくて、この節は私がいただく、それならこの内声は私がいただく、じゃあ今度はこっちがリードしますっていう風に両者が積極的に音楽に関われば、音楽は見違えるほどいきいきと立体的になると思う。これはソロの場合もいえて、右手が一生懸命歌っているとき意外と左手は死んでしまっている場合って多いですよね。</dd>

<dt>小原</dt><dd>左手が音楽的な人ほど演奏が安定して聴こえます。とても上手なのに、左手の簡単なメロディーさえ全く無表情に弾く人も多いですから、左手って本当に重要ですね。その意味でもこの曲集はとても役に立ちます。</dd>

<dt>木下</dt><dd>10指の音色や音量を自由にコントロールできるようになれば、すごく面白いですよね。まさに「一人オーケストラ」。子どものうちから意識してみるといいかもしれません。</dd>
</dl>


</div>


<div style="text-align: right;">（取材・文：谷口永利子）</div>

<br />


<!-- 
<div style="border:solid 1px #ccc;padding:5px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/images/kaiho287_interview-present3.jpg" width="200" height="141" class="mt-image-none" style="float:right;" /></span>

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="CD" src="http://www.piano.or.jp/report/images/kaiho287_interview-present2.jpg" width="89" height="88" class="mt-image-none" style="float:left;margin-right:15px;" /></span>

<br />
<p>「迷宮のピアノ」サイン入りCDプレゼント！<br />
<a href="http://www.piano.or.jp/present/"><strong style="font-size:1.2em;">⇒ご応募はこちらから</strong></a></p>

<div style="clear:both"></div>
</div>
-->



</div>

]]>
        
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    <title>「基礎力としての音楽史」西原稔先生より寄稿</title>
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    <published>2010-06-14T05:02:48Z</published>
    <updated>2010-07-09T07:47:46Z</updated>

    <summary> 　６月２７日（日）に開催予定のセミナー「19世紀のノクターン」で講師をされる西...</summary>
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        <![CDATA[<div class="thumb tright"><div class="thumbinner">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/05/21_10782.html"><img alt="セミナー開催予定" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100614pickup.jpg" width="93" height="93" class="mt-image-none" style="" /></a></span>
<div class="thumbcaption">
<MTEntryAssets type="image"><$MTAssetProperty property="label"$></MTEntryAssets>
</div></div></div>

<p >
<small><span style="color:#666666">　６月２７日（日）に開催予定の<a href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/05/21_10782.html">セミナー「19世紀のノクターン」</a>で講師をされる西原稔先生より、「基礎力としての音楽史」という一文をご寄稿いただきました。<br />
　海外の音楽学校においては、演奏を専攻する学生でも、日本の音楽学学科に匹敵する量の音楽史の学習が課されることが多いそうです。音楽を考える知識・道具としての「音楽史」をこの機会に見直されてはいかがでしょうか？<br />
　なお、<a href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/05/21_10782.html">セミナー「19世紀のノクターン」</a>は、音楽史を追う上での一つの切り口として、ピアノ音楽の一ジャンルである「ノクターン」に注目するものです。大変ユニークな試みとなります。楽しく音楽史を学習する糸口を提供できるのではないかと、考えております。</span></small>

</p>

<hr />


<h3>基礎力としての音楽史</h3>

<div style="text-align: right;"><p>西原稔</p></div>

<p>　「音楽史を勉強してピアノがうまくなるのだろうか」という疑問は、大きな声では言えないものの、おそらく音楽大学の学生などはどこかに持っているに違いありません。「私の感性が第一」という人もいるでしょうし、「本を読んでも楽譜が読めるわけではない」、「いくら音楽史の本を読んでも指が速く回るわけではない」と考えている人もいるかもしれません。それではピアノの演奏をする上での、音楽史の知識とは、どのように役立つのでしょうか</p>。

