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    <title>ピアノ連弾　２台ピアノの世界</title>
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    <subtitle>連載</subtitle>
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    <title>第２０回　日本人とピアノデュオ（下）</title>
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    <published>2010-07-29T04:29:12Z</published>
    <updated>2010-07-30T01:21:32Z</updated>

    <summary>活動の支えとなる音楽家たちの思い。。連載最終回「日本人とピアノデュオ（下）」</summary>
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<div style="width:222px;float:right;margin-left:15px;">
<div class="shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">



<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">
２台ピアノの午後　「秋のプラハ」より<br />
ボフスラフ・マルチヌー<br />
二台のピアノのための３つのチェコ舞曲<br />
III:ALLEGRO NON TROPPO
</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=9wYTIF5yod0" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">
２台のピアノの午後　「銀色のロシア」より<br />
レインゴリト・グリエール<br />
６つの小品　作品４１より　悲しきワルツ、シャンソン、バレエの情景の３曲
</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=ZBre1tsVkPE" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


<div class="ongen_title">
マヌエル・インファンテ<br />
スペインの音楽より　III : TIRANA ET SEGUEDILLE
</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
<object width="200" height="178"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/807dLllwuEw&amp;hl=ja_JP&amp;fs=1?color1=0x2b405b&amp;color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/807dLllwuEw&amp;hl=ja_JP&amp;fs=1?color1=0x2b405b&amp;color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="200" height="178"></embed></object><br />
【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=807dLllwuEw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


</div></div></div>







<div style="margin-right:235px;">

<p>菅原 明朗氏のご令嬢の北島 明美さんと初めてお話をさせていただいたとき、私たちの活動を手短にご説明し、邦人作曲家の２台ピアノ作品を探していることを申し上げたところ、北島さんから驚くようなお言葉が出てきました。「２台ピアノや連弾なら、専門にやってらした方がいらっしゃったから、そちらにお尋ねになってはいかかがでしょうか。父（菅原明朗）のお弟子さんの 陶野 重雄さんの奥様が２台ピアノのコンサートを毎年のようにやってらしてね。今は連絡先はわからないけれども、日本音楽著作権協会（ジャスラック）にお尋ねになってみて下さい」と北島さんは電話口でおっしゃるのです。そして私たちは、陶野 重雄・恭子さんご夫妻のご子息である陶野 郁雄さんとお話しする機会を持つに至りました。陶野 郁雄さんから伺ったさまざまのお話は、私たちの活動を支える原動力の一つとなっていると言っても過言ではありません。本連載において、そのお話の一端を皆さまにご紹介することをご快諾下さった陶野さんに心より感謝申し上げる次第です。</p>

<p>作曲家、陶野 重雄氏（1908-85）は、菅原 明朗、諸井 三郎の両氏に師事、1953年に文部省芸術祭管弦楽部門に入選しました。代表作に、吹奏楽曲「若人の踊り」、「祝典音楽」、「交響曲ホ調」などがあります。バレエ音楽「石像と花と女」、「ノー・モア・ヒロシマ」、オペラ「屋根上の狂人」なども高い評価を受けています。 1968年には、吹奏楽のための「序・破・急」ト調が、第16回全日本吹奏楽コンクール中学の部の課題曲に採用されています。また、陶野 重雄氏の夫人、陶野 恭子さん (1913-2003) は高木 東六氏に教えをうけ、ピアニストとして精力的に活躍され、後進の育成にも尽力されました。私たちは、陶野夫妻のご子息である陶野 郁雄さんに連絡をとらせていただき、北島 明美さんから紹介をされたことを説明した上でお話を伺いました。陶野 郁雄さんのお話は、２台ピアノに関することはもとより広く芸術全般に及び、戦後日本の音楽史、文化史の現場に身を置かれた方ならではの貴重な証言を多くお聞かせいただくことができました。陶野さんは、子供の時分からお母さまがピアノ連弾、２台ピアノのコンサートをよく開催されていたと語られたうえ、「海外公演に行くたびにその土地で楽譜を購入してきて、日本初演、世界初演のピアノデュオ作品も多くあったようです」「お弟子さんに形見分けをする時は、楽譜のページを破って渡しておりました」といったエピソードもご披露くださいました。陶野 恭子さんは７０歳まで精力的に演奏活動を続けられ、１９８０年代には、当時弾かれる機会の少なかったバルトークの２台ピアノ作品の全てを演奏するなど、顕著な活動実績を残されました。</p>

</div>

<div style="width:200px;font-size:8pt;float:right;">

<div style="text-align: center;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="１９８０年１１月３０日の一台ピアノとニ台ピアノの小発表会表紙" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/020-2.jpg" width="180" height="262" class="mt-image-none" style="" /></span></div>
１９８０年１１月３０日の一台ピアノとニ台ピアノの小発表会表紙


<div style="text-align: center;margin-top:200px;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="１９７９年１１月４日一台ピアノとニ台ピアノの発表会表紙" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/020-3.jpg" width="150" height="302" class="mt-image-none" style="" /></span></div>
１９７９年１１月４日一台ピアノとニ台ピアノの発表会表紙


<div style="margin-top:200px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="西原昌樹　陶野郁雄さんとともに　２０１０年７月５日池袋にて" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/020-1.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />
西原昌樹　陶野郁雄さんとともに　２０１０年７月５日池袋にて


</div></div>

<div style="margin-right:235px;">
<p>コンサートのプログラムや楽譜は、陶野 恭子さんがお亡くなりになった時にたくさんのお弟子さんたちに形見としてお分けになられたそうで、お手元にはほとんど残っていないということです。これは、実のところ陶野さんのお話に限ったことではなく、複写や製本のための機械が普及していない時代に広く執り行われてきた、まぎれもない現実なのです。思えば、この行為は、演奏家の方、ご遺族の方なりに、譜面というものを大切に扱おうとなさるお気持の純粋な表れ以外の何物でもなく、現代の私たちに、こうした習わしに対してとやかく言う資格はありません。私たちも、諸外国の図書館から譜面を入手しようとするときに、パート譜の片方しかないとか、ページの不足があるといったケースに多く遭遇しますが、それを一概に図書館のせいにするなどはもっての外というべきかもしれません。散在するパート譜を見つけ出して揃えるなどの労をいとわず、楽曲を完全な形で甦らせることこそが、現代に生きる演奏者に課せられた使命であろうと理解しております。楽曲への敬意を忘れず、楽譜を大切に扱うということは、いつの時代であっても、音楽にたずさわる人間として演奏技術以前の最も根本的な約束ごとではないかと思うのですが、どういうわけか、この大原則をまるでご存知ない演奏家に出会って驚かされるといった経験もありました。そうした苦い思い出も、このときの陶野 郁雄さんのお話で、すっきりと拭われたように感じたものです。</p>

<p>陶野さんからは、１９７０年代の陶野 恭子さんのお弟子さんたちによるコンサートのプログラムを見せていただきました。バラエティに富む曲目の素晴らしさもさることながら、多くのコンサートで「ピアノ１台の部」「ピアノ連弾の部」「２台ピアノの部」という３つの部分に分かれて構成されていることが目を惹きます。連弾や２台ピアノが、最後に添え物のように扱われているのではなく、ソロ、連弾、２台が全く均等のウエイトで扱われています。私たちも、さまざまな方の主催されるコンサートにできるだけ足を向けるようにし、コンサート情報も細かくチェックしておりますが、このような分け方とウエイトで構成されたコンサートのプログラムは他に見たことがありません。２台ピアノの演奏曲目だけに限って見ても、十年一日のごとく同じ曲目が並びがちな現代のコンサートとは一線を画し、有名な<a href="/enc/dictionary/composer/mozart_a/">モーツァルト</a>や<a href="/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/">ラフマニノフ</a>の作品だけでなく、古典から現代まで、バランスのとれた選曲がなされている配慮に驚かされます。インターネットも通信販売もない時代、為替相場の違いなどまで考慮すれば、私たちが楽譜入手に費やしている手間や時間の何倍もの労力を使われて楽譜を入手されていたことがわかります。それだけでも、陶野 恭子さんのピアノ連弾、２台ピアノに対する思いの強さを感じることができます。また、偶然とはいえ、私たちがこれまでにコンサートで取り上げた作品と重なる楽曲も多く、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/glier/004038.html">グリエール「６つの小品」</a>、インファンテ「スペインの音楽」、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/martinu/013184.html">マルチヌー「３つのチェコ舞曲」</a>などを積極的に生徒さんたちに紹介された陶野 恭子さんの懐の深さに感銘を受けました。陶野 重雄さんが、生徒さんたちの２台ピアノの合奏練習に立ち合われ、解釈上の助言を与えるようなことも多かったそうです。</p>

<p>陶野 恭子さんのご功績や演奏記録などは、現在のところインターネットでは調べることができず、貴重な記録の存在が忘れられようとしています。インターネットは便利なものではありますが、網羅的でも万能でもありません。貴重なお話を直接うかがえる機会を得、それを皆さまにこうしてご紹介する機会も持てたことを光栄に思っております。いつの時代にも信念を持って音楽活動に取り組まれた方がいること、それは海外ばかりでなく、日本国内にもこうして存在されていることを知り得たことは幸運でした。さらには、私たちが知らないだけで、実りある音楽活動に尽力されている方々が、過去にも現在にも数多くいらっしゃるはずだということにも思いを馳せなければなりません。この思いこそが、私たちの演奏活動の支えとなっています。私たちも視野を広く持ち、常に研究を怠らず、安易な思い込みを排除して、信念を持って活動を続けたいとあらためて心に期する次第です。</p>

</div>]]>
        
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    <title>第１９回　日本人とピアノデュオ（上）</title>
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    <published>2010-07-23T02:29:48Z</published>
    <updated>2010-07-23T02:14:26Z</updated>

    <summary>日本人作曲家による連弾・二台ピアノ作品の数々</summary>
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        <name>admin</name>
        
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<div class="shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">



<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">ボリス・チャイコフスキー<br />
２台のピアノのためのソナタより III:練習曲</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
<object width="200" height="178"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/1bWWnRUAfXw&amp;hl=ja_JP&amp;fs=1?color1=0x2b405b&amp;color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/1bWWnRUAfXw&amp;hl=ja_JP&amp;fs=1?color1=0x2b405b&amp;color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="200" height="178"></embed></object><br />
【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=1bWWnRUAfXw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>



<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK TANSMAN "CARNAVAL SUITE" III : CAKEWALK -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=Jv9ETgSKWmc" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】

</div></div></div>

</div>

<div style="margin-right:235px;">

<p>これまで、日本人音楽家でピアノデュオにたずさわられた方は数多くいらっしゃいます。このような同胞の先達というべき方々の残された業績、足跡を正確に把握し、積極的に学びとり受け継いでゆくことも、私たちにとって重要な活動の一つと位置づけています。日本国内でピアノ連弾、２台ピアノの作品を取り上げるコンサートは、第二次世界大戦以前から少なからず行われていたようですが、このジャンルでの演奏記録をまとめて紹介した記事・文献はほとんど存在しません。このため、私たちは折にふれて知りえた散在する演奏データを、一つずつ書き留めるような形で記録してきました。例えば、すでに<a href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/2009/08/07_9138.html">第２回目の連載記事</a>の中でご紹介した、ラザール・レヴィ告別演奏会第一夜の２台ピアノのコンサート（レヴィ、原智恵子、安川加寿子、野辺地勝久の共演）などは昭和２０年代の代表的なピアノデュオコンサートというべきものですし、それ以前にも、ウィーンで学んだ名ピアニスト、井上 園子さんが、日本で活躍した有名な指揮者ヨーゼフ・ローゼンシュトックと組んで２台ピアノの演奏会を何度か開催しています。こうした記録はインターネット上に載っていないものも多く、日本近代音楽館（２０１０年３月に閉館）の保存資料の中から見つけたものもあります。また、１９５２年に、安川加寿子さんがジュヌヴィエーヴ・ジョワ（作曲家アンリ・デュティユー夫人）と組んで行ったピアノデュオリサイタル（東京文化会館）で、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/001176.html">ミヨー「スカラムーシュ」</a>が本邦初演され、日本中で一大センセーションを巻き起こしたことも、知る人ぞ知る歴史的事実でしょう。東京文化会館資料室に保管されている資料の中にも、原 智恵子さん、安川 加寿子さん、アンリエット・ピュイグ＝ロジェさんのピアノデュオのリサイタルのプログラムが含まれており、選曲方法や、解説の言葉の使い方などに感銘を受けるところが多くありました。</p>

<p>それでは、日本人の作曲家はどうでしょうか。実は、著名な作曲家のほとんどが、ピアノ連弾や２台ピアノの楽曲を作曲しています。「鯉のぼり」「春よこい」「靴が鳴る」などの童謡で知られる作曲家、弘田 龍太郎の書いた「柳」（１９２２年）は、日本最古の２台ピアノ作品の一つに数えられる貴重な作品です。私たちは、２００５年１２月のコンサート「世界音楽紀行」の中で、著作権保持者のご許可のもと、「柳」と併せて同じ弘田作品「おうちの子猫」（２台ピアノ）を演奏しましたが、ともに聴きごたえのある名曲で、ご来場のお客様に喜んでいただきました。このときのライブ録音のＣＤを取り扱われた或る通信販売業者の方が「本格的なクラシック作品で驚いた」とのご感想をお寄せ下さったことも印象に残っています。また、黒澤映画に多くの音楽を提供したことでも知られる作曲家、早坂 文雄の２つの２台ピアノ作品（「武曲三彩」「序曲ニ調」）などは、私たちがこれから演奏したいと考えている作品の筆頭ですし、ほかにも、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/otaka/index.html">尾高 尚忠</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ogura/index.html">小倉 朗</a>、奥村 一、江 文也、高木 東六、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/m_yoritsune/index.html">松平 頼則</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/moroi_saburo/index.html">諸井 三郎</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/kiyose/index.html">清瀬 保二</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/yuasa_j/index.html">湯浅 譲二</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/nakada/index.html">中田 喜直</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/mamiya/index.html">間宮 芳雄</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/miyoshi/index.html">三善 晃</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ichiyanagi/index.html">一柳 慧</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/irino/index.html">入野 義朗</a>、深井 史郎、宅 孝二、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/toyama_y/index.html">外山 雄三</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/hayashi/index.html">林 光</a>、塚谷 晃弘、永冨 正之、大木 英子、吉田 隆子といった著名な作曲家の多くが２台ピアノ作品を作曲しています。戦後生まれの世代に目を向けても、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/kondo_j/index.html">近藤 譲</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/niimi/index.html">新美 徳英</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/nishimura/index.html">西村 朗</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/yoshimatsu/index.html">吉松 隆</a>、座光寺 公明、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ito_y/index.html">伊藤 康英</a>などの作曲家が、それぞれに個性的な優れた２台ピアノ作品を書いています。特に、夭折された座光寺 公明さんの作曲・演奏両面における２台ピアノへの積極的な取り組みは注目すべきものがあります。いっぽう、難解な現代音楽ばかりではありません。学習者向きであると同時に、素晴らしい芸術性をそなえた２台ピアノ作品も数多く存在しています。例えば、中根 裕子さんの「さくら貝の唄」「竜神のバラード」「笑う五百羅漢」「天狗のかくれみの」を初めとする多数の２台ピアノ作品などは、これからますます広く弾かれてほしいものです。中根さんご自身で書かれた楽譜の解説（レッスンの友社刊）は、レスナーの方への率直な指針に富むもので、中根さんがいかに２台ピアノに深い理解と愛着を持たれているかがよく伝わってきます。</p>

