<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<feed xmlns="http://www.w3.org/2005/Atom">
    <title>グランミューズな大学生</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/" />
    <link rel="self" type="application/atom+xml" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/atom.xml" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2009-01-28:/report/02soc/uni//37</id>
    <updated>2009-01-07T06:49:05Z</updated>
    
    <generator uri="http://www.sixapart.com/movabletype/">Movable Type Pro 4.22-ja</generator>

<entry>
    <title>第０６回　渡辺友理さん、インタビュー</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2008/08/19_7471.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2008:/report/02soc/uni//37.7471</id>

    <published>2008-08-19T05:38:59Z</published>
    <updated>2009-01-07T06:49:05Z</updated>

    <summary> 現在、イタリアの名門、イモラ音楽院とボローニャ大学にダブルスクーリングしながら...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>


<div class="hp" style="margin-bottom:20px;padidng-bottom:20px;border-bottom:dashed 1px #cccccc;">
<div class="thumb tleft" style="background-color:#ffffff;"><img src="/report/02soc/uni/images/006_01.jpg" alt="第6回" width="269" height="241"></div>

<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">現在、イタリアの名門、イモラ音楽院とボローニャ大学にダブルスクーリングしながらピアノと勉学を共に学んでいる渡辺友理さん。ピアニストとして日本、イタリアにとどまらず、活躍の舞台が世界に広がりつつある彼女に、日本のそれとはまるで違うイタリアでの大学生活、ダブルスクーリングのこと、今までのこととこれからのことなど、夏休みの帰国中の時期に自宅にお邪魔させてもらい、お母様で正会員の<a href="http://www.geocities.jp/studioacanthus/">渡辺美恵先生</a>同席の上、お話を聞かせていただいた。</p>
<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/006_prf.jpg" alt="第6回" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;"><div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"><span style="font-size:14px;">渡辺友理</span>（わたなべゆり）</div>

<p style="font-size:12px;">５歳より母親（正会員の渡辺美恵先生）のもとでピアノを始める。八王子市立宮上中学校卒業後、都立立川高校入学。高校2年の夏に文部科学省認定高等学校卒業程度試験（旧大検）に合格、イタリアに留学。現在、イタリアのイモラ音楽院及びボローニャ大学（外国言語・文学学部）在学中。現在、ピアノをレオニード・マルガリウス氏に師事。アンドレア・ルッケジーニ、ピオトル・パレチニ、マルチェッロ・アバド、ゾルターン・コチシュ氏のマスタークラスを受講。2００１年、ＰＴＮＡ特級一次予選通過、第3回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA 中学生部門にて銅賞を受賞し翌年6月には八王子市教育委員会後援によるリサイタルを開催、2００4年に第５回ショパン国際ピアノコンクール in ASIA コンチェルトB部門にて金賞を受賞しポーランド国立クラクフ室内管弦楽団と共演、2００５年１０月よりイモラ音楽院に入学、2006年に第15回ディーノ・カラヴィータコンクールにて第１位、2００7年にヌォーヴィ・オリッゾンティコンクールにて第１位、同年9月にボローニャ大学に入学、2008年に第15回Ｇ・ロスピリオージコンクールにて第１位。他にも多数のコンクールで入賞し、数多くのリサイタルや招待コンサートを各地で行っている。<br /> 
<span style="font-size:13px;">
<b>♪渡辺友理さんの演奏</b>（『2008年郷土の響きリサイタル』時のライブ録音）<br />
　シューマン／ピアノソナタ第2番Op.22 <a href="http://www.piano.or.jp/enc/audio/watanabe_y/shmn2201.m3u">第1楽章</a> <a href="http://www.piano.or.jp/enc/audio/watanabe_y/shmn2202.m3u">第2楽章</a> <a href="http://www.piano.or.jp/enc/audio/watanabe_y/shmn2203_4.m3u">第3-4楽章</a></span></p>
</div>





<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。今日はよろしくお願いします。</p>

<p>渡辺友理（以下、渡辺）：こんにちは、よろしくお願いします。</p>

<p class="i">石川：まずピアノを始めた頃のことをお聞きしたいのですが。</p>

<h4>よく遊び、よく寝て、ピアノも弾いて</h4>

<p>渡辺：ピアノは母のもとで５歳から始めました。ただ、それ以前もこのレッスン室で姉が弾いているのを聞いたり、母のレッスンを聞いたり、ごろごろ寝たりしていました（笑）。</p>

<p class="i">石川：そうですか、というと５歳の時にはもう自分からどんどん弾き始めたのですか？</p>

<p>渡辺：ピアノを弾き始めた頃より前のことは小さかったので、あまり覚えていないんです。</p>

<p class="t">渡辺美恵先生（以下、美恵先生）：そもそもその頃、（友理に）レッスンをした記憶はないんですよ（笑）。</p>

<p class="i">石川：覚えているのはいつくらいからですか？</p>

<div class="thumb tright"><img src="/report/02soc/uni/images/006_02.jpg" alt="第6回" width="200" height="154"></div>
<p>渡辺：幼稚園の時、朝みんなより行く時間を遅らせて少し練習してから行くというのをしてたのは覚えています。もちろん幼稚園の先生には許可を取っていました。友理は30分遅らせて行きますからって（笑）。</p>

<p class="i">石川：すごいですね、朝の練習は大切なんですか？</p>

<p>渡辺：帰って来ると疲れちゃって昼寝して練習しないので、朝弾いていたんだと思います。昼寝は毎日して、幼稚園の時は朝に練習という感じでした。小学校に入ってからは朝は弾かなくなりました。</p>

<p class="i">石川：小学生のときはどのような毎日を送っていましたか？　というよりも、どんな小学生でしたか？</p>

<p class="t">美恵先生：育てるのは楽でした（笑）。</p>

<p>渡辺：次女だったので、放ったらかされていました。ピアノにしても毎日無理矢理何時間も弾くということはなく、あくまで自然に練習していました。弾きたい時に弾いて、という感じです。母もとにかく遊べという感じで、たらたらピアノを弾いてるのが嫌だったみたいです（笑）。この辺りは緑が多いので、走り回って遊んでました。</p>

<p class="t">美恵先生：たらたらピアノを弾いているのが嫌だというよりも早く弾き終えて、早く寝て欲しいと思っていました（笑）。</p>

<p class="i">石川：なるほど、それは小学校6年間？</p>

<p>渡辺：うーん、それは小学校3、4年くらいまでですね。５年生のときから少し意識も変わってきて真面目にやり始めました。</p>

<p class="i">石川：真面目にやるというのは、例えばエチュードとかソルフェージュとかも含めてですか？</p>

<p>渡辺：そういう指や耳の基礎的なことは小さい時に出来てしまうので、それは母がずっとやっていてくれました。</p>

<div class="thumb tright"><img src="/report/02soc/uni/images/006_04.jpg" alt="第6回" width="185" height="241"></div>

<p class="t">美恵先生：友理が小学５年の時に近所の仲良しさんが転校してしまって、遊ぶ相手がいなくなったのが真面目にピアノを弾き始めた理由かも知れません（笑）。</p>

<p>渡辺：そうそう、一緒に走る友達がいなくなっちゃったんですよ。私ひとりになったし、それじゃあ、ピアノでも弾こうかみたいな感じです（笑）。ただ、指や腕を作ることだったり、耳を訓練することだったりという最低限のことは小さい頃からやっていました。テクニックもイモラ音楽院でも褒められるし、そういう神経系は成長する前にスポーツと同じで鍛えました。耳も同じです。でも、狂ったようには練習してないですよ。今でもあまり練習しないです（笑）。</p>

<p class="t">美恵先生：ピアノを人との競争のためだけに狂ったように練習させるのが私は大嫌いですのでそれはさせませんでした。</p>

<br />
<p class="i">石川：なるほど、コンクールに積極的に参加するようになったのもこの頃ですか？</p>

<h4>アルベルト・ノゼ氏との出会いとコンクールと海外への意識</h4>

<div class="thumb tright">
<img src="/report/02soc/uni/images/006_03.jpg" alt="第6回" width="200" height="156" align="right" style="margin:0px 13px;"></div>

<p>渡辺：そうですね、小学５年の時に日本クラシック音楽コンクールで入賞して、コンクールというものに興味を持ち始め、翌年の小学6年の時にユンディ・リィが優勝したショパンコンクールを見て、ユンディ上手いなーと思って、それで世界のコンクールや世界のピアニストに興味を持ったんだと思います。ただ自分自身のことで海外を視野に入れ始めたのは、我が家にアルベルト・ノゼ氏（第14回ショパン国際ピアノコンクール第５位）が来たときです。それは私が14歳の時で、演奏を聴いてもらって、その時に彼が2005年のワルシャワのショパンコンクールを受けたらと言ってくれたんです。ショパンコンクールは結局受けませんでしたが、その経験が海外に目を向けようと思った決定的な出来事でした。そこから英語の勉強もちょっと、気合いが入りました。外人の方と喋りたいと思って。初めてのときはノゼさんと喋れなかったんですよ（笑）。</p>

<p class="i">石川：素晴らしいですね。中学に入られていよいよ活動が加速して行きますね。まずはショパン国際ピアノコンクール in ASIA ですね。</p>

<p>渡辺：そうですね、ピティナの時代から私の演奏に外人の先生がよい点数を付けてくれる傾向があったので、当時のショパン国際ピアノコンクール in ASIA は審査がほとんど外人ばかりだったんですよ。なので受けました。中学生部門で銅賞でした。</p>

<p class="i">石川：この翌年に、つまり中学2年でリサイタルを行いますね？</p>

<p>渡辺：そうですね、その銅賞が認められて八王子市教育委員会後援によるリサイタルでした。</p>

<p class="i">石川：このころからはもうピアノ漬けの生活ですか？</p>

<p>渡辺：いや、全く（笑）。</p>

<p class="t">美恵先生：最初から今まで漬けになったことは一度もないですよ。漬けになれないから、今ではイモラ音楽院に通いながらボローニャ大学に通っているんです（笑）。</p>

<p class="i">石川：なるほど、それで中学3年の時に特級を受けますね？</p>


<div class="thumb tleft">
<img src="/report/02soc/uni/images/006_05.jpg" alt="イモラ　レッスン室" width="324" height="163">
</div>


<p>渡辺：そうですね、受験生だったんですけどピティナの特級とショパン国際ピアノコンクール in ASIA のコンチェルト部門を受けまして、ピティナ特級では一次通過して、後者では金賞を頂きオーケストラと共演することが出来ました。オーケストラと共演したいというのが出場した動機だったので叶って嬉しかったです。</p>

<p class="i">石川：すごいですね。受験を終え都立立川高校に入学されます。高校生活はどうでしたか？</p>

<p>渡辺：高校には1年半行きました。高校2年の春学期に辞めて、いわゆる大検を取り、イタリアのイモラ音楽院に入学します。</p>

<br />

<p class="i">石川：どのような経緯でそうなったんですか？</p>

<h4>師との出会い、イモラ音楽院へ</h4>

<p>渡辺：高1の夏にノゼさんがイタリアでイモラ音楽院のマスタークラスがあるから来てみたらと言われ、母と行ったんです。その中でノゼさんがマルガリウス先生が素晴らしいからというのでそのクラスを受講しました。マルガリウス先生は人気の先生なのでなかなか習うことが出来ないし、入試でも滅多に取ってくれないと言われているそうなのですが、運良く気に入っていただいたんです。マスタークラスが終わる頃にはイモラ音楽院にすぐ来いとかマスタークラスの直後の9月に試験を受けろと仰ってくださったんです。すぐ入試を受けなさいと言われても、やっぱり日本では高校を卒業しないとうーんという感じなので、先生にはうーんと言っておいたんです（笑）。</p>

<div class="thumb tright"><img src="/report/02soc/uni/images/006_06.jpg" alt="第6回" width="250" height="188"></div>


<p class="t">美恵先生：それで半年後の春にもう一度ひとりでイタリアに行かせてみたんです。マルガリウス先生が個人レッスンを15時間くらいしてくださって、本当に実直で心温かい先生でいらしたのでこれなら行かせてもいいと思ったんです。</p>

<p>渡辺：それで入試を受けたのが高2の6月です。それで合格し、10月に入学します。学費も年間1900ユーロ（約30万）で、そのうち900ユーロが奨学金で返ってきますので日本に比べると断然安いです</p>

<p class="i">石川：ヨーロッパの音楽院は大体年に2回入試がありますし、ヨーロッパの音楽院の学費は国立も私立も日本に比べると格段に安いところが多いですよね。</p>

<p>渡辺：そうです。それに向こうには伯爵夫人とかがいて金銭的な支援をしてくれるのです。そうすると結局、人によっては学費がタダになることもありますね（笑）。</p>

<p class="i">石川：パトロンですね？</p>

<p>渡辺：はい、そうです。ボローニャ大学も国立なので年間1200ユーロ（約20万）ですね。とても安いです。</p>

<p class="i">石川：日本では私立の音大では年間300万近くかかるところもありますから、金銭的な余裕がないとなかなか難しいのが現状ですから、学費が安いというのは魅力的ですし、それでもやっていけるパトロンを含めたシステムが成熟しているのでしょう。それが本当は世界基準なのでしょうね。話が学費にそれましたが、何課程に入学されたのですか？</p>
<p>渡辺：20歳にならないと本科に入れないので、今はその前の課程です。来年から本科に入ります。本科の試験は年1回で60分プログラム×2とコンチェルトを2曲提出し、2週間前に抽選で指定された60分プログラムとコンチェルト1曲を演奏します。入学から今までいた本科の前の課程では提出するのが60分プログラム×1とコンチェルト1曲でした。<br />
美恵先生：本科に入るとピアノ漬けをしないと大変なのに、それでもボローニャ大学に通うそうです。イモラ音楽院では前代未聞のことだそうです。無理だ、無茶だと思っているんですけど、本人がそうしたいと言うので（笑）。</p>

<br />


<p class="i">石川：友理さんは何故、漬け、つまりピアノ漬けの生活をしないのですか？</p>

<h4>ボローニャ大学入学、前代未聞のダブルスクーリング</h4>

<div class="thumb tleft">
<img src="/report/02soc/uni/images/006_07.jpg" alt="ボローニャ大学" width="150" height="317">
<div class="thumbcaption">
ボローニャ大学
</div></div>

<p>渡辺：ピアノ以外にも学ぶことが沢山あるし、学びたいんです。ボローニャ大学に行き始めたのはピアノだけの生活が嫌だし、ピアノしか出来ない人にはなりたくないという想いからでした。生活する能力があってはじめて、ピアノも生きてくるんだと思いますし。</p>

<p class="t">美恵先生：イタリアでもホームステイも下宿もせず、一人暮らしをさせています。カーテンがない網戸がない、蚊に食われる、とうだうだ言いながらも何とか生活しているようです。水を買うのも重くて大変ですし。24時間のコンビニもありませんし、防音マンションなんてありませんし、夜まで弾くことだって難しい。とにかくまずは生活をしなければいけない。それで残った時間で練習と勉強をする、そういう日々のようです。</p>

<p class="i">石川：大変ですね。しかし、素晴らしいです。</p>

<p>渡辺：イモラ音楽院の生徒はピアノしかやってないので、2倍生きている気持ちです（笑）。</p>

<p class="i">石川：ちゃんと、寝てますか（笑）？</p>

<p>渡辺：寝るのは得意ですよ。飛行機でも離陸と着陸は知りませんから（笑）。目が覚めたら食事が出ています。</p>

<p class="i">石川：なるほど（笑）。それくらい図太くないとやっていけないのでしょう。イタリアというお国柄も含めて、繊細であるのはかえって苦しいかもしれませんしね。今現在のダブルスクーリングはどうですか？</p>


<p>渡辺：ボローニャ大学では言語学を主に学んでいます。</p>

<p class="i">石川：ソシュール言語学やチョムスキーの生成文法ですか？</p>

<p>渡辺：はい、それもやっています。私は経済分野においての言語学を専攻しているので語学、文学、政治経済の地理の勉強もしています。いずれ哲学もしなくてはいけません。発音言語学もやりましたが、イタリア人には分かるんだけど、私には分からない（笑）。でもやってます。テストも筆記と口頭試問が半々ですね。授業中に私語はなく、皆熱心です。日本のようにボローニャはレポートというものがなく、全て試験です。</p>

