ショパンの中期にあたる1839年に書かれたこのソナタは、彼の創作意欲の大きさを示すばかりか、彼の音楽形式に対する並々ならぬ才能が開花した数少ない傑作である。このソナタに関してシューマンは「彼の最も狂気じみた4人の子供を無理矢理一緒にした」と述べている。しかしこのソナタは、最初に完成した第3楽章『葬送行進曲』の2種の主題を基に他の楽章のモティーフを生み出すという技法によって、全曲が見事にまとめられている。内容も叙情的で力強く、この上なく独創的である。
音源情報
◆2011年2月 第34回ピティナ・ピアノコンペティション 王子ホール賞受賞披露演奏会の音源より
コンサート情報
◆5月30日(木) ショパン・フェスティバル2013in表参道 梅村知世ランチタイムコンサート
~ピアノの詩人が奏でる祖国・ポーランドへの想い~
演奏
梅村 知世
4歳からヤマハにてピアノを始める。岡山県立岡山城東高等学校を経て、東京藝術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を首席で卒業。在学中に大学内でアリアドネムジカ賞を受賞。卒業時にアカンサス音楽賞、安宅賞、大賀典雄賞、同声会賞、三菱地所賞を受賞。現在東京藝術大学大学院修士課程2年に在籍。
第38回山陽学生音楽コンクール 中学生の部 第1位。 第58回全日本学生音楽コンクール 大阪大会 高校の部 第1位。第29回ピティナ・ピアノコンペティション、G級 全国決勝大会 金賞・東京都知事賞・讀賣新聞社賞・ヒノキ賞・王子賞・洗足学園前田賞受賞。第78回日本音楽コンクール入選。
2010年、第34回ピティナ・ピアノコンペティション、特級 全国決勝大会 グランプリ及び聴衆賞を受賞し、併せて文部科学大臣賞、讀賣新聞社賞、王子ホール賞、東京シティ・フィル賞受賞。 ポーランド国際音楽祭にてコンチェルトやリサイタルに出演。第12回岡山芸術文化賞グランプリ受賞し、岡山県から表彰を受ける。2012年、第14回ピネローロ国際コンクール(イタリア)にて第4位。アメリカにてリサイタルに出演。
円光寺雅彦、岩村力、高関健、飯守泰次郎各氏など日本を代表する指揮者ともに、東京交響楽団、東京フィル、東京シティフィル、岡山フィルなどと多数共演。また、藝大モーニングコンサート、新卒業演奏会に出演し藝大フィルハーモニアと共演。これまでに、北島公彦、クラウディオ・ソアレス、伊藤恵、ガブリエル・タッキーノ、室内楽を伊藤恵、藤森亮一、松本和将、鈴木理恵子各氏に師事。