【実施レポ】作品の時代によって-音色を変える-とは?(関本昌平先生)

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2016/03/24
作品の時代によって
-音色を変える-とは?
関本昌平
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2016年3月14日(月)千里ヤマハホールにてピアニストとしてはもちろん指導者としてもご活躍の関本昌平先生をお招きし、「作品の時代によって"音色を変える"とは?」という題で講座が開催されました。

まずは、古典期の作曲家、ハイドン、モーツァルト、ベートーベンの時代の楽器の歴史、個々のキャラクターから読み解く曲の特徴、そしてそれぞれの作曲家の作品の音色を表現する奏法、など大変興味深い内容でした。
そのひとつに、モーツァルトソナタとベートーベンソナタ4番の類似した左手の音型を例にとって、モーツァルトは喜びや空間、ベートーベンは強い意志や一途さ、それぞれの求める音の違いを、関本先生の素晴らしい演奏によって、とても分かりやすくお話し下さったのが印象的でした。

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そして、ショパンエチュードからは、Op.10-4、Op.10-5「黒鍵」、Op.25-11「木枯らし」を取り上げて頂きました。
ショパンエチュードになると、技術的にも難しく速い動作が求められ、正しい弾き方をしないと弾けないので、筋肉を鍛えて指の分離などの運動神経をあげる事、脱力の際の各部位の使い方、音色の作り方など細やかな練習が必要。ゆっくり練習する際には、ゆっくりと弾く事が大事なのではなく、速い時に聴き取れない音や、出来ない事を確認、意識しながら考えて弾く事が大切だと仰られていました。

エチュードの跳躍、オクターブ、連打の手や指の使い方を見せて下さったり、終始、関本先生にレッスンを受けているかのような細やかなレクチャーでした。 レスナーとしては、幼児の時から、何を練習しているのかをいつも意識して弾くことが習慣となるように、言葉を掛け続けていこうと改めて思いました。 最後には、スケルツォ2番を演奏して下さり、会場の受講者はその圧巻の演奏に心揺さぶられ、まるでリサイタルのようで、本当に贅沢な2時間でした。

Rep:北大阪ステーション 西堀 美夕樹
 

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