<p class="i">石川：ボローニャ大学の授業はどんな授業ですか？</p>

<p>渡辺：先生がひたすら喋ります。板書もせず、教科書もありません。話を読み取って、自らメモしていくしかないです。その後で調べたりはしますけれど。もう皆ひたすら聞いてひたすら書いています。寝てる生徒は一人もいません。出席も取りません。テストが全てです。</p>

<p class="t">美恵先生：確か2000年のデータですけれど、イタリアの大学進学率が15％でした。だからとても狭き門なので、生徒のやる気が違うのではないでしょうか。そこからまた進級するのも至難で、卒業も難しいと言われています。</p>

<p>渡辺：卒業するのは大変に難しいです。ボローニャ大学は国立で学費も高くはないですが、周りの友人達は少しでも親に迷惑をかけられないといって年数を伸ばさないように意識が高いです。バイトをする暇もテニスをする暇もないですよ。だから皆、してないです。</p>

<p class="i">石川：友理さんのような留学生はそれらをこなす前提として語学の能力が絶対的に必要になりますが、今現在友理さんはトライリンガルですか？</p>

<p>渡辺：そうですね。そんなハイレベルではありませんが、日本語、英語、イタリア語はある程度。あとドイツ語も学んでいます。ボローニャ大学では第二外国語は日本語取っています。イタリア語での日本語の授業は面白いです。「いえ（家）」と「いいえ（ＮＯ）」の違いとか（笑）。</p>

<p>石川：なるほど、興味深いです。しかしとても意識が高いですね。日本の大学を知っている僕にとってはなんとなく聞いていたものの、ショックです（笑）。ボローニャ大学とイモラ音楽院は近いのですか？</p>

<p>渡辺：電車で30分くらいです。この前ボローニャ大学の近くに引っ越したんですよ。イモラ音楽院に通うのは月に3、4回だけなので、今はボローニャ大学がメインです。イモラは1コマが2、3時間あります。</p>

<p class="i">石川：イモラにはレッスンに？</p>

<p>渡辺：そうですね。ソルフェージュや和声などの授業はないです。実技レッスンのみですよ。それらは出来て当たり前の人達が集まっていますから、実技だけです。私の場合は母が中学のときまでに必要な理論やソルフェージュをすべてやってくれたので譜読みや暗譜も全然苦労してないです。小学校の時に和声の赤い本と黄色い本を終えたのを覚えています。</p>

<p class="i">石川：たとえばどれくらいで譜読みと暗譜は終えますか？</p>

<p>渡辺：最近ではチャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番を2週間くらいですかね。イモラの生徒は大体こんな感じです。</p>

<p class="i">石川：なるほど、素晴らしい能力ですね。羨ましいです。イモラ音楽院に入学してからボローニャ大学に入学するまで約2年間のスパンがありますがこの時期は何を？</p>


<div class="thumb tright">
<img src="/report/02soc/uni/images/006_08.jpg" alt="第6回" width="200" height="185">
<div class="thumbcaption">
ボローニャ　コンサート
</div></div>


<p>渡辺：イモラに通いながら練習したりコンクールを受けたり、語学能力を高めようと外国の友達とたくさん話したりしていました。ボローニャ大学の入試が喋る試験だったので、特に。入試はしっかり準備したので最高点でした。</p>

<p class="i">石川：素晴らしいですね。ボローニャ大学では1年目が修了したようですが、あと3年間通うのですか？</p>

<p>渡辺：それは分からないです。向こうには留年と言う概念が無く、もっと勉強したくて在籍年数を伸ばすのが普通です。例えばある科目の試験に受かったとしてもその点数が気に食わなければ来年もう一度受け直すこともしょっちゅうです。そういう雰囲気で学問が研鑽されていきます。</p>

<p class="i">石川：なるほど、それは臨機応変に後々決めていくんですね。イモラ音楽院の修了というのはどのようなものなのですか？</p>

<p>渡辺：そうですね。イモラは本科のその試験を計3回受けてパスしたら卒業と認められます。ただ20歳から数えるので12歳から入学している人は何度も受け続けます。試験の曲目は毎年変えなければなりませんし、長く在籍したいために卒業を先延ばしにする人もいます。</p>


<p class="i">石川：それは演奏家としてやっていく為に、本当に力になると思いますし、それくらいこなせないと逆にやっていけないということなのでしょう。</p>

<p class="t">美恵先生：レパートリーは重要だと思います。イモラを受けるときもレパートリーの提出が義務づけられていましたから。</p>

<p class="i">石川：なるほど、欧米の音楽院や音楽大学では入試時にレパートリーや学んできた曲一覧の提出を求めるところも少なくないようですね。音楽を教えるというニュアンスではなく、演奏家を育てるという感じを強く受けます。</p>

<p>渡辺：音楽は自分で作っていかなければいけませんから、月3回で十分です。先生がいなくなった時に私弾けない、ではダメですからね。ただ、それでもイモラは重いですしボローニャも重いです（笑）。どっちが中心ということはなくて、イモラが厳しいときは生活の比重をイモラに傾けたり、ボローニャが厳しいときはイモラのレッスンをずらしボローニャに傾けたりとその辺りは臨機応変に対応しています。どっちもやっていきたいので。</p>

<p class="t">美恵先生：ただ1年間で60分プログラム×2とコンチェルト2曲はめちゃくちゃ厳しいですから、今後はどうするんですかね。2年間かけるのもひとつの方法ではありますね。</p>

<p>渡辺：そうですね、イモラの先生からもお前どうするんだと言われています。ダブルスクーリングしているのはイモラでは私だけですから、というよりそんなことは普通あり得ないことなので（笑）。でもやっていきたいです。</p>

<p class="i">石川：イモラの友人達は漬けですか？</p>

<div class="thumb tright">
<a href="/report/02soc/uni/images/006_10.jpg"><img src="/report/02soc/uni/images/006_09.jpg" alt="第6回" width="250" height="346" border="0"></a>
</div>


<p>渡辺：そんなことはないです。よく練習しますが、すぐ弾ける人達なので、遊びと練習、勉強をメリハリ付けています。イモラの人達はピアノが弾けない夜によく遊びます（笑）。「寝ないわ、この学校の生徒」とよく思っています。</p>


<p class="i">石川：なるほど、メリハリがあるのはいいですね。そもそもダブルスクーリングが許される国の制度も素晴らしいと思います。2008年8月23日（土）には南大沢文化会館（交流ホール）にて<a href="http://acanthus.exblog.jp/8332232/" target="_blank">リサイタル</a>がありますね。</p>

<p>渡辺：そうですね、帰国しているときはリサイタルなどやっていきますので是非聴きに来ていただけたらな、と思います。</p>

<p class="i">石川：今後、ピアニストとしての飛躍とダブルスクーリングの留学生活充実を祈っています。頑張って下さい。今日はありがとうございました。</p>

<p>渡辺：頑張ります、ありがとうございました。</p>

<div style="text-align:right">（2008年7月25日　渡辺美恵先生レッスン室にて）</div><br />
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>卒業生特別インタビュー　第０１回　内藤 晃さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2008/05/23_7536.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2008:/report/02soc/uni//37.7536</id>

    <published>2008-05-23T04:09:40Z</published>
    <updated>2009-10-16T03:19:50Z</updated>

    <summary> 『グランミューズな大学生』特別インタビューはコンペティションのグランミューズ部...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#4A6E95;}
-->
</style>




<div class="curve-01" style="background:#DAECFF"><div class="curve-head"><div></div></div><div style="margin:0 10px">
『グランミューズな大学生』特別インタビューはコンペティションのグランミューズ部門（Yカテゴリー）に関わりのある卒業生で、現在進行形でピアニストとして活躍をしている方へのインタビューシリーズです。通常の『グランミューズな大学生』と平行して不定期で更新して行く予定です。一般大学に通いながら音楽の道を究めようとするという人を紹介するというこの企画の基本コンセプトは変えずに、第１回は内藤晃さん（ファーストアルバム「Primavera」レコード芸術誌２００８年５月号特選盤、第13回日本クラシック音楽コンクールピアノ部門高校の部全国最高位）、第２回は村上将規さん（第18回パリ国際グランドアマチュアピアノコンクール優勝、第28回ピティナ・ピアノコンペティションＹカテゴリー優勝）をインタビュー予定です（第３回以降は調整中）。

</div><div class="curve-bottom"><div></div></div></div>

<div style="margin-bottom:10px;padding-bottom:10px;border-bottom:dashed 1px #666666;">
<table border="0" align="center"><tr><td style="vertical-align:top;">
<img src="/report/02soc/uni/images/t001_01.jpg" alt="卒業生特別インタビュー 第1回" width="302" height="247"></td>
<td style="padding-left:10px;vertical-align:top;"><span style="color:#4A6E95;">２００８年２月１０日、杉並公会堂で行われた「内藤晃CD発売記念リサイタル東京公演」での演奏には、弱音における濃い密度から大きなダイナミクスまで、自然な音楽の流れが聴かれた。リサイタル前半に弾かれたセヴラックは極めて鮮やかであったし、後半のシューベルトの楽興の時の静謐さには息を飲んだ。そして何より、音楽から伝わる作品への感動と慈悲に満ちた「想い」に心が揺れ、洗われた。当日買った<a href="http://www.geocities.jp/ak_naito/cd.html" target="_blank">ファーストアルバム「Primavera」</a>も素晴らしい録音の数々。多種多様な音色とニュアンスを、恣意的になること無くごく自然に奏でてしまう。「Primavera」がレコード芸術誌５月号の特選盤に選出されたという朗報を本人から知らされた時も、さほど驚くことはなかった。それほど素晴らしく、心に響くものであった。リパッティ、指揮者への想い、そして美しい響きの追求の一環として「平均律というある意味では不完全なシステムを如何にハモらせるか」という問題について、たっぷり熱く語っていただいた。</span></td></tr></table></div>

<table border="0">
<tr>
<td>

<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。今日はよろしくお願いします。</p>

<p>内藤晃（以下、内藤）：こんにちは、よろしくお願いします。</p>

<p class="i">石川：まずはピアノを始めたきっかけをお聞きしたいのですが。</p>

<h3>心の師はリパッティ</h3> 

<p>内藤：ピアノを始めたのは３、４歳の頃で、きっかけは作曲もどきを始めたことだと思います。作曲と言っても、ピアノに向かって頭に浮かんだフレーズを弾いていただけなんですけれど。当時自作自演の作品展を開くのを夢見ていたことを覚えています。最初に指導していただいた城田英子先生ディヌ・リパッティ（Dinu Lipatti、１９１７&#8722;５０、ルーマニア）に私淑されていて、彼の録音を沢山聴かせてくれました。その敬虔で澄み切った演奏は小学生の僕の心にも深く響き、立派な生き様とともにあこがれの存在になりました。リパッティの録音を聴いたのが、音楽を聴いて心底感動し涙するといった初めての経験だったと思うので、心の師はリパッティといっても過言ではないと思います。 </p>

<p class="i">石川：小学生でリパッティの録音を聴かれて感動し、涙すると。音楽に対する感受性は小学生のときから芽生え始めていたのですね。内藤さんは早い段階からリサイタルを頻繁に行っていますよね？　初リサイタルはいつだったのですか？</p>

</td>
<td style="vertical-align:top">

<table border="0" style="width:250px;float:right;margin-left:10px;" cellspacing="0"><tr>
<td style="padding:5px;border:solid 1px #95AAC1;">
<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/t001prf.gif" alt="内藤晃さん" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;">
<div style="background-color:#4A6E95;padding:3px;color:#ffffff;">内藤 晃<span style="font-size:13px;">（ないとうあきら）</span></div>
<span class="t3h2">1985年生まれ。ピアノを城田英子、川上昌裕、田部京子、デイヴィッド・コレヴァー、ヴィクトル・トイフルマイヤーの各氏に、ピアノ・音楽理論・ドイツ歌曲を広瀬宣行氏に、指揮を紙谷一衛氏に師事。2003年、第13回日本クラシック音楽コンクールピアノ部門高校の部全国最高位(第2位)受賞。2005年3月、「愛・地球博」市民プロジェクト・オープニングイベント（於 愛知万博瀬戸会場）に出演。同年9月、ウィーンにてヴィクトル・トイフルマイヤー氏のマスタークラスを修了、修了演奏会に出演。これまでに、横浜市港南区民文化センター「ひまわりの郷」、杉並公会堂大ホールなど各地でリサイタル開催するほか、小学生時代より、毎年、老人ホーム、福祉施設等を訪問しコンサートを企画・開催しており、これらの継続的な活動が評価され、2006年度、(財)ソロプチミスト日本財団より社会ボランティア賞を授与される。一方、2004年11月、栄光学園同窓会50周年記念コンサート（於 横浜みなとみらい大ホール）にて栄光学園ブラスバンド部OB会を指揮。2006年2月には、栄光フィルハーモニーに客演（於 鎌倉芸術館）し、ドヴォルザーク第８交響曲などを指揮しいずれも好評を博す。現在ピアニストとして活動しつつ、東京外国語大学ドイツ語学科に学ぶ傍ら、桐朋学園大学にて指揮の研鑽を積んでいる。横浜市栄区民文化センター「リリス」登録アーティスト。2008年3月、(株)T-TOC RECORDSより1st Album「Primavera」（ベヒシュタイン使用）をリリース、「レコード芸術」特選盤に選出されたほか、全国紙、主要音楽雑誌上で紹介され話題を博した。<br />
■ <a href="http://akira-naito.com/" target="_blank">ホームページ</a><br />
■ 演奏音源：<a href="http://www.piano.or.jp/enc/pianist/0234.html">ピティナ・ピアノ曲事典</a></span></td></tr></table>

</td></tr></table>

<p>内藤：初リサイタルは小学校６年生の時ですが、リサイタルといっても当時親戚のいた特別養護老人ホームでの演奏です。このときに皆さんに本当に心から喜んでいただいた経験が僕の原点ですね。以後毎年訪問演奏をするようになる一方、活動の場も広げていきました。</p>

<p class="i">石川：なるほど、自分の演奏で聴いてくれた人が喜んでくれるという体験は地道に練習をしたり、演奏活動をしてく上での精神的なバックボーンになりますね。先ほど心の師はリパッティと言っていましたが、リパッティに負けず劣らない多大な影響を与えてくれた恩師がいるそうですね？　出会いも含めて恩師の広瀬宣行先生とのことをお聞きしたいです。出会いはいつ頃でしたか？</p>

<h3>恩師 広瀬宣行先生との出会い </h3>

<p>内藤：出会いは中１の時で、城田先生から紹介していただき、以降、本当に大きな影響を受けました。アカペラ指導のスペシャリストである広瀬先生はピアノを演奏されるときも、倍音を聴きながらハモらせるということを意識されていて、その方法論を吸収させていただきました。ピアノはタッチの微細なコントロールによって音程を高め、低めにとるという感覚をも表現することが出来るのです。 </p>

<p class="i">石川：そのピアノをハモらせるということについて少し詳しくお聞きしたいのですが、それは言わずもがな、倍音とか純正調の話になりますよね？</p>

<h3>ハーモニーへのこだわりと、ピアノの不完全性</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/t001_03.jpg" alt="特別インタビュー第1回" width="129" height="200" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>内藤：そうですね。例えば、ドミソという三和音はドをボーンと鳴らしただけで、その低次倍音として実はいっしょに鳴ってるんですよ。</p>

<p class="i">石川：上方の低次倍音ですね。</p>

<p>内藤：そうです。倍音は周波数が基音の整数倍（２倍、３倍......）になっているので、キレイにハモります。自然界の産物ですよね。たとえばブルックナーの第７交響曲の冒頭とか、モロに（上方）低次倍音のみによる協和の世界で、自然を感じます。で、特に合唱とか金管楽器をやっている人には言うまでもないのですが、ハモっている・協和しているというのは、基音の倍音上に乗っかっている状態を言うのです。これを基に主要三和音がハモるようにすると、純正な音程（純正調）になります。これは、音階の幅が均等じゃないので、当然のことながら、調性が変わると、同じソはソでも高さが変わったりしますよね。だから、鍵盤楽器では、昔は転調に制限がありました。<br />
その後、オクターブを無理矢理１２等分した平均律の導入で、鍵盤上での自由な転調が可能になりましたが、この平均律には致命的な欠陥があって、ハーモニーが基音の倍音上に乗っていないために、キレイにハモってくれないのです。例えばハ長調のドミソで言えば純正の、つまりドの（上方）倍音上のソとミに比べミはかなり高く、ソはやや低くなっています。ソはほとんど気にならない範囲（２セント）ですが、第３音のミについては約１４セント、半音の１／７ぐらいのズレがあり、キレイにハモりません。<br />
<span style="font-size:70%;">注：セントとは半音の１／１００</span></p>

