【実施レポ】指導者のためのライティングセミナー 「ブログの書き方 実践編」(山本美芽先生)

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2015/07/29
指導者のためのライティングセミナー「ブログの書き方 実践編」
文・西尾順子

日程:2015年5月9日(土)
会場:エル大阪

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ブログの書き方・実践編ということで、音楽ライターとして活躍をされている山本美芽先生のセミナーを受講しました。山本先生は、音楽・ノンフィクションライター、ピアノ教本研究家ほかピアノレスナーとしても活動されておられます。この日のセミナーも、多岐にわたった先生のお話に、とても楽しくまた奥深い充実した内容でした。 このセミナー以前にも山本先生によるブログセミナーが開かれており、今回はフォローアップ的なセミナーでしたが、参加者のブログ歴はさまざまで、数年の長い人、一年未満の初心者、これから始めてみたい人などといろいろいろでしたが、どの段階でもよくわかりました。

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始めに、「ブログの役割とは?」という問いかけからはじまりました。自分の記録、指導の振り返り、また反省材料になるということで、これは自分の成果の「見える化」になります。この「見える化」は自分で自分をほめていくことで自分の自身や安定感につながるとともに、自分で続ける強さをみにつけることになります。また文章を書くことで頭の中を点検し成長することや視点を増やすことで客観性も身に付きます。とはいっても、ただただ日常の出来事やレッスンの内容を書くだけでよいのか、何も書く材料の無い時もあるのではないか、そういった疑問や不安もでてきます。

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そこでポイントとして「切り口」についてとりあげられました。一つの出来事に対して、「視点」を変えてみるということなのです。誰を主人公にするか、何に焦点をあてるか、たとえば先生目線なのか、生徒目線なのか、生徒のお母さんの目線なのか、全く別の先生の目線なのか、視点を変えることによって同じ出来事でも感じ方や読み手の受け取り方もかわってくるのです。実際にワークをしながら切り口についてかんがえてみました。

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つぎに切り口の分析方法としてのワザをいくつか学びました。「時系列」と「行動」です。「時系列」を工夫するとは時間の流れや順番を追って書くことで、文章全体がストーリーになります。「行動」で気持ちを表すことで情景が思い浮かびます。たとえば「朝早く目が覚めた」や「汗がダラダラ出てきた」などといった文を読むと「緊張している」様子がつたわってきたりします。ここでは短い物語を読み分析をしました。実践として、「忘れられない人との出会い」「今あのひとどうしているかな?と思う人との思い出話」をブログにかくという課題が出されました。これは思い出話の中から、エピソードを取り出して切り口を見つけていき、ブログ記事にまとめていきます。

セミナーを受講して、好きなように文章を書くだけでは読み手に伝わることも少なく、また視点を変えていくことで自分自身の振り返りにもつながるということがよくわかりました。視点を日々の出来事やレッスンも楽しく思えてきます。レベルアップできれば、と思っています。山本先生ありがとうございました。

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山本美芽

や まもと・みめ◎音楽ライター、ピアノ教本研究家。東京学芸大学大学院教育学研究科音楽教育専攻修了。中学校(音楽)、養護学校にて教諭と勤務したのち、執筆活動をはじめ る。ピアノ指導者としても大学在学中から現在までレッスンを行う。
『ムジカノーヴァ』『ジャズジャパン』等の音楽専門誌にて、国内外の一流アーティストに多数取材。「もっと知りたいピアノ教本」(大半を執筆、音楽之友 社)「21世紀へのチェルニー」(単著、ショパン)などを執筆、ピアノ教本についての研究をライフワークとして続け、多くのピアノ教本の著者・訳者に直接 取材した経験を持つ。中村菊子、呉暁、樹原涼子などピアノ教本の著者・訳者からは厚い信頼を得ている。2006年~2010年の間、夫の転勤のためアメリカ・カリフォルニア州在住。州立シエラカレッジにて単位取得。アメリカのピアノ教本事情を研究。
帰国後、2013年より著書「自分の音、聴いてる?」(春秋社)をテーマにしたセミナー、また音楽指導者のためのライティングセミナーを全国各地で行う。音楽教育学の知識と、音楽ライターとしてプロの音楽家・教育者との膨大なインタビュー経験、自分自身のピアノ指導・子育て経験、ピアノ学習、全国のピアノ指導者との密接な交流から得た現場発の問題点など、理論と実践を融合しながらピアノ教育が進むべき道を先導している。ピアノを多喜靖美氏に師事。室内楽を多喜靖美、松本裕子の両氏に師事。
2015年には「ピアノ教本、かしこく選ぼう」セミナーを関東・関西・北陸など全国で行っている。あわせて指導者向けのブログライティング・フェイスブック活用セミナー、地元・相模原市のホールにおいて隔月セミナー「21世紀へのチェルニー」、門前仲町シンフォニーサロンにおける「自己肯定感を育てる聴き方セミナー」(自分の音、聴いてる?)なども開催中。
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西尾順子

広島県福山市でピアノ教室を開いています。諸事情で数年間は募集活動をしていませんでしたが昨年より再開、ブログを始めました。現在は自宅など2か所でピアノ個人レッスンを中心に教えています。ホームページ


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