ホーム コンクール ステップ セミナー コンサート 指導力アップ ピアノ教室紹介 ピアノ曲事典 読み物・連載
ピアソラ  :  リベルタンゴ イ短調
Piazzolla, Astor  :  Libertango a-moll
ピアノ独奏曲 [pf/ 種々の作品

作品概要

演奏時間 譜例  
3分 0秒  --- 

楽曲解説

総説 2016年4月  執筆者: 小林 由希絵
 今やピアソラの代名詞となっている〈リベルタンゴ〉。世界的チェリスト、ヨーヨー・マの演奏でご存知の方も多いであろう。
 何故この曲がピアソラの名を一躍世界的に有名にさせたのだろうか。彼が成し得た「タンゴの革命」とも言うべき偉業を、〈リベルタンゴ〉の秘密を紐解くことで見て行きたいと思う。

 この曲が作曲されたのは1974年のこと。前年の1973年に、ピアソラは心筋梗塞で倒れている。療養の末、健康を回復するものの、ピアソラは厳しい現実に直面する。この時の状況をピアソラ自身の言葉を借りると、「とても創造的なサイクルはもう通り過ぎた後であり、50歳を過ぎた私は、また一から出直さなくてはならなかった」という。
彼が「一から出直す」場所として選んだのは、イタリアであった。
 「創造的なサイクルは通り過ぎた後」と話していたピアソラではあるが、その言葉とは裏腹に、新天地での彼の創作活動は一気に花開き、〈リベルタンゴ〉をはじめとする7曲もの連作を発表する。
 「リベルタ(自由)」と「タンゴ」を組み合わせたタイトルにも表われている通り、この曲にはピアソラの従来のタンゴに捉われない自由な発想がいかんなく盛り込まれている。
 
まずは楽器編成である。従来のタンゴの編成は、ピアノ、バンドネオン、ヴァイオリン、コントラバスだが、ピアソラはここにエレクトリックギター、ベース、ドラムというロックの編成を加える。編成のみならず、作曲技法にまでピアソラはロック、さらにはジャズの要素を取り入れて行く。
その1つは「リフ」である。「リフ」とは、ある一定のコード(和声)進行、音型が繰り返されること。冒頭を飾る、この曲の顔とも言える印象的なフレーズは、まさにこの「リフ」である。
リフに乗って、情熱的なメロディが曲を鮮やかに彩っていくが、テーマが一通り演奏されると、次にテーマの変奏が始まる。これはジャズのアドリブであり、ピアソラはジャズの音楽語法をタンゴに取り入れ、革新的なサウンドを生み出したのである。
 
ロックとジャズの要素を取り込み、タンゴに新風を吹き込んだこの曲は、瞬く間に広まり、この曲が収められた同名のCDは世界中でヒットを記録。特にアメリカジャズ界では空前のヒットとなり、ジャズの世界的フェスティバルの一つである「モントリオール・ジャズ・フェスティバル」に招聘されるまでになった。
 〈リベルタンゴ〉は、活動拠点をアルゼンチンからイタリアへと移したピアソラが、活躍の場をヨーロッパを中心に世界へ広げ、新たな転機となった曲といえよう。

音源 音源情報

コンサート この曲が演奏されるコンサート

今後のコンサート情報は現在未登録です。

ミュッセアイコン 楽譜情報

 エイブルマート楽譜一覧 原曲作品 編曲作品

 ミュッセ楽譜一覧

NMLicon NAXOS 
※ マイページへのログインが必要です
※ スマートフォン等の利用について

現在NAXOS作品が登録されておりません。

 同時期に作曲された楽曲

申し訳ございません。
この楽曲からは同時代の楽曲検索を行うことができません。