<p class="i">石川：それで、ピアノ特有のわんわんわんわん、もしくはわーんわーんというような「唸り」が発生する。 </p>

<p>内藤：そう、ピアノで同時に弾くとそれらの共通倍音のところでわんわんわんわんやわーんわーんと「唸り」が出て、濁って聴こえてしまいがちです。調律師さんはコレの回数を聴きながら調律していくので、いわば「ハモらなさ」加減を揃えているということになるんですけれど（笑）。それはともかく、この「実は」ハモっていないピアノでも、聴感上、ハモっているように感じさせてしまうことができるんです。タッチや音色で「音程」を作ってしまうわけです。</p>
 
<p>（速いスピードの打鍵で明るい音色を出し）この「ミ」よりも、（そっと指を置くように、くぐもらせたタッチで暗めの音色を出し）この「ミ」の方が低く聴こえるでしょう？ </p>

<p class="i">石川：本当ですね。</p> 
<img src="/report/02soc/uni/images/t001_04.jpg" alt="特別インタビュー第1回" width="200" height="150" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>内藤：こういう風にして響きをハモらせたい時は、根音の倍音を意識して音程を考えながら構成音毎のタッチの力加減を変えるようにしています。（四六の和音を弾いて）ほら、ハモっているように聴こえるでしょ？　（ショパンのノクターン２番冒頭を弾いて）こういう曲ではハーモニーをキレイに聴かせたいですよね？１小節目頭の「ソ」はバスの「ミ♭」の倍音を聴きながらそこに乗せるように優しく歌いますが、次の小節の頭の「ソ」は、ヘ短調の借用ドミナントの中の「ソ」（ヘ短調における上主音）で、バスの「ド」の倍音を聴きながら、完全５度の「ソ」を「高め」にとる気持ちで指のスピードを上げてクリアなタッチで弾くとキリッと響いてキレイです。特に、上主音は、主音から完全５度を上に２回とったところなので、純正調とのズレが倍増していて、ドミナントの５度では緊張感が萎えないように上主音を高めに意識しないといけません。こんなふうに、１小節目と２小節目の「ソ」の音程をタッチによって変えているんです。 </p>

<p class="i">石川：なるほど。でも、あえてハモらせずに旋律をくっきり歌わせたい場合もありますよね？ </p>

<p>内藤：もちろんです。ハーモニー重視か旋律重視かというのはコンテクスト次第で、たとえばヴァイオリン協奏曲でソリストはオケの響きに埋もれないように高めの音程で歌っていますが、そういう意識で歌って唸りの「わんわんわんわん」でヴィヴラートのような効果を出すこともできます。そのバランスのコントロールには細心の注意を払いますが。</p>

<p class="i">石川：つまりとにかく、ピアノ弾きは「実はハモっていない」というピアノという楽器の不完全性を知るべきで、そのうえで唸りを聴きながらハモらせたりヴィヴラートかけたりといったコントロールをすることが大事だということですね？</p>

<p>内藤：そうそう。それを意識せずに無神経に弾くと響きが濁ってしまう危険がありますが、逆にピアノから唸りを取り去ってしまったら、響きが増幅していくときのうねりもなくなって歌わない楽器になってしまうでしょうね。 </p>

<p class="i">石川：不完全だからこそ、ある意味ではそれが魅力にもなっているのかもしれません。ピアノに限らず音楽の世界全般にも文学にもどんな諸芸術にも言えることですが、未完というある種の神話性も含めた不完全性というのは魅力を放っていますからね。</p>

<p>内藤：その通りですね。音程の不完全性もそうですが、例えば、音域に関しても、作曲家の要求が当時の楽器の限界を超えちゃってるケースがありますね。たとえば、ベートーヴェンのOp.110のソナタの第１楽章のココ（75小節目）とか、明らかに行き止まりで仕方なくオクターヴ下まで戻っているし、バッハの平均律第１巻嬰ニ短調（第８番）のフーガのココ（16小節目）では、ソプラノが、「ド♯」まで行きたいのを、行き止まりで仕方なく「シ」で掛留しています。</p>

<br />

<p class="i">石川：本当ですね。そういう、譜面にあらわれた作曲家の音楽的要求を感じ取るのって大切ですよね。発想に楽器が追いついていなかったというのは興味深い歴史的事実ですね。内藤さんの話を聞くとどことなく指揮者的な視点なのかなと感じます。ご自身は桐朋学園指揮教室で指揮の勉強をされてますね。指揮者志望というのがピアニストというよりは強いのでしょうか？</p>
<h3>指揮者へのあこがれ、進路</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/t001_02.jpg" alt="特別インタビュー第1回" width="200" height="146" style="padding-left:10px;float:right;">

<p>内藤：ピアノはずっと本格的に続けていましたが、高校で吹奏楽部やオーケストラで指揮をさせてもらう機会を得て指揮にハマりました（笑）。指揮者の仕事はプレイヤーから良い音楽を引き出し、それを運んでゆくことです。指揮者が身体やタクトから放射した音楽がすみずみまで染みわたって、楽団の人たちそしてお客様にいたるまで心がひとつになったときの喜びは格別で、純粋に生涯この仕事に携わっていたいと思うようになりました。その一方で、いきなり指揮の修業漬けにはなりたくなかった。これは先輩指揮者からアドバイスされたことでもあるのですが、人を相手にしながらよい音楽を引き出すツールとしてむしろ文学的センスなど音楽外の側面が大事だと思いました。そこでまずは語学と文学を専攻にしようと思い東京外語大ドイツ語学科に進みました。当初からピアニストを目指していたとすれば、別の選択をしていたかもしれません。 </p>

<p class="i">石川：なるほど。音楽を学ぶために、むしろ音大を最初は選択しなかったんですね？</p>

<p>内藤：そうですね。指揮教室に通い始めたのもつい１年前程からです。外語大は間もなく卒業しますが、その後はヨーロッパへの留学も含めて考えています。</p>

<p class="i">石川：個人的な意見を言うのを許されるのであれば、理想的な学習過程だと思います。特にピアノは個人享受の世界ですし、「音大に行かなければ」というのは嘘でしょう。音大、留学含めて、それぞれの状況、目標に応じた進路選択をするべきですね。</p>

<p>内藤：本当にそう思います。その意味でこの連載は影響力あるんじゃないですか（笑）？</p>

<p class="i">石川：だといいですけれど（笑）。話がそれましたが、内藤さんは大学時代に大きな病気をされますね？　</p>

<h3>転機となった入院 </h3>

<p>内藤：はい。大学ではまず弦楽器を経験したいと思いオーケストラでチェロを始めたのですが、数ヶ月で挫折しました。張り切りすぎて左腕を故障してしまったのです。チェロは諦め楽器はピアノ一本に絞ってがんばろうと思い、手始めにリハビリとしてグランミューズ部門Ｙカテゴリーに参加して最初のリハビリにしました（横浜地区本選第１位）。その後は手も回復し、さまざまな演奏会に出演したりリサイタルを開いたりといったピアノの演奏活動を再開していきました。指揮では母校に客演しドヴォルザークの第８交響曲を振るなどしていましたが、ウィーン留学を予定していた矢先の大学３年の春から病気で長期入院を余儀なくされてしまいました。 この入院がほんとうに大きな転機になりました。とにかく長い間安静を強いられる病気でしたのでこの間に音楽史や和声、作曲などの書物を読みあさって勉強し、理論的なバックボーンを強化しようと努めました。また体力的に指揮は当面厳しいということから、改めて本格的にピアノに取り組もうと思いましたが療養中の勉強が実になったのか、楽譜へのアプローチが全く変わりましたね。先ほどお話しした広瀬先生の方法論も、本当の意味で理解し実践に移せるようになったのは退院後からなんです。今でも通院中で色々大変な思いはしていますが、病気を患うことが音楽的成長のチャンスだったわけですから運命だったのでしょうね。 </p>

<p class="i">石川：病気をも運命に変えてしまう力が内藤さんにはありますね。音楽史や和声、作曲などの書物を読みあさるという経験も、おそらく病気の中の今までに感じたことの無い不安も全て音楽に昇華してしまう。内藤さんにはそんな可能性を感じています。リサイタルを聴かせていただいて痛烈に感じました。内藤さんはコンクールが嫌いと言うことでほとんど参加しませんが、それでも開場は満員。そして息を飲む美しい音楽の世界。その中でひとつの頂点がレコード芸術特選盤にも選出された<a href="http://www.geocities.jp/ak_naito/cd.html" targe="_blank">ファーストアルバム「Primavera」</a>でしょう。制作はどのような経緯だったのでしょうか？</p>

<h3>ファーストアルバム「Primavera」</h3>
 
<p>内藤：退院した翌年からは桐朋学園指揮教室で指揮の勉強も再開しましたが、２００７年５月に１年半ぶりのリサイタルを杉並公会堂大ホールで開きました。これがきっかけでプロデューサーの方のお誘いを受け急遽ファーストアルバムの録音とリリースが決まり、ピアニストとしてデビューすることになりました。録音にあたってはどうしてもとお願いして、日本では珍しいドイツの名器ベヒシュタインを使わせていただきました。ベヒシュタインは心の師リパッティが愛奏していた楽器で、僕にとっても本当に深い一体感を感じることのできる楽器です。ひょっとすると自分の音楽的体験の原点として、リパッティの透明な音色への感動が強烈に刻み込まれていてそれが血肉となっているのかもしれません。聴いていただければ嬉しいです。<br />
<span style="font-size:13px;">※ ピアノ曲事典で、「Primavera」所収の、<a href="/enc/pianist/0234.html">内藤さんによるメトネル「春」</a>が試聴できます。</span></p> 

<p class="i">石川：<a href="http://www.geocities.jp/ak_naito/cd.html" targe="_blank">「Primavera」</a> は本当に素晴らしく、このような演奏を聴ける私達は本当に幸せです。ありがとうございます。内藤さんは、ピアニストとしてデビューをしたわけですが、これからのことはご自身ではどう考えていますか？　</p>

<h3>いずれは再び指揮台に</h3>
<p>内藤：当面はピアニストとして活動しながら自分の音楽を磨いていこうと思っていますが、たぶん根っこの部分は指揮者なんでしょうね...、読譜の際にも、指揮者の視点で「自分にどう弾かせたいか」をいつも考えているし、オーケストラや合唱をイメージしながらピアノをピアノ的でなく響かせようとしています。ピアニストの自分は指揮者の自分の要求に応えられるように練習するわけですが、いずれは指揮台にも戻ってきたいと思っています。</p>

<p class="i">石川：是非とも、頑張って下さい。応援しています。今日はありがとうございました。</p>

<p>内藤：頑張ります。こちらこそ、ありがとうございました。</p>

<div style="text-align:right;">（２００８年４月１日　<a href="http://www.euro-piano-showroom.com/" target="_blank">ユーロピアノ東京ショールーム</a>にて）</p>
</div>
<br />
<br />

<table border="0">
<tr>
<td style="padding:15px;border-top:dashed 1px #666666;border-bottom:dashed 1px #666666;font-size:1.2em;">
「最初の出会いは私にとって衝撃的なものでした。晃さんが確か中１の頃でしたが、自己紹介や挨拶よりも、早く演奏をしたいという雰囲気に満ちあふれていました。いざ演奏が始まると、まるで体中から音楽があふれ出てくるようで強烈に引き込まれていきました。私はわざと難しい注文を投げ掛けました。すると、その注文にも非常に興味を示し、必死でトライしてくるではありませんか！ このとき私は、晃さんが聴衆を「感心」させるのではなく、「感動」させることの出来る素晴らしい演奏家になることを確信しました。そして今回リリースされたＣＤが音楽の素晴らしさを感動的に伝えてくれたことを、本当に嬉しく思いました。どうぞこれからも体調に気をつけて、一層ご活躍下さい。心から応援しております。」<br />
<div style="padding-top:10px;text-align:right;">（広瀬宣行先生からのコメント）</div>
</td></tr></table>



]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第０５回　沼田理美さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2008/03/04_7516.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2008:/report/02soc/uni//37.7516</id>

    <published>2008-03-04T08:08:07Z</published>
    <updated>2009-10-16T03:15:47Z</updated>

    <summary> ■沼田さんの演奏：♪mp3 15m40s  リスト/バラード2番  小さいとき...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>


<div style="margin-bottom:10px;padding-bottom:15px;border-bottom:dashed 1px #cccccc;">
<table border="0" width="230" style="float:left;background-color:#ffffff;"><tr><td>
<img src="/report/02soc/uni/images/005_01.jpg" alt="第5回" width="205" height="279"><br />
■沼田さんの演奏：♪<a href="/music/m3u/lszt_bld2.m3u">mp3</a> 15m40s <br />
リスト/バラード2番 
</td></tr></table>


<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">小さいときから様々なコンクールやピティナで輝かしい活躍をされてきた沼田理美さん。現在の彼女の演奏はそれまでに培った強靭なテクニックと持ち前の豊かな感性で、聴く者を彼女の世界に引き込んでしまう。小さいときからのピアノ漬けの生活。そして何より周りから音大への進学を切望されていた中、音大ではなくピアノではない世界に自分の進路を自分で決めたこと。その決意の裏にある確固たる信念、そしてこれからのピアノとの関わり方を聞かせていただいた。</p>

<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/005_prf.jpg" alt="第5回" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;"><div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"> <span style="font-size:14px;">沼田理美</span>（ぬまた さとみ）</div>

<p style="font-size:12px;">神奈川県立鎌倉高等学校卒業、明治大学文学部文学科文芸メディア1年次在籍中。5歳よりピアノを始める。ピティナ・ピアノコンペティションにおいて、B級金賞、C級金賞、E級ベスト賞受賞。かながわ音楽コンクールにて神奈川新聞社賞受賞、神奈川県高文連ソロ・コンテストにて教育長賞受賞。エトリンゲン国際青少年ピアノコンクール本選入選。カーネギーホールおよびスタインウェイホールのコンサート（AADGT主催）に出演。ポーランド国立クラクフ室内管弦楽団、神奈川フィルハーモニーと共演。現在、明治大学ピアノの会KLAVIERに所属しており東京六大学ピアノ連盟にてオールデュオコンサート、フレッシュコンサートに出演。これまでに江崎光世先生、伊藤恵先生に師事。好きなピアニストはブロンフマン、ツィメルマン、伊藤恵。（2008年2月29日現在）</p>
</div>


<br />


<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。今日はよろしくお願いします。</p>

<p>沼田理美（以下、沼田）：こんにちは、よろしくお願いします。</p>

<p class="i">石川：まずはピアノを始めたきっかけをお聞きしたいのですが。</p>



<h3>当たり前だったピアノとの出会い</h3>

<img src="/report/02soc/uni/images/005_02.jpg" alt="第5回" width="250" height="167" style="padding-left:15px;float:right;">
<p>沼田：母がピアノの先生だったので気が付いた時には当たり前のようにピアノを弾いていました。</p>

<p class="i">石川：そうですよね。お母様はピティナの学校クラスコンサートでも活躍されている沼田はるみさん（指導者会員、第３０回グランミューズ部門Ｄカテゴリー全国大会第１位）ですよね。最初はお母様に習ったのですか？</p>

<p>沼田：正式に習っていたかどうかは定かではないですが、ピアノを前にして一緒に遊んだり教えてくれたりという記憶はあります。そもそも幼稚園の最初の頃は神戸にいて、その頃は１年くらいヤマハ音楽教室に通っていたんです。年長になる時に神奈川に戻って来てそれを機に母の先生でもあった江崎光世先生に習うようになりました。</p>

<p class="i">石川：なるほど。年長さんの頃に江崎先生に師事し始めてからはそれこそ沼田さんのプロフィールが物語るように、いわゆるピティナっ子としてB級金賞、C級金賞、E級ベスト賞と大変な活躍をしますね。中１の頃には<a href="http://www.aadgt.jp/about.html" target="_blank">AADGT主催のカーネギーホールおよびスタインウェイホールのコンサート</a>で<a href="http://www.shoheinet.jp/" target="_blank">関本昌平さん</a>や<a href="http://www.nobupiano1988.com/" target="_blank">辻井伸行さん</a>などといった現在の若手ピアニストのトップランナー達と行動を共にし、演奏をするようになりますね？</p>

