#15
オーケストラと関連付けた
音色・奏法の指導術
庄司 美知子先生

ピアノの音色・表現の幅を広げるために

 無尽蔵にあるクラシック音楽。その全容を掴むことはなかなか難しいものの、「ピアノ」という枠の中にとどまっていると、かえって苦労するのが、「ピアノ」での音楽作りだ。歌や器楽のさまざまな音色から、インスピレーションを得ることがある。さらに、音色のみならず、音の鳴らし方にも、音作りのヒントが隠されている。こういったピアノ曲のおもしろさを、レッスンを通して示してくれたのが、庄司美知子先生だ。
 庄司先生は、歌や器楽とのアンサンブル経験が豊富で、現在もなお、その活動を積極的にこなされている。また、多様な音楽からピアノ曲をアプローチし、年齢とともに音楽を熟成させていくというスタンスは、世界各地の音楽家との交流からも、影響を受けているという。
 12月13日、宮城県仙台市の庄司先生のレッスン室を訪問した。生徒さんは、ピアノを専門に声楽を副科として勉強中の高校生。オーケストラの音楽も、好んで聴く下地ができている。その上で展開された、オーケストラと関連付けた諸々の言及を、今回はクローズアップしてレポートする。

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profile
桐朋学園大学付属子供のための音楽教室を経て、桐朋学園女子高等学校音楽科、桐朋学園大学音楽学部演奏学科を卒業。仙台フィルハーモニー管弦楽団、その他オーケストラとピアノコンチェルト、チェンバロコンチェルトと共演し、幅広く演奏活動を行っている。
最近では、ピアノ教育活動に意欲的で、後進の指導にあたっているほか、各地のコンクールの審査員として公開レッスン、公開講座の講師を引き受け、受講者より好評を得ている。2000年より毎年、海外から招聘され、ピアノレッスン、マスタークラス、コンサートに出演。現在、桐朋学園仙台教室講師、ピティナステーション育成委員。仙台中央音楽センター主宰。