【実施レポ】ロシアンピアノ奏法に基づく合理的、音楽的な練習方法(松田紗依先生)

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2010/12/03

♪ ロシアンピアノ奏法に基づく合理的、音楽的な練習方法
  -ブルグミュラー25の練習曲編 ♪ 
    
2010年12月2日、京都でのセミナーは久しぶりとなる今回の講座は、京都駅から
すぐのメルパルク内のスタジオで行われた。
40名を超える参加者があり、和歌山、名古屋、そして埼玉など、遠方からの方々も
多くみられた。

 今までのセミナーでは松田紗依先生著のピアノレッスンの本を用いてきたが、
今回、初めてその続編ともいえるブルグミュラーを用いてのセミナーとなった。 
皆がよく知るブルグミュラーで子供たちがつまずくところを取り上げ、何が原因で
弾きにくいのか、また、その具体的な解決方法、練習方法を弾きながら示して
くださった。 
 講座では恒例となっている、受講者に弾いていただいてのひとことアドバイス、
も行われた。 ひとりひとりの特徴をみて、指の形、手の位置などをアドバイス、
またたく間に音が柔らかく、説得力のあるものに変っていく。 
1音1音のタッチと音色を追求するロシアンピアノ奏法には、この過程が
セミナーにおいても欠かせないのであろう。
 
 講座終了の時間となり、セミナーレポートを参加者の方々が書いているあいだ、
松田先生が1音1音を美しく弾くための自作の練習曲を
(ちいさな練習曲集musse刊)弾いて下さった。
 ゆっくり、ポーン、ポーン、と響く音の美しいこと!まるで豊かな響きがスタジオを
飛び出して晩秋の京都の空にどこまでも広がっていくかのような、そんな響きであった。
この音色がなによりもの説得力をもって、受講者に届いたのではないだろうか。

 2年近く続いている松田先生によるピアノ指導者のための研究会に、新たに
受講希望の方々があり、来年2月から新しいクラスを開講することとなったそうだ。
今日のセミナー後にも3名の方が受講を希望され、このクラスに加わられるらしい。

 「美しい1音があって初めて美しい2音につながる」との松田先生の言葉が心に響く。
ロシアンピアノ奏法を生み出したロシアという国が持つ芸術における歴史、音楽芸術に
求める奥深さを少しばかり垣間見た気がする。 
音楽芸術とそれを構成する1音のあり方に対する根本的な意識の違いを感じずには
いられない。 
 この意識の違いの中に日頃指導しながらも抱いている疑問を解決する糸口が
あるように思われる。 この講座をこれからも続けていただき、具体的な方法を
示していただきながら意識の違いを常に吹き込んでいただきたい。
私のみならず多くの受講者がそう感じたに違いない。

(Rep:ピティナ京都アトリエステーション 川村緑子)


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