電子ピアノを考える
アンケート結果と分析のご報告

7月24日のトップページと会報夏号で回答をよびかけた「電子ピアノを考える」のアンケートには計88件の回答をいただきました。この調査結果から見えてきたことをご報告します。

質問1
自宅に「アコースティックピアノ(「生ピアノ」とも呼ばれることがあります)」が無く、電子ピアノで練習する生徒さんがいらっしゃいますか?

この質問に対して、「電子ピアノで練習してくる生徒さんの方が半々、あるいは多い」と答えた先生は過半数の56名。「電子ピアノ」普及の勢いがわかります。

自宅に「生ピアノ」が無く、電子ピアノで練習する生徒さんがいらっしゃいますか? 近いものをお選びください。
質問2
電子ピアノで練習する生徒さんと、「生ピアノ」で練習する生徒さん。 弾き方や上達の速さに違いがありますか?内容やエピソードをお書きください。

この質問には熱い思いをこめたコメントも寄せられました。
違いが「ある」と答えた方は60名。生徒次第(楽器の違いよりも生徒の意識を高めることの方が大事)と回答された方は22名。電子ピアノの機種によって事情が大きく異なるとした方が4名。
「電子ピアノは楽器とはいえず、極力避けるべき」というご意見から「工夫次第で変わらない指導ができる」とする考え方まで様々ですが、「まったく変わらない」と言い切る方はいませんでした。特にグランド・ピアノで練習する生徒の方が、一般的に上達が早いという実感をもっていらっしゃる先生がほとんどでした。
「生ピアノ」と電子ピアノの違いとしては(電子ピアノで練習する子の場合は)「鍵盤を押す力が不足しがち」「良い音色を求めようとする価値観、感性が育ちにくい」という意見が多数でした。
一方、経済あるいは住宅事情により電子ピアノで練習を続けながら、生徒さんがコンクールで高い成績をおさめたり、音楽高校に入学したというケースをご紹介下さった先生もいらっしゃいました。価格帯によって楽器の性能は大きく違うので「電子ピアノ」を一括りに考えるのは危険であるというご意見もありました。

電子ピアノか「生ピアノ」かによる生徒の上達度
質問3
「生ピアノ」と「電子ピアノ」を生徒さんに説明する際の言葉や方法を教えてください。

大多数の先生方は、機能や構造の違いを言葉で説明されていました。具体的には以下のような説明や方法が多く上げられました。

構造説明の例
  • 電子ピアノと「生ピアノ」では音を出す仕組みが違う
  • 「生ピアノ」の音が減衰していくのを最後まで聴かせてあげる。それが美しいという感覚を磨いてもらいたい
  • 電子ピアノの音はあくまで電気信号によって作られるので、表現の幅は狭いと言える。
  • 「生ピアノ」はアナログの機械。電子ピアノは電化製品の一種。
  • グランドピアノのダンパーやハンマーが動く仕組みを見せてあげる
機能説明の例
  • (電子ピアノでは)自分で音色を変えたり、作れる幅がせまい
  • 連打や装飾音をきれいに弾くことが難しい
  • 生徒さんにパンフレットを渡す

加えて「極力頻繁に、長時間にわたってアコースティック・ピアノに触れ、違いを体験する機会を多くするよう努める」という意見が目立ちました。
一方で、「予算次第では電子ピアノを勧めている」という例もお知らせいただきました。最近の電子ピアノの性能向上により「状態の悪いピアノよりも、電子ピアノの方が優れていることがある」と感じられるそうです。

質問4
電子ピアノの利点や活用方法をご紹介ください。

約半数の方が「消音機能」を利点としてあげられました。電子ピアノは練習時間を選ばず、マンションなど音を出しにくい住環境でも設置できます。
また、他の楽器の音色や録音機能など、電子ならではの機能も注目されています。
「ピアノとの併用で効果あり」とする意見は7名。お教室で順番待ちの生徒の練習用、二台ピアノなどのアンサンブルに使う、ソルフェージュの授業で使う、夜間練習専用などの用途をご紹介いただきました。アメリカにおける「クラビノーバ」活用事例をご紹介下さった先生も。

※アンケートにお答えくださった(主にピアノ指導者の)方々へ、心より御礼申し上げます。

電子ピアノの利点(複数回答可)
11/4(水)「電子ピアノを考える」
シンポジウムのご案内

このアンケートの結果もふまえて、11月4日(水)の「電子ピアノを考える」シンポジウムでは、「電子ピアノ時代」の指導法や活用法について、経験豊富な指導者からの報告・提案の機会となります。ローランド株式会社の協力により、電子ピアノの最新機種もいくつか展示。高機能高価格な機種のみならず、初心者の方でも比較的軽い負担で購入できる機種にも、触れていただけます。

チラシPDF

日時 11月4日(水)10:30開始(10:00開場)
会場 文化シヤッターBXホール(東京/アクセス
発表者
  • 斉藤浩子
  • 今井顕
  • 佐々木邦雄
ほか
コーティネーター
  • 飯田有抄
料金 ピティナ会員・学生:4,000円、一般:4,500円
問合せ先 ピティナ本部事務局:ジツカタ 03-3944-1583
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