<p>沼田：そうですね。その頃は特にピアノにどっぷりと浸かり、１日がピアノで始まりピアノで終る感覚でした。</p><br />

<img src="/report/02soc/uni/images/005_03.jpg" alt="第5回" width="250" height="167" style="padding-left:10px;float:right;">
<p class="i">石川：沼田さんはつい最近まで現在ピアニストとして活躍している人達と同じ土俵でピアノの勉強をし、コンクールでも結果を残してこられたわけです。その頃というのはどのような生活をしていたのでしょうか？　まずは小学校時代をお聞きしたいのですが。</p>
<h3>
小中高と続く「私＝ピアノ」、「即帰宅、即練習」の生活</h3>
<p>沼田：小学校６年間はとにかく１日がピアノを中心に回っていました。友達と遊ぶということも少なく、放課後に誘われても大抵は「うーん、家に帰ってピアノの練習をしなきゃ」という返事をするような小学生でした（笑）。</p>

<p class="i">石川：なるほど、感心するというか納得するというか（笑）。その「練習しなきゃ」にしてもそうですが、小学生でピアノ以外のことを自主的に自制出来たのですか？　「練習しなくちゃいけない」という気にさせるある種のプレッシャーみたいなものがあったり？</p>

<p>沼田：そうですね、今だから言えますがそういうプレッシャーはありました。練習する気にさせてくれたことは嫌みではなくて、今では本当に感謝していますよ。小学生の頃はピアノを弾くことは楽しかったですから。</p>

<p class="i">石川：コンクールに向けてというのが主だと思うのですが、具体的にはどのようなレッスン、練習をしていたのでしょうか？</p>
<p>沼田：小学校の時のレッスンは週１回数時間のレッスンでした。コンクール前などはもちろんレッスンの日数を増やして下さいました。レッスンは充実していて、自分の力をどんどん引き出してくれるなと子供ながらに感じていました。練習はとにかく弾くというものでした。曲数は沢山勉強していましたが、舞台にのせる数曲は長い期間弾いていました。</p>

<p class="i">石川：なるほど。そのスタンンスは中学生の時も変わりませんでしたか？</p>

<p>沼田：そうですね。ピアノの練習のために中学、高校と地元の学校に進学しましたし、その頃からは自分も周りも当たり前のように「私＝ピアノ」という感覚でいましたので。部活は文化系の活動しているのかいないのか分からないような部活に所属していましたが、参加した記憶はほとんど無いです（笑）。学校が終れば即帰宅し、即ピアノの練習開始でした。</p>

<p class="i">石川：高校受験はどうでしたか？</p>

<p>沼田：そうですね、高校に関しては音高を考えていなかったので受験の時期は少し勉強に力を入れましたが基本的に「即帰宅、即練習」の生活でした。</p>

<p class="i">石川：音高は考えなかったということでしたが、音大は考えていましたよね？</p>

<p>沼田：音大に関しては考える考えないという次元ではなく、当時の自分にとっては「進学して当たり前」という存在でした。自分が進んでいる道の先にあるものでしたから。</p>

<p class="i">石川：そうですよね。地元の高校に進学してからも「即帰宅、即練習」の生活はしばらく続きますか？　高校生の時にはコンクールでもますます活躍されていますし、周りからの期待も大きかったのではないですか？</p>

<p>沼田：そうですね、部活はいわゆる「帰宅部」でしたし、その生活はしばらく続きます。コンクールでは２００３年の高１の時にかながわ音楽コンクールで神奈川新聞社賞を頂き、神奈川フィルハーモニーとベートーベンのピアノ協奏曲第１番を共演します。２００４年の高２の時にはドイツでエトリンゲン国際青少年ピアノコンクールを受け本選入選しました。</p>

<p class="i">石川：華々しい活躍で、いよいよ周りもピアニスト沼田理美の誕生に向けて期待が膨らんでいったでしょう。しかし、音大への進学を迷い始めますね？</p>

<h3>大学進学を前にした進路の悩み、そして決意</h3>
<p>沼田：それにはちゃんと訳があります。高校も最初の頃は音大受験を考えていて音大の先生にちょくちょく見てもらったりしていたんです。それこそコンクールも積極的に参加していましたし。私はずっとクラシックしか触れてこなくて、クラシックと言っても王道のクラシックしか知らなかったんですけれど、高２の冬に同門の先輩に誘われて行った「ビジョナリーミュージック」という視覚的な要素を取り入れたコンサートを見てすごく感動したんです。<img src="/report/02soc/uni/images/005_04.jpg" alt="第5回" width="188" height="250" style="padding-right:15px;padding-top:15px;float:left;">視覚的なものに興味が移ったというのではなく、私が知らない音楽の表現方法があるんだということにショックを受けたんです。それはあくまできっかけですけれど、自分の中にこのままでいいのかという疑問や迷いが明確に表れて来ました。高３になり周りの友人達の影響もあって自分の進路を現実的に考えた時に、このまま私はピアノだけを弾いていくのかなと真剣に考え始めました。そして、そのコンサートのように当たり前だけれど自分が知らないことがこの世の中には沢山あるということに気付いて、そしてそれらを知りたいと強く思うようになったのです。小さい頃から当たり前と思って弾いていたピアノではなくて、自分が本当に興味あることを学びたいと考え始めました。それからはそれまでピアノしかやってこなかったから他のものに興味を持つなんて考えなかったんですけれど、これ面白いなって自分から思えるものがすこしずつ出て来たんです。</p>

<p class="i">石川：なるほど。自身の中でも様々な葛藤があったんでしょう。これ面白いなって自分から思えるものがすこしずつ出て来ることを受け入れ始めることはすごいことだと思います。実際に音大を受験しないと決めたのはいつですか？</p>

<p>沼田：高３の６月です。</p>

<p class="i">石川：その決定に周りの人達はびっくりしたでしょう？</p>

<p>沼田：先生は「いいんじゃない」って感じでしたが、家族や友達はびっくりしていました（笑）。</p>

<br />


<p class="i">石川：目に浮かびます（笑）。どのように現在の進路を決めたのですか？</p>

<h3>大学入学とこれから</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/005_05.jpg" alt="第5回" width="250" height="188" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>沼田：そうですね、その高３の６月に音大を受験しないと決めたのはピアノ科のことで、その頃は音楽学や楽理を学べる科を受けてみようかなと考えていたんです。だからまだ視野は狭くて「音楽系」を意識していました。だけど浪人している間に勉強が楽しく感じて、それからは音楽の他に知りたいことが沢山あるなと強く思い始めました。興味は一生同じというわけではもちろん無いですし、その時々に自分が強く惹かれるものを受け入れてとことん学んでいきたいと思うようになったんです。そして今の自分は文芸やメディアに興味があり、１年間の浪人生活を経て明治大学文学部文学科（文芸メディア専攻）に無事入学しました。</p>

<p class="i">石川：今の自分が強く惹かれるものを受け入れるということには、とても共感します。今現在の沼田さんが「私＝ピアノ」や「即帰宅、即練習」などの生活をしていた時間を振り返って何を思いますか？</p>

<p>沼田：そうですね、とても大変なことをやっていたんだなと思います。中学、高校の時には辛くて何度もやめたいと思ったりもしましたが、それを乗り越えて来たし、ひとつのことを徹底して頑張ったという経験は自分の力になっているとそれは強く思います。今の私があるのは当たり前だけれど、そこで出会った先生達や友人達、仲間達のおかげですよ。</p>

<p class="i">石川：そうですね、何かを徹底的に追及して鍛錬していく過程でしか見えない景色というか、味わえない喜びだったり苦しみだったり。それは絶対揺るぐことのない力を与えてくれると思います。大学でもピアノサークルに入って、第３回『グランミューズな大学生』に出演していただいた<a href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2007/12/20_7520.html">亀井晧太郎さん</a>とルトスワフスキのパガニーニ変奏曲を２台ピアノで演奏したり、東京六大学ピアノ連盟の明治大学代表次期理事に内定したりと活躍されていますね。ピアノの力、音楽の力というのはどんな国でも組織でもやっぱり強い何かがあると僕は思っています。どのような道に進まれてもピアノを弾くことは続けて欲しいと思います。</p>

<p>沼田：そうですね、ピアノはずっと弾いていきたいと思います。だけどもう今後は今までのようにピアノが生活の中心、人生の中心になることはないと思います。自分が今興味あるものを追求していきたいという想いがとても強いですから。でも、ピアノを一生懸命に学んできたことやピアノを通じて出会えた人々や感動は私にとってかけがえのないものです。それらをこれからも大切にしながら大学生活、そしてこれからの自分の人生を歩んでいきたいと思います。</p>

<p class="i">石川：素晴らしいですね。これからのご活躍、ご健闘をお祈りしています。是非とも充実した大学生活、そして大きいですが人生を歩んで欲しいです。今日は本当にありがとうございました。</p>

<p>沼田：こちらこそ、ありがとうございました。</p>
<p style="text-align:right">（２００８年２月７日　東音ホール）</p>


<br />
<table border="0" align="center">
<tr>
<td style="padding:7px;border-top:dashed 1px #666666;border-bottom:dashed 1px #666666;"> 

<span style="font-size:14px;"><strong>「沼田理美さんとピアノ」　　　　       江崎光世</strong></span><br />

<span style="font-size:14px;">　目、口、耳が身体の一部であるように、あなたにとってピアノは、生活の一部であり、ほんとに仲の良いお友達という子供時代でしたね。御家族の方々があなたのピアノの成長を楽しみに心から応援して下さり、ほんとに恵まれた環境の中で十数年関わってこられた幸せな方でした。この間に育まれた音楽への心と練習への努力と情熱は生涯、人間的魅力となり、あなたの中から香ってくる事でしょう。<br />
　レッスンを始めた頃からお友達と連弾をしたり、小学１年生ではコンツェルト体験等、小さい時からいろいろな体験に恵まれた事が大人になってから実ってくる事を楽しみにしています。これもあなたは丈夫でレッスンをお休みする事が少なく、こつこつ積み重ねられる性格の持ち主だった事が、その後も次々と花開き、きっと神様がごほうびに様々な体験のチャンスを与えて下さり、あなたは楽しくそのステージをこなしていきましたね。ニューヨークでの音楽セミナー体験に行ったり、カーネギーホールでのコンサートに参加したり、コンツェルト体験も数多く、いろいろな海外の先生のレッスンも受けられたり、エトリンゲンにも参加したりと、あなたのピアノ人生は何と密度の濃いものだった事でしょう！！　子供時代にこれだけ恵まれた音楽体験を積まれる人は多くはないですから感謝して下さいね。<br />
　しかしある日突然(実は御自分の中で暖めていらした時間がありましたね)方向転換！！　しかも高校３年生の夏に。勇気のいる時にすごい決断。以前から肝っ玉の太いあなたと思っていましたが。さすが！！　めまぐるしい時代の変化と御自分の成長の変化のバランスで、自ら考え、調べ、将来の方向の設計変更を決断されましたね。方向転換された１、２年の間のあなたの成長には目ざましい進歩が見られた時に、「やったね！！」と拍手を送りたい気持ちでしたよ。今まであまりにも＜井の中の蛙＞のような、ピアノ音楽の一部分の世界しか見えていなかった所から、パーッと視野が広がり、自らの力で将来を設計する力が育っていったのですね。大学入学後のあなたの演奏も、これからきっと新しい友人や豊富なステージ体験で、今までと違ったピアノとのつき合い方であなたから香る音楽も変化される事でしょう。心から楽しんでステージをエンジョイ出来るあなたの姿は輝いていますね。どこにいっても皆から愛されるあなたです。それがあなたの個性ですね。今まで培ってきた音楽力をどんな方法で生かしていかれるかほんとに楽しみですね。きっとその力を生かせる時と場を与えられる人なのでしょう。</span>
<div align="right" style="padding-top:10px;">（江崎光世先生からのコメント）</div>

</td></tr></table>
<br />
<br />
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第０４回　中浴聡さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2008/01/31_7519.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2008:/report/02soc/uni//37.7519</id>

    <published>2008-01-31T08:47:13Z</published>
    <updated>2009-10-16T03:13:40Z</updated>

    <summary> ■中浴さんの演奏：♪mp3 12m05s  リスト/スペイン狂詩曲 ２００７年...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>

<table border="0" width="230" style="float:left;background-color:#ffffff"><tr><td>
<img src="/report/02soc/uni/images/004_01.jpg" alt="第4回" width="200" height="250" align="center"><br />
■中浴さんの演奏：♪<a href="/music/m3u/nksk_lszt.m3u">mp3</a> 12m05s <br />
リスト/スペイン狂詩曲
</td></tr></table>

<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">２００７年６月３０日に武蔵野市民会館小ホールで行われた、東京六大学ピアノ連盟第１２回定期演奏会での彼の演奏は記憶に新しい。小さなミスをミスと感じさせない大きなスケールで、満員の会場を熱狂の渦に巻き込んだリスト作曲『スペイン狂詩曲』。大阪国際音楽コンクールでの高校時代からの活躍。力むことのない音楽への姿勢は、様々な経験を積もうとする彼自身の原動力にもなっている。現役東大生として勉強に勤しむ彼の今までとこれからを聞かせていただいた</p>


<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/004_prf.gif" alt="第4回" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;">
<div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"> <span style="font-size:14px;">中浴 聡</span>（なかさこ さとし）</div>

<p style="font-size:12px;">私立灘中学・高校卒業、現在東京大学理科２類２年次在学中(工学部化学生命工学科進学予定)。中学・高校時代はクラシック研究部に所属。小３のとき、和歌山音楽コンクール第１位。高校のとき、同コンクールで入賞。大阪国際音楽コンクールにて、アマチュアピアノ、アンサンブル両部門で金賞ならびに文化奨励賞受賞、コンチェルト部門で第２位(１位該当者なし)。現在、東京大学ピアノの会に所属し、東京六大学ピアノ連盟第１２回定期演奏会、オールデュオコンサートに出演。これまでにピアノを出口美智子、宮下直子、東郷まどかの各氏に師事。好きなピアニストは特にいない。（２００８年１月１９日現在）</p>


<br />


<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。そして大阪国際音楽コンクール入賞おめでとうございます。</p>

<p>中浴聡（以下、中浴）：こんにちは。ありがとうございます。</p>

<p class="i">石川：まず自身のピアノ歴を聴きたいのですが、ピアノはいつから始められたのですか？</p>

<h3>やらされていたピアノを好きに</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/004_02.jpg" alt="第4回" width="200" height="150" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>中浴：最初は幼稚園の時にヤマハのグループレッスンからでした。個人レッスンを受け始めたのが幼稚園の終わりくらいからです。その先生のところから、その先生の師匠さんにどんどん移って行ってという感じで勉強していました。小学校の終わり頃から出口先生に師事していて、先生が病気になられて中高は宮下直子先生に師事し、東京に出て来てからは東郷まどか先生に月２回くらい見てもらっています。</p>

<p class="i">石川：なるほど。地元は和歌山ですよね？</p>

<p>中浴：はい、和歌山です。</p>

<p class="i">石川：家族のみなさんは音楽をされていたのでしょうか？</p>

<p>中浴：母親がピアノをたしなんでいました。だから元々、ピアノが家にはありましたね。よくは覚えていないんですが、ピアノを始めるきっかけは母親だったと思います。いわゆるやらせられる、ということから始まったのは確かです。</p>

<p class="i">石川：なるほど。しかし現在まで続くとなるとピアノを自発的に好きになる時が来るはずですよね？</p>

<p>中浴：そうですね、小学校高学年の頃から好きになって自発的に弾くようになりました。</p>

<p class="i">石川：小学校高学年の頃から好きになり始め、中学と高校でクラシック研究部という部活に入られますが。</p>

<p>中浴：はい、この部活はバイオリンやチェロなどを弾ける人達もいて室内楽などが出来ました。とても充実していて、中高６年間所属していましたね。</p>

<br />

<p class="i">石川：いい部活動ですね。その中高が名門の灘中学・高校なわけですが、灘中学を受験する時に音楽学校等への進学は頭の中にはなかったですか？　その後に現役で東大に進学しますが。</p>