</div>


<div style="width:200px;float:right;font-size:8pt;"><div style="text-align: center;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="「マエストロの肖像」菅原明朗評論集　松下鈞編　国立音楽大学図書館発行の表紙" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/019-01.gif" width="148" height="200" class="mt-image-none" style="" /></span></div>「マエストロの肖像」菅原明朗評論集　松下鈞編　国立音楽大学図書館発行の表紙<br />


<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="益子徹（左）と西原昌樹（右）　北島明美さんとともに
２００７年２月４日　２台のピアノの午後「赤い絨緞の思い出~ソ連時代の２台 ピアノ作品~」東京都中央区月島　ピアノアートサロンにて" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/019-02.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="margin-top:200px;" /></span><br />
益子徹（左）と西原昌樹（右）　北島明美さんとともに<br />
２００７年２月４日　２台のピアノの午後「赤い絨緞の思い出&#65374;ソ連時代の２台 ピアノ作品&#65374;」東京都中央区月島　ピアノアートサロンにて
</div>




<div style="margin-right:235px;">

<p>ここでもう一人、２台ピアノにかかわった重要な作曲家として、菅原 明朗氏の名を是非とも挙げておかなくてはなりません。菅原 明朗（すがはら めいろう1897-1988）は、近代日本で指導的立場にあった楽壇の重鎮でした。氏は、作曲家としてあらゆるジャンルに楽曲を残したほか、教育者、啓蒙家、評論家、文筆家としても活躍しました。弟子には、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ogura/index.html">小倉 朗</a>、深井 史郎、古関 裕而、須賀田 礒太郎、服部 正、陶野 重雄など、錚々たる名前が並びます。永井 荷風の台本によるオペラ『葛飾情話』は菅原氏の代表作の一つで、最近当時の台本での復活再演がなされました。菅原作品に２台ピアノ曲「銀河」（１９４１年。４台ギター版もあり）があることを知って調査を始めた私たちは、幸いにも菅原氏のご令嬢の 北島 明美（はるみ）さんと直接ご連絡を取ることができました。北島さんはすぐに、菅原明朗評論集「マエストロの肖像」（国立音楽大学付属図書館刊）を私たちに贈って下さいました。名匠ならではの鋭い示唆に充ちた音楽評論はもとより、巻末に掲載された作品目録を眺めているだけでも勉強になるほどの浩瀚な一書です。北島さんとは手紙や電話でのやりとりを何度となくさせていただきましたが、２００７年２月には、私たちのコンサート「赤い絨緞の思い出」に、菅原 明朗氏のご令孫にあたるお嬢さまとともに北島さんが京都から駆け付けてくださったことは忘れられません。ソ連時代の２台ピアノ作品（ショスタコーヴィチ「２台のピアノのための組曲」作品６、ボリス・チャイコフスキー「２台のピアノのためのソナタ」、シュニトケ「ゴーゴリ組曲（検察官）」）を取り上げた演目を興味深くお聴きいただいたように思います。北島さんからは今も時節のあいさつを折にふれいただいておりますが、いつも「あなたたちのライブラリーに父の作品がないのが残念です」とのお言葉をお書き添えくださるのです。というのも、残念ながら「銀河」は、４台ギター版・２台ピアノ版ともに北島さんのお手元にないばかりか、現在は楽譜の所在自体が不明という、幻の作品となってしまっているのです。北島さんのご助言もいただいて各方面のご関係の方々に問い合わせをさせていただきましたが、現在に至るまで吉報は得られていません。何かご存知の方がいらっしゃいましたら、ご一報いただければ幸いです。私たちはこれからも北島さんとのご交流を続けさせていただきたいと願っております。実は、ごく最近も、私たちが縁あって知己を得た新進気鋭のギタリスト、岡本 拓也さんを北島さんにご紹介したところ、菅原 明朗の貴重なギター作品の譜面をこころよくご提供され、十代の岡本さんの手に菅原作品を委ねるという光栄なお手伝いをさせていただいたところです。ところで、北島さんのご紹介から、私たちはピアノデュオにかかわる、もう一つの大切な出会いに導かれることとなりました。次回はそのお話を取り上げたいと思います。</p>
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    <title>第１８回　タイ演奏旅行記（四）</title>
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    <published>2010-07-13T04:00:12Z</published>
    <updated>2010-07-13T03:56:41Z</updated>

    <summary>タイ演奏旅行記最終回。日本の作品への会場の反応は。。</summary>
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<div style="width:222px;float:right;margin-left:15px;">
<div class="shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">

<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK 五木の子守唄　ITSUKI NO KOMORIUTA -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
<object width="200" height="178"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/b7jl_f2XQvg&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/b7jl_f2XQvg&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="200" height="178"></embed></object><br />
【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=b7jl_f2XQvg" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


<div class="ongen_title">２台ピアノ in BANGKOK MOYURU MAEDA "MEMORIES OF CHERRY TREE" -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=ULGFb8BZGFg" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">２台ピアノ　In BANGKOK MENDELSSOHN THE EVENING BELL -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=gahvVV20Ue0" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】</div>

</div></div>

<br /><br /><br />

<div class="img1" style="margin-bottom:50px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="譜めくりのモンゴル人ピアニスト" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/018-01.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />
譜めくりのモンゴル人ピアニスト</div>


<div class="img1" style="margin-bottom:50px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="プロモーターご夫妻" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/018-02.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />プロモーターご夫妻</div>

<div class="img1" style="margin-bottom:50px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="花束贈呈" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/018-03.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />花束贈呈</div>


<div class="img1">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="お世話になった皆さんと" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/018-04.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />お世話になった皆さんと</div>

</div>



<div style="margin-right:235px;">

<p>プログラム後半には日本の３つの作品を演奏しました。「五木の子守唄」はヨセフ・モルナールさん（日本ハープ協会会長）が２台ハープ用に編曲したものを２台ピアノで披露。<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/miyoshi/index.html">三善 晃</a>さんの「唱歌の四季」では日本の代表的な唱歌をメドレー風にご紹介しました。そして、コンサートの掉尾を飾ったのは、フランス在住の女性作曲家、前田 炎（もゆる）さんの作品「桜の木の追憶」(Memories of the Cherry Tree for Two Pianos) です。前田さんは、桐朋学園大学とパリのエコール・ノルマル音楽院で研鑽を積まれ、フランスに長く住まわれて活躍されています。今回のタイでのコンサートをフランスにお住まいの前田さんにお知らせしたところ、出版譜 (Musik Fabrik, France) と異なる箇所が多いとのことで、ご親切にも自筆譜を日本の私たちに送って下さり、コンサートでは頂いた自筆譜を使用しての演奏となりました。「桜の木の追憶」は、日本情緒を湛えながら、古典と現代の多彩な作曲手法が用いられ、クラシック音楽らしい落ち着きと斬新な前衛性とが違和感なく融合している魅力的な楽曲です。プログラム最後の「桜の木の追憶」が弾き始められたとき、会場の空気は一変し、客席の皆さんが息を呑んで演奏に耳を傾けてくださっているのが伝わってきました。演奏を終えた後に頂いたひときわ大きな拍手で、前田さんの作品に具わった特別な力をあらためて実感することができました。</p>

<p>アンコールには、ゲーテ・インスティテュートにちなんで、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/mendelssohn/index.html">メンデルスゾーン</a>「夕べの鐘」を選曲。あまり知られていませんが、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/mendelssohn/index.html">メンデルスゾーン</a>がピアノとハープの二重奏のために書いたれっきとしたオリジナル作品で、２台ピアノで弾いても非常に美しく響く珠玉の小品です。２時間弱のコンサートはくつろいだ雰囲気のうちに締めくくられました。Chayasirisobhon氏が閉演の挨拶をされた後には花束の贈呈式まであって、晴れがましい思いでした。ステージを終えた私たちに最初にねぎらいの声をかけてくれたのは、第二ピアノの譜めくりを務めてくれた、モンゴル出身でバンコク在住の女性ピアニストでした。私たちの演奏する一曲一曲に興味を持って、最後までにこやかに譜めくりをしてくれた彼女には、お礼に<a href="/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/">ラフマニノフ</a>と<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>の楽譜を差し上げました。ご来場のお客様とも歓談をさせて頂きましたが、多くの方が「あの曲はよかった」「とてもよいプログラミングでした」「日本の作品は本当によかったですよ」などと色々なお声を率直にお聞かせくださり、確かな手ごたえを感じることができました。また、「前田 炎さんはどんな作曲家ですか？」と西洋人男性から英語で尋ねられたことも、前田さんの作品に寄せる皆さんの関心がとりわけ高かったことの現れであったと思います。</p>


<div class="t1">【コンサートを終えて】</div>

<p>２０１０年２月１４日（日）未明発の夜間便でタイを出国、往路と同じく北京回りで、同日午後に日本に帰国しました。今回、タイでコンサートを行ったことで、東南アジアにおいてもピアノ連弾や２台ピアノ作品が自然に楽しまれているということを、身をもって体験することができました。タイでのピアノ受容・普及の現場に触れて大いに刺激を受けるとともに、日本人の演奏を好意的に受け入れて頂けることを実感できたことは、今後の活動の糧として生かしてゆきたいと考えています。お世話になった多くの方々には、ここであらためて深く感謝の意を表したいと思います。いくつかの反省点も踏まえながら、これまで以上に気を引き締め、新たな気持で演奏活動に取り組む所存です。</p>

<p>また、今回のコンサートで特に認識を深くしたのは、日本人演奏家として日本人作曲家の作品を演奏することの大切さです。外国で演奏することのできる日本のピアノデュオの作品に一曲でも多く出合うことができるよう、あらためて腰を据えて積極的に調査と実演にあたりたいと考えております。それにつけても、今回のコンサートが、前田 炎さんの作品に取り組む機会となったことは本当に幸運であったと思います。前田さんは女声アンサンブルのための作編曲を多く手がけられており、人声の重ね合せだけで笙（しょう）や篳篥（ひちりき）などの雅楽を思わせる精妙な音響を創出するなど、日本的な感覚を非常に強く持っていられる方です。私たちがこれまで出会ってきた日本人音楽家の中にも、前田さんと同じように、日本人の心を失うことなく活躍されている方が数多くいらっしゃいます。次回からは、そのような日本人音楽家の方々の印象的なお話を皆さんにご紹介させていただきたいと思います。</p>



</div>
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    <title>第１７回　タイ演奏旅行記（三）</title>
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    <published>2010-07-07T05:52:55Z</published>
    <updated>2010-07-07T05:55:46Z</updated>

    <summary>タイ旅行記の第３回。本番では世界各国のよりぬき名作を演奏！</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
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<div style="width:222px;float:right;margin-left:15px;">
<div class="shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap="">
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/017.pdf" target="_blank">
コンサート冊子</a><br>
<span class="data">（PDF：1.78MB）</span></div>

<hr size="1" noshade>

<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK INFANTE "MUSIQUES D'ESPAGNE" -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
<object width="200" height="178"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/807dLllwuEw&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/807dLllwuEw&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="200" height="178"></embed></object><br />
【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=807dLllwuEw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>



<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK TANSMAN "CARNAVAL SUITE" III : CAKEWALK -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=lhjFN6yVKx8" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】

</div>
</div>
</div>
<br /><br />


<div style="font-size:8pt;">
<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="会場のドイツ文化センター　ゲーテインスティトゥート" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/017-001.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />会場のドイツ文化センター<br />ゲーテインスティトゥート
</div>

<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;text-align:left;width:200px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="図書館に楽譜を寄贈（楽譜はプリズム社の協賛）" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/017-002.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />
図書館に楽譜を寄贈（楽譜はプリズム社の協賛）
</div>

<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="タイ人兄弟ピアニストのご自宅で" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/017-003.jpg" width="200" height="250" class="mt-image-none" style="" /></span><br />タイ人兄弟ピアニストのご自宅で
</div>

<div style="text-align: center;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="タイ人兄弟ピアニストのご自宅で" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/017-004.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />タイ人兄弟ピアニストのご自宅で
</div>

</div>


</div>


<div style="margin-right:235px;">

<div class="t1">【タイ人兄弟との音楽交流】</div>
<p>１１日夜には、タイ人兄弟ピアニストのご両親が私たちにお声がけ下さり、思いがけなくもご自宅へご招待にあずかりました。バンコク近郊の広壮な邸宅に、グランドピアノ２台とアップライトピアノ数台を所有されており、少年たちは恵まれた環境で勉学にピアノに励んでいます。この夜、私たちは彼らと演奏の交流をすることができ、忘れられない思い出となりました。私たちは本番の曲をいくつか披露し、兄弟は練習中のソロを何曲か弾いたあと、最後に兄弟の４手連弾により、ワレリー・ガヴリーリン (Valery Gavrilin, 1939-99) の「タランテラ」(Tarantella for piano 4 hands)を弾いて聴かせてくれました。それまで<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/003142.html">ラヴェル「トッカータ」（組曲「クープランの墓」第６曲）</a>など大変な難曲を真剣に弾いていた少年も、連弾ではすっかりリラックスした表情に変わり、二歳下の元気な弟と仲良く並んでピアノに向かっています。兄弟らしい息の合ったアップテンポの連弾はともかく面白く、その場が大きな笑いの渦に包まれました。現代ロシアの作曲家ガヴリーリンの連弾曲はパンチのきいた大変ユニークなもので、日本の学習者の皆さんにも広くお勧めしたいと思います。</p>

<div class="t1">【２０１０年２月１２日（金）】</div>

<p>そして、本番当日。</p>

<p>コンサート会場のタイ国ドイツ文化センター (Thai German Cultural Foundation Auditorium) は、バンコク中心部のルンピニー公園近くに位置し、東京上野の旧東京音楽学校奏楽堂を思わせるたたずまいを見せています。世界各国の音楽家による演奏会が連日開かれ、地元タイの人々はもとより、バンコク在住の欧米人や日本人など外国人の音楽ファンも頻繁に足を運んでいるホールです。スタインウェイとベーゼンドルファーの２台のグランドピアノを備えており、今回の私たちのコンサートの開催が可能となりました。ドイツ文化センターに隣接するゲーテ・インスティテュート (Goethe Institute) は、泰独文化交流の拠点としてドイツ語講座の開講やドイツ文化関連情報の収集・発信を行っている研究機関で、周囲一帯がバンコクの喧騒から離れた文教地区となっています。なお、ゲーテ・インスティテュートの図書館には、私たちが解説や校訂を担当した<a href="/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/">ラフマニノフ</a>と<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>の楽譜を寄贈させて頂きました。</p>


<a href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/016-newspaper.jpg"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="新聞" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/017_newspaper_m.gif" width="200" height="136" class="mt-image-none" style="float:left;margin-right:15px;" /></span></a>


<p>開演３０分前の午後７時３０分、開場。ロビーではプロモーターのCharasirisobhon氏の奥様が受付を担当してくださいました。なにしろ、私たちにとっては初めての外国でのコンサートです。どのような方々がいらっしゃるのか見当もつきませんでしたが、ふたを開けてみれば、タイ人、西洋人、そして日本人の方が続々とご来場されるではありませんか。お客様は総勢で６０人ほどだったでしょうか。比較的小規模のこのホールには過不足のない人数です。多くは、現地大手英字新聞Bangkok Post紙を筆頭に、多くの媒体に掲載された予告記事をご覧になってお越しになった方々であったようです。前日には邦人向け「バンコク経済新聞」にも記事が掲載されました。なお、現地音楽事務所は、縁故やノルマに頼ったり招待券を乱発するなどのいびつな集客は行わないという方針であり、これは私たちが日本でこれまで心がけてきた方向性とも合致し、好感が持てました。当日お客様に配布されるプログラムも、事前に特に打ち合わせていなかったにもかかわらず、<a href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/docs/017.pdf">作曲家紹介つきの８ページの冊子</a>（PDF）をきちんとご準備下さっていたことにも感激しました。</p>



<p>午後８時、開演。プロモーターのMongkol Chayasirisobhon氏が招聘元事務所 D & M Music Studioの代表者として流暢な英語で開演の挨拶を述べられ、私たちは拍手でステージに迎えられました。今回のコンサートのテーマは＜ヨーロッパと日本の２台ピアノ作品＞。なるべく多くの時代、多くの国の多様な２台ピアノの名作に接して頂けるように選曲をしたものです。コンサートは、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/czerny/017086.html">チェルニー「２台のピアノのための速度練習曲（４０番練習曲）作品２９９ｂ」</a>からの抜粋で始まります。第一ピアノの譜めくりをしていた当方マネージャーによると、<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>を弾き終わると同時に会場のあちらこちらから、ささやき交わすような感嘆の声が聞こえてきたとのこと。この時点でマネージャーは、今回のコンサートの成功を確信したのだそうです。</p>

<p>オープニングの<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>のあとは、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/004613.html">ラフマニノフ「前奏曲嬰ハ短調（鐘）」</a>（作曲者編曲２台ピアノ版）、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/grechaninov/index.html">グレチャニノフ</a>「行列」、<a href="/enc/dictionary/composer/mozart_a/">モーツァルト</a>「ラルゲットとアレグロ」を演奏。短い小休止をはさんで、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/reinecke/017533.html">ライネッケ「アンダンテと変奏曲」</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006098.html">サン＝サーンス「アラブ奇想曲」</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/infante/002959.html">インファンテ「スペインの音楽」</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tansman/022260.html">タンスマン「カーニバル組曲」</a>を続けて演奏しました。ヨーロッパから中近東までを駆け巡るようなおもむきで、２台ピアノのよりぬきの名作を並べました。いずれも私たちにとってなじみの深い曲ばかりで、初めて聴く人にも充分に親しんで頂けたことと思います。ヨーロッパ音楽の部はここで終わりとなり、１０分間の休憩が入りました。休憩中には、目の不自由なタイ人女性が付き添いの方に手を引かれてステージに近づき、熱心にピアノに触れて楽器の形を確かめているのが印象的でした。（文：<a href="http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/">グループＰＣＣ</a>）</p>

<p>＜タイ演奏旅行記（四）に続く＞</p>



</div>
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    </content>
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    <title>第１６回　タイ演奏旅行記（ニ）</title>
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    <published>2010-04-02T02:12:35Z</published>
    <updated>2010-04-02T07:36:29Z</updated>

    <summary>招聘のお話を承諾したその日から、タイへの渡航のための</summary>
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<div class="shiryo">
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<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK GRETCHANINOFF "CORTAGE" -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=wWWGC0G6JC8" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>



<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK SAINT-SAENS "CAPRICE ARABE OP.96" -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=QCj4BFZCxFw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】

</div>
</div>
</div>
<br /><br />
<div style="text-align: center;">

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/016-001.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="margin-bottom:100px;" /></span><br />

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<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="016-003-2.jpg" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/016-003-2.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="margin-bottom:100px;" /></span><br />

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/016-004.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="margin-bottom:100px;" /></span><br />

<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/016-005.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="margin-bottom:100px;" /></span>

</div>


</div>


<div style="margin-right:235px;">


<div class="t1">【タイ渡航準備】</div>
<p>ご招聘のお話を承諾したその日から、タイへの渡航のための準備が始まりました。航空券の手配を始め、ポスター用の写真撮影、演奏する曲の選別・プログラミングなど、やるべきことは山のようにあります。その準備に追われながらも、当方マネージャーと現地プロモーターとの間で、事務上の諸連絡が続けられるわけですが、なにぶんにもお互いに電子メールだけのやりとりです。確認と再確認が幾度となく繰り返されたことは言うまでもありません。渡航間近になって先方のネットワーク上に不具合が生じ、冷やりとさせられるようなこともありました。幸いにも事なきを得たものの、ネットワーク時代であればこそ、足元をしっかりと固めて慎重の上にも慎重を期して事にあたらなくてはなりません。また、時期的に中国の旧正月と重なり、飛行機のチケットをなかなか取ることができないという事態にも直面しましたが、旅行会社の方のご尽力でどうにかこれを打開でき、２月１０日早朝成田出発の航空券をようやく手にすることが出来ました。</p>



<div class="t1">【２０１０年２月１０日（水）及び１１日（木）】</div>
<p>２月１２日（金）の本番に備え、１０日（水）は移動日、１１日（木）は予備日となりました。寒さの緩んだ２月１０日早朝に成田を発って機中の人となった私たちは、途中、厳寒の中国・北京首都国際空港を経由して、夕刻にバンコク・スワンナプーム国際空港に到着。この時期は聞きしにまさる繁忙期で、入国手続には長い時間を要しました。プロモーターのMongkol Charasirisobhon氏は、直接空港に出向かれ、私たちを暖かくお迎え下さいました。お会いして早々、氏がつぎつぎに挙げられる日本人音楽家の名前の多さに驚きながら、移動に費やした長い一日を無事に終えたことでした。</p>

<p>翌１１日（木）は予備日と言いながらも、午前はコンサートのための練習を念入りに行い、午後はゆっくりとバンコク市内観光をした充実した一日となりました。Charasirisobhon氏から事前にお知らせ頂いていたこととはいえ、氏の行き届いたご配慮にあらためて感謝の念を深くしました。氏のおかげで、バンコク滞在中に不便な思いをするようなことは全くなく、タイ料理も含めて、食事も毎食、美味しく頂くことができたのは本当に幸いなことであったと思います。</p>

<p>私たちがコンサートの事前練習に使わせて頂いた音楽教室のレッスン室及びピアノ室が大変素晴らしいものであったので、ご紹介しておきましょう。私たちが滞在したホテルからも、コンサート会場のドイツ文化センターからもほど近い閑静な住宅街にその音楽教室DEMUS (Dalcroze Eurhythmics and Music Studio) はあります。ダルクローズ式リトミックは日本でも広く取り入れられており、ご存知の方も多いと思いますが、バンコクのこの教室でも３歳半以上の子供たちが４&#65374;６人のダルクローズ・メソッドによるグループレッスンを受けています。</p>

<p>教室の正面玄関を入るとすぐに、サロンコンサートを開くこともできる広さの板張り、瀟洒な内装のレッスン室が一つ。この部屋にはグランドピアノ（スタインウェイ）が１台置いてあります。合奏練習に先立って、一人でこの部屋のピアノでじっくりと個人練習をさせて頂きましたが、閑静な住宅街の中、いかにも南国らしい庭園のエキゾチックな植物を横目に眺めながらの練習は格別のものがありました。この部屋とは別に、奥に行くと、数人の集合レッスンを行うことのできるピアノ室があります。この部屋には、グランドピアノ２台と電子ピアノ（クラビノーバ）が４台並んでいます。ここは板張りでなくフェルトの床で、ここも快適に空調が入り、清潔な空間の中で練習に集中することができます。</p>

<p>また、DEMUS音楽教室の入口に貼られていた２００９年のクリスマスコンサートの写真も私たちの目を惹きました。このコンサートでは、ピアノソロはごくごく少数。ほとんどが、生徒さん同士、先生と生徒さん、兄弟、姉妹、親子など、さまざまの組み合わせで、ピアノ４手連弾と６手合奏の演奏を楽しんでいる様子を写した写真でした。日本では、連弾の比重が大きい発表会や、オール連弾の発表会などはそれほど一般的でないのではないでしょうか。この音楽教室を主宰されているのはアメリカとイギリスの音楽大学で学ばれた方で、レッスンに日常的にピアノ連弾、２台ピアノを取り入れ、生徒さんたちも大いにピアノデュオを楽しんでいる様子です。</p>

<p>私たちはつねづね「ピアノ連弾、２台ピアノは珍しいジャンルではなく、世界中の人が広く日常的に楽しんでいる」と申し上げているのですが、「世界中」というのがまさに字義通り、日本や欧米だけでなくタイのような東南アジアの国も含まれていることが今回あらためてよくわかった次第です。DEMUS音楽教室のピアノ室の書棚には、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/shostakovich/006272.html">ショスタコーヴィチ「２台のピアノのための組曲」（作品６）</a>などの日本版の楽譜、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/001176.html">ミヨー「スカラムーシュ」</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/001176.html">グレインジャー</a>「ガーシュウィンの"ポギーとベス"による幻想曲」といった欧米のピアノデュオの楽譜が多く並べられています。譜面をめくりやすいようにとリング製本されたものも目に付き、いずれにせよ２台ピアノをかなり頻繁に演奏している様子が伝わってきます。音楽教室の主宰の方はご不在でしたが、次にお会いする時には是非ともレッスンでのピアノデュオの取り込みなどについて率直なお話を伺いたいと思っております。（文：<a href="http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/">グループＰＣＣ</a>）</p>

<p>＜タイ演奏旅行記（三）に続く＞</p>




</div>]]>
        
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    <title>第１５回　タイ演奏旅行記（一）</title>
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    <published>2010-03-25T02:23:16Z</published>
    <updated>2010-03-26T06:28:06Z</updated>

    <summary>活動を通して世界中の音楽家と交流。。タイに招かれての演奏旅行記その１</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
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<div class="shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">

<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK CZERNY VELOCITY ETUDE for 2 pianos op. 299b</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=N_C3e_Lp_vs" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>



<div class="ongen_title">２台ピアノ　in BANGKOK RACHMANINOFF PRELUDE IN C# MINOR OP.3-2 -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=sDFd5slP7PQ" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>
</div>
</div>
<br /><br /><br /><br />
<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;">
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="成田空港にて" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/015-001.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />成田空港にて</div>

<div style="font-size:8pt;">
<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="乗り継ぎの北京空港" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/015-002.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />乗り継ぎの北京空港</div>


<div style="text-align: center;margin-bottom:220px;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="スワンナプーム空港・混雑する税関" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/015-003.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><br />スワンナプーム空港・混雑する税関</div>

<div style="text-align:center;"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="プロモーターとコンサート会場のレストランにて" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/015-004.jpg" width="200" height="150" class="mt-image-none" style="" /></span><div style="text-align: left;width:200px;margin:0 auto">プロモーターとコンサート会場のレストランにて</div>
</div>
</div>


</div>


<div style="margin-right:235px;">
<div class="t1">【はじめに】</div>

<p>2010年2月12日（金）、タイ・バンコクのドイツ文化センターにて、私たちは２台ピアノのコンサートを行いました。私たちの初めての海外公演となり、多くのことを学ばせて頂いたことはもとより、タイ国のピアノ事情やピアノデュオの受容・普及状況の一端を実地に見聞する貴重な機会ともなりました。日本でピアノに取り組まれている皆さんにとってもご参考に資するところが少なくないと思われます。ここから四回にわたり、「タイ演奏旅行記」と題してご紹介させていただくことと致します。</p>


<div class="t1">【コンサート実施を決めるまで】</div>

<p>2001年2月に本格的なコンサート活動を開始してからこれまでの間、私たちの演奏活動は東京及びその近隣の地域にて行って参りました。機会があれば是非、他の場所でもコンサートを行いたいと考えておりましたが、関東を離れた最初のコンサートが、日本国内を飛び越えて海を渡った遠い異国になってしまったというのも、思えば不思議な成りゆきではありました。幸運な出会いに恵まれたことはもちろん、私たちのこれまでの活動の結実の一つの現れかたではなかったかとも思われます。</p>

<p>私たちはかねてより、全世界、全時代、全ジャンルのピアノデュオの名作と出合うことを願って活動を続けてきたことから、楽譜の入手や情報の収集にあたっては、これまで国内外の多くの方々と交流をさせて頂いてきました。活動を開始した当初より、多くの作曲家やそのご家族の方々に、書簡、葉書、ファクシミリ、電子メール、電話など、時と場合に応じた適切な通信手段を選びながら連絡をとらせて頂きました。もちろん、可能であれば直接お会いさせて頂くようなこともありました。作曲家、ご家族、関係者の方々の国籍は本当にさまざまです。日本を始め、ヨーロッパ、アメリカはもちろんのこと、南米ブラジルの方々に大変お世話になったことも忘れられません。</p>