<h3>音楽史を学ぶ意義</h3>

<p>ピアノ演奏を習得するとなると、まずは技術的なことがらをマスターするのが第一、と考えられてきました。その点は今も昔も変らないと思います。一方で、基礎力として音楽史が求められるのは、音楽が西洋文化の重要な営みであるからです。<br />
そもそもヨーロッパやさらにアメリカとくらべて、日本における音楽大学における音楽史教育の発想はまったく異なっています。日本では多くの場合、さしずめ教養課程の一つに過ぎません。しかし日本と同様に、純粋な意味での西洋文化の直接の伝統がないアメリカでは、作品理解や音楽史の変遷に関する教育の密度は、日本の比ではありません。まず、西洋の音楽の歴史と音楽そのものをしっかりと学習し、受容し、理解しなければならないという強い動機がそこにあるに違いありません。西洋音楽の本拠地ドイツの音楽大学における音楽史の教育も同様です。演奏専攻の学生に対しても、成績評価では日本の音楽学専攻学生以上の音楽史の課題が出されています。<br />
バッハの作品の演奏を深く極めるためには、バッハに流れ込んださまざまな流れを知ることが欠かせないのは言うまでもありません。その流れはきわめて多岐にわたり、ジャンルを越えて融合していきます。バッハはどのような音楽を耳にしたのだろうか、どのような楽譜を読んだのだろうか、と考えただけで詳細な音楽史の研究が重要だと思い至るはずです。バロック時代の音楽については、演奏家と音楽学者がともに協力して演奏や研究に当たっている場面を多々見ますが、それはとても理想的な姿です。<br />
モーツァルトやベートーヴェン、シューベルト、シューマン、ブラームスなどの「全集版」の編纂では、音楽学の研究が総動員されています。モーツァルトやベートーヴェンの作曲手法や作曲過程を克明に追求するには、その時代の音楽史研究が不可欠です。そのようにして出来上がった楽譜を演奏者がどのように読むのでしょうか。楽譜には「批判報告書」や編集記録が付されています。演奏者はそれらを読んで、楽譜がどのように出版時の状態まで確定されていったのかをあらかじめ知ってから楽譜を読むというのが、正しい使い方です。そのような記録を読むには音楽史の知識が必要ですから、これはあらゆる演奏家にとって、とても重要な基礎力といえるのではないでしょうか。</p>


<h3>演奏家にとっての音楽史</h3>

<p>さて、演奏家にとっての「基礎力としての音楽史」の中身を具体的に考えてみます。<br />
音楽通史を詳しく読むことがまず一つです。その重要なポイントはキリスト教社会の音楽を知ることだと思います。西洋音楽史はキリスト教の歴史でもあり、作曲家の作品や創作に宗教が様々な形でかかわりを持っております。しばしば、賛美歌の旋律や動機が作品に引用される場合があります。キリスト教社会に生きる人々が聞けばすぐにその意図は理解できるのでしょうが、その伝統のない私たちにはただの旋律で通り過ぎてしまうことでしょう。ショパンの「スケルツォ第1番」の中間部はポーランドのクリスマス歌ですが、その歌の内容を知っている演奏者はどれほどいるでしょうか。<br />
第二に舞曲の知識も大切です。バロック時代以降、器楽作品では舞曲が盛んに用いられました。その後、アルマンドやサラバンドという名称は用いられなくなるものの、その表現が長く作品に取り入れられました。その舞曲は一体、どのように踊られたものなのでしょうか。リズム形だけではなく、ステップ、表現の特色はどのようなものでしょうか。たとえばブラームスの「弦楽五重奏曲第1番」の第２楽章はメランコリックな3 拍子の音楽で知られ、またそのように演奏されています。しかし、この楽章の初期稿は「サラバンド」として作曲されました。サラバンドであることを知っていれば、その表現はメランコリックなものにはならないはずです。<br />
現在演奏している作曲家や作品について詳しく知ることも大切な音楽史の知識です。たとえば、今年はシューマンの生誕200年の年です。シューマンの創作は楽譜の表面からは決して解明することの出来ない複雑な過程を辿っています。彼自身が音楽批評家としての活動を行い、当時の数多くの作品と接し、それが様々な形で彼の創作に反映していきました。つまり、19世紀前期の音楽史を広範に理解していないと、シューマンの作品理解の入り口にも入れないといっても過言ではありません。<br />
音楽の営みを、残された作品だけではなく、それを生み出した土壌から理解すること。それが「基礎力としての音楽史」ではないかと思います。</p>]]>
        
