モーツァルト/ピアノ協奏曲27番より ピアノ:大谷真美子

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2011/07/22

モーツァルト最後のピアノ協奏曲。作品の完成は1791年1月5日だが、第1楽章の最初部分の五線紙が1788年に使用されていたものと同質であることから、ピアノ協奏曲《戴冠式》や三大交響曲と同じ時期に着手されていた可能性が考えられる。いずれにしても、晩年の数年間、モーツァルトは失われてしまった名声の回復に奔走していた。しかし、歌劇《フィガロの結婚》や《ドン・ジョヴァンニ》の成功にもかかわらず、オーストリアの不安定な情勢も相まって、モーツァルトの音楽活動が以前のように回復することはなかった。こうした状況下で生み出されたこの協奏曲には、付点を伴った軽やかさと明るい響きはあるものの、どこか諦観にも似た穏やかさを内包している。(続きを読む)

演奏

ピアノ:大谷 真美子

桐朋学園大学音楽学部卒業。卒業時に音楽賞受賞。第18回文化放送音楽賞受賞後、オーストリア国立音楽大学へ留学。第1回リサイタル(文化放送後援)後、東京交響楽団、東京シティフィルハーモニック管弦楽団等と度々共演。日本ショパン協会例会、NHK-FM放送等に度々出演。近年は東京で隔年に一度のリサイタル、ロシアのヴァイオリニストとの共演、Internation-Duo-Concert等ソロ、室内楽にと活躍している。

 

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