#18
音楽作りの基本に立ち返った
指導者向けレッスン
多喜 靖美先生

ピアノを心から楽しんでいる先生の姿を

 まるで生き物のように脈打つ「拍子」の波の上を、「和声」の色彩が大 きく流れていく。その流れの上で、「リズム」や「メロディー」が、自由な 気持ちで解き放たれていく……、そんな音楽の光景が、目に浮かぶよ うなレッスンだった。音楽を広く捉え、音楽を大枠から構築していく多 喜靖美先生の音楽観に魅了され、「音楽作りの根本」を学びたいと、今 多くの指導者が、多喜先生の元に集まっている。   12 月9日、東京都八王子市にある多喜先生のレッスン室に、2人の現役のピアノ指導者が訪れた。表現欲を内に抱きつつも、“こうであらねばならない”という過去のレッスンの重圧の中で、表現する気持ちも体も固まっていたという、井上先生。レッスンで言われたことを器用にも順応できてしまっただけに、自分自身では何も考えてこなかったとい う、山崎先生。そんな先生方に、多喜先生が願うことは、ただ1つ。「ピアノを心から楽しんでいる先生の姿を見せながら、ピアノを心から楽しむ子どもたちを育ててほしい」ということだ。

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profile
桐朋学園大学卒業後ヨーロッパで研鑽を積む。室内楽を中心に多方面で活躍中。チェコ・フィルやウィーンフィルメンバーなど国内外の著名奏者と共演。ザクセン独日協会、英国イートンカレッジ、独ユーゲントムジツィアット等の招聘で生徒と渡欧し各地でコンサートを行う。'09年、'10年『ワシントン国際ピアノフェスティバル』講師に招聘される。大和日英基金、日本クラシック音楽協会優秀指導者賞、社団法人全日本ピアノ指導者協会特別指導者賞等を受賞。『しつないがく・はじめの一歩』(東音企画)を出版。(社)全日本ピアノ指導者協会評議員、昭和音楽大学非常勤講師。ホームページ