<h3>趣味としてのピアノ、これまでの練習と今</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/004_03.jpg" alt="第4回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>中浴：音大に対しての魅力はずっと感じませんでしたし、もともとピアノで大学に進学しようというのはほとんど考えていませんでした。将来の仕事のことを考えるとやはり大変だと思いましたし、勉強の方で進もうと思い中学受験をしました。本当は和歌山の地元の私立中学に行くつもりだったんですが、運良く灘中学に合格出来たので灘中学に迷わず進学しました。小学校の頃に習っていた出口先生にも最初からピアノで進学するつもりはない、ということも言っておいたのは覚えています。</p>

<p class="i">石川：なるほど。もう本当に趣味という感覚でピアノを弾いていたのですね？　何を弾いていたんですか？</p>

<p>中浴：そうですね、練習もあまりしなかったように思いますしピアノの前に座っている時間もあまり多くはなかったのではと思いますが、小学生の頃から中学終わりまではチェルニーとバッハなどを結構続けていて、３０番、４０番、５０番の途中までやインベンションとシンフォニアをメインにそれと平行して他に様々な曲を弾いていました。それからはショパンのエチュードがメインになってきてという感じでした。出口先生門下の集いに「エチュードの会」というのがあって、要はエチュードしか弾けないのですが、その影響でエチュードはしっかりとさらうことが出来ましたね。今思えばそのおかげでテクニックはかなりついたと思います。とはいえ単純に趣味として真剣に楽しんでいる感じでした（笑）。</p>

<p class="i">石川：そのスタンスは小学校の頃から今まで変わっていませんか？</p>

<p>中浴：そうですね、一生変わらないと思います。</p>

<p class="i">石川：例えば<a href="http://www.rokuren.com/" target="_blank">東京六大学ピアノ連盟</a>（以下、六連）の演奏会に向けてこの前弾かれたリストのスペイン狂詩曲なんかはどれくらい練習したのでしょうか？　以前からの毎日の練習など。</p>

<p>中浴：小さい頃は練習も結構やらされていたんですが物心ついてからはもう（笑）。そのリストにしても毎日の練習時間は特別普段と変わらないです。特に大学に入ってからは練習量もかなり減っているので、平日は１時間前後ですかね。弾かない日もあったりと、ヤバいですよね（笑）。ちなみに中高の時がだいたい１、２時間でしたからもともと長時間練習をするという習慣はありませんでした。</p>

<p class="i">石川：ヤバくなんかないですよ（笑）。短い練習の中で充実した成果を出されていると感心してしまいます。そんな中、一貫して小学校の頃から現在まで様々なコンクールに参加されていますね？</p>

<p>中浴：そうですね、コンスタントに出場していますね。小学生の時に先生の勧めで参加したのが最初です。もちろんピティナにも参加していました。和歌山音楽コンクールや大阪国際音楽コンクールの他にも色々参加しているんですが、毎年夏に開催される<a href="http://osakaimc.com" target="_blank">大阪国際音楽コンクール</a>が自分にとっても一番思い入れが強いです。現在進行形で進化しているコンクールでして、その運営のお手伝いもさせていただいています。</p>

<p class="i">石川：中浴さんは大阪国際音楽コンクールの出場者でもありスタッフでもあるわけですが、そもそもの大阪国際音楽コンクールとの出会いはなんだったのでしょう？</p>


<h3>大阪国際音楽コンクールとの出会い、東京大学ピアノの会</h3>
<p>中浴：高校のときのクラシック研究部の先輩の親が事務をやっていて、紹介されたのが最初でした。アマチュア部門がとても充実しているコンクールで高校生の時から参加しています。２００７年はアマチュア部門のコンチェルトコースに参加しました。グリーグのコンチェルトを弾きました。</p>

<p class="i">石川：それはオーケストラと？</p>

<p>中浴：いえ、２台ピアノです。今年はコンチェルトが導入されて初めてだったのでピアノ伴奏だったんですが、いずれはオケとの共演を考えているようです。</p>

<p class="i">石川：中浴さんなら大学在学中にオケとのコンチェルトも夢ではないですね。大学では言わずと知れた名門サークル「<a href="http://www.p-kai.net/" target="_blank">東京大学ピアノの会</a>」に所属されていますが、東大に入られて絶対に入ろうと考えていたのですか？</p>

<p>中浴：むしろピアノの会に入るために東京大学に入学したと行っても過言ではないです（笑）。他のサークルには見向きもせずに入りました。</p>

<p class="i">石川：なるほど（笑）。東京大学ピアノの会は３０年以上の歴史がありますし、在学生・卒業生には現在でも活躍されている方が大勢います。中浴さんもその中のひとりなわけです。</p>

<p>中浴：最近では六連の演奏会にも出させていただいて。ピアノの会自体もインカレで人数も多いし色々な人がいますが、六連もそれに劣らない個性を持った組織で楽しいですね。演奏会もそうですし打ち上げやコンパなども楽しいです。色々な人と関われることは学生時代とても大切ですし、ピアノは基本的に練習など孤独ですからね（笑）。何と言うか、コンクールのためにピアノを弾いていたわけではなく、好きな曲を勉強して行く中でコンクールや演奏会などに参加して楽しんでいるんです。２００８年にはグランミューズ部門にも参加しようと思っていますよ。</p>

<p class="i">石川：是非、お願いします（笑）。今現在中浴さんは大学で何を学んでいるのですか？</p>

<p>中浴：専攻は化学生命工学です。本当に化学ばっかりです。</p>

<br />

<h3>大学生として、アマチュアとして続けて行くこと</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/004_04.jpg" alt="第4回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right">
<p>中浴：大学院に行くかどうか、まだはっきりとは分かりませんが、理系官僚がいいなと思っています。いずれにせよピアノは続けて行きたいと思ってますよ。ピティナでも活躍されている上の世代の人達を見ていると特に思います。特に、続けることが何より大切なんだと思います。続けることは必ず人生にプラスになるだろうし、上手い下手は別にしても続けることにこそ絶対的な意義があると思いますよ。ソロだけではなく連弾や室内楽も末永く続けて行きたいですしコンクールにも積極的に参加して行きたい。私は生涯アマチュアですが今はアマチュアのレベルがとても高いですし、プロでなければ高度な音楽表現が出来ないわけではないでしょうから。</p>

<p class="i">石川：そうですね。ただアマチュアといってもとても幅広いと思います。プロ顔負けの演奏活動をしている人達もいれば、アマチュアのためのコンクールなどを知らない人達もいます。それは別に知らないからダメとかそういう次元の話ではなく、アマチュアの中にも色々な意識の人達がいるということでして、そんな皆さんがもっと相互交流し楽しみながらピアノを学んでいくにはどうしたらいいと思いますか？　</p>

<p>中浴：コンクールというとどうしても相手より上手くという意識が無意識でも出て来てしまいます。そうすると一部ではありますがアマチュアの中でもあたかも階層化されて上位層が注目を浴びるようになって来てしまうのは否めないですね。構造的にはプロを目指す人達のためのコンクールと何も変わらないですね。</p>

<p class="i">石川：もしかしたら、この問題提起自体ナンセンスなのかもしれませんが難しい問題です。僕ら大学生が出来るアイディアとして例えば、六連の様な組織が関西の大学の中でも生まれて来たら面白いのではとか考えるのですが。もしかしたらあるのかもしれませんが、そしたらいつか関東・関西合同演奏会とか（笑）。とにかくピアノが好きでピアノを学んでいる人達がもっともっと繋がって行けたらいいなと思います。僕ら学生が出来ることもまだまだあるんじゃないかと。</p>

<p>中浴：そうですね、まだまだ出来ることはあると思います。是非いろいろなところで活動が活発になればいいですね。学生のうちにピアノだけに限らず色々なことを学んで、どんどん挑戦して行きたいです。</p>

<p class="i">石川：是非とも頑張って欲しいです。今日はありがとうございました。</p>
<p>
中浴：はい。こちらこそ、ありがとうございました。</p>
<p styel="text-align:right;font-size:14px;">（２００７年１１月２０日　東音ホールにて）</p>

<br />
<table border="0">
<tr>
<td style="padding:7px;border-top:dashed 1px #666666;border-bottom:dashed 1px #666666;"> 

<p style="font-size:14px;"><strong>北野蓉子氏（大阪国際音楽コンクール実行委員長）からのコメント</strong></span><br />
<span style="font-size:14px;">中浴君と私の息子は灘中・高のクラシック研究部で一緒でした。彼のピアノを聴き「中浴君に伴奏してもらえばいいんじゃない」の一言からずっと息子の伴奏をして頂き、今でも良いコンビが続いています。高校時代、大阪国際音楽コンクールにアンサンブルで参加し最優秀賞を獲得。それ以来彼は、受験の年以外毎年アマチュアとして参加しています。大阪国際音楽コンクールのアマチュア部門の参加者は皆テクニックも音楽的にもレベルが高く、入賞するのはなかなか大変なコンクールです。エクセレンスコース（ソロ）優勝、コンチェルトコース第２位と華々しい結果を出してきた中浴君は高校時代に和歌山コンクールでも優勝しています。また、運営の手伝いも上手にこなしてくれます。何にでも興味を持ちこなせる能力が、勉学と共にピアノを弾きこなす原動力なのでしょう。深澤亮子先生、Prof. Barda、Prof. Mariottiのレッスン時、技だけでなく頭でも考えられて弾いているねと認めておられました。これからの挑戦も楽しみです。</span></td></tr></table>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第０３回　亀井晧太郎さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2007/12/20_7520.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2007:/report/02soc/uni//37.7520</id>

    <published>2007-12-20T09:08:28Z</published>
    <updated>2009-10-16T03:12:31Z</updated>

    <summary> ■亀井さんの演奏：♪mp3 9m43s ラヴェル/夜のガスパール「スカルボ」 ...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>



<div style="margin-bottom:10px;padding-bottom:15px;border-bottom:dashed 1px #cccccc;">

<table border="0" width="210" style="float:left;background-color:#ffffff;border-collapse:collapse"><tr><td>
<img src="/report/02soc/uni/images/003_topb.jpg" alt="第3回" width="200" height="267"><br />
■亀井さんの演奏：♪<a href="/music/m3u/rvl_scb.m3u">mp3</a> 9m43s<br />
ラヴェル/夜のガスパール「スカルボ」

</td></tr></table>

<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">第８回大阪国際音楽コンクールアマチュア部門（ヴィルトーゾコース）で優勝された亀井皓太郎さん。グランミューズ部門（Ｙカテゴリー）でも去年、全国大会第３位になられた。ラヴェル作曲『スカルボ』での確かな技巧と構成力。ショパン作曲『バラード４番』での溢れる歌心。奇をてらうことのない彼の演奏は、彼自身の人間性にもよく表れている。ピアノとの付き合い方から、ピアノを通じた様々な出会い、コンクール、そして東京六大学ピアノ連盟での活動。それら１つ１つの経験を確かに自身の糧にしている彼の話を、共感と共に聞かせていただいた。</p>


<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/003_kamei.gif" alt="亀井晧太郎" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;"><div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"> <span style="font-size:14px;">亀井皓太郎</span>（かめい こうたろう）</div>

<p style="font-size:12px;">都立新宿高校卒業、明治大学商学部３年次在学中。５歳からピアノを始める。高校２年の時に初めてピティナに参加、第２７回ピティナ・ピアノコンペティションＦ級地区本選優秀賞。日本クラシック音楽コンクール高校の部全国大会入選。スガナミピアノコンクール銀賞。第３０回ピティナ・ピアノコンペティショングランミューズ部門Ｙカテゴリー全国大会第3位、同入賞者記念コンサートに出演。「ラ・フォル・ジュルネ」におけるコンサート企画に出演。第８回大阪国際音楽コンクールアマチュア部門（ヴィルトーゾコース）第1位、合わせて特別賞、ハイアット賞受賞。２００７年、明治大学交響楽団とラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を共演。ピアノを武田一彦氏に師事。明治大学ピアノの会KLAVIERメンバー。好きなピアニストはホロビッツ。（２００７年１１月５日現在）</p></div>



<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。そして第８回大阪国際音楽コンクールアマチュア部門、優勝おめでとうございました。</p>

<p>亀井皓太郎（以下、亀井）：こんにちは、ありがとうございます。</p>

<p class="i">石川：まず自身のピアノ歴をお聞きしたいのですが、いつ頃始められたのですか？</p>

<h3>楽しく、自由に</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-6.jpg" alt="第3回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right">

<p>亀井：５歳くらいの時に始めました。あまり覚えていないのですが、どうやら自分からやりたいと言って始めたようです。最初の先生が優しくて綺麗な先生で新しい曲の楽譜をくれてそれが嬉しくて、色んな曲を自由に弾かせてもらいました。楽しいなという印象は覚えています。</p>

<p class="i">石川：なるほど、素敵ですね。亀井さんの小さい頃のピアノに対する印象はとても良かったんですね？</p>

<p>亀井：とても良かったです。それこそやらせられるという感覚は全く無かったですし。</p>

<p class="i">石川：５歳から始められて、その先生にはいつまで？</p>

<p>亀井：年長から小４の時までですね。小４の時に香川から神奈川に引っ越すのですがその時まで。その引っ越したところで新しい先生について。その先生には小４から中１までお世話になりました。それで中１の時に東京に引っ越して、それから今もお世話になっている武田一彦先生に師事し始めます。</p>

<p class="i">石川：なるほど、３人の先生に習われたのですね。年長の頃から今まで、常に楽しくピアノを練習してきたのですか？</p>

<p>亀井：そうですね、なんか自分で楽しんでればいいなっていうのが大きくて、コンクールとかはむしろ嫌でした（笑）。</p>

<p class="i">石川：コンクールというものの存在は知っていたんですか？</p>

<p>亀井：それはもちろん知っていましたよ（笑）。ただコンクールではなく発表会によく参加していましたね。好きな時に好きなように練習して楽しむ、というのがその頃から最近でも変わらないピアノに対するスタンスかもしれません。</p>

<p class="i">石川：なるほど、小学生の時に弾いた印象的な曲とかありますか？</p>

<p>亀井：小学生の頃は知識としては知らなかったんだけど、知識として知ったのは本当に大学に入ってからで。とにかく小さい頃から色んな曲を弾かせてもらって、小３の時にはショパンのエチュードを弾いていました。「革命」とか「黒鍵」とか。小４で英雄ポロネーズとか（笑）。それらが印象的でしたね。</p>

<br />


<p class="i">石川：すごいですね（笑）。亀井さんの手、とても大きいですよね？　小３、４でそれらの名曲を弾くとなると物理的な問題があると思うのですがその頃からも大きかったのですか？</p>
<h3>恵まれた大きな手</h3>
<p>亀井：徐々に大きくなっていったんですが、小１の時にトルコ行進曲を弾いた時に頑張って手を開いていたのを覚えていますが。その時から大きくなったらいいなと思っていて。でもドからレはすぐ届くようになりました。</p>

<p class="i">石川：最終的に今はどれくらいですか？</p>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-1.jpg" alt="恵まれた大きな手" width="150" height="113" style="padding-left:10px;float:right">
<p>亀井：ドからファです（写真参照）。ドからミは楽勝です（笑）。</p>

<p class="i">石川：恵まれている手ですね、羨ましいです。話が脱線してしまったのですが、中１の時に武田先生に師事し始めるんですね？</p>

<p>亀井：はい、そうです。</p>

<p class="i">石川：武田先生はピティナでもご活躍されている有名な先生ですが、それは本格的にというか音高、音大受験なども視野に入れて本格的に勉強をしようと思ったのですか？</p>

<h3>ピティナ初参加、そして受験</h3>
<p>亀井：いや、本格的にとか受験とかは当時全く考えてなくて、いい先生に習いたいという想いで武田先生に習おうと決心したんですよ。</p>

<p class="i">石川：なるほど。プロフィールを見ると高２で初めてピティナに参加しますが、これは先生に勧められて参加したんですか？</p>

<p>亀井：先生には師事し始めてから参加するよう毎年勧められていたんですが、「いや結構です」みたいな感じで参加しなかったんですよ。ただ高２の時に自分の中で考え方の変化があって。今までは一人でやって楽しんで面白いなという感じでしたが、その頃に自分の演奏を聴いて欲しい、聴いてもらいたいという考え方にシフトしていったんです。</p>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-4.jpg" alt="第3回" width="200" height="150" style="padding-left:10px;float:right">
<p class="i">石川：それはつまり、聴衆を意識し始めたんですか？</p>

