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【クイズの答え】現代音楽専用のピアノ…その驚くべき工夫とは?
掲載日:2013年8月12日

フランスのピアニスト、モニク・ドゥ・ラ・ブリュショルリが開発した新型ピアノは、高音域と低音域が通常のピアノより1オクターヴずつ広くなっています。しかしブリュショルリは、ただ鍵盤を両端に追加しただけではありません。両端の音を同時に弾く場合、演奏者の手が十分に届かない可能性があるからです。そこでブリュショルリは、ある重要な工夫を施しました。それは一体何だったのでしょうか?

下の図を見れば、答えは一目瞭然ですね。


すなわち、低音域と高音域の鍵盤にカーブをつけ、演奏者の手が届きやすいようにしたのです(したがって正解は③です)。

新型ピアノの特色は他にもあります。図を見ると、通常のピアノのペダルに代わって、2本の棒のようなものが並行して付いています。これもやはりペダルなのですが、演奏者の手の位置に合わせて、ペダルを踏む位置が変えられるようになっています。

また、ピアノの内部には電磁石が取り付けられており、あらかじめ電気的なプログラミングを施すことによって微分音(注)を出すことができます。

このピアノの特許申請は1965年に行われ、ブリュショルリはとりわけアメリカや日本(!)で売りこむことを考えていたようですが、現在のところ、実用化に至ったという証拠はまだ確認していません。

もし普及していたら、20世紀後半のピアノ音楽のレパートリーも、今とは違うものになっていたかもしれませんね。(平野)

(注)半音程以下の狭い音程を実現するために用いられた音。四分音や六分音など。イワン・ヴィシネグラツキー(1893-1979) やアロイス・ハーバ (1893-1973) などの作曲家が積極的に採り入れた。

チェコ出身の作曲家、アロイス・ハーバ (1893-1973)

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