100のレッスンポイント

前書き ~この連載について~

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2009/11/27

~100のレッスンポイント~ 名曲が弾けるまでのヒントとして

このタイトルで一挙に100のポイントを列挙したのはもう8年も前です。
指導の経験も25年を超えると、さまざまな生徒からありがたいことに本当に多くのことを学ばせてもらえています。指導に苦労する経験こそが指導力を学び向上させる機会で、そこが醍醐味でもあります。日々、大好きなピアノの音のする中で、自分の言葉により生徒の音や音楽が変わる楽しみを知ると本当に楽しいです。やめられません!亡くなられた福田先生から、「音楽に関係した職につけて本当に幸せだ」と何度もお聞きしましたが、まったく同感です。

その日々のレッスンの中でピアノを弾くためや、指導のために、いろいろ感じているポイントを、5項目に分け、トータル100のポイントの項目をあげてみました。一つ一つの項目に、自分としては日ごろから想いや、口癖のようなものがありどんどん考え付いたのですが、項目を並べただけでなく、具体的現実的に文章にあらわすとなると、とてもたいへん!思っていることがなかなか文章にはできません!8年もたった今、また、公開するほど価値があるとも思えないまま、とりあえずスタッフの方の絶大なる協力を得ながらスタートしてみようと思います。

ピアノのレッスンは、一対一の教育で、しかも長い期間付き合うことになります。
そこには、人間教育としても必要な事柄がたくさん含まれています。それだけにとても責任も感じますが。
また、瞬時に譜を読み、音にして、その音を聴き判断し、感じる。という、脳にもとても刺激が与えられ、(現に一流のピアニストの小脳は普通の人より5%大きく、50億個も細胞が多いということです。)ピアノの上手な子は頭が良い!とは、皆さんが感じていることです。もちろん、音楽を奏でるという行為自体が、本来、心が安らぐ素敵なことですね!(毎日格闘になっている親子もいるかもしれませんが (^□^)
ぜひ、このすばらしい効果のあるピアノを習い始めたら、生涯やめてほしくありません。私は、そのためには、早く名曲が弾けるようになったら、誰もやめないのではないかと思っています。大作曲家が残した名曲には、やはり心が癒されたり、勇気がもてたり、感じ入ったり、できます。それが自分で演奏できるようになれば、楽しくて、やめられないと思います。
そのために、指導者が導けることや、弾いている人たちのヒントに、100のうち1つでも役に立てばうれしいです。

100のレッスンポイントは、<テクニックのポイント><音創りのポイント><表現のポイント><読譜のポイント><レッスンと練習のポイント>に分かれています。
皆さんの興味の最もありそうな<テクニックのポイント>から始めてみたいと思います。


池川 礼子(いけがわ れいこ)

武蔵野音楽大学ピアノ専攻科卒業。武田宏子氏・吉岡千賀子氏に師事。バスティン・ メッソードの講師として全国各地で講座を行う一方、地元鹿児島ではピアノ指導法研 究会を主宰。生徒育成においては、ジュニア・ジーナ・バックアゥワー国際コンクー ル第2位輩出のほか、長年にわたりピティナ・ピアノコンペティションにて高い指導 実績を全国にアピール。特に1999年度は、ピティナ全国決勝大会のソロ・デュオ・コ ンチェルト部門に計7組の生徒を進出させ、ソロF級で金賞、コンチェルト初級で優 秀賞などを受賞した。導入期から上級レベルの生徒までまんべんなく育て上げる指導 法は、全国のピアノ指導者の注目の的となっている。ピティナ正会員、コンペティシ ョン全国決勝大会審査員。ステーション育成委員会副委員長。

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