<p>亀井：うーん、学校の音楽の時間とかに友達にピアノを聴かせたりするじゃないですか。そうやって周りにいる友人、知人に自分の演奏を聴いてもらうのは好きでしたから、それが少しずつ意識的になってきたんだと思います。それで高２の時にコンクールに出てみようと決心しました。</p>
<p class="i">石川：その時のコンペではＦ級に出場し、地区本選優秀賞を受賞しますね。コンクールというものに出てみてどうでしたか？</p>

<p>亀井：細かいことはあまり覚えてないんですが、一皮むけたなという感覚は今でもはっきりと覚えています。</p>

<p class="i">石川：その感覚は同感ですね。何と言うか音をしっかり聴くようになるし、音楽がどんどんろ過されていくというか。</p>

<p>亀井：ええ、その感覚はありますよね。</p>

<p class="i">石川：高３の時はＧ級に参加されますね？</p>

<p>亀井：はい、一般大学のための受験勉強をやりつつＧ級に出場しました。その時は２次予選まで行きましたがさすがに受験勉強にも時間が取られてあまり練習できなかったんです。２次でベートーベンのピアノソナタ第３番の第１楽章とラヴェルのスカルボを弾いたんですがそれが酷評で、「嗚呼、もういいや」みたいな感じで受験勉強へとモードを切り替えました（笑）。スカルボは自分にとってとても衝撃的かつ大好きな曲だったので、その酷評はずっと心残りでした。</p>

<p class="i">石川：受験勉強との両立はやはり大変だと思いますが、高校時代は具体的にどれくらい練習したのですか？</p>

<p>亀井：学校のある平日は２時間くらいでした。あとは夏休みに集中的に練習したり。ただ受験勉強もそうなんですが、一日中練習とか勉強とか出来ないんですよ。1日１０時間とか、考えられないです（笑）。毎日ピアノに触ってはいましたが。</p>

<p class="i">石川：なるほど。それでも毎日の継続はやはり力になったんだと思います。話を聞く限りではもともと音大進学は全く考えなかったんですか？</p>

<p>亀井：全くというわけではなかったんですが、ピアノ科に行きたいと思ったことは無かったです。というのも趣味で作曲をしていてとても楽しかったんで、それで作曲科に行ってみたいなと思ったことは少しありましが、思うだけで実行に移すとまでにはならなかったです。</p>
<br />

<p class="i">石川：ピアノ演奏に限らず、とにかく音楽が好きなのですね。そして明治大学に入学されて、大学公認の<a href="http://www.meiji-pkai.jp/" target="_blank">ピアノサークルKLAVIER</a>に入りますね？</p>

<h3>大学入学、サークルと六連</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-2.jpg" alt="第3回" width="300" height="200" style="padding-left:10px;float:right">
<p>亀井：はい。サークルに入ったことは自分にとってとても大きなことで、そこで先輩達や他大の友人からグランミューズ部門や様々なアマチュアのためのコンクールのことを知ることになります。コンクールのことに限らずクラシック音楽全般、現代音楽など博識な人達が大勢いて、今でも色々な刺激を受けています。そして何より、<a href="http://www.rokuren.com/" target="_blank">東京六大学ピアノ連盟</a>という素晴らしい組織で活動できたこと、出来ていることが非常に大きいです。この組織は色々な意味で衝撃的な組織でした。衝撃的ですよね？</p>

<p class="i">石川：ええ、衝撃的ですね。補足しておくと、東京六大学ピアノ連盟（通称、六連）は東京大学（東京大学ピアノの会）、早稲田大学（早稲田大学ピアノの会）、慶應大学（慶應義塾ピアノ・ソサィエティー）、上智大学（上智大学ピアノの会）、立教大学（立教大学PIANOの会）、明治大学（明治大学ピアノの会 KLAVIER）の６つの大学のピアノサークルから構成される連盟ですね。合同の演奏会や飲み会、イベントを通して多くの出会いがある。人との出会いも、曲との出会いも含めて。いくつかのサークルはインカレサークルで音大生もいます。高校生まではいわゆるピティナっ子だったという一般大学生は大勢いますし、諸国際コンクールに出場している先輩もいます。とにかく六連の演奏会は総じてハイレベルですね。僕は慶應義塾ピアノ・ソサィエティーのメンバーでして、慶應代表の次期六連理事に内定していますから、去年明治代表の六連理事をされていた亀井さんは僕にとって六連の先輩になるわけです。僕にとって亀井さんが衝撃的と言っても過言ではないのですが（笑）。今年の９月に六連の第五回オールデュオコンサートで亀井さんが編曲し弾かれた２台８手のビゼー＝ホロヴィッツ＝亀井皓太郎の「カルメン変奏曲」（近日、ミュッセより発売予定）は衝撃的でしたよ。</p>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-5.jpg" alt="第3回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right;">
<p>亀井：ありがとう。その「カルメン変奏曲」もそうだけど、一緒に弾いてくれる仲間との出会いも含めて沢山の人達とピアノを通じて知り合うことが出来た。去年Ｙカテゴリーに参加したグランミューズ部門に出場しようと決心したのも、大阪国際音楽コンクールに出場しようと決心したのも、そもそも大学生になってコンクールというものに積極的に参加し始めたのも六連で出会った先輩、友人達の影響だといってもいいと思いますし、大学生になってからも毎年音楽に対する考え方がいい意味で変わっていきました。</p>

<p class="i">石川：素晴らしいですね。去年、今年と様々なコンクールに出場してみてどうでしたか？</p>

<p>亀井：そうですね、特にグランミューズ部門に出場して思ったことはＹカテゴリーではなくて年齢が上のカテゴリーの人達を見て、すごいな、仕事と両立してよく出来るな、って驚きと共に感動を覚えたのは印象に残っています。自分が就職してもピアノを続けてそんなふうになれたらいいなと思いました。</p>

<p class="i">石川：とても共感します。是非、ピアノは続けて欲しいです。今年は明治大学交響楽団とラフマニノフのピアノ協奏曲第２番を共演しましたね？</p>

<p>亀井：はい。大学のホールでタキシード着て演奏しましたよ（笑）。大学の学生課の方々を含めて大学が様々な課外活動を支援してくれますから、実現出来た企画だと思います。大学のオケと僕が所属しているピアノサークルのコラボレーションです。今流行の、コラボです（笑）。また来年の３月８日（土）には<a href="http://www.project-go.jp/index.html" target="_blank">Project GO！</a>という団体の演奏会でパルテノン多摩大ホールにて関東圏の大学から集まったオケメンバーとガーシュインのラプソディー・イン・ブルーを共演します。</p>

<p class="i">石川：素晴らしい企画ですし、とても羨ましいです。ピアノを勉強している人にとってコンチェルトをオケと弾くのはもはや夢で憧れですが、亀井さんはその機会に大変恵まれていますね。今後はどのようにピアノと付き合っていくのでしょうか？</p>

<h3>アマチュアとして、音楽と共に人生を</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/003-3.jpg" alt="第3回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right">
<p>亀井：そうですね、先ほども言いましたが就職してもピアノは続けますし、演奏会やコンクールにも参加し続けると思います。大学生の間もその先も音楽を仕事にしようとは思いませんが、真摯に学ぶ姿勢を持ちながら弾いていきたいと思います。レッスン代などは厳しいですが週２回の塾講師のアルバイトで稼いだお金で工面しています。とにかくピアノが好きで音楽が好きで、自分の中にある学びたい弾きたいという強い気持ちを大切にしながらピアノと付き合っていきたいと思います。</p>

<p class="i">石川：素晴らしいですね、本当に共感します。音楽を仕事にしないというのは、やはりアマチュアとしてということですか？</p>

<p>亀井：そうですね。上手いとか下手とかそうゆう次元ではなくて、仕事、職業として音楽に関わっていればそれはやはりプロなのだと思います。上手いからプロだというのも、下手だからアマチュアだというのも絶対ではないでしょう。「音楽」という大きな存在の中でそれぞれがそれぞれの位置にいてしかるべきではと思います。そこに上下はなくて根本的な優劣もない。だから僕は僕の立場で音楽に関わっていきたいと思います。</p>

<p class="i">石川：なるほど。亀井さんが生きていく中で、音楽の位置というのはどのようなところにあるのでしょうか？</p>

<p>亀井：一言で言うと、非常に重要です。これからもピアノを学び続けるし、音楽と共に人生を歩んで行く。こんな感じです（笑）。最近は特に演奏で伝えたい、という気持ちが強くなりましたから表現もしていきたいですね。より一層オープンに、意識的にも無意識的にも聴いて下さる人達とつながりたいと思うようになりました。</p>

<p class="i">石川：そうゆう気持ちはアマチュア、プロ関係なく持ち続けて欲しいと思います。ピアノは個人的なものだと思われがちですが、そんなことはなくて沢山の人とつながることが出来ます。それもまたピアノの魅力の１つかもしれません。亀井さんにとってこれからピアノは時に武器となり手段となり、時に癒しとなり勇気となることでしょう。是非ともその気持ちを忘れずに充実したピアノライフを送って欲しいと思います。今日はありがとうございました。</p>

<p>亀井：はい。こちらこそ、ありがとうございました。</p>
<p style="text-align:right;">（２００７年１１月５日　明治大学にて）</p><br />


<table border="0">
<tr>
<td style="padding:7px;border-top:dashed 1px #666666;border-bottom:dashed 1px #666666;"> 

<span style="font-size:14px;"><b>武田一彦先生からのコメント</b></span><br />

<span style="font-size:14px;">今年は亀井君が大阪国際音楽コンクールで見事第１位を頂き、また昨年度は、グランミューズ部門（Ｙカテゴリー）で、第３位を頂きましたことを大変うれしく思っています。彼は何よりもとにかくピアノが大好きで、そのことが演奏にもよく現れています。とても繊細な感覚、すばらしい集中力を持ち合わせており、意欲的にたくさんの曲を勉強してきてくれますので、これからがますます楽しみです。今後も彼のようなピアノ大好きな『グランミューズな大学生』が増えてくれますことを願っています。</span>
</td></tr></table>
]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第０２回　戸田容平さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2007/11/20_7521.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2007:/report/02soc/uni//37.7521</id>

    <published>2007-11-20T09:29:15Z</published>
    <updated>2009-10-16T02:57:39Z</updated>

    <summary> ♪戸田さんの演奏（リサイタル時のライブ録音） プロコフィエフ ソナタ6番1楽章...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>

<div style="margin-bottom:10px;padding-bottom:15px;border-bottom:dashed 1px #cccccc;">
<table border="0" style="float:left;background-color:#ffffff"><tr><td>
<img src="/report/02soc/uni/images/002_01.gif" alt="第2回" width="200" height="254" align="center"><br />
<b>♪戸田さんの演奏（リサイタル時のライブ録音）</b><br />

プロコフィエフ ソナタ6番1楽章 <a href="/music/m3u/prk_snt0601.m3u">mp3 8m2s</a><br />
スクリャービン 練習曲op.8-12 <a href="/music/m3u/scrbn08_12.m3u">mp3 2m1s</a><br />

</td></tr></table>

<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">今夏、国際アマチュアピアノコンクール２００７（日墺文化協会主催）で優勝された戸田容平さん。紀尾井ホールでの本選で弾かれたリスト作曲『スペイン狂詩曲』の圧倒的なテクニックと躍動する音楽は、そこがコンクール会場であることも、彼が学生であることも忘れさせる名演だった。ピティナでは特級に出場し、２次選考に進んだ。ピアノを生活の中心に考えながら日々躍進を果たす彼に、プロとアマチュアのこと、そして高校時代の決意から未来への展望に至るまで力強い話を聞かせていただいた。
</p>

<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/002_toda.gif" alt="戸田容平" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;"><div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"> <span style="font-size:14px;">戸田容平</span>（とだ ようへい）</div>

<p style="font-size:12px;">１９８７年生まれ。中央大学理工学部数学科２年次在学中。４歳よりピアノを始め、これまでにイヴァノフ麗子、コンスタンティン・ガネフ、ジュリア・ガネヴァ、ゼノン・フィッシュバインの各氏に師事。各氏からピアニストとしての素質を認められ、１６歳よりリサイタルや慰問演奏を始める。２００７年４月、高円宮妃殿下の御出席のもとブルガリア大使館主催のお茶会にて御前演奏をする。国際アマチュアピアノコンクール２００７（A部門）第1位、第１８回レ・スプレンデル音楽コンクール 第２位（１位無し）、第２回ブルクハルト国際音楽コンクール 第２位、２００７年度ピティナ・ピアノコンペティション特級入選、第８回大阪国際音楽コンクール大学の部入選、第１４回ヤングアーチストピアノコンクールＦグループ入賞、第１０回"長江杯"国際音楽コンクール入賞、第7回ローゼンストック国際ピアノコンクール審査員特別賞受賞。毎年夏頃にソロリサイタルを開催している。好きなピアニストはブレンデル。（２００７年１１月１３日現在）</p>

</div>


<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。そして国際アマチュアピアノコンクール２００７、優勝おめでとうございました。</p>

<p>戸田容平（以下、戸田）：こんにちは。ありがとうございます。このコンクールは本選が紀尾井ホールで行われるので、そこで弾きたいがために出場していたところがありますが（笑）。</p>

<p class="i">石川：なるほど。この連載の名前は「グランミューズな大学生」ですが、戸田さんはグランミューズ部門には出場したことがありませんね？</p>

<p>戸田：はい、すいません（笑）。</p>

<p class="i">石川：いやいや、謝らないで下さい（笑）。連載名は「グランミューズ」を借用していますが、意味は大きく「一般大学に通いながらピアノを学ぶ大学生」と考えてくださるとしっくりくるのではと思います。ただグランミューズ部門に出場しなかったというのは非常に興味深いことです。失礼な質問かもしれませんが、グランミューズ部門に出てみようと思わなかったのですか？</p>

<p>戸田：はい、思いませんでしたね。高校時代からプロに進む意識があったので、ピティナに関しては初めから特級しか考えていませんでした。</p>

<p class="i">石川：すごいですね。高校時代にプロになろうと決心されるんですか？</p>

<p>戸田：はい、高２の夏にアメリカで決心しました。</p>

<p class="i">石川：アメリカで決心されるんですか。まずはそのアメリカでプロになろうと決心するまでのことをお聞きしたいのですが、ピアノを始めたのは４歳のとき？</p>

<h3>ピアノとバレーボール</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/002_03.gif" alt="第2回" width="200" height="150" style="padding:10px;float:right;">
<p>戸田：はい、４歳のときですね。最初のレッスンは母の代役でした。母がピアノを習い始めて、でも忙しくて行けなくなってキャンセルするのは悪いということで。要は穴埋めです（笑）。</p>

<p class="i">石川：穴埋めですか（笑）。初めてのレッスンは覚えていますか？</p>

<p>戸田：いえ、覚えていません。小４までその先生に習ったんですが、４歳から小４までの記憶はほとんどないんですよ。</p>

<p class="i">石川：練習はしていましたか？</p>

<p>戸田：悪ガキだったらしくて練習という練習はしなかったんですけど、ピアノは好きだったのでそれこそ家にある楽譜を片端から好きなように弾いていました。ただ小４の頃にバレーボールを始めて、バレーに心奪われて、レッスン時間とバレーの練習時間が合わなくなってその先生はやめました。それで、時間の都合がつくイヴァノフ麗子先生に師事し始めます。麗子先生には今でも師事しています。</p>

<p class="i">石川：小４からバレーボールを始められて、それはいつまで？</p>
<p>戸田：高１の終わり頃までですかね。その頃までもピアノは平行して麗子先生の下で続けていました。その頃もまともな練習は全然しなかったですけれど。それこそバレーボール漬けでしたし。</p>

<p class="i">石川：突き指とかしますよね？</p>

<p>戸田：いやそれが僕はおかしなことに全然しなかったんですよ。上手く手を抜いていたのかもしれませんね（笑）。中学時代の部活は毎年全国大会に出るようなチームで、全国大会で２位になったんですよ。だから厳しくて、それこそ休みは全国大会の次の日とかお正月とかしかなくて。</p>