<p>インターネットを通じてのやり取りが本格的なものになってきたのは、2004年、通算で第20回目のコンサートを過ぎた頃からであったと思います。世界中の図書館、大学、作曲家協会などにも電子メールによって瞬時に連絡が取れ、また時間を置かずにお返事を頂けることが多くなりました。音楽関係者の使うSNSにも入会し、そこを通じて新しい人間関係が広がったことで、世界各国の新進気鋭の作曲家から新作が届けられたり、演奏のご感想を頂いたりするようにもなりました。そうして届けられた皆さんの反響と率直なお声が私たちの活動を支える原動力の一つになったことは言うまでもありません。そして、時代は進み、ネットワーク上ではかつて音声が中心であった演奏の披露も、映像とともに世界中の音楽ファンに届けることが容易になりました。最近では、自分たちの演奏を公開しながら、同時に、ピアノ連弾や２台ピアノを楽しんでいる世界中の方々の姿を自宅に居ながらにして閲覧することができるまでになっています。実際、私たちのもとに国内外からメッセージが届けられる頻度はますます増加しています。</p>

<p>このようにして多くの人々とつながりができた中に、或るタイ人の少年ピアニストとの出会いありました。今回タイでのコンサートを実現し得たきっかけの一つに、このようなネットワークを介したコミュニケーションがあったことは事実です。そのタイ人の少年ピアニストは弟とともにピアノを学んでおり、ソロだけでなく、兄弟でピアノ連弾、２台ピアノを日常的に楽しんでいるとのこと。彼ら兄弟は、私たちの演奏する作品に大変な興味を示してくれました。たまたまそのとき彼らはモスクワに住んでおり「モスクワではどの教室にも必ずピアノが２台あり、皆が２台ピアノ作品を重要だと思っています」との言葉が届きました。この話をしていたのは、時あたかも、私たちがプリズム社から<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/czerny/017086.html">チェルニー「２台のピアノのための速度練習曲（４０番練習曲）作品２９９ｂ」</a>の楽譜を出版するお話を頂いた時期であったこともあいまって、彼の言葉が今でも私たちの印象に強く残っています。ちなみに、彼らが師事しているモスクワのピアノの先生も「<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>の２台ピアノ版は非常に重要です」と話してくださったとのこと。その言葉を裏付けるように、その先生は楽譜が販売されたとの情報を聞きつけるや、訪日するご友人に頼んで東京で<a href="/enc/dictionary/composer/czerny/">チェルニー</a>の楽譜を購入してもらい、プリズム社版の楽譜をモスクワでいち早く手に取られたのだとか。</p>

<p>ほどなく彼ら兄弟はタイに帰国し、バンコクで暮らすことになりました。ピアノのレッスンを受けるために、タイに帰国してからもモスクワには時々通っているとのことでした。私たちは兄弟のお母様とも連絡をとらせて頂いており、どちらからともなく「いつか２台ピアノのコンサートで共演出来るといいですね」と言い合っていましたが、幸いにも、そのお母様がバンコクで音楽事務所を経営しコーディネーターをなさっているMongkol Charasirisobhon氏の令夫人とお知り合いであることが分かりました。偶然にも、Charasirisobhon氏は、私たちが別のところからご紹介を頂いたプロモーターその人であったこともあり、タイでの２台ピアノコンサートの話がとんとん拍子に進められました。双方のスケジュールを調整した結果ついに、「2010年2月12日に会場を準備したので是非タイに来てください」という、願ってもないようなご招聘のお話が舞い込んだのです。Charasirisobhon氏は「タイまで来てくれさえすれば、滞在中の心配はいらない」と言って具体的な条件もお示しくださり、私たちは熟考の末、このご招聘のお話をお受けすることと致しました。（文：<a href="http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/">グループＰＣＣ</a>）</p>

<p>＜タイ演奏旅行記（二）に続く＞</p>

</div>
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    <title>第１４回　ヴラスチミル・レイセクの２台ピアノ作品（下）</title>
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    <published>2010-03-12T02:29:07Z</published>
    <updated>2010-03-12T04:47:04Z</updated>

    <summary>数々のデュオ名作・名演を生むレイセク夫妻。世界に広がるレイセク作品</summary>
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        <name>admin</name>
        
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>ヴラスチミル・レイセク氏と夫人のヴィエラ・レイスコヴァーさんは、ともに優れたピアニストであり、それぞれにソリストとして卓越した技量をお持ちですが、何と言ってもご夫婦でのピアノデュオの活動が有名です。レイセク夫妻は、チェコを代表するピアノデュオチームとして知られ、国内外で圧倒的な名声を博してきました。特に、１９７０年代初頭にレコーディングされた<a href="/enc/dictionary/composer/dvorak/">ドヴォルザーク</a>「スラブ舞曲集」（全曲）は、歴史的名盤として日本でも広く知られています。モノトーンの山吹色の美しいジャケットやクリアな録音音質は現代の眼から見ても素晴らしいもので、往時、チェコスロバキアのナショナル・レーベルであったスプラフォン社が、国の威信をかけてこの盤を製作したことが伝わってきます。スラブ舞曲の輝くような演奏はため息が出るほど。全１６曲をあっという間に聴き通すことができます。この盤が<a href="/enc/dictionary/composer/dvorak/">ドヴォルザーク</a>連弾作品の復権・再評価の嚆矢となり、当時の西側の楽壇に大きな反響を巻き起こしたことは疑いのないところです。実際、コンタルスキー兄弟やラベック姉妹らが、競うようにスラブ舞曲を演奏し始めたのは、レイセク夫妻のこのレコードがリリースされた後のことではなかったかと思います。</p>

<p>そのほかにレイセク夫妻の残した数々の名演奏の中では、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/006744.html">ミヨーの「２台のピアノと管弦楽のための協奏曲」（作品２２８）</a>も忘れることができません。「プラハの春」音楽祭で披露されたこの曲は大変な難曲ですが、レイセク夫妻は一糸乱れぬアンサンブルと鮮やかな指さばきを発揮し、ライブ演奏とは信じがたいような驚異的な完成度をもって軽やかに弾ききっています。<a href="/enc/dictionary/composer/milhaud/">ミヨー</a>のこのコンチェルトはもともと、アメリカで活躍したピアノデュオ、ヴロンスキー＆バビンのために<a href="/enc/dictionary/composer/milhaud/">ミヨー</a>が書き下ろしたものですが、「プラハの春」の名演は「西にバビン夫妻、東にレイセク夫妻あり」との印象を強く焼き付けるものとなっています。レイセク夫妻は、ミヨーのほかにも、ブリテン、<a href="/enc/dictionary/composer/shostakovich/">ショスタコーヴィチ</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/lutoslawski/">ルトスワフスキ</a>といった２０世紀の多くの作曲家と交流を持ち、幾多の作品の世界初演、東欧初演を手がけてきました。</p>

<p>レイセク氏は、作曲家としても積極的に自作を発表しています。特にピアノの名手であることから、多くのピアノ曲を書いています。今回私たちが取り上げたのは、レイセク氏の２台ピアノ４手用作品に限りましたが、そのほかにも、ピアノソロ、１台４手、１台６手、２台８手など、さまざまの形態に多くの作品があります。レイセク氏の作品はいずれも、チェコ音楽のよき伝統を充分に踏まえながら、洗練された新鮮な現代感覚が盛り込まれたものです。土俗的というよりは都会的であり、氏のピアノの演奏スタイルがそうであるように、知性とユーモアにもあふれています。私たちが演奏した、レイセク氏の２台ピアノ作品の各曲の概要を以下にご紹介しておきましょう。</p>

<p>「インベンション」は新古典主義的手法で書かれた初期作品で、抽象的な律動とモチーフで全曲が構成されています。「ブラジリアン・ダンス」はレイセク氏の人気曲の一つで、パンチの効いたリズムとキャッチーなメロディは痛快無比、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/001176.html">ミヨーの「スカラムーシュ」</a>のような大衆性を有した名作です。「トッカータ」はレイセク氏が恩師の霊前に捧げた曲で、中間部のしめやかな弔鐘の響きが胸に迫ります。「２台のピアノのためのソナタ」は、ソナタらしい格調をそなえた意欲作です。随所に技巧的なパッセージが頻出し、短二度・長七度・短九度といった鋭い不協和音が多用されながらも、全篇が瑞々しいロマンティシズムに彩られています。以上の４作品によるプログラム前半に引き続いて、後半には、よりくつろいだ表情の３作をお届けしました。「巨匠たちのダンス」は、<a href="/enc/dictionary/composer/schumann/">シューマン</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/ravel/">ラヴェル</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/">ラフマニノフ</a>の音楽を素材にした軽快なダンス組曲ですが、深い音楽的素養に裏打ちされ、薄っぺらいパロディに堕することなく上品なユーモアと娯楽味を打ち出すことに成功しています。「ディベルティメント」は、多彩な内容が盛り込まれた名曲で、親しみやすさ、モダンさ、芸術性が高度に融合されています。私たちが最後に演奏した愛すべき小品集「リプニーク組曲」は、郷土モラヴィアへの愛情が強く感じられ、特に最終曲「我が最愛のチャールストン」の洒脱な音楽は、忘れがたい余韻を残します。</p>

<p>このように、レイセク氏には多くのピアノデュオ作品がありますが、日本ではかろうじて「ブラジリアン・ダンス」だけが取り上げられる程度のようです。インターネット上の動画共有サイトなどでは、地元チェコを中心に、多くのピアニストや子供たちがレイセク氏のピアノデュオ作品を演奏している様子を閲覧することができます。少なくとも「ブラジリアン・ダンス」を一度でも聴けば「この作曲家の他の作品も是非知りたい」と思うのが、音楽を愛する人の持つ共通の感情ではないでしょうか。２台８手用作品には、４人の奏者のうちの２人が２台のピアノの横を走って移動し、相互に場所の入れ替えを行うようなユニークな曲もあり、演奏者も聴衆もこの仕掛けを大いに楽しんでいる姿が映し出されています。チェコの通販ショップを見てみると、何十点ものレイセク氏の楽譜が販売されています。レイセク氏の作品は、今後ますます世界中に広がり、多くの人々に親しまれてゆくことと思います。</p>


<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="014lejsek-cardjpeg.gif" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/014lejsek-cardjpeg.gif" width="200" height="185" class="mt-image-none" style="float:right;margin-left:15px;" /></span>
<p>最後に、チェコの人々の音楽への思いの深さを知らされた出来事をご紹介します。それは、ブルノ在住のレイセクご夫妻から、直筆のカードとお手紙を戴いたことです。私たちの手元に届いたのはコンサート終了後になりましたので、ここにお知らせをさせて頂く次第です。日本語のお手紙は、ヤナーチェク音楽院ご出身のブルノ在住の日本人の方が代筆されたものでした。私たちに手紙を送るために日本人に代筆をお願いされたレイセクご夫妻と、それを快くお引き受けされる日本人の方がいらっしゃるということ。暖かいお心遣いに幾重にも感謝申し上げます。日本から遠く離れた国にも、日本人が音楽にたずさわって生活されている事実をあらためて実感します。音楽と向き合う時には国境も距離も関係がありません。どの音楽家もどこかで必ず相互につながりがあるということは、私たちがこれまでに連絡を取らせて頂いた全ての音楽家の方々から直接・間接にお教え頂いたことです。一度でもいい加減な姿勢で音楽に向かってしまったならば、それはいずれ、全ての音楽家に受け入れてもらえなくなることにつながります。チェコにはともかく数多くの作曲家がおり、魅力的なピアノデュオ作品が多く存在します。私たちはこれからも、チェコ音楽への取り組みを続けていきたいと考えております。（文：<a href="http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/">グループＰＣＣ</a>）</p>

</div>



<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">

<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">LEJSEK Pan Rachmaninov ve Spanelsku -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=Gm27mJfpCZc" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">LEJSEK TOCCATA IN MEMORIAM PROF. FR. SCHAFER -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=3yIOeTpIXMw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


<div class="ongen_title">LEJSEK Muj nejmilejsi charleston - 2 PIANOS -</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=zSwJ5yfjFdY" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

</div></div>]]>
        
    </content>
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    <title>第１３回　ヴラスチミル・レイセクの２台ピアノ作品（上）</title>
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    <published>2010-03-05T03:23:19Z</published>
    <updated>2010-03-12T04:47:32Z</updated>

    <summary>作曲家レイセクの洗練された作品は「小さな都会」ブルノ特有の気質から</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>皆さんはチェコの音楽と言えば何を思い浮かべるでしょうか。</p>

<p>まず、<a href="/enc/dictionary/composer/dvorak/">ドヴォルザーク</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/smetana/">スメタナ</a>の名前は、誰もが挙げることと思います。最近では、<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>もすっかり人気作曲家の仲間入りを果たしたようです。<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>の「シンフォニエッタ」は日本でもよく演奏されていますし、先日などは、歌劇「利口な女狐の物語」のパリ・オペラ座での公演の模様が日本のテレビで放映されていたほどです。この三人の作曲家に、２０世紀チェコを代表する作曲家<a href="/enc/dictionary/composer/martinu/">ボフスラフ・マルチヌー</a>を加えて、一般に「チェコの四大作曲家」などと言われることがあります。この四人の作曲家がそれぞれにピアノへの関わりも深く、特にピアノデュオの分野にも重要な名作を書いていることは興味深い事実です。</p>

<p>チェコがピアノデュオ作品の宝庫であることは、私たちもかねてより着目してきたところで、２００５年１０月に開催したコンサート「秋のプラハ」では、古典派の時代にまでさかのぼり、この地方にゆかりのある作曲家・音楽を時代順に取り上げました。古典派からはボヘミア出身の二人の作曲家、クルムフォルツ（またはクルンプホルツ）と<a href="mailto:/enc/dictionary/composer/dussek_o/">デュセック</a>（またはドゥシーク、ソナチネアルバムで有名）の作品を、ロマン派からはR. N. C. ボクサの編曲した「ボヘミア修道士会 愛唱歌集」を、現代曲からは<a href="/enc/dictionary/composer/martinu/">マルチヌー</a>の珠玉の掌編（「三本の手のための小品」と未出版作品「２台のピアノのための即興曲」）を弾き、最後は<a href="/enc/dictionary/composer/martinu/">マルチヌー</a>の名作「２台のピアノのための３つのチェコ舞曲」で締めくくりとしました。ピアノデュオの伝統がチェコで脈々と受け継がれていることを実感したコンサートでした。</p>
<p>
その後も私たちは、チェコ音楽には高い関心を寄せ、特にピアノデュオの未知の名曲との出合いを強く念願してきました。それだけに、現代チェコの作曲家ヴラスチミル・レイセクのピアノデュオ作品と出合ったこと、さらには、チェコの方々の御厚意に支えられ、２０１０年１月１６日に「ヴラスチミル・レイセクの世界」というコンサートに結実させることが出来たことは本当に幸運であったと思います。本稿では、作曲家ヴラスチミル・レイセク(Vlastimil Lejsek, 1927- )と、その魅力的な作品群を皆さまにご紹介致します。コンサートにお越しにならなかった方々にも、レイセク氏の存在を広く知っていただく契機となれば幸いです。</p>

<p>ヴラスチミル・レイセク氏は、現代チェコを代表する作曲家・ピアニストとして長く活躍され、８２歳の現在も御壮健で活動を続けていらっしゃいます。レイセク氏はチェコのブルノの生まれで、現在も同地にお住まいです。私たちがコンサートの開催を思い立ち、レイセクご夫妻にお知らせをするためにチェコの音楽関係諸機関に問合せを出したところ、幸いにも多くの方々が懇切にご回答を寄せてくださり、レイセク氏が長く教鞭を執られていた<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>音楽院（ブルノ）に連絡をとることができました。同音楽院のマグダレーナ・スピルコーヴァさんの親身なご尽力により、私たちの企画に対し、レイセクご夫妻からじきじきのご承諾を戴くことが出来ました。さらに、光栄にも、貴重なお写真を御提供下さり、コンサートへのメッセージまでもお寄せ下さったのです。</p>

<p>チェコの人々とのこのような交流を通じ、ブルノという町は、私たちにとって印象深い、忘れられない地名になりました。日本人にはなじみの薄い地名ですが、ブルノは首都プラハに次ぐチェコ第二の都市です。プラハを擁するチェコ西部はボヘミア地方、いっぽう、ブルノを中心とするチェコ東部はモラヴィア地方と呼ばれます。距離的にもウィーンに近いブルノは、古くから成熟した文化の町として知られています。実際、レイセク氏の音楽に接すると、プラハとは異なるブルノ特有の気質がレイセク氏の作風に強い影響を及ぼしていることが感じられます。</p>

<p>ノーベル賞作家・詩人のヤロスラフ・サイフェルトは「この世の美しきものすべて」の中で「１９２１年の頃プラハは大きな田舎、ブルノは『小さな都会』と言われていた」と記しています。当時からすでにジャズが演奏されるなど最先端の流行がいち早く取り入れられる、音楽の盛んな町であったことがわかります。「存在の耐えられない軽さ」の有名な著者、ミラン・クンデラもまたブルノの生まれで、彼の父親のルードヴィクは<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>に師事し、のちに<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>音楽院の院長も務めました。幼少より音楽に親しんだクンデラには、小説だけではなく、「裏切られた遺言」など、音楽に言及した評論もあります。このように、ブルノの音楽的な土壌は非常に豊かなものがあるのです。</p>

<p>東欧を代表する名門、<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>音楽院は、その名の通り１８８２年に<a href="/enc/dictionary/composer/janacek/">ヤナーチェク</a>がブルノに創立したオルガン学校が元になっています。いかにも音楽学校らしく、敷地の三方は「ベートーヴェン通り」「モーツァルト通り」「ドヴォルザーク通り」と作曲家の名前を冠した通りに囲まれています。ちなみに、残り一つの通りは「イエズツカー通り」。これは「イエズス会士」を意味する・・・とは、先だってチェコ大使館の日本人職員の方が私たちに御教示下さったことです。いずれにしても、レイセク氏の都会的で洗練された感覚が、ブルノに生まれ育つうちに自然に培われたものであることは確かなことと言えそうです。（文：<a href="http://www16.ocn.ne.jp/~pccpiano/">グループＰＣＣ</a>）</p>

<p>＜ヴラスチミル・レイセクの２台ピアノ作品（下）に続く＞</p>




</div>



<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">


<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/013.pdf" target="_blank">
ヴラスチミル・レイセクの世界</a><br />
<span class="data">（PDF：2.04MB）</span></div>

<hr size="1" noshade color="#cccccc;">

<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">LEJSEK BRAZILIAN DANCES III : ALLEGRO</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=sy5AhC0qVks" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">LEJSEK TOCCATA IN MEMORIAM PROF. FR. SCHAFER -2 PIANOS-</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=3yIOeTpIXMw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


<div class="ongen_title">LEJSEK SONATA III : VIVACE -2 PIANOS-
</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
<object width="200" height="178"><param name="movie" value="http://www.youtube.com/v/SD8aXKEjszk&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6"></param><param name="allowFullScreen" value="true"></param><param name="allowscriptaccess" value="always"></param><embed src="http://www.youtube.com/v/SD8aXKEjszk&hl=ja&fs=1&color1=0x2b405b&color2=0x6b8ab6" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="200" height="178"></embed></object><br />
【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=SD8aXKEjszk" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

</div></div>]]>
        
    </content>
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    <title>第１２回　デュラン社訪問記</title>
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    <published>2010-02-11T09:09:54Z</published>
    <updated>2010-02-11T09:33:30Z</updated>

    <summary>本当に欲しい楽譜を手に入れるために。。デュラン社訪問記</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/">
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<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="第12回" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/012_01.jpg" width="300" height="209" class="mt-image-none img right" style="" /></span>

<p>２０００年２月、私はフランスのデュラン社を訪問しました。本格的なコンサート活動を始める前年のことでもあり、この折のことは、これまで周囲の内々の人にしかお話したことはなく、一度も文章にしたことがありませんでした。３回にわたって書かせていただいたサン＝サーンスの２台ピアノ作品にまつわる話として、ここで「デュラン社訪問記」としてご紹介致したいと思います。</p>

<p>デュラン社は、フランスを代表する名門楽譜出版社として広く知られています。１８６９年に作曲家のオーギュスト・デュランが創立して以来、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/">ドビュッシー</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/ravel/">ラヴェル</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/faure/">フォーレ</a>、ルーセル、<a href="/enc/dictionary/composer/dukas/">デュカス</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/messiaen/">メシアン</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/dutilleux/">デュティユー</a>といった大作曲家の多くの作品がデュランから出版されました。フランス近代・現代音楽の輝かしい発展を側面から支え続けてきたのがデュラン社であったとも言えるでしょう。楽器の演奏にたずさわる人間にとっても、デュランはフランス音楽そのものと表裏一体の存在であり続けてきました。一例を挙げれば、<a href="/enc/dictionary/composer/ravel/">ラヴェル</a>の著作権が未だ存続していた時代、誰もが、デュラン社の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/001324.html">「ソナチネ」</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/001337.html">「夜のガスパール」</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/003142.html">「クープランの墓」</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/001341.html">「ラ・ヴァルス」</a>といった楽譜を手にとりました。他のどのエディションとも違う、独特の手触りと風格に魅せられた方も多かったのではないかと思います。<a href="/enc/dictionary/composer/dutilleux/">デュティユー</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/dutilleux/000645.html">「ピアノソナタ」</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/messiaen/">メシアン</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/messiaen/001183.html">「みどり児イエスに注ぐ２０のまなざし」</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/messiaen/006832.html">「アーメンの幻影」</a>といった高価な楽譜を購入するときには、今でも皆、清水の舞台から飛び降りるような気分を味わわれていることでしょう。</p>

<p><a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の一部作品は、ルデュックやユジェールといった出版社からも出されましたが、大半の作品は、デュランから出版されました。私たちが<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品に本格的に取り組もうとしたときに最初に直面した問題は、市販されていない曲があまりにも多いということでした。デュラン社の楽譜は、カタログに載っていても、必ず取り寄せられるとは限らないということもわかってきたのです。思い余ってデュラン社に直接手紙を書いてみると、幸いにも、複写譜を作ってくれるという返事をいただくことができました。半年ほどの間に何度となくエアメールのやりとりを繰り返し、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の譜面が次第に手元に揃いつつある状況に至ったとき、私は、是非一度デュラン社を訪問し、リクエストにご対応下さった方に直接お会いしてお礼を申し上げたいという気持になりました。その意思を伝えたところ、先方からも御快諾をいただくことができ、かくて、あわただしく渡仏の予定を段取る仕儀とあいなりました。</p>


<div class="right"><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/012_03.jpg" width="225" height="300" class="mt-image-none img" style="margin-bottom:5px;" /></span><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/012_04.jpg" width="225" height="267" class="mt-image-none img" style="margin-bottom:5px;" /></span><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><img alt="012_02.jpg" src="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/images/012_02.jpg" width="225" height="300" class="mt-image-none img" style="" /></span></div>


<p>パリ郊外、アニエールにあるデュラン社書庫を訪問したのは、２０００年２月１１日、午前９時のことです。その日は冬のパリにしては好天に恵まれ、朝の冷え込みも厳しくない小春日和の日であったことをよく憶えています。パリ市内に宿泊した私は、メトロを乗り継いでアニエールの駅で降り、歩くこと約１０分。アニエールは、ルイ・ヴィトン社の工房があることでも知られる美しい高級住宅街です。"DURAND & CIE"とのプレートのある二階建ての瀟洒な建物の玄関の左手にある事務所に、約束したジャン・ムートンさん (Monsieur Jean Mouton) は待っていて下さいました。お茶を御馳走になってさまざまのお話をした後、別棟の書庫に案内して下さいました。写真からは見づらいのですが、裏手にある細長い煙突のある三角屋根の建物がデュラン社の心臓部というべき書庫です。地上三階、地下一階、ワンフロアの広さは日本の小学校の体育館ほど。中央が吹き抜けになっており、業務用の自動昇降装置が設置されていました。
吹き抜けを取り囲むように広がるロの字型のフロアには、図書館のような書棚が整然と並び、褐色の油紙に包まれた楽譜が上から下までぎっしりと収納されています。書庫の片隅に、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の胸像が無造作に置かれていたりするので、見飽きることがありません。地下には、<a href="/enc/dictionary/composer/messiaen/">メシアン</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/dutilleux/">デュティユー</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/boulez/">ブーレーズ</a>といった売れ筋の現代曲の楽譜が巨大なコンテナに荷積みされ、これから世界中に出荷されるのを待っていました。２階の一隅には、世界中から依頼される複写譜を作成する工房もあり、新しい紙とインクの香ばしい匂いがたちこめて心地よく嗅覚を刺激します。３階では、ここでアルバイトをしているという近所の少年たちが、地べたに置ききりのラジカセでロックを流しながら何かの整理に精を出していました。一時間半ほどの訪問を終えて事務所を去る私に、ムートンさんは、出版されたばかりのノエル・リー校訂<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/">「ドビュッシー</a>・ピアノ作品全集」の第１巻をプレゼントして名残を惜しんで下さったことが今でも忘れられません。</p>

<p>その後、デュランには厳しい経営難の波が容赦なく襲いかかり、私が訪問した直後には、サラベール社、マックス・エシック社と合併してデュラン＝サラベール＝エシック社と名前を変え、さらにイタリア資本のBMGの傘下に入りました。最近のデュランの楽譜を見ると、Made in France ではなく、 Made in Italy となっています。アニエールのデュランの書庫も、現在では大きく様変わりしていることでしょう。それを思えば、私が訪問したデュラン社の社屋こそは、古きよき黄金期の輝きを残したフランスの老舗出版社の最後の象徴であったのかもしれません。それにつけても、あらためて痛感するのは、楽譜というものは、ただ高額なお金を積めば手に入るものではないということ。また、自分の足で動くことを怠る人のもとには、決して望む楽譜はやって来ないということです。昨今、机の上で小器用に端末をたたきさえすれば世界中の楽譜が思うがまま手に入ると思っている人も多いようですが、それは大きな間違いなのです。この鉄則は、十年前、デュラン社のご厚意をいただき渡仏することを通し、身をもって学ばせていただいたと思っています。</p>

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    <title>第１１回　サン＝サーンスの２台ピアノ作品（下）</title>
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    <published>2010-01-29T02:09:39Z</published>
    <updated>2010-01-29T04:06:58Z</updated>

    <summary>他の作曲家作品の編曲モノ。ショパン・ソナタの2台版も</summary>
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        <name>admin</name>
        
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>【カテゴリＤ：他の作曲家の作品の<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>による２台ピアノ用編曲】<br />
特に注目すべき４作をご紹介しておきます。第一に、楽壇の先輩、<a href="/enc/dictionary/composer/gounod/">グノー</a>の「協奏的組曲」を、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>が２台ピアノ用に編曲したもの。原曲は、ペダル・ピアノ（足鍵盤つきピアノ、仏語でペダリエ）と管弦楽のための協奏作品です。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>は、楽曲全体を分解、再構築して、２台ピアノ用作品としています。単純に独奏パートと管弦楽伴奏パートに振り分けたリダクション版ではないことを申し添えます。全４楽章からなり、<a href="/enc/dictionary/composer/gounod/">グノー</a>の魅惑的な旋律美が全篇にちりばめられた華やかな傑作です。第二に、楽壇の後輩にあたる<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/duparc/index.html">アンリ・デュパルク</a>の交響詩「レノール」の２台ピアノ用編曲。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>は、自身のピアノ曲ではおよそ使わないような書法を駆使しながら編曲にあたっており、<a href="/enc/dictionary/composer/duparc/">デュパルク</a>の特異な耽美の世界を２台ピアノの上に完全に移植することに成功しています。第三に、<a href="/enc/dictionary/composer/chopin/">ショパン</a>の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/chopin/002551.html">「ピアノソナタ第２番」（作品３５）</a>の２台ピアノ用編曲。有名な葬送行進曲を含む<a href="/enc/dictionary/composer/chopin/">ショパン</a>の傑作ソナタを、原曲の持ち味をそのまま保ちながら、完全な２台ピアノ作品として<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>が再構成しています。２台ピアノの本格的なレパートリーとしてはもとより、<a href="/enc/dictionary/composer/chopin/">ショパン</a>の学習・解釈を行う折に併用するような利用法も有用であると思います。第四に、<a href="/enc/dictionary/composer/liszt/">リスト</a>の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/liszt/001499.html">「ピアノソナタ ロ短調」</a>の２台ピアノ用編曲。<a href="/enc/dictionary/composer/chopin/">ショパン</a>の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/chopin/002551.html">第２ソナタ</a>と同様に貴重な編曲であると同時に、これは、親交の深かったリストに寄せる<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の友情と敬愛の証の一つでもあります。<a href="/enc/dictionary/composer/liszt/">リスト</a>の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/liszt/001499.html">ロ短調ソナタ</a>の２台ピアノ用編曲がデュラン＝サラベール＝エシック社より出版されたのは２００４年、ごく最近のことです。これからも、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>が２台ピアノの分野に残した仕事が新たに発見されることも充分にあり得ることと期待されます。</p>

