無尽蔵にあるクラシック音楽。その全容を掴むことはなかなか難しいものの、「ピアノ」という枠の中にとどまっていると、かえって苦労するのが、「ピアノ」での音楽作りだ。歌や器楽のさまざまな音色から、インスピレーションを得ることがある。さらに、音色のみならず、音の鳴らし方にも、音作りのヒントが隠されている。こういったピアノ曲のおもしろさを、レッスンを通して示してくれたのが、庄司美知子先生だ。
庄司先生は、歌や器楽とのアンサンブル経験が豊富で、現在もなお、その活動を積極的にこなされている。また、多様な音楽からピアノ曲をアプローチし、年齢とともに音楽を熟成させていくというスタンスは、世界各地の音楽家との交流からも、影響を受けているという。
12月13日、宮城県仙台市の庄司先生のレッスン室を訪問した。生徒さんは、ピアノを専門に声楽を副科として勉強中の高校生。オーケストラの音楽も、好んで聴く下地ができている。その上で展開された、オーケストラと関連付けた諸々の言及を、今回はクローズアップしてレポートする。
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