<p class="i">石川：それじゃピアノもそのころは趣味というか、時々触るくらい？</p>

<p>戸田：そうですね。人前で弾くのも中学のときは合唱の伴奏くらいでしたし。当時は人と競うというのに好感が持てなかったから、今みたいな練習漬け、コンクール漬けの生活からはほど遠いピアノライフでした。</p>
<br />


<p class="i">石川：なるほど。中学時代はまさにバレーボール漬けの３年間を送られるわけですが、高校はバレーの強い高校に進学したんですか？</p>
<h3>初リサイタル、そしてバレーボールとの決別</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/002_02.gif" alt="第2回" width="200" height="150" style="padding-right:10px;float:left;">
<p>戸田：いえ、高校受験の時に早稲田実業からバレーボールの推薦が来ていたんですが、勉強で行きたいと思ったので他校を一般受験しました。高校に入ったらバレーボールを続ける気持ちはありませんでした。高１の時、その頃はまだバレーボールをやっていたんですが、高校は男子校だったし、合唱の伴奏とかあるわけでもなく、人前で弾く機会が全然ないじゃないですか。それでピアノをやめてしまわないかと麗子先生が心配して下さって、リサイタルをやってみないかと誘われたんです。それで徐々にピアノに熱が入りましたね。その準備をし始めた頃はそれまでと同じで全然練習とかしなかったんですけど、段々と練習するようになりました。その頃にはすっかりバレーボールとは決別していました。</p>

<p class="i">石川：いきなりリサイタルですか。すごいですね。いくらそれまで練習していなかったとはいえ、家にある楽譜を片端から読んでいたのならそれなりの技術的バックボーンはあったのでしょう。初のリサイタルはいつ開催したのですか？</p>

<p>戸田：高２の夏です。それでそのリサイタルの翌日に麗子先生の先生のゼノン・フィッシュバイン先生（マンハッタン音楽院教授）に会いにアメリカに２週間程行きました。何度かレッスンもみてもらい、そこで色々厳しいことや為になることを言われて、それから段々とプロでやっていきたいなという意識が芽生えてきました。そしてどんどんとピアノにのめり込んでいきました。それからは毎年リサイタルを開催しています（<a href="#kiroku">戸田容平ピアノリサイタル全記録</a>参照）。そしてコンクールは去年から受け始めました。</p>

<p class="i">石川：世間的に見ると、すごく遅い決意と言うか本格始動ですよね？</p>

<p>戸田：そうですね。本当に最近のことなので。ただ、自分の中で好きなピアノを弾きたいんだという気持ちに素直に、自分の世界を大事にしているので周りのことは気にならないです。</p>

<p class="i">石川：なるほど。高１からピアノを本格的に練習しはじめて、猛練習ですか？</p>

<p>戸田：最近はそうかもしれません。中学生までは音を外してもいいやっていうスタンスで、レッスンでも先生の言うこともあまり聞いていなかったようでしたが、言われたことは次のレッスンまでには改善されているという不思議な生徒だったそうですよ（笑）。今はプロを目指しているので、音を外さないのは当たり前で、そこから何をするかというスタンスですが。</p>



<p class="i">石川：メカニカルなテクニックの問題はどうでした？　チェルニーとか、ショパンのエチュードとか中学、高校時代にやりましたか？</p>
　
<p>戸田：ショパンのエチュードは弾きました。麗子先生は「チェルニーやバイエルからテクニックだけを学ぶより、他の楽曲を通して音楽的にテクニックを学ぶべき」だという方針で指導されています。これをやりなさいっていうのはありましたが、僕が嫌なら、強制はされませんでした。僕が好きなものを弾かしてもらいましたね。ピアノを上手くなるということよりも、ピアノが好きだっていう気持ちが大切だっていう考えの先生なので嫌な曲は渡さなかったです。</p>

<p class="i">石川：よい先生ですね。プロになろうと決心したのだったら、音大受験は考えなかったのですか？</p>

<h3>大学進学、ピアノ中心の生活設計</h3>
<p>戸田：もちろん、考えましたよ。ただ音大が全てじゃないと思ったし、麗子先生は外国でずっと勉強してきた人でしたし、僕が定期的にレッスンに行っている麗子先生の親しい友人のガネフ夫妻（武蔵野音大教授）ももちろん外国の先生なので、日本の音楽大学に自分が合うのかどうかも疑問でした。音楽大学に行かなくても音楽の勉強は十分出来ますし。それに他の意味もあって、音楽大学に行ってもし何かアクシデントがあってピアノが弾けなくなったら困るじゃないですか。だからある意味では保険として一般大学に通っているというのはあります。ピアノに関して言えば、一般大学に通っていようとも音大生に引けを取らない勉強ができると思いますし、音大に行けば必ず成功するとは限らないでしょうから。</p>

<p class="i">
石川：そうですね。ただピアノを勉強する上で、一般大学に通うデメリットはあると思うのですが？</p>

<p>戸田：やはり、時間ですね。僕は数学科なんですけれど、音楽じゃないものに時間が取られることはとてもつらい。もともと僕は理系だったんですが、数学科を選んだのは数学が得意とかそうゆう理由ではなくて、物理科とか化学科だと必ず実験授業があって大学に拘束されるのでそれを回避したくて数学科を選んだんです。それに大学も自宅からの近さで選びました。大学には週に５回通っていますが、例えば昼休みを挟んで２、３限を連続して取らないとか、考えながら授業の履修はしました。</p>

<p class="i">石川：なるほど。レッスンや毎日の練習はどこでどのように、どれくらいしていますか？</p>　

<p>戸田：自宅にはアップライトピアノしかないので、毎日麗子先生のレッスン室（写真参照）に通って練習しています。だから定期的なレッスンというよりは、麗子先生からは日々アドバイスを貰っています。時間は毎日４時間くらいを目標にして練習しています。何時間弾いたかの記録をスケジュールみたいにチェックして、その日に足らなければその次の日に足して練習するとかしながら。コンクールなどがあった日とかは、練習できないときがあるじゃないですか。そうしたら、後で穴埋めをしています。</p>

<p class="i">石川：計画的に自分で自己管理しているんですか。さすが数学科ですね（笑）。</p>

<p>戸田：そうですかね？（笑）。リヒテルもそうやって練習していたらしいですよ。リヒテルの場合は1日１０時間だったらしいですけどね。自分もこれからは時間を増やしていかないと、と思っています。</p>

<p class="i">石川：話を聞く限り、戸田さんはピアノを基準として全ての生活を考えていますよね？</p>

<p>戸田：はい。生活の中心にピアノがあって、その周りに学業があります。</p>

<p class="i">石川：その周りにはアルバイトやサークルはないですか？</p>

<p>戸田：ないですね。出来るだけ他のことに時間を割かれたくないですから、授業中も集中して、やり直さなくて済むようにその場で理解できるよう努めてます。お昼休みも遊んでられないです（笑）。</p>

<br />
<h3>コンクールとの日々、これからのこと</h3>
<img src="/report/02soc/uni/images/002_04.gif" alt="第2回" width="150" height="200" style="padding-left:10px;float:right;">
<p class="i">石川：なるほど。そうゆうスタンスでピアノに打ち込んで、去年からコンクールに挑戦し始めますね？</p>


<p>戸田：はい。一番始めに受けたのは江戸川区の新人オーディションです。コンクールではなくオーディションですね。人に自分の音楽を評価されるのは初めてだったので、プロコフィエフのソナタ７番の１楽章を弾いたのですがあまり気分が良くなかったです（笑）。他にも色々受けましたが、国際アマチュアピアノコンクール２００６を受けて２位になりました。ピティナは特級を受けまして、１次で奨励賞を頂きましたが通過は出来ませんでした。今年も特級を受けて、ステップアップして２次に進むことができました。</p>

<p class="i">石川：すると、来年は？</p>

<p>戸田：もう１つ上を目指して頑張ります（笑）。特級は今まで受けてきた他のコンクールに比べて全然緊張感とレベルが違いますね。レパートリーも多く弾けなければいけないし、コンチェルトも準備しなければいけない。ただ今年、２次に進めることが出来て自信になりました。</p>

<p class="i">石川：今年は国際アマチュアピアノコンクール２００７でも優勝されました。冒頭でもこのコンクール出場の根拠が紀尾井ホールで弾きたいというものでしたので、そもそもアマチュアでやっていく気はなかったのですね？</p>

<p>戸田：そうですね、自分の中ではプロでやりたいって言うのがあるので。これからは特級はもちろん、より大きな国際コンクールにも参加していきたいです。僕もコンクールの世界ではもう若くはないですし、やるべき曲が沢山あるので積極的に参加していきたいです。大学卒業後は海外の音楽院などへの進学も視野には入っています。</p>

<p class="i">石川：すごいですね。とても強いプロ意識を感じます。そんな戸田さんでも、改めて自分がピアノを弾く意味を考えたりすることはありますか？　それはつまり「プロ意識」ということも含め、プロを考えることは同時にアマチュアについて考えることにもなると思うのですが。</p>

<h3>アマチュアではなく、絶対プロになるという高い「プロ意識」</h3>
<p>戸田：何でピアノを弾くかという以前に、小さい頃からピアノのを触っていたし好きだったんですよね。リサイタルやコンクールに向けて練習がつらいとか大変だとか思うことはありますけれど。今では好きな曲ばかりを弾いている訳にはいかないし、ピアノはある意味孤独ですから忍耐強くやるだけですね。</p>

<p class="i">石川：ピアノの練習は孤独ですから、それこそ孤独が故にある時コミュニケーション不全な自分に気づくこともありますよね？</p>

<p>戸田：ええ。つらい選択ですが、大学でも友人との付き合いも犠牲にしていますからね。だから、プロとアマチュアの違いは自分の生活の中で音楽が占める位置の違いじゃないかと思いますね。アマチュアは趣味の延長で好きな曲を好きな時に好きな様に弾いているけれど、プロは生活の中心に音楽があるのではと思いますね。つまり、意識の違いだと思います。</p>

<p class="i">石川：それは音楽以外のことも音楽に還元する人間的なキャパシティも含めて、1日２４時間を音楽のことを常に考えて生きるというのがプロ意識だということでしょうか？</p>

<h3>楽しみながらの鍛錬</h3>
<p>戸田：指を動かす意外にも沢山やることがあるので、そうかもしれませんね。音楽以外のことも重要ですから。僕自身ある意味ではストイックな生活かもしれませんが、楽しくやっていますよ（笑）。苦しんでいたらいい音は出せないですし、今はとても充実しています。プロを志し始めた高２の時に比べて真剣になれば成る程難しいとは感じますが、それはもう自分との戦いだとは思います。</p>

<p class="i">石川：とても高い意識ですね。これからは頻繁にリサイタルも開催されるでしょうし、大きなコンクールにも挑戦していくと思います。ただ一般大学に通うことを「保険」とは言わずに、どん欲に様々なものから感動を体験してほしいと思います。ありきたりですが、数学と音楽とか（笑）。そしてそれらを是非とも音楽に還元していって欲しいです。今後とも、頑張って下さい。今日はありがとうございました。</p>

<p>戸田：分かりました、頑張ります。ありがとうございました。</p>
<p style="text-align:right">（２００７年１０月２７日　イヴァノフ麗子先生レッスン室にて）</p>

<hr size="1" style="border-style:dashed;color:#666666">

<h3>イヴァノフ麗子先生からのコメント</h3>

<p>高２の夏に恩師ゼノン・フィッシュバイン先生に容平君と一緒に会いに行き、何度かレッスンをしてもらいました。そしてお世辞なんか言わないフィッシュバイン先生が「才能がある。ピアニストになりなさい。また来なさい」と言われたとき、容平君の目の色が変わったのを今でも覚えています。それからの４年間は急進的に成長したと思います。私はフィッシュバイン先生や師事した他の先生から譲り受けた音楽を奏でるための「工具」を容平君に渡しています。そしてその「工具」を使ってどんな音楽を奏でるかは私ではなく彼の可能性です。そしてそれは私の楽しみでもあり、宝物です。</p><br />

</div>







<a name="kiroku"></a>
<h3>戸田容平ピアノリサイタル全記録</h3>

<h3>2004年8月20日　場所:ムジカーザ</h3>
<div style="padding-left:30px;" class="t2h1">
D.スカルラッティ / ソナタ ニ短調 L.413《田園》<br />
ベートーヴェン / ソナタ 第17番 ニ短調 Op.31-2《テンペスト》<br />
シューベルト / 即興曲 ハ短調 D.899-1<br />
メンデルスゾーン / ロンド・カプリチオーソ Op.14<br />
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0"><tr>
<td valign="top">ショパン / </td><td>バラード 第1番 ト短調 Op.23<br />
ノクターン 第1番 変ロ短調 Op.9-1<br />
ポロネーズ 第6番 変イ長調 Op.53《英雄》</td></tr></table>
リスト / 『巡礼の年 第2年 イタリア』より ダンテを読んで（ソナタ風幻想曲）<br />
（アンコール）<br />
スクリャービン / ノクターン 変ニ長調 Op.9-2<br />
バルトーク / アレグロ・バルバロ

</div>

<hr size="1" style="border-style:dashed;color:#cccccc" width="40%" align="left">
<h3>2005年8月5日　場所:ムジカーザ</h3>
<div style="padding-left:30px;" class="t2h1">
ドビュッシー / 映像 第1集<br />
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0"><tr>
<td valign="top">
ショパン / </td><td>バラード 第3番 変イ長調 Op.47<br />
ノクターン 第13番 ハ短調 Op.48-1<br />
スケルツォ 第2番 変ロ短調 Op.31</td></tr></table>
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0"><tr>
<td valign="top">ラフマニノフ / </td><td>前奏曲 嬰ト短調 Op.32-12 ト短調 Op.23-5<br />
練習曲集『音の絵』より イ短調 Op.39-2 ハ短調 Op.39-1</td></tr></table>
プロコフィエフ / ソナタ 第2番 ニ短調 Op.14<br />
（アンコール）<br />
リスト / 『3つの演奏会用練習曲』より ため息<br />
ショパン / 練習曲 ハ短調 Op.25-12《大洋》</div>
<hr size="1" style="border-style:dashed;color:#cccccc" width="40%" align="left">
<h3>2006年8月23日 場所:ムジカーザ</h3>
<div style="padding-left:30px;" class="t2h1">
F.シューベルト / 即興曲 変ト長調 D.899-3 変ロ長調 D.935-3<br />
ベートーヴェン / ソナタ 第23番 ヘ短調 Op.57《熱情》<br />
ヴラディゲロフ / ディルマーノ・ディルベーロ変奏曲 Op.2<br />
ヒナステラ / アルゼンチン舞曲集 Op.2<br />
プロコフィエフ / ソナタ 第7番 変ロ長調 Op.83《戦争ソナタ》<br />
（アンコール）<br />
ショパン / 練習曲 ヘ短調 Op.10-9<br />
スクリャービン / 練習曲 嬰ヘ短調 Op.8-2<br />
S.ラフマニノフ / 練習曲集『音の絵』より ハ短調 Op.39-1</div>
<hr size="1" style="border-style:dashed;color:#cccccc" width="40%" align="left">
<h3>2007年9月1日 場所:ルーテル市ヶ谷センター 音楽ホール</h3>
<div style="padding-left:30px;" class="t2h1">
ベートーヴェン / ソナタ 第21番 ハ長調 Op.53《ヴァルトシュタイン》<br />
リスト / スペイン狂詩曲<br />
<table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0"><tr>
<td valign="top">ラフマニノフ / 練習曲集『音の絵』より</td>
<td>ト短調 Op.33-8<br />
ロ短調 Op.39-4<br />
嬰ヘ短調 Op.39-3<br />
ハ短調 Op.39-1</td></tr></table>
プロコフィエフ / ソナタ 第6番 イ長調 Op.82《戦争ソナタ》<br />
（アンコール）<br />
ドビュッシー / 練習曲「5本の指のための」<br />
スクリャービン / 練習曲 嬰ニ短調 Op.8-12《悲愴》<br />
ショパン / ポロネーズ 第6番 変イ長調 Op.53《英雄》</div>
<br />]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>第０１回　新野見卓也さん</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2007/10/16_7522.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2007:/report/02soc/uni//37.7522</id>

    <published>2007-10-16T09:47:01Z</published>
    <updated>2009-01-08T09:57:32Z</updated>

