【実施レポ】「基礎」からはじめる音楽表現の指導法(林苑子先生)

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2011/11/02

blog_111031sabae_hayashi.jpg2011年10月31日(月)ハーモニーホールに於いて林 苑子先生の「基礎」からはじめる音楽表現の指導法の講座が開催されました。
まず、音楽を表現するには、「楽譜」を読み→「イメージ」を作り→音にする「テクニック」という流れがあり、「楽譜」を読む段階では ひとつの音→2つの音→1小節→1フレーズ・・・という認識を初期のうちから持たせる。次に指導者が引いて聴かせたり、楽譜について楽しく話し合うことにより「イメージ」を作らせる。そのために、日ごろからたくさんの形容詞や豊かな言葉で、生徒に語れるようにしておく事も大切。

 実際音にする段階では、なにより聴く事を大切に。たとえば「音」は震えだということ、
ピアノの音は減衰するという事、ピアノをよく鳴らすという事。そして、減衰した1つの音から
2つ目の音につないでいく。それを重ねていくことで1つのフレーズを作る等から始まり、
生徒に自分の手を観察させたり、触らせたりする事で、自分の手を認識させる。
また、あるテクニックが理解できた時、どんな音が出たかよく聞かせ、体をどう使ったかを
言葉で確認させたり、イラストに描かせることで視覚的に印象づけるのも有効な方法である事、
さらに先生のお描きになった手のイラストを使っての弱い指の攻略法等、演奏するという事は 
目→頭脳とイメージ→手の連動→耳で確認 これらが音楽の流れに乗って、時間差で
連動しなければならないという事を、時にユーモアを交えながら、詳しく丁寧にお話くださいました。

 そして講座の後半では、ステップの課題曲を使い、指導するときの留意点やポイント、
また生徒さん達の憧れの曲である「エリーゼのために」を用いて「楽譜の地図」の作り方
などを先生の素敵な演奏や図解を通して説明してくださいました。


 今回の講座で特に私の印象に残ったのは
「始めに良い事を指導しておき、後は足し算をしていく。余計な事や間違ったことを教えて
しまったら、あとから引き算するのは大変」というお言葉でした。
そして、導入の段階からフレーズごと読譜する事で、自然とアナリーゼの習慣につなげていく
という事にも共感を覚えました。
ぜひ私も今後のレッスンで取り入れていこうと思います。

 前日、前々日とステップのアドバイザーをしていただき、長時間の審査をされたにもかかわらず、
お疲れのご様子もみせられず有意義で勉強になる講座を熱心にお話くださった事に感謝しつつ、
また今回の鯖江ステーションステップに出場した生徒さんについては先生から大変なお褒めの
言葉をいただき、会員一同恐縮しつつも、先生のお言葉を今後の励みにしてさらに切磋琢磨して
いかなければならないと、あらためて身を引き締めた講座でした。

(Rep:ピティナ鯖江ステーション  武内玲子)

 

 

 

 



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