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シューベルト  :  即興曲集
Schubert, Franz  :  4 Impromptus  D 899  Op.90
ピアノ独奏曲 [pf/ 即興曲

作品概要

楽章・曲名 演奏時間
1 第1番 ハ短調   c-moll 7分 30秒 譜例
2 第2番 変ホ長調   Es-Dur 4分 30秒 譜例
3 第3番 変ト長調   Ges-Dur 7分 00秒 譜例
4 第4番 変イ長調   As-Dur 7分 00秒 譜例
26分 0秒
作曲年:1827?
出版年:1827
初出版社:Haslinger

楽曲解説

総説 2007年2月  執筆者: 稲田 小絵子
シューベルト晩年の作品である。この頃の彼は、まるで人生の残り時間を知っているかのように精力的に作品を生み出した。同時期の作品には、重く暗い雰囲気をもつリート集《冬の旅》がある。実際、例えばこの即興曲集の第1番は、そのリズムと重々しい和音によって、葬送行進曲を想起させる。
シューベルトの作品では調設計の巧みさが際立っているが、この即興曲集も例外ではない。調と調の移行部分にも、また細部の一時的な借用和音にも、色彩的な変化の美しさが感じられる。
なお、「即興曲」というタイトルは、出版社のハスリンガーが与えたものである。

第1曲:アレグロ・モルト・モデラート、ハ短調、4/4拍子。
 自由な変奏形式をとり、冒頭主題がさまざまな声部と調をさまよう。和声的な変化が絶妙な1曲である。
第2曲:アレグロ、変ホ長調、3/4拍子。
 シューベルトの即興曲の中で最もポピュラーな1曲であろう。タイトルにふさわしい軽やかな三連符の流れをもつ。
第3曲:アンダンテ、変ト長調。4/2拍子。
調性、拍子ともにやや特異であり、初版ではト長調、2/2拍子に変更されてしまったほどである(その後、19世紀末の全集版で原典どおりに戻された)。非常に息の長い旋律が六連符の織り成す豊かな響きにのって歌われる。
第4曲:アレグレット、変イ長調、3/4拍子。
 冒頭は同主短調の変イ短調で始まる。トリオ部分は嬰ハ短調つまり冒頭の下属調(異名同音)をとる。異名同音を利用した転調が、スムーズでありながらも印象的な進行をもたらしている。

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