【実施レポ】ピアノ・エレクトーンの先生のための『コンチェルト体験会』(西山淑子)

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2016/03/01
ピアノ・エレクトーンの先生のための『コンチェルト体験会』 ~ピアノソロに魔法をかけよう!~
西山淑子
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2016年2月25日(木)沖ミュージックサロンにて西山 淑子先生をお招きし、「ピアノ・エレクトーンの先生のための『コンチェルト体験会』 ~ピアノソロに魔法をかけよう!~」という題で講座が開催されました。




《内容》
1.『エレクトーン伴奏によるピアノ初心者のためのピアノコンチェルト』作品制作に至るまでの 経緯と、習い始めからアンサンブルをさせる事の大切さ。 「音楽的な演奏のための基本はアンサンブル」ということについて。 この作品を通して得られるもの。エレクトーンを活用することで、ピアノ連弾などとは比べられない「+α効果」が沢山ある。
2.実践-----参加者が、講師の伴奏で体験する。きらきら星(スターウォーズ風)、ヤンキー・ドゥードル、ひげじいさん、ソナチネ(クーラウ OP.55-2)、ソナチネ(クレメンティOp.36-1)
3.カデンツノートの紹介とそれを使った即興演奏に繋げる方法。

それぞれの曲が楽しいアイデア満載で、『弾いて楽しい、聴いて楽しい』作品になっており、習い始めからアンサンブルを体験する事で、自然に音楽的な演奏が身につきます。 「一人じゃない」ことで、「合わせる」=アインザッツ、ブレス(頭合わせ、かけあい、受け渡し)「相手の音をよく聴く」=耳を鍛える→究極のソルフェージュ(テンポ、音量バランス、ひびき=和声感、音色、etc.)様々なことが知らず知らず身につき、みんなで一つのものを作る喜びを分かち合うことで心も育ち、思いやりや協調性、責任感など、人として大切なことも身につきます。

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また、『音楽の要素を一人で全て完結できる鍵盤楽器やハープ、ギターは特殊な楽器』という意識が大切です。 打ち込みデータやカラオケに合わせるのではなく、生で合わせて初めて『アンサンブル』と言えます。こうしたアンサンブル体験は、ソロの演奏にも必ず反映され、より音楽的な表現に繋がります。 特に和声感を養うことがとても大切で、まずは歌うことです。そしてカデンツノートを使って、スケールとカデンツをマスターし、和声とメロディーの関係を体得することで分析力も身につき、「しかけを見つける」(形式の把握)にも繋がります。

下敷きとなった曲を聴かせ、その作曲家とその国、時代、楽器など様々なことを話題にしたり、オケスコアも見せるなど、幅広い知識も持たせる。楽譜をきちんと読む。などなど頷くことが多々あった様子でした。
「一人で同時にいろんな音が出せる」というこの楽器の特徴を生かして、彩豊かな音に包まれてピアノを弾くことで、想像力が増し、曲想の捉え方も具体的になり、より楽しい空想の世界が広がること。クラシックに偏りがちなピアノレッスンを多様なジャンルに広げることが容易になるなど、ピアノではできないプラスα効果はとても大きいのです。 そして、リズム機能、持続音、手鍵盤2段+ペダルというエレクトーンの特徴を活用すると、ソルフェージュやオーケストレーションなど実に多くのことに役立つでしょう。

発表会に取り入れるとか、ピアノステップに参加するなど、生徒さんたちにぜひさせて頂きたいと思います。 エレクトーンも弾けるピアノの先生『バイキーボーディスト』が増えることも願っています。

 

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