    <summary> 今夏、第３１回ピティナ・ピアノコンペティショングランミューズ部門（Yカテゴリー...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<style type="text/css">
<!--
.i{color:#6699FF;}
.t{color:#339966;}
-->
</style>


<div style="margin-bottom:10px;padding-bottom:15px;border-bottom:dashed 1px #cccccc;">
<table border="0" width="210" style="float:left;background-color:#ffffff;"><tr><td>
<img src="/report/02soc/uni/images/001-01.gif" alt="1" width="200" height="254">
</td></tr></table>

<p style="font-size:14px;color:#6699FF;">今夏、第３１回ピティナ・ピアノコンペティショングランミューズ部門（Yカテゴリー）で全国決勝大会第２位になられた新野見卓也さん。全国大会で弾かれたプロコフィエフ作曲『ピアノ・ソナタ第６番　第４楽章』の独創的な演奏は今でも印象に残っている。夏休み明けの残暑の厳しい昼下がり、過去から現在までの軌跡、学業との両立、そして未来への展望と「アマチュアという存在」について、和やかな雰囲気ながらも有意義な話を聞かせていただいた。</span></p>

<a name="prf"></a>
<img src="/report/02soc/uni/images/001-niinomi.gif" alt="新野見卓也" width="85" height="113" style="padding-left:5px;float:right;"><div style="background-color:#6699ff;padding:3px;color:#ffffff;"> <span style="font-size:14px;">新野見卓也</span>（にいのみたくや）</div>

<p style="font-size:12px;">栃木県立栃木高校卒業、現在国際基督教大学人文科学科１年在籍。高校時代は合唱部部長をつとめる。小学４年生の時に初めてピティナに参加。２００３年栃木県学生音楽コンクールピアノ部門（中学生の部）第１位。２００４年ピティナピアノコンペティション（Ｅ級）全国決勝大会ベスト１０賞。栃木県ピアノコンクール（高校生の部）最優秀賞ならびに大賞。２００５年栃木高校音楽部とラフマニノフのピアノ協奏曲第２番（第１楽章）を協演。第３１回ピティナピアノコンペティショングランミューズ部門（Ｙカテゴリー）全国決勝大会第２位。ピアノを原恵美子、原愛子、玉置善己、厚地和之、小和田佳苗の各氏に師事。好きなピアニストはリヒテル。（２００７年９月２０日現在）</p></div>


<table style="float:right;"><tr><td><img src="/report/02soc/uni/images/001-02.gif" alt="第1回" width="150" height="194"  style="padding-left:10px;"><br />全国決勝大会時の演奏<br />プロコフィエフ<br />ソナタ第6番4楽章 <a href="http://www.piano.or.jp/enc/audio/niinomi/pkfv_snt06_4.m3u">mp3 6m58s</a></td></tr></table>

<p class="i">石川伸幸（以下、石川）：どうも、こんにちは。そして、グランミューズ全国第２位おめでとうございました。</p>

<p>新野見卓也（以下、新野見）：こんにちは。ありがとうございます。</p>

<p class="i">石川：この企画の趣旨は音大ではなく一般大学に通い、学業との両立をしながらもピアノへの強い情熱を持ち、多くの演奏活動や各種コンクールで活躍している大学生にスポットをあて、様々なことをインタビューしていくというものです。その第１回目として新野見卓也さんにお話を聞きます。まずはピアノ歴を聞きたいのですが、いつからピアノを始めて、ピアノとどんな付き合いをしながら現在に至るのでしょうか？</p>

<h3>過去から高校時代までの軌跡</h3>
<p>新野見：ピアノを始めたのは多分３、４歳の時で、母親の知り合いの原先生のところに連れて行かれたのが最初ですね。そこは普通のピアノ教室です。始めたきっかけは先生の家に預けられた時に先生がエビ天をご馳走してくれて、それが嬉しくて（笑）。ピティナに参加するようになる小４まではほとんど家では練習せず、１回弾いていいかなって。先生の家で譜読みする感じでした。それにテクニック練習が大嫌いでしたし。その頃先生はペースメソッドというのを課題に出されていて、それには表現の曲、指を鍛えるなど何種類もあって、その「指を鍛える」っていう類いのものが大嫌いで一切弾きませんでした。スケールもアルペジオもメカニカルなテクニック練習は大嫌いでした。小学校に上がってからはゲームに熱中してしまい、ピアノどころではありませんでした。発表会の曲も「短いから」という理由で選んでいたのを覚えています。ゲームに熱中したまま小４になり、そんな頃母に母の知人の厚地和之先生（栃木県支部代表）の所へ連れて行かれました。それこそ何も知らない無垢な少年に課題曲を親がやらせて（笑）。譜面なんて全然読めなかったから、指番号とかドレミまで全部書き込んでもらいました。そこで初めてピティナ（コンペ）に出てみないかと言われたんです。それからは高１まで毎年コンペに参加しました。小５で初めて本選に進みましたが、その頃はまだゲームの方が大事でしたね（笑）。ただ小６に進級した頃から厚地先生に「センスが良い」と言われ始めて、その年に本選で賞を頂いた。それで、やる気が出たんです。地元の中学に進級してからは毎日がピアノ漬けでした。勉強もゲームもしませんでしたね。毎日５、６時間は練習していました。中２の時に原先生の教室は卒業して厚地先生だけについていたのですが、中３から小和田佳苗先生にも教わるようになりました。それからは小和田先生の影響もあってかテクニックについてよく考えるようになりましたね。小さい頃に毛嫌いして見向きもしなかった技術の必要性を痛感したんです。それからは色々と我慢強く考えながら練習しましたね。そして中学３年間の集大成としてベートーベンのバリエーションを弾き、中３の時に栃木県学生音楽コンクールで第１位を頂きました。その１年後、高１の時にE級で全国大会ベスト１０賞を頂きました。その年の秋には栃木県ピアノコンクールで大賞を頂いて、その記念として翌年、オケ部とラフマニノフのコンチェルトを共演したんです。高校時代は合唱部に所属していて、合唱もよくやっていましたね。伴奏も、歌う方も。</p>

<br />


<h3>一般大学への進学、そしてこれから</h3><img src="/report/02soc/uni/images/001-04.gif" alt="第1回" width="200" height="150" style="padding:10px;float:right;">
<p class="i">石川：主に高２までの話をしてくれましたが、それだけ中学高校時代がピアノ漬けな日々であったならば、必然的に音高受験、音大受験は考えなかったのですか？</p>


<p>新野見：考えました。それこそ厚地先生が宇都宮短大付属高校（音楽科）の先生なので、そこに特等で入りなさいと強く進められていたのだけど、そこまで強く自分自身に音楽家を推せないと思ってしまいました。やっぱり勉強がしたかった。ただ最も悩んだのは音大受験。中学時代も高校時代も悩み続けていました。もともと高校では音楽をするつもりは無かったんですよ。高校入ったらもう勉強しようと思っていたのだけれど、ずるずる引きずって高校１年間終わって、やっぱり好きだから続けるかみたいな感じで。合唱部の部長もやっていたので高３の１０月くらいまでは受験勉強に本腰入れていなかった。ただコンスタントに勉強はしていましたけれど。高３の春にキーシンとツィメルマンの演奏会に行った時、ツィメルマンが演説したのだけれど、それにとても感動して。彼は１８歳でショパンコンクール優勝して、当時自分も１８歳だったから、俺は何をしているんだろうと思ってね。音楽これだけ好きなのに、こうゆう（一般大学の受験）勉強しているのは逃げているのではと思って。音楽はとても危険な道じゃないですか。お金もそうだし、人間関係も。それで、勉強しているのは自分のやりたいことを抑圧しているというか、逃げているのかなっていうのを思って、一時期本当にどうしようかと迷いました。でも、やっぱり勉強がしたい。その強い気持ちが一般大学受験を決心させたのだと思います。あと決定的に一般大学にすると決心したのは、小和田先生に「ここまでやったのだから、（一般）大学出て毎コン出ればいいじゃない」と言われて。小和田先生は長い間心配してくれていて、芸大や桐朋も考えてみたらと言っていた先生がそう言ってくれて。また厚地先生も「G級や特級にチャレンジしてみたら？」と言ってくださっていましたし。それらの言葉はとても大きかった。</p>

<p class="i">石川：グランミューズ出身で特級や毎コンで活躍している人は少なくはないですよね。新野見さんも是非参加してほしいと思います。新野見さんは現在１年生ですから、大学４年間まずは勉強しながら、チャレンジしていって欲しいですね。</p>

<p>新野見：はい、毎コンはささやかな目標ですよ。ピティナで言うのもあれですけれど（笑）。ただ当たり前のことだけれど、コンクールが全てではないです。コンクールを何故受けるかと言えば、やはり具体的な目標があると洗練できるからなのです。アマチュアの特権を生かして出たいときには出ますし、出たくなければ出ません。今年参加したグランミューズも予想以上に大変でしたし。</p>



<h3>練習場所とピアノ</h3>
<p class="i">石川：本当にそうですよね。大変なことといえば、練習場所や練習環境、時間確保はどうですか？　一般大学には音大のように練習室が豊富に設備されているわけではないでしょう？</p>


<p>新野見：場所、環境はとても大変。時間は大学ってこんなに暇なんだと思うくらい暇ですね（笑）。大学に入学してからは大学の近所に下宿しているのですが、そこにあるのは電子ピアノです。電子ピアノはタッチも何もなくなります。タイミングの問題に全部還元されてしますので、例えタッチがそろってなくてもタイミングさえ合ってしまえば均一に聴こえてしまう。非常によくない。先生にも指摘されますね。ですので、週末は実家に帰ってグランドを弾いています。</p>

<br />



<h3>学業との両立</h3>
<p class="i">石川：やはり苦労はありますね。サークル活動やアルバイトはされていますか？</p>


<p>新野見：していませんね。英語のクラスが少人数制なので人脈も出来ていますし、とにかく今はピアノと勉強がしたい。<img src="/report/02soc/uni/images/001-03.gif" alt="第1回" width="150" height="200" align="left" style="padding-right:10px;">親にも言われたのですが、よっぽど困らない限りは今しか出来ないこと、やりたいことをやりなさいと。だからバイトも今後やるつもりはないです。支援してくれる家族には本当に感謝しています。脱線するかもしれませんが、もともと文学が大好きで毎日何時間も読書します。だからその時間も大切にしたいのです。フォークナーとか大江健三郎とか好きですね。自分の演奏の強みは文学とかそうゆうことのインターナライズだと思っています。その強みには自信ありますし、その勉強、つまりインプットはとても重んじています。エドワード・サイードが『音楽のエラボレーション』（みすず書房）という本の中に「グールドは音楽を演奏だけじゃなくて言論とか著書とかそうゆうのを全部含めて自分の音楽として示す」という趣旨の一節がありまして、そうゆう音楽の捉え方にも影響を受けているかもしれません。</p>

<p class="i">石川：非常に勇気を貰う言葉ですね。サイードとか大江とか、僕も好きだから話し始めると脱線してしまう（笑）。しかし、それが果たして「脱線」なのでしょうか？　ピアニストはピアノだけを弾いていればいいという時代ではもはやないですし、そんなことをしていたらほとんどのピアニストが食べていけません。教職などに就きながら自主開催のリサイタルを定期的に行うというのがほとんどのピアニストのスタンスではないかと思うのでが、それはある意味ではプロもアマチュアも同じなのではないかと思うのです。新見野さんは「プロとアマチュアの差」とは何だと思いますか？</p>

<h3>プロとアマチュア</h3>
<p>新野見：お金を貰うか貰わないか、それだけじゃないかなと思います。プロも好きで弾いているわけでしょうし、でもお金を貰うのはプレッシャーだと思いますね。</p>

<p class="i">石川：ただ演奏だけでお金を貰っているプロのピアニストは稀ですよね？　教職やコンクール審査などのお仕事が主なピアニストがほとんどだと思うのですが。視点を変えて、お金ではなくレパートリーの差にプロとアマチュアの基本的な区別がなされると思うのですが。</p>

<p>新野見：そうですね。やはり、量の差はあると思います。２時間のプログラムを持っているのはすごいと思いますね。１曲１曲の完成度に関して言えば、上手なアマチュアもプロもそれほど差はないと思いますけれど。ただ、音楽に免許はいらないですからね。でも確かにレパートリーはすごくネックです。</p>

<p class="i">石川：朝から晩までピアノの前にいるわけにはいかないですしね。これからは新野見さんはじめアマチュアの人達のレパートリーも増えていくと思いますし、Ｇ級・特級、それこそ諸国際コンクールにアマチュアの人達が出てくると思います。ピティナでももうそうゆう事例は多々ありますし。だから新見野さんにもチャレンジしてほしいし、出来ると思います。ピアノを学ぶのに道が沢山あることをアマチュアの人達が示すことはとても大切なことだと思います。音大に行くことだけが全てではないということをどんどん示していくべきですし、音楽を楽しみながら続けていけば必然的にそうなると思います。</p>

<p>新野見：本当ですね。楽しみながら、頑張ります。</p>　

<p class="i">石川：力強い言葉です。今日はありがとうございました。これから、勉学にピアノに頑張って下さい。</p>

<p>新野見：頑張ります。ありがとうございました。</p>
<p style="text-align:right">（２００７年９月２０日　東音ホールにて）</p>

<hr size="1" style="border-style:dashed;color:#666666">

<h3>以下は新野見さんの先生方から頂いた新野見さんへのコメントです。</h3>

<p>「おめでとうございます。幼少時代からピアニストの横山幸雄氏を尊敬し音色やアーティキュレーションを研究して弾いていたのが印象に残っております。これからも様々なことに自ら感動し、演奏の糧にしていって下さい。」（原恵美子、愛子先生からのコメント）</p>

<p>「この度新野見卓也君が、グランミューズ部門Ｙカテゴリーで第２位（ソナーレ賞）を頂きました。私も自分の事のようにうれしく思います。新野見君は、私は彼が１０歳の時から指導していますが、性格の素直さ、頭の回転の良さ、ずば抜けた集中力等の素質に加え、たゆまぬ努力、研究心の深さでどんどん成長してきました。彼のように一般の大学に進みながらピアノを勉強している方々は沢山おりますので、このような年齢層の広いグランミューズ部門がますます発展していってほしいと願っています。」（厚地和之先生からのコメント）
</p>
<br />]]>
        
    </content>
</entry>

<entry>
    <title>連載の趣旨</title>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/2007/10/16_7470.html" />
    <id>tag:www.piano.or.jp,2009:/report/02soc/uni//37.7470</id>

    <published>2007-10-16T05:27:29Z</published>
    <updated>2009-01-07T06:49:47Z</updated>

    <summary>今月から始まる新連載『グランミューズな大学生』は音大ではなく一般大学に通い、学業...</summary>
    <author>
        <name>admin</name>
        
    </author>
    
    
    <content type="html" xml:lang="ja" xml:base="http://www.piano.or.jp/report/02soc/uni/">
        <![CDATA[<p>今月から始まる新連載『グランミューズな大学生』は音大ではなく一般大学に通い、学業との両立をしながらもピアノへの強い情熱を持ち、多くの演奏活動や各種コンクールで活躍している大学生を毎月1人ピックアップし、インタビューしていくというものです。</p>

<p>近年、アマチュアという存在がピアノの世界に限らず様々な分野領域で大きくなっています。ことにピティナでも、金子一朗氏の2005年度特級グランプリをはじめグランミューズ部門（旧アミューズ部門）に参加している方々の活躍には目を見張るものが多数あります。その中でもこの連載では「大学生」にスポットを当て、彼ら彼女らが何故音大を選択しなかったのか、それでも何故ピアノを弾くのか。過去、現在、未来にピアノとどう付き合ったのか、付き合っていくのか。彼ら彼女らに「何がプロとアマチュアを区別しているのか？」、「そもそもピアノ演奏にプロもアマチュアもあるのだろうか？」などの問いを問うてみたい。アマチュアという存在、ことにこれから長いピアノライフが始まる大学生へのインタビューを通して、ピアノとの付き合い方に様々な道があることが見えてくれば良いと思いながら、この連載を始めたいと思います。</p>

<p>連載を担当するのは私、<a href="http://www.piano.or.jp/enc/pianist/0221.html">石川伸幸</a>です。私自身も一般大学に通いながらピアノを学び、ステップやコンペに参加している大学生です。どうぞ、よろしくお願いします。</p>]]>
        
    </content>
</entry>

</feed>

