ムジカノーヴァ×ミュッセのコラボ楽譜を発売

文字サイズ: |
2012/10/19
ムジカノーヴァ×ミュッセのコラボ楽譜を発売

 ムジカノーヴァ10月号(9月20日発売)より始まった、安倍美穂先生編曲による「ムジカノーヴァ×ミュッセ」のコラボ企画の楽譜を、本日よりバックナンバーとしてミュッセで発売いたしました。毎月この企画で連載される楽譜は、ムジカノーヴァ発売の一ヶ月後に、順次ミュッセで発売の予定です。第1回目の連載楽譜は、子ども達に大人気の「勇気100%~忍たま乱太郎」のやさしいアレンジ。編曲者:安倍美穂先生のインタビューと、実際にこの楽譜を活用された方の声、またムジカノーヴァ編集長の雑誌制作にかける思いなどをご紹介いたします。

ムジカノーヴァ10月号掲載曲
勇気100%~「忍たま乱太郎」
ミュッセ購入はこちら(価格252円)
編曲者の声
安倍美穂先生
安倍美穂先生
大阪音楽大学卒業、同大学院ピアノ科修了。ピアノを沖田静子、平井丈二郎、安川加寿子、V.マルグリス各氏に、リトミック、即興演奏を馬淵明彦氏に師事。またオペラ伴奏をS.マストランジェロ氏に師事、師のアシスタントを多く務める。 ピアノ、リトミック指導者、演奏家、作曲家として幅広く活動。 作品はピアノ小品、ミュージカル作品、朗読とのコラボレーション等、子供達とのコミュニケーション上で生まれたものが多い。「バスティン みんな知ってる!プレリーディング曲集」(編曲:東音企画)。「発表会に長くてかっこいい曲を弾こう」シリーズ、「プレリーディングおもしろ伴奏集」(ミュッセ)。その他カワイ出版より、出版物多数。2008年度「よなかのとけい」、2009年度「カードマジック」、2010年度「二つの月」でピティナ新曲課題曲賞受賞。ピティナ正会員。
◆ムジカノーヴァ×ミュッセ コラボ企画について

○選曲について
まず難しいと思ったのは選曲です。子供向けのポップスということで、全国的に人気のある曲、人気があっても一過性でないもの、ピアノ曲へのアレンジとして向いているもの(リズムありきのもの、ラップ系のものなどは難しい)、著作権の問題をクリアするもの、などの条件を考慮して、今も試行錯誤中です。
ポップスを幅広くとらえて「思い出のアルバム」など、学校や幼稚園保育園で歌われる歌も視野に入れています。自分の生徒にリサーチするのはもちろんですが、いろいろな先生をつかまえては「こどもたちが弾きたがってる曲、ないですか?」と聞いています。何かリクエストあればどうぞお声かけください。

○編曲について
なるべく少ない音で演奏効果を高く、という姿勢は今までどおりで、既存のアレンジとの違いを心がけました。同じ曲でたくさんの楽譜が出ていますが、それと同じでは意味がありません。
既存の子供向けのものはほとんどがメロディーと簡易伴奏という形ですが、伴奏の音を少なくしたからといって、必ずしも弾きやすいとは限らないし、やはり響きや音楽的な緊張感が乏しくなります。せっかく子供達が弾きたい!と思う曲を選んでいるのですから、この際、大好きな曲でいろいろお勉強してもらえるよう、テクニック的にもいろいろな要素を盛り込んでいます。ポリフォニー的に、特に左手に活躍してもらうことが多いですね。ポピュラー楽譜には、通常少ない強弱記号も入れました。知っている曲は、メロディーをなぞって弾くことができれば満足してしまう子供達ですが、それをさらに音楽的に仕上げることもできるんだよ、ということに気づいてほしいと思ったからです。
そして大事なのは「かっこいい」こと。多少難しい部分があっても弾けたら楽しい、かっこいい、がんばろう!、と思ってもらえるアレンジを目指しました。

○ミュッセで買えるバックナンバー
おもしろい企画だと思います。欲しい楽譜だけをピックアップして手に入れることができるミュッセならではですね。ただ400円以下の場合、1曲だけだと製本できないんですよね、ミュッセには意外におもしろい楽譜がたくさんありますので、他にもいろいろ検索してみて是非何曲か組み合わせての1冊にしてご注文ください!将来的に何ヶ月分かたまったらセット販売もあるといいですね。

◆勇気100%について
譜例 イントロ
譜例:イントロ
musse-121019top-furei2.png
譜例:29小節~

○編曲のオススメのポイント
ずばり、イントロです。2オクターブの手の交差、そして子供達が憧れてやまないグリッサンドを入れて冒頭の掴みを超気持ちよく、かっこよく。普通のレッスン曲ではなかなかグリッサンドを、経験できませんからね。子供が弾くには「どうかな?」と思ったのですが、生徒達に弾かせてみると、意外と平気で喜んでやってきてくれます。そして生徒が「ここがいいんだよね~」と言ってたのは29小節からの左手5151で移動していくところ。(私は忍者走りと呼んでいます)とにかく忍者の曲なので見た目も運動性抜群!のアレンジにしています。

○オススメの演奏場面とレベル
華やかなので発表会にもおすすめですし、結構練習になるのでどうぞピティナ・ピアノステップ自由曲などにもお使いください。もちろん普段のレッスン曲の中に普通に組込んでいただくのもオススメです。私の生徒には弾けるレベルの子には弾きたいか聞いてみて、(全員弾きたいと言いましたが)レッスン曲として使っています。私はこの秋ステップトークコンサートが3回あったのですが、オープニングは全部「100%勇気」にして、ウケました。
レベルはブルグミュラー程度で演奏可能です。バスティンでしたらピアノベーシックス3、4あたり。かなり弾ける子が余裕でレッスンのワンポイントに、というのでもいいですし、その子がやりたければちょっと背伸びの子の挑戦曲でもいいですね。

◆最後に

この曲に限らず、ポップス曲は微妙なシンコペーションや、歌詞によっての多少のリズムの違い、歌手の歌い回しによる、メロディーの違い、という部分が多くあります。その子の聞き覚えによって、楽譜通りでないリズム、メロディーで弾いてくることも多いのですが、「一応楽譜通りだとこうだよ」というのは示した上で、「あなたはそう覚えてるんだよね」と私は敢えて直さないことにしています。
もともとアレンジされたものなのですから、その上にさらにアレンジを加えるという発想でどうぞ自由にお考えいただければと思います。レッスン室での楽しいやりとりのきっかけになればうれしいです。

楽譜を活用された先生の声
松永由里先生
レッスンでのつまずきに活用!
松永由里先生(ピティナ正会員)

この楽譜は、定期購読を始めたムジカノーヴァに掲載されていて、個人的にアップテンポ好きなので、まず自分で弾いてみましたが、左手にメロディーが入ってきたり、伴奏の変化も楽しく忍者っぽくて、とても良かったです。
レッスンの際には、中学生や大人の生徒さんに、レッスンでのつまずきを克服する一つの方法として、この曲を使ってみました。
試験前でほとんど練習して来られない中学生の生徒さんには、リズムの裏拍のノリを教えるために活用。曲終盤(37小節)からの左手のリズム刻みは、生徒によって走り気味だったり、モタついたりと、生徒のリズム感が分かって面白いです。大人より子どもの方がノリが良いかもしれませんね。

譜例:37小節
譜例:37小節~

手の交差の曲を練習中の大人の生徒さんには、手首の力を抜いてらくらく弾けるよう、イントロの部分をウォーミングアップとして活用。イントロに出てくる左手・右手の交差が、いま練習中の小品ではうまく出来なかったのですが、この「勇気100%~忍たま乱太郎」でコツをつかむことができ、「やったね!」という感じです。
私も生徒も、安倍美穂先生に感謝です!

千葉美咲先生
適度な難易度で、子どもの好きなアニメ曲を!
千葉美咲先生(ピティナ指導会員)

昨年、小学校で仕事をしていたのですが、子ども達は「忍たま乱太郎」のお話が大好きで、みんな図書館で本を借りていました。私の息子はまだ2歳ですが、あのテーマ曲が流れるとテレビにくぎ付けになります。わくわくするようなメロディは、子ども達にとって魅力ある曲なのだと思います。
今回ムジカノーヴァにこちらの曲が掲載されていて、驚きました。市販の楽譜では難しいアレンジも多いのですが、比較的やさしくアレンジされていて、やさしい=弾ける子どもが多い楽譜につながるので、大変ありがたいです。弾いてみると、グリッサンドや左右の交差が魅力的で、子どもにとって適度な難易度と魅力ある編曲は、ピティナ・ミュッセとのコラボだからこそ出来た企画なのではと感じました。
また、私自身の編曲の参考になります。発表会であの曲が弾きたい!と生徒さんに言われると、どうしても市販の楽譜を書き直す必要が出てくるのですが、その際に、「このように編曲すると弾きやすいですよ」という参考例を教えて頂けたような気持ちになりました。貴重な楽譜をありがとうございます。掲載されている安倍先生の解説も楽しいですね。先生が曲を愛していらっしゃるのが伝わってきます。
 子どもたちに弾いて聞かせれば必ず喜んでもらえる楽譜だと思います。どんな曲が好きかまだ分からないお子さんが体験レッスンにいらした際、1曲プレゼントとして弾いてあげたいなと思っています。

ムジカノーヴァ編集長の声
img
岡地まゆみ編集長
ムジカノーヴァで興味・関心のきっかけを

「ムジカノーヴァ」は、先生方に向けた記事のほかに、写真やイラストをふんだんに使った読み物や、楽譜、ドリルなど、レッスン教材にも力を入れています。音楽史、楽器の構造、アナリーゼなど、1冊に色々な要素を盛り込んで、生徒さんが音楽的視野を拡げるきっかけや、音楽の新たな楽しさを知るきっかけを提供できれば、と思っています。
最新号は本棚には仕舞わず、レッスン室の机の上に置いて、先生方だけでなく、生徒さんも自由に見られるようにしておいていただけると嬉しいですね。パラパラめくっているだけでも、子どものころに見た絵や写真の記憶は鮮明に残りますから、例えば、それが将来学ぶ何かの理解を助けてくれるかもしれません。生徒さんがどんな記事に関心を示すかがわかれば、やる気を引き出す方法を思いつくかもしれません。

最近はインターネットなどで、自分の求める情報がすぐに集められるようになりましたけど、雑誌には、予期せぬ素敵な出会いに遭遇したり、思いもよらなかったところから問題解決の糸口が見つかったり、という面白さがあると思います。毎月"幅広い分野"から"少しずつ"知識や体験を積み上げられる、この雑誌ならではの楽しさを、是非味わってみてください。


【GoogleAdsense】
ホーム > ピアノ曲事典 > ニュース > ミュッセ> ムジカノーヴァ×ミュ...