<p>以上、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品の概要をご紹介致しましたが、１台４手連弾曲に目を向ければ、２台４手作品の何倍もの量に及ぶ膨大な作品群が存在することに圧倒されます。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の連弾曲は、種類・規模・難易度、あらゆる点で２台４手作品以上にバラエティに富んでおり、限られた紙面でご紹介しきれるものではありませんが、ここでは私たちが特に親しんだ１台４手作品に限ってご紹介しておきます。サロン的な味わいを持つ美しいオリジナル連弾曲<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006100.html">「小二重奏曲」（作品１１）</a>、スエズ運河開通を祝賀して作曲された行進曲「東洋と西洋」（作品２５）の作曲者自身による４手連弾用編曲、ピアノ独奏用の有名な「グルックのアルチェステによるカプリス」をドビュッシーがいっそうの華やかさを加えて４手連弾用に編曲したものなどを挙げておきたいと思います。連弾では、<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/">ドビュッシー</a>のほかにも、<a href="/enc/dictionary/composer/faure/">フォーレ</a>や<a href="/enc/dictionary/composer/messager/">アンドレ・メサジェ</a>らが編曲者として名を連ねていることも目を引きます。スタンダードなレパートリーはもとより、何かひとひねりしたレパートリーをお捜しの方々にも広くお奨めできます。</p>

<p>私たちは、２００４年頃からコンサートの頻度・内容・開催方法を徐々に変更したこともあり、以後しばらくの間、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品を大きく取り上げる機会を持ちませんでした。それでも、散発的ながら、２００７年９月の「君が代は海を越えて」では<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006906.html">「英雄行進曲」</a>（カテゴリＢ）を、２００８年４月の「四月物語」では「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/022047.html">七重奏曲</a>」（カテゴリＢ及びＣ）を、<a href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/2010/01/22_10075.html">２００８年９月の「近代フランス名曲撰」</a>では<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021994.html">「パリザティス」舞踊音楽</a>と<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021993.html">「プロゼルピーヌ」間奏曲</a>（ともにカテゴリＢ）を、それぞれプログラムに組み入れました。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の楽曲の独特の存在感は、プログラムに絶妙のアクセントと彩りを添えるものとなっています。そうして、２００９年３月に第百回コンサートという節目の回を迎えることとなったとき、私たちは出発点に立ち返って、オール・<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>のプログラムとすることを決めました。<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006907.html">「オンファールの糸車」</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006908.html">「死の舞踏」</a>という二つの交響詩の２台ピアノ版と組み合わせ、プログラムの後半に、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021962.html">交響曲第３番≪オルガン付き≫（作品７８）</a>の作曲家自身の編曲による２台ピアノ４手版（全２楽章）を据えました。<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021962.html">≪オルガン付き≫</a>は、作曲者自身「持てる全てを注ぎ込んだ」と認めた文字通りの最高傑作ですが、作曲者は管弦楽のスコアを完成させると同時に、自らの手によって２台ピアノ用編曲版をも完成させているのです。これは、規模の大きさ、内容の密度の濃さ、技巧の高度さなど、あらゆる点で、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の全ピアノ作品中でも特別の存在となっています。それだけに、私たちは<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021962.html">≪オルガン付き≫</a>の２台ピアノ版には容易に取り組むことができず、結果的には十年間あたため続けることになりましたが、節目の回に十年越しの念願を果たすことができ、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の音楽の素晴らしさをあらためて実感することとなりました。</p>

<p>ご紹介の通り、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品は多数あり、多彩な規模・内容を具えた魅力的な作品が揃っています。もちろん私たちは、皆が皆、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品の全曲を網羅して弾くべきである、などと申し上げるつもりはありません。ただ、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の音楽の魅力や本質を伝えるには余りにも難の多いように思われる<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">「動物の謝肉祭」</a>の２台ピアノ単独版が必要以上に頻繁に演奏され、しかも、弾くほうも聴くほうも心から満足されているようにはお見受けしないといった現状をまのあたりにすると、例えば、先に「カテゴリＡ」としてご紹介したオリジナルの２台ピアノ作品のうちのどれか一曲くらいを、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">「動物の謝肉祭」</a>に替わるレパートリーに加えられてはどうですかと申し上げずにはいられないのです。日本の過去の演奏史をひもといても、この考えが間違っているとは思われません。例えば、安川加壽子さんは、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a><a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/011564.html">「ベートーヴェンの主題による変奏曲」（作品３５）</a>を得意とされました。ラザール・レヴィ追悼演奏会で安川さんがこの曲を田中希代子さんと共演した折の演奏は、師弟関係を越えた丁々発止の応酬を繰り広げた稀代の熱演として、現在でも伝説的に語り継がれています。また、アンリエット・ピュイグ＝ロジェさんも、遠藤郁子さんと<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/011564.html">「ベートーヴェンの主題による変奏曲」</a>を演奏されていますし、高野耀子さんとは、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/debussy/003086.html">ドビュッシー「白と黒で」</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/chabrier/001901.html">シャブリエ「３つのロマンティックなワルツ」</a>に続けて、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>「スケルツォ」（作品８７）を演奏され、後半には<a href="/enc/dictionary/composer/hahn/">レイナルド・アーン</a>のワルツ集「ほどけたリボン」を組み合わせるという、見事なプログラムを披露されています。こうした良き伝統も踏まえながら、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>本来の魅力を伝える楽曲が演奏される機会が増えることを願っています。</p>



</div>
<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/011.pdf" target="_blank">
サン=サーンスの午後</a><br />
<span class="data">（PDF：2.98MB）</span></div>

<hr size="1" noshade color="#cccccc;">
<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">DUPARC "LENORE" POEME SYMPHONIQUE arr by SAINT-SAENS</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=ajgr2RSF07I" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">SAINT-SAËNS　"LE ROUET D'OMPHALE" ＜2 PIANOS＞</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=5yM4tXSCng4" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>


<div class="ongen_title">SAINT-SAËNS　SYMPHONY NO. 3 "ORGAN"　（２）＜2 PIANOS＞</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=RQBUA7sEDSk" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

</div></div>]]>
        
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    <title>第１０回　サン＝サーンスの２台ピアノ作品（中）</title>
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    <published>2010-01-22T06:09:21Z</published>
    <updated>2010-01-22T06:49:34Z</updated>

    <summary>サン=サーンスの２台ピアノ作品を４つのカテゴリに分類。その３つ目まで</summary>
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        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/">
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>さて、私たちにとってこれほど重要な存在となっている<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品には、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>には全部で４０作ほどの２台ピアノ作品の存在が確認されていますが、私たちは、便宜上、それらを大きく四つのカテゴリに分類しています。カテゴリ順に、その概要をご紹介致しましょう。</p>

<p>【カテゴリＡ：オリジナルの２台ピアノ作品】<br />
５つの作品があります。一作毎に作風が全く異なり、相互に似た作風の曲が全くないことは特筆に値します。まず、堂々たる古典の風格をたたえ、贅美を尽くした変奏とフーガを経て、息をもつかせぬフィナーレに至る<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/011564.html">「ベートーヴェンの主題による変奏曲」（作品３５）</a>。私たちは<a href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/2009/08/07_9138.html">２００２年３月のコンサート「原智恵子さんを偲んで」</a>で、この古典的名作に取り組みました。いっぽう、騎士道精神を体現したような高潔さにあふれた<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006096.html">「ポロネーズ」（作品７７）</a>。そして、「ポロネーズ」とは対照的に無調的手法の使用に及び、独特の疾走感を伴って形而上学的遊戯を縦横に展開する<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006097.html">「スケルツォ」（作品８７）</a>。この２作もまた、あらゆる２台ピアノのコンサートの締め括りを飾ることのできる、充実した逸品です。一転して、小規模ながらエキゾチシズムあふれる<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006098.html">「アラブ綺想曲」（作品９６）</a>は、私たちが特に気に入っている曲の一つです。お聴きになった方から「沙漠を進む隊商の陣列や、夜行性の小動物たちが目に見えるようでした」という印象的な感想をお寄せいただいたことも忘れられません。晩年に書かれた<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006099.html">「英雄的綺想曲」（作品１０６）</a>になると、渋味のある深い音響へと傾きます。ここでは、一応は調性音楽の体面こそ保たれているものの、機能和声の体系から遠く隔たった独自の和声体系に立ち至っています。先の読めない複雑な転調が幾度となく展開される中間部など、フォーレの中期作品やフランクの後期作品かと錯覚するほど。「<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の音楽は保守的である」と思い込んでいる方にこそ知っていただきたい作品です。</p>

<p>【カテゴリＢ：他楽器用作品の<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>自身による２台ピアノ用編曲】<br />
このカテゴリはバラエティに富むラインナップを誇り、その重要性の度合はカテゴリＡにも劣りません。作曲者自身が最高傑作と認めた<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021962.html">交響曲第３番≪オルガン付き≫（作品７８）の２台ピアノ４手版</a>はあらゆる意味で別格としても、全４作の交響詩全てが、作曲者自身によって２台ピアノ用に編曲されている点は見逃せません。夢幻的な<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006907.html">「オンファールの糸車」（作品３１）</a>、勇猛な「ファエトン」（作品３９）、ニヒリスティックな<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006908.html">「死の舞踏」（作品４０）</a>、神話時代の壮大なるサーガ（英雄譚）そのものの「ヘラクレスの青年時代」（作品５０）。４作すべてが、２台ピアノ用の独立した作品と見ても、高い完成度を誇っています。交響詩に準ずるものとして扱われることが通例である主要な管弦楽曲群、すなわち、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006906.html">「英雄行進曲」（作品３４）</a>、「アルジェリア組曲」（作品６０）、「アラゴンのホタ」（作品６４）、「ヴィクトル・ユゴー賛歌」（作品６９）、「糸杉と月桂樹」（作品１５６）などは、もれなく、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>自身が２台ピアノ用に編曲しています。「タランテラ」（作品６）、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/011568.html">「二重奏曲」（作品８）</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/022047.html">「七重奏曲」（作品６５）</a>といった室内楽曲にも２台ピアノ用編曲版が存在します。どの一つをとっても、聴く人に忘れがたい感銘を与えてくれます。</p>

<p>【カテゴリＣ：他楽器用作品の<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>以外の編曲者による２台ピアノ用編曲】<br />
作曲者自身ではなく、他人の手になる編曲という点で、カテゴリＢほどには重要性が認められにくい傾向にありますが、実は、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">「動物の謝肉祭」</a>を除き、カテゴリＣ の多くが、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の生前に出版されているという事実に、あらためて着目すべきではないでしょうか。これは、言い換えれば、２台ピアノへの編曲、出版を行うことを作曲者が許したということを意味し、黙示的ながら作曲者がお墨付きを与えていると言ってよく、しからば、このカテゴリの重要性もおのずから明らかです。有名な編曲者として、まずドビュッシーが挙げられます。<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/">ドビュッシー</a>は、「序奏とロンド・カプリチオーゾ」（作品２８）、「交響曲第２番」（作品５５）、オペラ「エチエンヌ・マルセル」の舞踊組曲、以上３作の２台ピアノ用編曲を手がけており、いずれも簡にして要を得た好個の編曲作品となっています。<a href="/enc/dictionary/composer/hahn/">レイナルド・アーン</a>は美しい「リラとハープ」（作品５７）を編曲しています。その他にも、A. Benfeld, Leon Roques, Edouard Risler, Charles Malherbe, Gaston Choisnel といった当時の一流の音楽家が編曲者として名を連ねています。若き日のすがすがしい「交響曲第１番」（作品３）、壮大な「ピアノ四重奏曲」（作品４１）、軽妙洒脱な「デンマークとロシアの歌による喜遊曲」（作品７９）といった名作を、いずれ劣らぬ見事な２台ピアノ版でのびのびと楽しむことができるとはなんと贅沢なことかと思います。なお、もともと２台ピアノと室内楽の合奏のために書かれた有名な<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">「動物の謝肉祭」</a>を、２台ピアノ単独で演奏できるように編曲された版（Ralph Berkowitz編曲）は、強いて分類すればカテゴリＣに属することになります。しかしながら、これは<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の没後に、作曲者の遺志とは無関係に出版されたものであり、上記に挙げた編曲者たちの手がけた幾多の魅力的な編曲版に比べると、随所で違和感を覚えざるを得ないものとなっています。Berkowitz版の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">「動物の謝肉祭」</a>をコンサートの演目に入れることには、慎重の上にも慎重であるべきではないでしょうか。</p>



<p>サン＝サーンスの２台ピアノ作品（下）に続く</p>



</div>
<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/010.pdf" target="_blank">
2008年9月6日 近代フランス名曲撰</a><br />
<span class="data">（PDF：2.71MB）</span></div>

<hr size="1" noshade color="#cccccc;">
<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">SAINT-SAENS "PARYSATIS" I : ADAGIO~ALLEGRO NON TROPPO</div>
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=s5FzqxVuOOg" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">SAINT-SAENS ENTR'ACTE DE PROSERPINE</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=F3pNwq9wygw" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>



</div></div>]]>
        
    </content>
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    <title>第０９回　サン＝サーンスの２台ピアノ作品（上）</title>
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    <published>2010-01-15T02:08:49Z</published>
    <updated>2010-01-15T02:24:09Z</updated>

