【実施レポ】作曲家別演奏法《モーツァルト》(久元祐子先生)

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2009/11/27

blog_091115hirosaki_hisamot.jpg2009年11月15日(日)午前10時より12時まで、西谷ビル
3階会議室にて、久元祐子先生による
「モーツァルト
  -美しく弾くために、楽器と演奏慣行を踏まえて-」
のレクチャーを開催いたしました。参加者は20名。

モーツァルトの4つの作品から、モーツァルトにどう近づいて
ゆくかを考えましょう。
モーツァルトが使用していたピアノ(クラヴィーア)は、
(1)チェンバロ(2)クラヴィコード(3)ピアノフォルテ の3種類ありました。
モーツァルトの子供時代、まだピアノフォルテはなく、楽器の特徴を知ることは大事。
だからモーツァルトの音楽は
(1)軽やかさが求められる。モーツァルトはオペラに最も関心があった。
(2)歌心をもって。
(3)形式の奥の中に気品があること。
(4)ソナタを勉強するとき、大きな輪郭をつかんでから細部を考えるとよい。
(5)どんなイメージか全体像をつかむ。悲しみ、喜びの振幅が大きい
   ⇒調性を見ると理解できる。調性が曲の性格をあらわしている。
(6)どんな形式でできているか。曲の良さを出すために必要。
   枠の中で美しさを表し、すっきりとした形を生かしてゆく。
(7)ソナタ形式とソナタの違いについて
(8)クライマックスの見つけ方 1. 音が密集している 2.高い音  3.調が遠くへ転調する
(9)モ?ツァルトはたくさんの手紙を書いた。作品の背景を知るには手紙を読むとよい。
    (K.V 545 C dur は晩年に作られ、そのときは病気だった。)
(10) フレージング
(11)アーティキュレーション 生き生きとした演奏に呼吸は大切。
   スラーをどう弾くか考えて。(苦しい音は重めでレガート)
(12)デュナーミク・・・fかpか、ゼクエンツ
(13)フィンガリング
(14)装飾音・・・軽い音で。ハーフタッチを学んで。
(15)ペダリング・・・人にわからないように踏む
(16)指ペダル、タッチ。 重い=思いをこめた音
(17)レンド形式とレンドソナタ形式のちがいについて
(18)モーツァルトは、サロンで楽しんで弾いていたので、ちょっとした即興のニュアンスが必要。 
   提示部を繰り返すときは変奏させるなど。
   音の向こう側にあるものを読み取れるように学んで。
   基礎力をつけるために、1.スケール 2.アルペジオ 3.トリル を毎日やると良い。

淡々とわかりやすい言葉でお話し下さり、美しいピアノの響き、多彩は音色。
しばし、現実から離れ、モーツァルトを身近に感じられる時間をすごしました。
久元先生のすばらしさに、大感動の私たちでした。

(Rep:ピティナ弘前支部 田中みゆき)


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