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【クイズの答え】~6オクターヴのピアノ登場
掲載日:2013年7月15日

18-19世紀におけるイギリスの代表的なピアノ製作者ブロードウッド。彼の制作するピアノの音域拡大に貢献した作曲家は・・・

1. ムツィオ・クレメンティ
2. ヨハン・クリスティアン・バッハ(ロンドンのバッハ)
3. ヤン・ラディスラフ・ドゥシーク

のうち・・・

正解は、ドゥシークでした。



ヨーロッパ各地を巡ったのち、1786年にパリに入ったドゥシークは、マリー・アントワネットやナポレオンといった有力者との関わりを築きながら、音楽家、演奏家として活動していました。しかし、革命前なら有利なはずの貴族との結びつきが、革命政府下では逆に不利となり、1789年、ドゥシークは安寧のためロンドンへ逃避します。
以降11年のロンドン滞在は、ドゥシークのキャリアの中でも実り多い期間でした。数々の演奏会への出演、人気ピアノ教師としての地位の獲得。パパ・ハイドン*からの覚えもめでたかったと伝えられています。この期間、ドゥシークはブロードウッド社に働きかけ、ピアノの音域拡大を促しました。ピアノの音域は1794年には6オクターヴまで拡大しましたが、そんなに早く、拡大した高音域をもつピアノが万人に広まる、というのは考えにくい話です。新しい高音域はまだ「エクストラ」。この時期のピアノの楽譜は、新たに加わった高音域の鍵盤を持つピアノ、持たないピアノ、どちらでも弾けるよう、2つのヴァージョンを付けて出版されたとされています。(丸山)

*当時60歳を超える音楽界の重鎮だったハイドンに対する敬意を込めた愛称
*CC-c4。現在の標準的なピアノの音域はAA-c5
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【19世紀ピアニスト列伝翻訳シリーズ】 ~アメデ・ド・メロー 第2回~
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