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    <title>情報追記「19世紀のノクターン　-ロマン派音楽の根底に流れるもの-」　</title>
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    <published>2010-05-21T09:50:00Z</published>
    <updated>2010-06-14T07:56:21Z</updated>

    <summary> ※6月11日追記 6月27日の開催に向けて、セミナーで扱う曲目など、詳細の内容...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
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<div style="float:right;margin-left:15px;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="ピアノ大陸ヨーロッパ　表紙" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100521top_001.jpg" width="150" height="224" class="mt-image-none" style="border:solid 1px #ccc;" /></span><br />
<div style="margin-top:5px;" class="moshikomi"><a href="http://www2.piano.or.jp/fmi/xsl/ptnaseminar/entry1.xsl?-db=seminar&-lay=list&-max=25&LLcSerial=10212622&-find">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="お申し込みはこちら" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100614btn.gif" width="150" height="30" class="mt-image-none" style="" /></span></a></div></div>


<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="『ピアノ大陸ヨーロッパ』刊行記念セミナー　19世紀のノクターン" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100521top_title.gif" width="393" height="72" class="mt-image-none" style="margin-bottom:10px;" /></span>


<p style="font-size:11pt;">
※6月11日追記<br />
6月27日の開催に向けて、セミナーで扱う曲目など、詳細の内容が定まりつつあります。当日は西原先生による音楽史のエピソード紹介や楽曲分析に加え、根津理恵子さんによる実演を交えて、ノクターン、ひいてはロマン派特有の美的センスを知ることで、大いに、演奏や聴取の参考となります。</p>

<p style="font-size:11pt;">
現在予約受付中。皆さまのご参加をお待ちしております。なお、本セミナーは書籍「ピアノ大陸ヨーロッパ」の出版記念で企画されたイベントですが、当日の内容を理解するのに、書籍のご購入が必要というものではありません。セミナーのみで十分お楽しみ頂けます。</p>

<p style="font-size:11pt;">
■セミナー中で（楽曲分析、抜粋実演、あるいはCD試聴などで）扱う予定の作品　
ハイドン／ピアノソナタ第23番、モーツァルト／ピアノ協奏曲第21番／フンメル／ピアノソナタ第5番、ハイドン／ピアノソナタ第50番、ベートーヴェン／「月光」、フィールド／ピアノ協奏曲第2番、フィールド／ノクターン第6番、グリンカ／ノクターン「別れ」、バラキレフ／ノクターン第1番、ボロディン／「小組曲」より第6曲「ノクターン」、チャイコフスキー／「６つの小品」作品19-4「ノクターン」、フォーレ／ノクターン第1番・第6番・第13番、サティ「ノクチュルン」より、プーランク／ノクターン、ショパン／ノクターン
</p>

<hr />
<p style="font-size:11pt;">西原稔先生によるレクチャーと、ピアニストの根津理恵子さんの演奏、お二人のトークを交えたセミナーを開催します。ロマン派音楽を象徴する「ノクターン」とは、どのような音楽ジャンルなのか。<br />
音楽的、歴史的な側面からその実像に迫ります。<br />
<br />
このセミナーは、ピティナのホームページで好評連載されていた西原稔先生執筆による「<a href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/nshr_19th/">ピアノの19世紀</a>」の書籍版「ピアノ大陸ヨーロッパ」の刊行を記念して計画されたものです。事前、あるいは当日に、書籍をご購入いただけます（セミナーのテキストというわけではありません）。</p>

<div style="clear:both;"></div>

<div style="padding:10px;border:solid 1px #666;font-size:11pt;line-height:170%;margin-bottom:15px">
<div style="margin-bottom:5px;font-size:14pt;"><strong>&#65374;セミナー内容&#65374;</strong></div>
<div style="float:left;margin-right:20px;">
◆時代を象徴する音楽<br />
◆ノクターン文化の始まり</div>
<div style="float:left;margin-right:20px;">
◆遅いテンポの美学<br />
◆ノクターンの表現語法</div>
◆表現に欠かせない「ペダル」の美学<br />
◆鍵盤楽器で「歌う」とは
<div style="clear:both"></div>