    <summary>フランス音楽の「分水嶺」、サン＝サーンスから受け取ったもの</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>私たちが２００１年に現在の形で演奏活動を始めることを思い立った根底には、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品との出合いがありました。実のところ、私たちも、かつては、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>といえば「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006912.html">白鳥</a>」「序奏とロンド・カプリチオーゾ」といった有名作、あとは、代表作である<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/021962.html">交響曲第３番≪オルガン付き≫</a>くらいしか知らなかったのです。率直に言って、作曲家として強い印象は無し。よもや、２台ピアノを手がける上で避けて通ることのできない重要な存在であるということには、思い及ぶはずもありませんでした。それも無理からぬことであったとは思います。というのも、一般の２台ピアノのコンサートで弾かれる<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の作品と言えば、室内楽を伴わない２台ピアノ単独版の「動物の謝肉祭」が意外なほど多く、あとは、時おり「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006908.html">死の舞踏</a>」、まれに「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/011564.html">ベートーヴェンの主題による変奏曲</a>」というところがせいぜいであるからです。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の世界の奥深さを知るまでには、本格的に２台ピアノに取り組み始めてからでもなお幾年かの歳月を要しました。</p>

<p>或る幸運な出合いに恵まれて、勇壮華麗な「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006096.html">ポロネーズ</a>」（作品７７）を初めて演奏したのは、１９９０年代の半ばのことでした。譜面上で個々のパートを見れば<a href="/enc/dictionary/composer/hanon/">ハノン</a>や<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/czerny/index.html">チェルニー</a>を思わせるような基本音型の羅列と組合せにしか見えないというのに、いざ２台のピアノで合奏すると、予想もつかなかったような豊かな音響が姿を現し、たちまち迫力ある高揚感に包まれるのです。初めて合奏したときの驚きは忘れることができません。今ふりかえると、百回を超えるコンサートを開くに至った現在までの道程の初めの第一歩は、「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006096.html">ポロネーズ</a>」を最初に演奏した瞬間に刻まれたのかもしれないとも思います。「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006096.html">ポロネーズ</a>」に引き続いて、「<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006097.html">スケルツォ</a>」、「タランテラ」、「ヘラクレスの青年時代」、「アルジェリア組曲」など、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品に次から次へと夢中で触れてゆくうちに、いつしか、この全貌は一曲残らず自分たちの手で明らかにしなくてはならないのではないか、そうして、どういうやり方をするにせよ、一人でも多くの方々に<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の魅力的な世界を広く知っていただくための活動をいつか始めざるを得ないのではないか、という思いを次第につのらせてゆくこととなったのです。</p>

<p>その後、数年の準備期間のあいだに多くの方々に貴重な御教示や御意見をいただきながら、文字通り紆余曲折と試行錯誤のありたけを尽くして、どうにか曲がりなりにも第一回目のコンサート「<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>とダマーズ」の開催に漕ぎ着けたのは２００１年２月のことでした。このような経緯で活動を開始したことから、私たちの最初の十数回のコンサートでは、当然ながら<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>がもっとも大きな位置を占めています。特に初期の数回は「<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>と何々」または「何々と<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>」というタイトルのつけ方で、色々のテーマで選んだ他作曲家の作品と組み合わせながら、コンサートの半分は、毎回異なる<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の２台ピアノ作品を紹介することを恒例とする回を重ねました。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の諸作品が、日ごろクラシック音楽に接しないという方々にも素直に受け入れられ、幸いにも皆様に興味深くお聴きいただけたことに、私たちはどれほど助けられたことでしょう。ともかく、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の膨大な２台ピアノ作品がなければ、私たちは今日まで活動を続けていなかったであろうことは間違いありません。仮に、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>抜きで２台ピアノのコンサート活動を始めたとしても、二、三回ほどで頓挫していたことでしょう。</p>

<p>ここではっきりと申し上げておきたいのは、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>が、フランス近代音楽の礎を築いた作曲家として音楽史上でも特に重要な存在であるという事実です。<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/faure/index.html">フォーレ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/debussy/index.html">ドビュッシー</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/ravel/">ラヴェル</a>がそれぞれに近代フランスの偉大な作曲家であることは確かですが、その彼らの音楽とて、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>のつけた先鞭なくしては存在し得ませんでした。その八十数年に及ぶ長い生涯の間に、古典派の終焉、ロマン派の興隆・爛熟・衰微、近代音楽の誕生・発展、その全てをつぶさに体験した<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>は、音楽史の上で、ちょうど「要衝」あるいは「分水嶺」というべき特別の場所に立っている人のように思えます。<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>は、それまでに築かれたバロック・古典・ロマンの音楽の全てに通暁し、それらを統合した上で、近代音楽のあらゆる可能性を自ら切り開き、あまつさえ後年には、新奇さを追求する現代音楽の行く末の予言までも行っています。これはすなわち、後世の人間が<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>という人物に着目し、そこに軸足を置けば、それより前の古典音楽にも、それより後の現代音楽にも自在に行き来ができるということを意味します。実際、私たちが、初めの何回かのコンサートにおいて、どのような時代の楽曲でも、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>の楽曲と並べて大きな違和感もなく、ごく自然に組み合わせることが出来たことのもっとも大きな理由は、まさにここに存在しているように思います。あらゆる時代、あらゆる地域、あらゆる種類の音楽を演奏したいと、かねてより願ってきた私たちにとって、<a href="/enc/dictionary/composer/saint_s/">サン＝サーンス</a>作品との出合いこそは本当に幸いであったと、今にしてつくづく実感している次第です。</p>

<p>サン＝サーンスの２台ピアノ作品（中）に続く</p>


</div>
<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/009-1.pdf" target="_blank">
2001/6/2　セミ・クラシックとサン＝サーンス</a><br />
<span class="data">（PDF：535KB）</span></div>


<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/009-2.pdf" target="_blank">
2001/10/13　アングロサクソンとサン＝サーンス</a><br />
<span class="data">（PDF：551KB）</span></div>

<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/009-3.pdf" target="_blank">
2002/1/6　セミ・クラシックとグノー・サン＝サーンス</a><br />
<span class="data">（PDF：673KB）</span></div>



<hr size="1" noshade color="#cccccc;">
<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">CAMILLE SAINT-SAENS "MENUET"</div>
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=gMPXie-1IJk" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<hr size="1" noshade color="#cccccc;">

<div class="ongen_title">CAMILLE SAINT-SAENS "GAVOTTE ET FINAL"</div>
<div style="text-align: center;margin-bottom:10px">
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=W3TViXThvW0" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

</div></div>]]>
        
    </content>
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    <title>第０８回　タイユフェール≪コラール変奏曲≫世界初演</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/2009/11/10_9653.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2009:/report/01cmp/pcc_duo//47.9653</id>

    <published>2009-11-10T04:17:26Z</published>
    <updated>2009-11-10T04:35:23Z</updated>

    <summary>「自然発生的な音楽」女流作曲家タイユフェール作品の魅力</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/01cmp/pcc_duo/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">


<p>私たちは、２００６年３月のコンサート≪エレガンス・パリ≫で、<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>≪コラール変奏曲≫(Choral et variations, 1979)の世界初演を行いました。今回は、<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の音楽の魅力をご紹介致します。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">ジェルメーヌ・タイユフェール</a>(Germaine Tailleferre, 1892-1983)は、１９２０年代に世界を席巻した≪フランス六人組≫の女性メンバーとして広く知られています。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の才能をいち早く見いだしたのが<a href="/enc/dictionary/composer/satie/">エリック・サティ</a>であったことや、彼女を≪耳のマリー・ローランサン≫と評したジャン・コクトーの言葉も有名です。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の音楽を≪誠実な音楽≫と評価したのは<a href="/enc/dictionary/composer/stravinsky/">ストラヴィンスキー</a>でした。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>は、各界の錚々たる著名人と広く交友を持ったいっぽう、私生活では、家庭不和や経済苦の悩みの絶えない、波風の多い人生を歩んだ人でもありました。一人の女性作曲家のたどった稀有の軌跡は、その卓越した音楽性ともあいまって、現代の多くの研究者が関心を寄せるところとなっています。</p>

<p>２００１年に現在の形で活動を開始する以前から、私たちは<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の音楽に長く愛着を寄せてきました。特に、初心者用の美しい４手連弾曲≪初めてのお手柄≫<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/022188.html">≪気まぐれな組曲≫</a>は多くの友人、知人と折にふれ演奏する機会を持ってきました。それだけに、２００４年７月のコンサート≪フランス音楽アラカルト≫で、ようやく<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/007982.html">≪小舟が一艘ありました≫</a>（オペラが原曲、作曲者自身により２台ピアノ用の組曲に編曲されたもの）を取り上げることができたときには、長年慣れ親しんできた念願の作曲家の２台ピアノ作品をレパートリーに加えることができたことで、安堵の気持を覚えたものです。</p>

<p>ところで、１９９０年代以降、<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>のお膝元フランスでは、彼女の音楽の再評価が着々と進んでいました。特に、新興の音楽出版社 Musik Fabrik社が、並み居る大手の老舗出版社を尻目に、<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の未出版作品を次々に積極的に出版していく快進撃ぶりは誠に目覚ましいもので、同社の発信する記事や新刊情報には、私たちとしてもおさおさ注視を怠ることのないよう心がけてきました。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の幻の２台のピアノ作品と言われてきた≪コラール変奏曲≫の出版譜を私たちがついに手にしたのは、２００５年の秋のことでした。この作品の放つ独特の輝きを確信した私たちは、２００６年３月のコンサートの掉尾を飾る楽曲に据えることを決断し、Musik Fabrik社にその旨を知らせたところ、直ちに同社のPaul Wehage氏から「あなたがたの演奏が、この作品の世界初演になります」と思いもよらない御返事を頂いたのです（<a href="http://www.classicalmusicnow.com/concerts.htm#2006">初演記録のページ</a>）。自分たちの取り上げる曲がいちいち「日本初演であるかどうか」などということには既に頓着しなくなっていた私たちですが、さすがにこの折のWehage氏からの報せには大いに驚いたものです。氏は、言にたがわず、すみやかに同社ウェブサイトに私たちのコンサート情報を掲載した上、世界初演であることもしっかりと明記して下さいました。コンサート当日は、≪コラール変奏曲≫の簡素さの中に秘められた高潔さ、奥行きの深い美しさに、御来場のお客様ともども接することが出来たように思います。私たちがかねてよりひとしおの愛着を寄せてきた<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の楽曲、しかも、彼女が８７歳という最晩年、明鏡止水というべき境地に到達してつむぎ出し得たこれほど美しい楽曲の世界初演に携わることが出来たこと、その不思議なめぐり合せと晴れがましさは、今でも忘れることは出来ません。</p>

<p>このコンサートの後も、私たちは折にふれ<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の作品をコンサートで取り上げてきました。２００６年７月の≪ロマンティック・パリ≫では≪魅惑のパリ≫を、２００７年４月の≪現代フランスの音楽≫では<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/022192.html">≪２台のピアノのためのソナタ≫</a>を、２００７年１０月の≪ネオクラシック・アンソロジー≫では<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/022111.html">≪インテルメッツォ≫</a>を、２００８年２月の≪モダンバレエによせて≫では≪新しい愛の島≫を、２００９年７月の≪フレンチ・ライト・クラシックス≫では<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/022190.html">≪ファンダンゴ≫</a>を演奏致しました。これらの２台ピアノ作品は、各々に全く異なる曲想を持ち、一人の作曲家が書いたとは思われないほど多彩で豊かな世界が広がっています。</p>

<p>アンリエット・ピュイグ＝ロジェ女史とタイユフェールとの深い関わりについても、ここで是非ともご紹介しておかなくてはならないでしょう。・・・「<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">ジェルメーヌ・タイユフェール</a>、ふんわりした白髪の、碧い眼のわが友ジェルメーヌ。恵まれたデビュー、恋愛結婚の後、作曲家として生きるために困難な状況の中で何年もの間まれなる能力を発揮しました。家族の生活を支えるために彼女は９１歳で亡くなるまで働かなければなりませんでした」・・・女史はこのように印象的な言葉で述懐され、その音楽性について「彼女の音楽は印象主義の反動であると同時に、同時代の対位法的なドイツ音楽とも対立するものです。彼女の音楽は知的というより自然発生的であり、フレッシュな、若々しい、陽気な音楽です。新古典主義という言葉は彼女の音楽には厳格にすぎます」と的確に評されています。ピュイグ＝ロジェ女史は、日本で、<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/">ドビュッシー</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/ravel/">ラヴェル</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/messiaen/">メシアン</a>ばかりを演奏されていたのではありません。<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>のような作曲家を日本の聴衆に積極的に紹介された意義を、私たちは日本人として今一度よく考えてみたいものです。</p>

<p>私たちの演奏する<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の楽曲に、海外から好意的な御感想をお寄せ下さる方も少なくなく、世界中に存在する<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>のファンの層の厚さと拡がりをあらためて実感しているところです。私たちは、今後も<a href="/enc/dictionary/composer/tailleferre/">タイユフェール</a>の作品のご紹介を続けてゆきたいと思っています。<a href="http://">タイユフェール</a>のピアノ作品には、ソロ、連弾、２台ピアノのいずれも、初級者や中級者にも取り組みやすいものが多いうえ、レッスン、発表会、コンサートにも適していますから、是非みなさまにも積極的に演奏されることをおすすめ致します。</p>

</div>




<!-- ▼動画プログラム▼ -->
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<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/008.pdf" target="_blank">
エレガンス・パリ</a><br />
<span class="data">（PDF：2.56MB）</span></div>

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<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">TAILLEFERRE "CHORAL ET VARIATIONS" for 2 PIANOS</div>
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=dBNKHhCCB5I" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
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    <title>第０７回　ピュイグ＝ロジェ先生から私たちが学ぶこと（下）</title>
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    <published>2009-10-20T05:08:42Z</published>
    <updated>2009-10-20T05:29:44Z</updated>

    <summary>ピュイグ＝ロジェ先生の美しい著述。音楽家が考えるべきコンサートのありかたとは</summary>
    <author>
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>ピュイグ＝ロジェ先生のピアノ演奏には、現在もＬＰやＣＤで接することができます。その演奏は、流れるように自然でありながら、作曲者と楽曲への深い理解・共感と、長年の経験で培われた確かな解釈が盛り込まれています。いかなるときでも、磨き抜かれた多彩なタッチ、千変万化する美しい音色にあふれ、性急なテンポに走ることがありません。<a href="/enc/dictionary/composer/faure/">フォーレ</a>の名手として知られるジェルメーヌ・ティッサン＝ヴァランタンと組んで１９６３年に録音した<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/faure/001930.html">フォーレ「ドリー組曲」</a>は暖かな音色と洒脱な表情が素晴らしいものです。また、先生がフランス国営放送で１９７０年代に録音したシャルル・トゥルヌミールのピアノ独奏曲と室内楽曲の演奏では、静けさと壮大さの支配するこの名匠の滋味に富む音楽世界を余すところなく表現し、偉大な師に寄せるピュイグ＝ロジェ先生の深い敬愛の念が随所にあふれてしみじみと胸に迫ります。日本滞在中にも、重要な録音をいくつも残されています。レイナルド・アーン「ほどけたリボン」全曲（共演：高野 耀子さん、河本 喜介さん）、イワン・ヴィシネグラツキー「四分音システムの２台ピアノのための２４の前奏曲」・同「アンテグラシオン」（共演：藤井 一興さん）、フランス・イタリア・スペイン・ポルトガルのバロック音楽の珠玉の小品、掌編を集めたピアノソロによる「ピュイグ＝ロジェの音楽紀行」など、いずれも充実した内容をそなえ、ピアノに携わる人ならば誰もが繰り返し聴き込んでおきたいものばかりです。</p>

