【実施レポ】ソルフェージュを教材にした導入期のピアノ指導法~11/9 巣鴨・中田元子先生~

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2006/11/17

061109sugamo.jpg中田元子先生をお迎えして11月9日(木)、毎月第2木曜日に東音ホールで行っている「東京音楽教材研究会」の今年度最後の講座が行われました。「ソルフェージュを教材にした導入期のピアノ指導法」と題して、先生が実際にレッスンされている、ピアノを弾くためのソルフェージュの実践的方法をお話いただきました。

まずピアノの楽器を知るために、「高い音、低い音」「黒鍵と白鍵」「全音と半音」の理解をさせるところから始まり、スケッチブックを生徒に持たせ、五線を書かせGから変身したト音記号、Fから変身したヘ音記号の意味を分からせて記号の練習。そして楽譜に関しては、それぞれの基準になるG,Fの音から音域を広げていく。
また、聴いた音を歌い返したりハンドサインで歌い、五線上にフェルトの音符を置き、右左共「3」の指のみで弾く。次に「2」「4」のみで美しい響きを聴きながら、腕の脱力、手の形に注意をして安定した手作りをする。3,2,4の指がしっかりすると、自然に「5」「1」の指は良い形になるそうです。そこから重音、和音の導入に入り、分離した耳作りをすればポリフォニーの音を聴き分けることができる。

リズムに関しては、拍感、拍子感を感じながら、リズムの模倣、リズム唱をします。又、中田先生は、全音符を基準にしてその半分で2分音符、4等分して4分音符と実際に紙で親子で音符のカードを作らせていらっしゃるそうです。そしてそのカードを並べ拍子叩きとリズム叩きのヂュオ、リズム叩きとオスティナートのデュオへと発展し、動作のカノン、リズムのロンドを体験し、2声のリズム叩きに持って行く。これらのことを総合させながらソルフェージュの勉強をすることにより、すぐに結果がでなくとも、土台をしっかりさせれば後の上達は速いそうです。 

「出来ない生徒をできるようにするのが指導者冥利」「反復し、あきらめない」「人間は目的が違うのでその生徒なりの楽しみ方」「先のことを考えて指導することは始めはゆっくりでもあせらないこと」...など、良いお話を交えての講座は、経験豊かな中田先生の、温かいお人柄を感じさせてくれました。


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