<p style="font-size:15pt;padding-bottom:0px;padding-top:10px;">【<strong><a href="http://www2.piano.or.jp/fmi/xsl/ptnaseminar/entry1.xsl?-db=seminar&-lay=list&-max=25&LLcSerial=10212622&-find">⇒お申込みはこちら</a></strong>】</p>
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<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt=" レクチャー：西原稔先生" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100521top_nishihara.jpg" width="80" height="106" class="mt-image-none" style="float:left;" /></span>
<div style="margin-left:95px;font-size:10pt;line-height:130%;margin-bottom:15px;"><strong style="font-size:13pt;">レクチャー：西原稔先生</strong><br />
山形県生まれ。東京藝術大学大学院博士課程満期退学。現在、桐朋学園大学音楽学部教授。18,19世紀を主対象に音楽社会史や音楽思想史を専攻。「音楽家の社会史」、「聖なるイメージの音楽」(以上、音楽之友社)、「ピアノの誕生」(講談社)、「楽聖ベートーヴェンの誕生」(平凡社)、「クラシック名曲を生んだ恋物語」(講談社)、「音楽史ほんとうの話」、「ブラームス」(音楽の友社)などの著書のほかに、共著・共編で「ベートーヴェン事典」(東京書籍)、翻訳で「魔笛とウィーン」(平凡社)、監訳・共訳で「ルル」、「金色のソナタ」(以上、音楽の友社)「オペラ事典」、「ベートーヴェン事典」(以上、平凡社)などがある。
</div>




<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="演奏：根津理恵子さん" src="http://www.piano.or.jp/report/images/100521top_nedu.jpg" width="80" height="107" class="mt-image-none" style="float:left;" /></span>
<div style="margin-left:95px;font-size:10pt;line-height:130%;margin-bottom:15px;"><strong style="font-size:12pt;">演奏：根津理恵子さん</strong><br />

東京藝術大学卒業後、ポーランド政府給費留学生としてビドゴシチ音楽アカデミー研究科修了。<br />
現在、ポーランドを拠点にヨーロッパ各地で演奏活動を展開。2005年、第15回ショパン国際ピアノコンクールにおいてファイナリスト名誉表彰を受ける。2007年、伝統ある「第24回ヴァルデモサ・ショパンフェスティバル（マヨルカ島）」、および2009年、国際連合欧州本部（ジュネーヴ）に、日本人ピアニストとして初めて招待を受け、ソロ･リサイタル開催。またパリやヨーロッパ各地の「ショパン・フェスティバル」に出演。「繊細な美音」「聴衆を圧倒的な熱狂へを導く才能」との賞賛を得ている。
</div>




<br />

<table class="simple">
<tr>
<th>日時</th>
<td>2010年6月27日（日）14:00-16:00</td>
</tr>
<tr>
<th>
会場</th>
<td>＜東音＞ホール<small>（<a href="http://www.piano.or.jp/step/images/map/305.gif">地図</a>）</small></td>
</tr>
<tr>
<th>
受講料</th>
<td>
セミナー受講料：一般3,500円（会員3,000円）<br />

<small style="font-size:10pt;font-weight:normal;">※6月16日（水）までは書籍の同時購入も受け付けております。この場合は受講料と併せて一般5,000円（会員4,500円）となります。アルテスパブリッシングより書籍をお送りします。</td>
</tr>
<tr>
<th>お申込み</th>
<td><strong><a href="http://www2.piano.or.jp/fmi/xsl/ptnaseminar/entry1.xsl?-db=seminar&-lay=list&-max=25&LLcSerial=10212622&-find">⇒お申し込みはこちら</a></strong></td>
</tr>
<tr>
<th nowrap>お問合せ</th>
<td>PTNA本部事務局　担当：実方（ジツカタ）<br />
TEL：03-3944-1583　FAX：03-3944-8838</td>
</tr>

