ホーム コンクール ステップ セミナー コンサート 指導力アップ ピアノ教室紹介 ピアノ曲事典 読み物・連載

【クイズの答え】 ~電子楽器オンド・マルトノ、日本へ
掲載日:2013年7月1日

 フランスの電子楽器オンド・マルトノは、意外にも、昭和の日本を象徴する行事のひとつで披露されています。そのイベントとは……1959年(昭和34年)の皇太子殿下・美智子さまの結婚式です。

1959年4月10日、皇太子殿下と美智子さまのご結婚を祝して、「皇太子殿下御結婚祝賀演奏会」が開かれました。このときオンド・マルトノを弾いたのは、「題名のない音楽会」の司会者を長年務めた作曲家、黛敏郎 (1929-1997) です。このとき黛は、皇太子殿下のご結婚を祝う作品を書いてほしいとNHKから依頼を受け、これに応じて黛が作曲したのが、混声合唱、オーケストラとオンド・マルトノのための《祝婚歌》(詞:三島由紀夫)なのです。この演奏会は、19時30分からNHKのテレビとラジオで中継放送が行われています。

オンド・マルトノは、「楽器はひとつの芸術品である」という発明者モーリス・マルトノ (1898-1980) の信念にもとづいて、一台一台手づくりで作られています。そのため、ピアノのように広く普及した楽器とは異なり、多くの人が気軽に接することのできる楽器とは言いがたいのが実情です。しかし、パリ音楽院をはじめ、フランスとカナダの一部の音楽院にはオンド・マルトノ科が設置されており、専門の奏者を育成するための教育が行われています。日本の音楽大学のなかで、オンド・マルトノを所有している大学はごくわずかしかなく、授業が行われたことも未だにありませんが、フランス音楽をより多角的に知るためのきっかけとして、オンド・マルトノを学ぶことの意義はもっと認められるべきでしょう。
 次の記事へ
【19世紀ピアニスト列伝翻訳シリーズ】 ~プレイエル夫人 最終回~
掲載日:
 前の記事へ
【クイズ:初期の電子鍵盤楽器―オンド・マルトノ】
掲載日: