#14
作曲家の心情に迫り
演じる力を育てる指導術
中田 元子先生

あらゆる生徒の伸び幅が、指導の原動力に

 中田元子先生ほど、幅広い年代、志向も多様な生徒たちを、オールマイティーに伸ばしていく指導者は、そういないのではないだろうか。かつて、スベトラ・プロティッチ氏から奏法を学び直し、相愛音楽教室でソルフェージュ指導と研究を重ね、多数の音大進学者を送り出す一方で、一般大学や社会人へのハイレベルなレッスンや、高齢者施設でのボランティア指導にも活躍の場を広げてきた。近年は、演奏家の長女・穂波さんとの最高のパートナーシップで、さらにキャパシティの広いレッスンを展開している。  そんな中田先生のすべての原動力は、生徒の成長であり、変化である。「最初はなかなか出来なかった生徒が、みるみるよくなっていく姿が、私の快感であり、教師冥利につきます。」
 12月13日、今日はどんなカラーのレッスンになるのか期待しつつ、大阪市にある中田先生のレッスン室を訪問。ショパンの心情に少しでも共感を抱かせるために、先生自身の情感こもった芝居あり、それを具体的に音にした見本演奏ありの、迫力あるレッスンが展開された。

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profile
相愛大学音楽学部ピアノ科卒、社団法人全日本ピアノ指導者協会評議員、千里支部長、大阪城ステーション代表、ステップ課題曲選定委員長、ステップ担当者連絡会委員、運営委員。ピティナ・ピアノコンペティションにおいて、毎年、A2級からG級、グランミューズ部門にわたり、多数の入賞者を輩出している。又、全日本学生ピアノコンクールで全国1位を出すなど、他のコンクールにおいても受賞者を出している。門下からは東京芸術大学、京都芸術大学をはじめとする音楽大学、音楽高校に毎年入学しており、ピアニ ストとして活躍している者も少なくない。最近ではシニアのピアノ教育にも取り組んでいる。