</table>

<p style="font-size:10pt;">主催：社団法人　全日本ピアノ指導者協会　メディア委員会</p>


]]>
        
    </content>
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    <title>好評連載していた『ピアノの１９世紀』が書籍として出版</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/04/12_10575.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2010:/report//16.10575</id>

    <published>2010-04-12T01:43:33Z</published>
    <updated>2010-04-12T09:54:30Z</updated>

    <summary>音楽学者の西原稔先生の執筆により、2007年から昨年11月にかけて連載されていた...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/">
        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="02obi.jpg" src="http://www.piano.or.jp/report/images/02obi.jpg" width="165" height="241" class="mt-image-right" style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" /></span><p>音楽学者の西原稔先生の執筆により、2007年から昨年11月にかけて連載されていた「<a href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/nshr_19th/">ピアノの１９世紀</a>」がこのたび、アルテスパブリッシングにて再編集、改稿を経て、出版されることになりました。タイトルは「ピアノ大陸ヨーロッパ」。４月２０日から店頭発売されます。</p>

<p>
※アルテスパブリッシング：<a href="http://www.artespublishing.com/books/903951-02-7.html">紹介ページ</a><br />
※Amazonの<a href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/04/12_10575.html">販売ページ</a>（現在予約受付中）</p>


<p>現代にも続く産業化社会、産業に携わる市民による文化、いわば「普通の人」が文化の担い手になる社会が成熟していく過程と、ピアノが発展、普及していく過程は期を一にしています。</p>

<p>ピアノは近代ヨーロッパの歴史を考える上で、誠に象徴的な楽器であり、当時の最先端技術を結集して作られた工業製品でもあります。</p>

<p>書籍版のPART１ではピアノと社会の関わりが論じられます。PART２は、ピティナでの連載で中心的なコンテンツとして人気を得ていた、ユニークな切り口の「ピアノ音楽風土記」。終章では１９世紀ピアノ曲の各ジャンルの中でも特徴的な「ノクターン」について、その「ゆっくり、ゆったりした」ロマンチックな音楽性が生み出された背景に迫ります。</p>


<p>弾いたり聴くだけでも楽しい「ピアノ」ですが、その成り立ちや歴史的な意味について、思いを馳せるきっかけにされてはいかがでしょうか。</p>]]>
        
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    <title>「生徒を伸ばす！ピアノレッスン大研究」発売</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/news/2010/03/12_10430.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2010:/report//16.10430</id>

    <published>2010-03-12T10:33:09Z</published>
    <updated>2010-03-12T10:47:23Z</updated>

    <summary> 新刊ムック「生徒を伸ばす！ピアノレッスン大研究」が３月１３日、ヤマハミュージッ...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/">
        <![CDATA[<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.piano.or.jp/report/images/yamaham_hyoshi.gif"><img alt="表紙" src="http://www.piano.or.jp/report/assets_c/2010/03/yamaham_hyoshi-thumb-200x282-4556.gif" width="200" height="282" class="mt-image-right" style="float: right; margin: 0 0 20px 20px;" /></a></span>

<p>新刊ムック「<a href="http://www.piano.or.jp/report/yamahamook.html">生徒を伸ばす！ピアノレッスン大研究</a>」が３月１３日、ヤマハミュージックメディアより発売されます。</p>

<p>ピティナホームページの人気コーナー「レッスン室拝見」に登場した先生方への再取材に加え、新たな先生方にも取材し、新しい内容にして、ピティナで編集したものです。</p>


<p>ベテランの指導者２０人のレッスンを見学してお話を伺い、多彩な音色を身につけさせる指導、基礎訓練の習慣化、タッチなどの具体的な音楽作りや、やる気を高める方法、コンクール活用法、ピアノを止めさせない工夫といった、広く生徒の成長に関わる問題について、豊富な指導経験に基づく回答をいただきました。</p>

<p>特設ページでは、読者の皆様からの投稿もお待ちしております。⇒<a href="http://www.piano.or.jp/report/yamahamook.html">詳細</a></p>]]>
        
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