<p>ピュイグ＝ロジェ先生が楽曲の解説文を執筆されるときには、つねに美しい詩的な言葉を使って豊かなイマジネーションを喚起させる書き方をされています。それは、日本でしばしば見かける紋切り型の読みづらい解説文、例えば、既存の事典や専門書に載っている知見の引き写しと羅列に終始し、読み手には結局どんな曲かさっぱり伝わらない代物などとは対極に位置するものといえるでしょう。また、先生は「作品を聴くというのは、聴きながら満たされる感情に自分を委ねる、ということなのです」と明言され、特に、一般の聴き手に対して専門知識・衒学的分析・研究成果を押し付けることを厳に慎まれていたように思われます。例えば、<a href="/enc/dictionary/composer/faure/">フォーレ</a>と<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/index.html">ドビュッシー</a>のピアノソロ曲を集めたＬＰ「フランス ピアノ音楽のエスプリ」の解説の中で「私の望むことは、これらが教訓的に聴かれないことである。私は美学の講義をしようとしているのではない。これらは、気に入った写真を、すなわち捉えようとした生活の一瞬を最もよく表す写真をアルバムに集めるようにして選ばれた音楽作品なのである」「私の人生をかくも豊かにしたこれらの作品を前にして、たんなる分析者であることは、私にはできないのである」と述べています。また、前述した「ピュイグ＝ロジェの音楽紀行」では「私は、これらの作品を、人の心を楽しませる花束を作る為に、気品に満ち、美しく、良い香りのする野の花を摘むように、集めたのです。この録音には、教育的なねらいも、歴史的な意図も、音楽学に関する意図もありません」との書き出しで解説文を説き起こされています。</p>

<p>私たちが演奏者の立場でピュイグ＝ロジェ先生のこれらの著述の行間を読めば、次のように理解できるのではないでしょうか。すなわち、演奏者は、自ら選び取った楽曲の歴史的背景を知り、構造を分析し、困難な箇所を克服することはもとより、それを自らの演奏を通して他人に伝える以上は、楽曲をいったん自分の中に入れて完全に咀嚼し血肉とした後、なおも楽曲に具わる香り高き普遍的な芸術性をこそ聴き手に届けるべきではないか・・・と。昨今、本来ならば学会の場で発表すべき専門的な研究成果を直接一般の聴き手に強要するコンサート、あるいは、ただ「知られざる作曲家」の「珍しい曲」を「発掘した」からという単純な理由で内容の吟味もなく特定の作曲家に光を当てたコンサートや、作曲家や楽曲への個人的な思い入れを私小説のように縷々（るる）述べ連ねたプログラムを配布するコンサートをしばしば目にします。こうしたコンサートで私たちが感じる違和感とは、結局のところ、主催者側が、コンサートを研究発表・収穫展示・体験吐露の場と履き違えていることによって生ずるものなのでしょう。いずれにせよ、ピュイグ＝ロジェ先生の言葉を借りて言えば、コンサートとはあくまでも、聴き手の皆さまが「満たされる感情に自分を委ねる」ことが出来る場とすることが第一義であることを、演奏に携わる全ての人間はあらためて銘記しておくべきでしょう。</p>

<p>私たちは、「フランス音楽をめぐる旅」以後も、２００４年１月のコンサート「雲のない日の子守歌――レイナルド・アーンの世界」、２００４年４月のコンサート「アルデンヌの山羊と狼――<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/koechlin/index.html">シャルル・ケクラン</a>と<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/schmitt_flrnt/index.html">フローラン・シュミット</a>」で、ピュイグ＝ロジェ先生と関わりの深い三人の作曲家をあらためて取り上げました。また、私たちは、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/tailleferre/index.html">ジェルメーヌ・タイユフェール</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/sauguet/index.html">ジョルジュ・ミゴ、アンリ・ソーゲ</a>の２台ピアノ作品を演奏しましたが、これらの作曲家とピュイグ＝ロジェ先生との間に親しい交友関係があったことを後になって知って驚いたものです。さらに、私たちが２台ピアノ作品を取り上げたシャルル＝マリー・ヴィドール、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/messager/index.html">アンドレ・メサジェ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/pierne/index.html">ガブリエル・ピエルネ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/duparc/index.html">アンリ・デュパルク</a>、ダニエル＝ルシュール、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/francaix/index.html">ジャン・フランセ</a>などの作曲家とは、先生は同時代人として種々の関わりを持たれており、日本でもこれらの作曲家のオルガン曲、室内楽曲、歌曲を演奏しています。また、先生が日本に紹介された作曲家のうち<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/couperin_f/index.html">フランソワ・クープラン</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/soler/index.html">アントニオ・ソレル</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/boellmann/index.html">レオン・ボエルマン</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/reinecke/index.html">カール･ライネッケ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/cui/index.html">セザール・キュイ</a>といった作曲家は、いずれも重要な２台ピアノ作品を残していることから私たちにとっても特別の存在となっています。今後も私たちは、先生の示された指針に折にふれ立ち返り、一つでも多くの楽曲を皆さまに紹介して参りたいと思っております。</p>



</div>




<!-- ▼動画プログラム▼ -->
<div class="dl2col shiryo">
<div style="margin-right:2px;padding-top:2px;">
<div class="pdf" nowrap>
<a href="/report/01cmp/pcc_duo/docs/007.pdf" target="_blank">
アルデンヌの山羊と狼<br />ケクランとシュミットの音楽</a><br />
<span class="data">（PDF：1.91MB）</span></div>

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<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">FLORENT SCHMITT "SUR CINQ NOTES" OP. 34 V : FARANDOLE
</div>

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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=3weQH5BjcH8" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
</div>

<div class="ongen_title">KOECHLIN "SUITE POUE SEUX PIANOS" OP. 6 -2 PIANOS-
</div>
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【<a href="http://www.youtube.com/watch?v=A7Iz7Ufdq2s" target="_blank">大きい画面で見る（別窓）</a>】
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    <title>第０６回　ピュイグ＝ロジェ先生から私たちが学ぶこと（上）</title>
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    <id>tag:www.piano.or.jp,2009:/report/01cmp/pcc_duo//47.9473</id>

    <published>2009-10-07T08:43:18Z</published>
    <updated>2009-10-07T10:42:04Z</updated>

    <summary>一人でも多くの作曲家、一曲でも多くの楽曲を！アンリエット・ピュイグ＝ロジェ女史</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
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<div class="dl2colmr" style="width:410px;">

<p>私たちは、２００３年８月に「２夜連続演奏会・真夏の夜の２台ピアノ」を開催し、その第一夜は「フランス音楽をめぐる旅」と題してアンリエット・ピュイグ＝ロジェ女史(Henriette Puig-Roget, 1910-92)にゆかりの深い楽曲を取り上げました。ピュイグ＝ロジェ先生は、フランスのピアニスト、オルガニスト、作曲家、教育者として活躍された方で、パリ音楽院教授退官後の１９７９年に来日、１９９１年まで日本で教育・演奏活動に尽力されました。日本滞在の十余年の間に出演された演奏会は二百回以上に及び、折にふれて文章も書き溜められました。東京・巣鴨のピティナ本部をご訪問された折の写真も残っています。私たちは、ピュイグ＝ロジェ先生から直接に教えを受けた者ではありませんが、先生の演奏会の記録、著述、エピソードからいつも新しい発見と進むべき指針を見いだしてきました。音楽に携わる全ての人間の持つべき心構えを、先生は後世の人間に示し続けているように思われます。</p>

<p>ピュイグ＝ロジェ女史のご経歴やご功績は、すでに広く知られているところでしょう。パリ音楽院屈指の優秀な生徒であったこと、ローマ賞作曲部門に上位入選を果たされたこと、フランス国営放送局ピアニスト、ルーヴル・オラトリオ修道会オルガニスト、フランス国営放送プログラム詮衝委員会初見視奏者、パリ・オペラ座合唱指揮者、パリ音楽院伴奏科教授として長く第一線で活躍されたことなど。これらの経歴は、先生がパリ音楽院から歴代輩出されてきた多くの天才、秀才の一人であったことを示すものではありますが、実のところ私たちはそのこと自体に感銘を受けているわけではありません。ではなぜ、私たちが先生から今もって感化を受け続けているのか。それは、先生が輝かしい経歴の上に決して安住されず、新しい楽曲への取り組みを生涯にわたって真摯に続けられたからなのです。自分の知り得たあらゆる音楽を日本の聴衆に届けようと不断の実践を貫く心意気と行動力こそが、先生の本当の偉大さではないでしょうか。先生が日本で過ごされたのは６９歳から８１歳までですが、その間の活動は多岐にわたっています。大学の講義、各種セミナーでの指導はもとより、日本全国での精力的な演奏活動を並行して行いました。幼稚園・体育館・公民館から大ホールまで会場を選ばず、ピアノソロ・ピアノデュオ・伴奏・室内楽・コンチェルトのソリストなど、あらゆるジャンルの何百何千という曲を演奏されたのです。短時間に最大限の集中力をもって全ての演奏曲の準備にあたられたことは言うまでもありません。「練習する時間がない」という弁解をしないことが演奏家の鑑であることを、身をもって示されています。</p>

<p>先生は「自分の知り得た音楽を多くの人に伝える」ための具体的な手段として「一人でも多くの演奏家と積極的に共演し、一人でも多くの作曲家の、一曲でも多くの楽曲を取り上げる」という方法を取られました。ピアノデュオに限ってみても、１０人の日本人ピアニストと共演されています。２台ピアノでは、藤井 一興さん、遠藤 郁子さん、高野 耀子さん、小林 道夫さん、江戸 京子さん、佐々木 素さん、松浦 豊明さんと、ピアノ連弾では、山岡 優子さん、江戸 京子さん、高野 耀子さん、池田 洋子さん、堀江 真理子さんと共演されています。また、先生が実際に演奏会で取り上げた楽曲の中から特に注目すべきものの一部をご紹介しておきましょう。２台ピアノでは、パスキーニ：ソナタ、クレメンティ：ソナタ、<a href="/enc/dictionary/composer/debussy/021678.html">シューマン（ドビュッシー編）：６つのカノン形式の練習曲</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/saint_s/006097.html">サン＝サーンス：スケルツォ</a>、アーン：ワルツ集「ほどけたリボン」、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/003126.html">ラヴェル：耳で聴く風景</a>、フローラン・シュミット：３つのラプソディ、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/006931.html">ミヨー：ラ・リベルタドーラ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/martinu/013184.html">マルチヌー：３つのチェコ舞曲</a>、永富正之：組曲、ヴィシネグラツキー：四分音システムの２台ピアノのための２４の前奏曲など。ピアノ連弾では、ボエリ：二重奏曲、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/mozart_a/021575.html">モーツァルト：幻想曲K.608</a>、フォーレ：マスクとベルガマスク、シャブリエ（メサジェ編）ポーランドの祭り、ケクラン：フランス風ソナチネ、ルーセル：サラバンド（ジャンヌの扇より）、フローラン・シュミット：ケルメス・ワルツ（ジャンヌの扇より）、フローラン・シュミット：ドイツの思い出、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/yashiro/009557.html">矢代秋雄：古典組曲</a>、<a href="http://">ジャン・フランセ：ルノワールの絵による小品集</a>などが挙げられます。</p>

<p>これらはすべて、先生の周到な配慮と、並々ならぬ演奏意欲の結果であり、単に「日本の若い演奏家との共演を楽しんだ」「会場や共演者の要請に応えた結果」などという、ありきたりの理屈だけでは到底説明のつかないような深い内容を含んでいます。いずれの回も、共演者の方々の適性や得意分野を尊重しつつ、コンサート全体のバランスをも計算した綿密なプログラミングの素晴らしさが光っています。古典から現代まで、有名曲から一般には知られていない曲までが偏ることなく平等に取り上げられ、作曲家の国籍も、フランス、イタリア、ドイツ、オーストリア、東欧、ロシア、日本までまんべんなくカバーされています。一部の曲を除き、演奏曲の重複が非常に少ないことも注目に値します。日本人がややもすると傾きがちな安直な「定番志向」に一石を投じ、再考を促すものととらえるべきではないでしょうか。私たちは、日本全国の演奏会情報をなるべく広く収集するよう心がけてきましたが、今もって、ピュイグ＝ロジェ先生の組まれたような見事なプログラミングによるピアノデュオのコンサートを見つけることができずにいます。「２台ピアノならば、<a href="/enc/dictionary/composer/mozart_a/">モーツァルト</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/brahms/">ブラームス</a>、<a href="/enc/dictionary/composer/rakhmaninov/index.html">ラフマニノフ</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/ravel/001341.html">ラヴェルのラ・ヴァルス</a>、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/dictionary/composer/milhaud/001176.html">ミヨーのスカラムーシュ</a>などの＜人気曲＞＜定番曲＞を無難に押さえるのがお客さま思いである」などという安易な考えで選曲を行うことこそ、実は心ある聴衆を最も愚弄する行為であると言えるかもしれません。選曲やプログラミング一つとっても、私たちがピュイグ＝ロジェ先生から学ぶべきことはあまりにも多いと言わねばなりません。</p>

<p>＜ピュイグ＝ロジェ先生から私たちが学ぶこと（下）に続く＞</p>


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<!-- ▼動画プログラム▼ -->
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2夜連続演奏会・<br />真夏の夜の2台ピアノ</a><br />
<span class="data">（PDF：2.18MB）</span></div>

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<div class="video">動画</div>

<div class="ongen_title">HAHN DECRETS INDOLENTS DU <br />HASARD 2 PIANOS</div>

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