楽譜の価値と利便性のバランス

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2008/01/25

娘が通っている英語教室の月謝は2,000円で、メジャーな英語教室からダンピングと言われかねない低料金設定です。先生は、初め生徒のためを思って月謝を500円と設定していたのですが、生徒があまりに気軽に休み、止めてしまうのに困ったそうです。月謝が安過ぎると長続きしないということなのでしょう。徐々に月謝を上げ、2,000円にしたところでやっと休む子が減り、今に落ち着いたということです。

ピティナでは、ミュッセを始める前にwebサイト上で無料の楽譜ダウンロードサービス「ネットの楽譜棚」を実施していました。無料で入手した楽譜データを自宅のプリンターで印刷できるというのは、確かに便利です。しかしそのように気軽に入手した楽譜は、やはり気軽に扱われてしまうのではないでしょうか。お金に限りませんが、苦労せず入手した楽譜と、そこにかかれた音楽に高い価値を感じるのは、難しいのではないでしょうか。

一方、ミュッセではきちんと料金を頂き、大型の印刷機で印刷・製本されたオンディマンド楽譜をご自宅へ配送します。料金を頂くことで、出版社・作曲家・編曲家などに謝礼を払うことも可能となりました。便利に、様々な楽譜が入手できることは、もちろん素晴らしいことです。安価であればなお良いでしょう。ミュッセの仕組みは、利便性と、楽譜の価値を損なわないこととのバランスが良いのではないかと考えています。

ミュッセ開始から約2年。このたびのリニューアルでは、表紙のカラーを選択し、タイトルをつけることが可能になりました。楽しく、便利な中にも楽譜を大事にする文化が育って欲しいと願っています。

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